「日本時代」とは何か。印象論的な「親日台湾」を乗り越え、台湾のいまを知るためには、とりわけ日本が深く関わった時代に正面から向き合う作業が避けて通れない。植民地統治は、当時の台湾の人々の生活とその戦後をどのように規定していったのか。本書は語られなかった、書かれなかった日本時代にフォーカスし、個人史と家族史を中心に新たな視座を提供する。
はしがき
第一章 理解と和解の間:「親日台湾」と歴史の記憶
第二章 読み書きと植民地:台湾の識字問題
第三章 植民地の法と慣習:台湾社会の女児取引をめぐる諸問題
第四章 近現代台湾女性の識字とエンパワーメント
第五章 植民地台湾の製帽業にみられるジェンダー・階層・帝国
第六章 帝国日本のなかの女性の移動:台湾を中心に
第七章 戦争記憶と植民地経験:在台日本人女性の日記から
第八章 ある台湾人少女の帝国後:嶺月の文学活動と脱植民地化
第九章 戦後の台湾農村における学歴と教職
初出一覧
あとがき
索 引
医師や弁護士において女性の進出を阻む壁は何処にあり、そして看護師に女性が集中するのは何故か。本書は、それぞれの職業に女性がどのように参入し、その地位を確立していったのかを時代とのかかわりのなかで明らかにする。
2015 年、文部科学省が出した通知を契機に、「『性的マイノリティ』とされる児童生徒に対する相談体制等の充実」として「適切な生徒指導・人権教育等を推進すること」が求められるようになりました。けれど現場では「具体的に何から始めたらよいか」「ちょうどいい教材が見つからない」という悩みが続いていました。
本書では、マンガで様々な場面を想定することによって、子どもたちの発言を引き出しやすく工夫したワークシートを開発しました。コピーして授業にすぐに使えるうえ、授業づくりに役立つ「話し合いのポイント」と「解説」が付いています。道徳・特別活動(学級活動)・総合的な学習の時間で使える.
男性と女性と企業の協カ・対立・駆け引き──雇用制度と性別分業とビジネス慣行、その相互依存構造。ワーク・ライフ・バランス社会は実現しうるか、根本から問う。
男性の平均賃金や就業率は女性より高い。男性と女性では労働/育児の時間配分が違う。程度の差はあるが、ほとんどすべての国で共通の経済活動指標における男女間格差、つまり「ジェンダー格差」は何によって生じるのか。ゲーム理論を用いてそのメカニズムを理解し、日本的雇用制度と性別分業の相互依存関係を理論・実証両面で解明する。
【性差はある。だが女脳/男脳は存在しない。】
30分間、ストレスを受けたからといって、あなたの生殖器が女性から男性へ、男性から女性へと変わることはありえない。だが、このありえないことが脳の神経細胞では起こりうる。脳はホルモン、ストレス、薬物、環境などあらゆる影響を受けて驚くほど柔軟に変化する。脳に見つかる男女間の平均的な性差は、現れてはまた消える。だから、脳に性別はないのだ。人の脳は、一人ひとり異なっており、様々な特徴の入り混じる《モザイク》になっている。
【人間の脳や心の複雑さは女/男という二分法ではとらえきれない。】
画期的な「脳モザイク論」で脳の性差をめぐる議論に一石を投じた気鋭の神経科学者が、性別とジェンダーに対する固定観念を打ち砕くサイエンス読み物。9か国で刊行が決定している注目の書。
【目次】
1 性別と脳
第1章 覚醒
第2章 ねじ曲げられた事実の歴史
第3章 脳の性差が積み重なると
第4章 生まれか育ちか
2 人間はモザイク
第5章 変化する脳
第6章 性別がすべてではない
第7章 脳のモザイク
第8章 現れては消えるわけ
第9章 ブラインドデートに何を期待する?
