優生保護法、ウーマン・リブ、沖縄ーー戦時から敗戦期・戦後に連続して、女性の身体はいかに語られ、あるいは語られてこなかったのか。
【目 次】
序言・・・・・坪井秀人
第1章 優生学的想像力ーー津島佑子『狩りの時代』を読む・・・・・美馬達哉
第2章 引揚者医療救護における組織的人工妊娠中絶ーー優生保護法前史・・・・・松原洋子
第3章 生殖管理の戦後ーー優生保護法成立前の中絶と主体をめぐって・・・・・柘植あづみ
第4章 リブと依存の思想ーー中絶・子殺し・育てること・・・・・飯田祐子
第5章 『主婦之友』別冊附録にみる女性の身体・・・・・安井眞奈美
第6章 「肉体」から戦後を再考するーー田村泰次郎の「肉体文学」を中心に・・・・・光石亜由美
第7章 坂口安吾の戦後作品の肉体に見る<主体のゆらぎ>--「白痴」「磨の退屈」「戦争と一人の女」を中心に・・・・・狩俣真奈
第8章 洞窟からクリプトへーー山城知佳子『肉屋の女』を読む・・・・・菅野優香
序言・・・・・坪井秀人
第1章 優生学的想像力ーー津島佑子『狩りの時代』を読む・・・・・美馬達哉
第2章 引揚者医療救護における組織的人工妊娠中絶ーー優生保護法前史・・・・・松原洋子
第3章 生殖管理の戦後ーー優生保護法成立前の中絶と主体をめぐって・・・・・柘植あづみ
第4章 リブと依存の思想ーー中絶・子殺し・育てること・・・・・飯田祐子
第5章 『主婦之友』別冊附録にみる女性の身体・・・・・安井眞奈美
第6章 「肉体」から戦後を再考するーー田村泰次郎の「肉体文学」を中心に・・・・・光石亜由美
第7章 坂口安吾の戦後作品の肉体に見る<主体のゆらぎ>--「白痴」「磨の退屈」「戦争と一人の女」を中心に・・・・・狩俣真奈
第8章 洞窟からクリプトへーー山城知佳子『肉屋の女』を読む・・・・・菅野優香
フェミニズムの賞味期限はすぎたのだろうか?血となり肉となったことばたち。
本書は「だれのための知識か」という根本的問いを、フェミニズム理論、教育社会学、批判的教育学の展開をふまえて読み解いていく。また「女性学になにができるか」を考える例として、メディアが描くプリンセス像の変容、災害と女性のエンパワメントを取り上げる。性別カテゴリーの枠を超えて、ローカルとグローバルをつなぎ、現代社会の課題をジェンダーの視点から照らし出していこう。
なぜグローバル経済史にジェンダー視点は欠かせないのか。新旧の論点・論争をふまえ、18世紀から現代までの世界各地の事例から問う。
序 章 グローバル経済史にジェンダー視点を接続する
第1部 産業革命・グローバル史・ジェンダー
第1章 産業革命とジェンダーーーアレン=ハンフリーズ論争をめぐって
第2章 18-19世紀イギリスの綿製品消費とジェンダーーーグローバル史の視点から
第3章 18世紀フランスにおけるプロト工業化とジェンダー
コラム1 工業化期イギリスの女性投資家 坂本優一郎
第2部 19世紀グローバル化のなかのジェンダー
第4章 ハワイにおける珈琲業の形成ーーグローバル・レイバーヒストリーの試み
第5章 市場の表裏とジェンダーーー20世紀初頭南部アフリカにおける還流型移民を中心に
第6章 ドイツ植民地に模範的労働者階級を創造するーー青島の事例を中心に
コラム2 家事労働の比較経済史へ向けて
第3部 グローバル経済の現段階とジェンダーの交差
第7章 生産領域のグローバル化のジェンダー分析ーーバングラデシュの縫製産業を事例に
第8章 ポスト国際分業期におけるフィリピン女性家事労働者ーー市場と権力に揺れ動くジェンダー
コラム3 グローバル経済史とジェンダー史の交差の可能性
「結婚相手は親が決めるの?」「女性から離婚することができないって本当?」世界のイスラーム教徒の様々な結婚・離婚事情を、実際のエピソードも交えつつわかりやすく紹介。イスラーム法の伝統と、時代とともに変わりゆく慣習が織りなす多彩な世界を活写する。
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたって
序ーー「変わるもの」と「変わらないもの」
第1部 結婚・離婚をめぐる法と手続き、慣習
第1章 結婚までのプロセスーーエジプトの例[竹村和朗]
第2章 ムスリムの離婚ーーエジプトの例[嶺崎寛子]
コラム1 離婚しなかった姉、離婚した妹ーーエジプト[嶺崎寛子]
第3章 多民族社会シンガポールにおけるムスリムの宗教間結婚[市岡卓]
