ヤマトタケルノミコト(『古事記』)、オスカル(『ベルサイユのばら』)、娘(『道成寺』)、ポーシャ(『ヴェニスの商人』)…。古今東西を問わず、演劇や文学、映画、アニメ、漫画に数限りなく登場してきた「女装する男」と「男装する女」。彼/彼女たちは、なぜ性の境界を超えようとしたのか?“変態”“異常”“倒錯”という言葉で片付けてしまうだけでは気がつかない、性と愛の現実がそこにある。「男と女」という単純な二項対立がsexとgenderの視点をからめると無限の性別へと変化していくさまをつぶさに論じ、人間の生の多様性に軽やかに迫る。
弟になりすまし王城に留学したアンジェラ。滞在早々、オレ様王子ウィルに女と見抜かれ、身体検査を!「締めつけないでと胸が訴えてるぞ。ほら、ここだ」荒々しい指先で男装をほどかれ、敏感な乳首を転がされてー。男姿のまま捧げた純潔、浴室の触れ合い、二人きりの遠出。胸ときめく日々に、どんどんウィルへの想いが膨らみ、彼もアンジェラなしではいられないと告げて…。
初恋の彼に近づくため、男になりすまして女子禁制の学校に入った貴族令嬢アミリア。憧れの公爵令息は美少年を集めて淫行に耽る男色家の不良!?ショックだったけど、いつしか彼とは親友に。二人で剣の稽古に汗を流し「男同士」としての友情を深めるなか、突然のキスー愛の告白。女だと知られては恋どころか友情まで壊れてしまう!困惑をよそに「お前を抱きたい」と求められて!?-。
アシュリーは女だけど男装して伯爵家に仕える召使い。お世話するシルヴァン様はスキンシップ大好き。気さくに抱きしめられたり、髪を撫でられたり毎日がドキドキの連続。男装がばれそうになった時「女なのは前から知ってた」と甘く唇を奪われ…。男装を一枚ずつ脱がされ高鳴る鼓動。胸いっぱいで純潔を捧げー。「可愛い人、一生大切にするよ」と告げられ、寵愛の歓びは最高潮に!
活断層は、けっして怖くない!立体地形図で、全国34の活断層を詳しく解説。いま注目を集める天然の段差・活断層を楽しく、科学的に知るための画期的入門書!
植民地という原罪、中央の論理で容赦なく切り捨てられる坑夫たち、消費され踏みにじられる女性ー一枚岩とされた戦後日本に走る数々の断層に鋭く注目し、それらを克服しようとしなやかな思索を重ねてきた森崎和江。末端労働者や女性たちの苦脳、谷川雁や埴谷雄高など戦後知識人の素顔を、孫世代の論客が聞き出していく。格差社会の今日、なおも存在する断層に苦しむ人たちに向けた、異色の日本・日本人論。
熊本、鳥取、福島沖──なぜ、大地震が頻発するのか? 地震の連鎖は「活動期」に入ったからなのか? 日本列島に走る活断層の数はなんと2000以上、次の地震を引き起こす「火種」は今もどこかでくすぶりつづけている──。活断層とは何か? 直下型地震はどうして起きるのか? 今知りたい疑問に答えます。
熊本、鳥取、福島沖──なぜ、大地震が頻発するのか?
活断層の動きが活発化する「地震の活動期」に入ったのか?
日本列島に走る活断層の数は2000以上。
活断層とは何か? 直下型地震はどうして起きるのか?
今知りたい疑問に答えます。
地震とは、地殻内にたまった歪みが断層を通じて一瞬のうちに解放される現象です。日本列島には、確認されているだけで2000以上の活断層が存在し、互いに複雑に影響しあっています。ひとたび地震が起きれば、その歪みが別の活断層へと伝播し、新たな地震へと連鎖する構造になっているのです。今もどこかで次の地震を引き起こす「火種」はくすぶりつづけている──これが私たちが住む日本列島なのです。次の地震はいつ、どこで起きるのか? 活断層と直下型地震のメカニズムと最新の研究成果を豊富な図と写真でわかりやすく解説します。
これからも容赦なく大地震は起こり続けます。建物は強くできても、地震を制御できるわけではありません。過密化した都市直下での内陸地震は、まだ阪神・淡路大震災以降経験していません。今後想定もしていない被害がもたらされる可能性があります。私の行ってきた活断層研究が地震の予測や防災・減災にすぐに役立つとは考えていませんが、地学現象のひとつとしての活断層を理解していただくことが、防災・減災にも遠回しに繋がるのではないかと考えています。(あとがきより)
プロローグ 熊本地震
第1章 日本を襲う2種類の地震
第2章 地震と断層
第3章 活断層はどこまで解明されたか
第4章 内陸地震を予測する
第5章 内陸地震のハザード評価
第6章 平成28年熊本地震はどのような地震だったのか
第7章 地震は連鎖する──活断層地震の「火種」とは
第8章 直下型地震に備える
高名な評論家にもない視点と高く評価された初版から6年。絵を学ぶ著者ならではの思索の深化。
ついに姿を現した魔神・オーバードーズの完全復活を阻むため、開拓者たちは”黄昏の大陸”北部、未開の地へと足を踏み入れる。そこで待つ極寒の世界と、封印の祭具を巡る戦いを経て、エミリーらは魔神に挑む!
なぜ原発周辺の活断層は見過ごされてきたのか。今後は誰が、どうやって活断層の危険性を評価すべきか。原発建設における審査体制の不備や科学の誤用を厳しく指摘してきた著者が、原子力規制委員会でのこれまでの議論を紹介しつつ、問題点を検証する。科学の限界も考慮し、これからいかに判断すべきなのかを考える。
阪神・淡路大震災の原因となった「活断層」とはいったい何か、地震とどんな関係があるのか、またどのように危険なのか。正確にわかりやすく解説。
モロッコの古都マラケシュの人々の心に深く旅し、その話し言葉・叫び声・つぶやき・歌などの神話的・呪術的に響きあう聴覚上の世界に、失われた「原初の言葉の顕現」と「人間の魂の始原の郷国」をさぐりだす。異文化にふれあいながら、作家カネッティの「死の意識」の風景のなかに、マラケシュが直面する内的現実を浮き彫りにした感受性あふれる紀行文学的文明論。
第1回(1969年)日本芸術大賞を受賞した、香月泰男の不朽の名作「シベリア・シリーズ」。戦後美術史の記念碑的連作が新たな視点でよみがえる!時系列でたどる追体験型画集!
いま、ヒップホップの「リアル」とは何か。移民の血を受け継ぐアメリカのラップ、生きるために移民を強いられたアフリカやアジアのラップ、そして非移民者たちのことばである日本のラップ…。国境も経済も軽々と超えて五大陸に伝播し再生産されてきたラップが描く世界の「断層」を熱く追う。
今日を生きる言葉。日ごとに新しく御言葉に出会い、生きるための力を与えられる珠玉の言葉。
マリアは死にたいと思った。日本に着いたその日から売春を強要されて身も心も引き裂かれんばかりであった。こんなことがいつまで続くのか。もはや覚醒剤を打ち、性の快楽に溺れるしか絶望から逃れる術はないのか?ダンサーを夢みたフィリピーナの苛酷な現実と在日韓国人家族の悲劇。国境を超えた人間存在の闇を問う山本周五郎賞作家の初期傑作。