第10章 脳のタイプーー典型的な脳と稀な脳
第11章 ストレス下の女と男
第12章 健康のモザイク
第13章 心のモザイク
3 ジェンダーの何が問題か
第14章 男女というバイナリーから多様性のモザイクへ
第15章 ジェンダーという幻想
第16章 バイナリーの洗脳
4 ジェンダーのない世界へ
第17章 ジェンダーという神話にどう対処するか
第18章 混ざりあうジェンダー
第19章 ジェンダーフリーの教育
第20章 子どもたちをジェンダーから解放する
第21章 ジェンダーへの気づき
第22章 行動に移す
第23章 未来の展望
原注
参考文献
索引
謝辞
優生保護法、ウーマン・リブ、沖縄ーー戦時から敗戦期・戦後に連続して、女性の身体はいかに語られ、あるいは語られてこなかったのか。
【目 次】
序言・・・・・坪井秀人
第1章 優生学的想像力ーー津島佑子『狩りの時代』を読む・・・・・美馬達哉
第2章 引揚者医療救護における組織的人工妊娠中絶ーー優生保護法前史・・・・・松原洋子
第3章 生殖管理の戦後ーー優生保護法成立前の中絶と主体をめぐって・・・・・柘植あづみ
第4章 リブと依存の思想ーー中絶・子殺し・育てること・・・・・飯田祐子
第5章 『主婦之友』別冊附録にみる女性の身体・・・・・安井眞奈美
第6章 「肉体」から戦後を再考するーー田村泰次郎の「肉体文学」を中心に・・・・・光石亜由美
第7章 坂口安吾の戦後作品の肉体に見る<主体のゆらぎ>--「白痴」「磨の退屈」「戦争と一人の女」を中心に・・・・・狩俣真奈
第8章 洞窟からクリプトへーー山城知佳子『肉屋の女』を読む・・・・・菅野優香
序言・・・・・坪井秀人
第1章 優生学的想像力ーー津島佑子『狩りの時代』を読む・・・・・美馬達哉
第2章 引揚者医療救護における組織的人工妊娠中絶ーー優生保護法前史・・・・・松原洋子
第3章 生殖管理の戦後ーー優生保護法成立前の中絶と主体をめぐって・・・・・柘植あづみ
第4章 リブと依存の思想ーー中絶・子殺し・育てること・・・・・飯田祐子
第5章 『主婦之友』別冊附録にみる女性の身体・・・・・安井眞奈美
第6章 「肉体」から戦後を再考するーー田村泰次郎の「肉体文学」を中心に・・・・・光石亜由美
第7章 坂口安吾の戦後作品の肉体に見る<主体のゆらぎ>--「白痴」「磨の退屈」「戦争と一人の女」を中心に・・・・・狩俣真奈
第8章 洞窟からクリプトへーー山城知佳子『肉屋の女』を読む・・・・・菅野優香
フェミニズムの賞味期限はすぎたのだろうか?血となり肉となったことばたち。
現代社会には今なお根深い差別が存在する。「あからさまな」差別と対比され、あいまいな、無意識で見えにくいが重大な結果をもたらす差別を「マイクロアグレッション」として明確に位置づけ、その内容・メカニズムや影響、対処法を明らかにした、いま必読の書。
ピエール・ブルデューの『ディスタンクシオン』の問題意識を共有しながら、社会調査や計量分析を基に、日本における文化的オムニボア(文化的雑食性)という特性を浮き彫りにする。そして、日本で文化の再生産が隠蔽されてきたメカニズムを解き明かす。
「恋愛禁止」と異性愛規範、「卒業」制度に表れるエイジズムなど、アイドルというジャンルは演者に抑圧を強いる構造的な問題を抱え続けている。アイドルの可能性と問題性について、手放しの肯定でも粗雑な否定でもなく、「葛藤しながら考える」ための試論集。
実務と研究を架橋し、新たな共生社会への展開をはかる、待望のジェンダー法学の研究雑誌。既存の法律学との対立軸から、オルタナティブな法理を構築。第3号は特集「複合差別とジェンダー」と題し、2016年2月のCEDAWの日本政府リポートに対する審査結果を受けて、マイノリティ女性に対する差別や偏見という複合差別問題と日本がどう向き合っていくべきかという9本の論稿を収録。
◆刑事法や刑事司法に潜むバイアスが見える - 女性の生きづらさや差別を解消し,公正な社会の実現することを目指す◆
