十九、二十世紀よりももっといきいきと女性が活躍した時代があった。民衆の本音を反映するモリエールやマリヴォーなどの庶民喜劇を題材とし、舞台上の「コケット娘」たちに新たなスポットをあてる。
本書は、シーケンス制御をはじめて手がける技術者、あるいは高等学校や専門学校から設計・製造・生産などの実社会にでるとき、現場の実務で最初に必要とされる基本的な事柄を習得し、シーケンス制御の実務に従事する準備に役立つ。
近代日本の散文の可能性を切り拓く。夏目漱石『坑夫』を、写生文として読むことによって、無意識の自明性の中に葬られてしまった読むことの出来事性が鮮やかに甦る。
電磁気学の基礎から伝送線路・導波管・アンテナまで解説。応用力を養う演習問題を充実。
自然科学・工学に関する用語を収録した辞典。物理・化学・生物・電気・機械・土木・情報・繊維・食品等15分野の語を収める。見出し語を五十音順に排列してその英語表記と分野名を記し、解説文のほか同意語・参照語を付す。巻末に英文索引がある。
占領期、日本のメディアは生き残りを図るためGHQに迎合した。マッカーサーは検閲や誘導によって、そのメディアを占領目的達成のために冷徹に利用した。GHQとメディアの関係図を膨大なGHQの資料を解読し浮彫りにして、GHQの政策とメディアの動態を赤裸々に示す。
本書は大学で電気機器を4単位程度で履修しようとする場合のテキストとして執筆したものである。
本書は、経済システムをさまざまな制度の集まりと考えることで、資本主義経済システムの多様性とダイナミズムを分析しようとする経済学の新しい分野、「比較制度分析(Comparative Institutional Analysis)」の世界でも初めての体系的な解説書である。
レヴィナス哲学の見取図。フッサールとハイデッガーを超えて他者の倫理へ。フッサール、ハイデッガーに関する初期の解説、主著の思想の土台を成す「表象」と「志向性」をめぐる批判的な現象学研究、自らの「他者の倫理」を圧縮的に語る後期思想圏の論考など、レヴィナスの思索の各局面を具体的に描き出す12篇を収め、初期から後期までのその哲学の発展を理解することができる。
「ゲルマーニア」の森の彼方に住むゲルマン異教の北欧人は、自分たちの世界をどのように認識して「北欧的な」世界観と思考形態を獲得してきたのか。ヨーロッパ世界は「異風」の北欧をどのように認識し、理解してきたのか。北欧神話の世界の概念。キリスト教の受容とゲルマン異教の併存。二分割的季節認識と時間認識。内側と外側の空間認識等々、様々な概念装置を提起しながら「北欧的な」世界観と北欧に対する世界像を叙述する。
リズムはアフリカから、和声と旋律は西欧音楽から…という粗雑な一般論を排して、リズム、形式、和声、旋律、音色、即興の諸側面から、ジャズのアフリカ的成分を追跡。さらに、ジャズとアフリカ音楽、西欧音楽の相互比較を通じて、ジャズ独自の音楽言語とは何かを明らかにするとともに、起源から1930年代におよぶ代表的作品を徹底的に聴き込み・分析して、わずか一世紀に満たない期間に達成されたジャズの驚異的な変容の過程をあとづける。譜例多数収録。
ベーネ『リチャード三世』、ドゥルーズ『マイナー宣言』。伝統的な文学の支配機制をすり抜ける二つのテクストの「重合」が、人間の欲動に解放と交通の可能性をひらく。
私たちは「利己的遺伝子」の奴隷なのか。心の営みを軸に、生命機械論をのりこえ、生命論の新しい可能性を提示する。