社会構造の歪みや伝統的性別役割、慣習や立法・解釈・適用等、刑事法や刑事司法に潜むバイアス。リアルなジェンダー差別社会を、ジェンダーレンズの精度を上げて見てみよう。刑事法の世界が、これまでと違った、より女性のリアリティに近い視点から、「何が問題か」、身近に見えてくる。
「結婚相手は親が決めるの?」「女性から離婚することができないって本当?」世界のイスラーム教徒の様々な結婚・離婚事情を、実際のエピソードも交えつつわかりやすく紹介。イスラーム法の伝統と、時代とともに変わりゆく慣習が織りなす多彩な世界を活写する。
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたって
序ーー「変わるもの」と「変わらないもの」
第1部 結婚・離婚をめぐる法と手続き、慣習
第1章 結婚までのプロセスーーエジプトの例[竹村和朗]
第2章 ムスリムの離婚ーーエジプトの例[嶺崎寛子]
コラム1 離婚しなかった姉、離婚した妹ーーエジプト[嶺崎寛子]
第3章 多民族社会シンガポールにおけるムスリムの宗教間結婚[市岡卓]
コラム2 花婿の誓いーーインドネシアの「条件付き離婚」「離婚への取り決め」[小林寧子]
第4章 旧ソ連ムスリムの結婚と離婚ーーウズベキスタンの例[和崎聖日]
コラム3 越境する花嫁ーーパキスタン系移民のグローカルな結婚ネットワーク[嶺崎寛子]
コラム4 日本におけるイラン法解釈の一例[浦野修平]
第2部 歴史の中の婚姻とイスラーム法
第5章 古典イスラーム法の結婚と離婚[小野仁美]
コラム5 シャリーアとイスラーム法[小野仁美]
特論1 歴史に見るムスリムの婚姻契約ーー19世紀から20世紀初頭にかけての結婚
1 20世紀初頭のシリアの結婚[大河原知樹]
2 19世紀イランの婚姻契約文書に見える婚資[阿部尚史]
3 19世紀から20世紀初頭のロシアにおけるムスリムの婚姻と法[磯貝真澄]
コラム6 「カイラワーン式婚姻」--チュニジアの伝統的な一夫一婦制[小野仁美]
特論2 近代家族法の誕生
1 トルコの家族法[村上薫]
2 エジプトの「家族法」[後藤絵美]
3 イランの家族保護法[森田豊子]
コラム7 アタテュルクの離婚[宇野陽子]
コラム8 カッザーフィー体制下の女性と結婚[田中友紀]
第3部 現代社会の変化と多様な結婚の形
第6章 インドネシアにおける結婚ーー一夫多妻婚、秘密婚、異教徒間の婚姻[大形里美]
コラム9 エジプトのウルフィー婚ーー個人的経験から見た信仰心のジレンマ[鳥山純子]
第7章 映画に見る現代の結婚事情ーー『エジプトの二人の娘』から[後藤絵美]
コラム10 変化する一時婚制度[森田豊子]
第8章 現代イランにおける様々な「結婚」--女性の高学歴化に伴う晩婚化と若者に広がる「白い結婚」[山崎和美]
第9章 イトコ婚と遺伝病[細谷幸子]
参考文献
用語解説
災害時要援護者・災害弱者というカテゴリーでは拾えない「曖昧なニーズ」の典型としての「災害とジェンダー」。自然災害の被害とニーズを、地域単位の災害対応における被災者ニーズへの対応(=被災者ケア)という問題に即して検討し、保健師という職能の持つ可能性を提起する。
プライド・パレードの参加者は数万人。首相はじめ、同性婚をした大臣など、たくさんの政治家も参加する。
若者たちはメディアが押し付けるジェンダーロールを批判し、国営放送ではポルノの虚構ではなく、一般公募のカップルのセックスを放映する。
そんなノルウェーにも、Me Too の波がやってきた。
次々と暴露される、各界でのセクハラ被害。問題は政界にも広がり、未来の首相候補といわれる政治家への告発も次々とよせられる。
ジェンダーギャップ指数世界3位のノルウェー。さらなる性の平等を求める現地をレポートする。
教育基本法改定、新しい学習指導要領の公示など、ジェンダーの公正と公平を求める教育は大きく揺れている。本書は、ジェンダーをめぐる状況を整理し、多様な子どもたちの状況を踏まえて、新たなフェミニズム教育学を構想する。
刊行にあたって 古久保さくら
第1部 ジェンダー化された学校教育
第1章 ジェンダーの視点でみる現代の教育改革ー性差をめぐる難問木村涼子
第2章 男女共学制は進歩の砦?-イギリスの共学点検から見た日本の学校堀内真由美
コラム「やってみよう!教室観察」
第3章 学校体育とジェンダー 井谷惠子
コラム「試してみよう」
第2部 ジェンダー化された学校を生き抜く子ども
第4章 男の子の多様性を考えるー周辺化されがちな男子生徒の存在に着目して土田陽子
コラム「調べてみよう・比べてみよう」
第5章 女子高校における女性性利用型成功志向今田絵里香
第6章「男子は4周を目標に」-体育授業の性別カリキュラムと男女生徒への性差別片田孫朝日
コラム「話し合ってみよう」
第7章 学校の中の「見えない/見える」セクシュアルマイノリティ今井貴代子・山田公二
コラム「自分の性と向き合おう」
第8章 障害をもつ女子の「ジェンダー化」と教育松波めぐみ
第3部 ジェンダーの視点からの教育理論・実践の検証と展望
第9章 メディア・リテラシー教育の可能性ー中学校・地域・NPOとの連携による実践例からジェンダーにつなぐ西村寿子
コラム「行ってみよう」
第10章 ジェンダーの視点で考える男女平等教育の課題と可能性ー教育実践のパラドックスの視角から日野玲子
コラム「考えてみよう」
第11章 ジェンダー変容期におけるジェンダー平等教育の課題古久保さくら
おわりに ふたつの「わたしたち」から、ひとつの「わたしたち」への物語木村涼子
もし夫の胸から「母乳」ならぬ「父乳」が出たら!?
PMS(月経前症候群)を体験できるサーフボードがあったら?
旧来的な性別役割をユーモラスにひっくり返す、想像力にあふれた小説集。
【著者略歴】
山崎ナオコーラ(やまざき・なおこーら)
1978年福岡県生まれ。2004年「人のセックスを笑うな」で第41回文藝賞を受賞し、作家としてデビュー。著書に『浮世でランチ』『ニキの屈辱』『昼田とハッコウ』『反人生』『美しい距離』『偽姉妹』『リボンの男』などがあり、近年はエッセイ集『母ではなくて、親になる』『ブスの自信の持ち方』なども話題に。
本書は「だれのための知識か」という根本的問いを、フェミニズム理論、教育社会学、批判的教育学の展開をふまえて読み解いていく。また「女性学になにができるか」を考える例として、メディアが描くプリンセス像の変容、災害と女性のエンパワメントを取り上げる。性別カテゴリーの枠を超えて、ローカルとグローバルをつなぎ、現代社会の課題をジェンダーの視点から照らし出していこう。
「クリエイティブであれ(ビー・クリエイティブ)」という呪縛が生み出す、
現代の“終わりなき労働”とその構造──
「自由」や「自己実現」と巧みに結びついて若者を魅了するクリエイティブな世界。劣悪な労働環境を甘受し、マルチタスク化に対応する「新しいミドルクラスの女性」は、いかにして作り出されるのか?
クリエイティブ経済の絶頂期を、フェミニズムの視座から批判的に捉える。
序章 教育を通じた出会いとクリエイティブな経済
第1章 「クラブ」から「企業」へ
第2章 クリエイティブ労働のポリティクスを紐解く
第3章 人的資本としての芸術家
第4章 ポストフォーディズムのジェンダー
第5章 ファッション・マター・ベルリン
第6章 やりたい仕事を成功させる?
結論 ヨーロッパの展望
人種やジェンダーをめぐる差別・不平等は、グローバル資本主義の構造と深くかかわって、全世界的な社会分断を生んでいる。差別問題に正面から切り込んだトマ・ピケティの論考をはじめ、国際的な識者たちが問題の深淵と解決への道筋を語る、最先端の論集。
訳者序文[尾上修悟]
第一章 人種差別の測定と差別の解消[トマ・ピケティ]
第二章 キャンセルカルチャーーー誰が何をキャンセルするのか[ロール・ミュラ]
第三章 ゼムールの言語[セシル・アルデュイ]
第四章 資本の野蛮化[リュディヴィーヌ・バンティニ]
訳者解説[尾上修悟]