コラム2 花婿の誓いーーインドネシアの「条件付き離婚」「離婚への取り決め」[小林寧子]
第4章 旧ソ連ムスリムの結婚と離婚ーーウズベキスタンの例[和崎聖日]
コラム3 越境する花嫁ーーパキスタン系移民のグローカルな結婚ネットワーク[嶺崎寛子]
コラム4 日本におけるイラン法解釈の一例[浦野修平]
第2部 歴史の中の婚姻とイスラーム法
第5章 古典イスラーム法の結婚と離婚[小野仁美]
コラム5 シャリーアとイスラーム法[小野仁美]
特論1 歴史に見るムスリムの婚姻契約ーー19世紀から20世紀初頭にかけての結婚
1 20世紀初頭のシリアの結婚[大河原知樹]
2 19世紀イランの婚姻契約文書に見える婚資[阿部尚史]
3 19世紀から20世紀初頭のロシアにおけるムスリムの婚姻と法[磯貝真澄]
コラム6 「カイラワーン式婚姻」--チュニジアの伝統的な一夫一婦制[小野仁美]
特論2 近代家族法の誕生
1 トルコの家族法[村上薫]
2 エジプトの「家族法」[後藤絵美]
3 イランの家族保護法[森田豊子]
コラム7 アタテュルクの離婚[宇野陽子]
コラム8 カッザーフィー体制下の女性と結婚[田中友紀]
第3部 現代社会の変化と多様な結婚の形
第6章 インドネシアにおける結婚ーー一夫多妻婚、秘密婚、異教徒間の婚姻[大形里美]
コラム9 エジプトのウルフィー婚ーー個人的経験から見た信仰心のジレンマ[鳥山純子]
第7章 映画に見る現代の結婚事情ーー『エジプトの二人の娘』から[後藤絵美]
コラム10 変化する一時婚制度[森田豊子]
第8章 現代イランにおける様々な「結婚」--女性の高学歴化に伴う晩婚化と若者に広がる「白い結婚」[山崎和美]
第9章 イトコ婚と遺伝病[細谷幸子]
参考文献
用語解説
実務と研究を架橋し、新たな共生社会への展開をはかる、待望のジェンダー法学の研究雑誌。既存の法律学との対立軸から、オルタナティブな法理を構築。第3号は特集「複合差別とジェンダー」と題し、2016年2月のCEDAWの日本政府リポートに対する審査結果を受けて、マイノリティ女性に対する差別や偏見という複合差別問題と日本がどう向き合っていくべきかという9本の論稿を収録。
トランスジェンダーの著者が、昭和末から平成の時代に新宿の女装バーへ通った日々の日記小説。性的マイノリティーへの理解が乏しかった時代に、苦しみ、悩みながらも仲間と出会い、自らの心のままに生きてきた体験をもとに書き上げた作品。偏見に満ちた世間の目をかいくぐりながらも、性をトランスすることでバイタリティーをもって、したたかに生きてきた人々がかつて存在したことを知ってほしい。
災害時要援護者・災害弱者というカテゴリーでは拾えない「曖昧なニーズ」の典型としての「災害とジェンダー」。自然災害の被害とニーズを、地域単位の災害対応における被災者ニーズへの対応(=被災者ケア)という問題に即して検討し、保健師という職能の持つ可能性を提起する。
女性が犯罪報道の当事者となった場合、犯罪報道の「問題」がより深刻になる、
男性の場合と異なる問題が生じたりする事象を対象に研究。
ジェンダーとメディアという視点から考察を行うことにより、
犯罪報道が「ジェンダー」あるいは「女性」の概念の産出にどのように関与しているかという点に言及。
女性被害者や女性被疑者に対して、報道においてどのようなラベリングが行われているか、
そのラベリングはジェンダーとメディア研究とくに構築主義的な立場からみるとどのように解釈できるかをまとめる。
「江戸期はみな性愛におおらかで情愛に満ちていた」--なんてことはなかった⁉
「幸せなカップルの営み」も「性暴力」も描かれる「春画」。
江戸期の春画をジェンダーで読み替えると見えてくるものとは。
当時の生理用品を再現し、謎のお香を調合、御呪いも試してみたり……
江戸の性文化を実際に「やってみ」ながら
その背景を探る、令和的探求録。
【江戸期のオナホ、試してみたら、すごかった!】
・なぜ、セックスのときに「イク」と言っちゃうのか?
・不完全燃焼のセックスを避けるには?
・江戸期のおっぱいはエロくなかったのか?
などなど、今も昔も変わらない「性愛の悩み」を
春画と性典物(当時の性愛マニュアル)に探る!
【目次】
・いまなぜ「春画」なの? わたしたちの「性」を考える春画の世界へようこそ
・江戸期のムラムラするお香は、本当にムラムラしちゃうのか?
・「性器はその人の第2の顔」? 江戸から伝わるアソコと外見の関係
・もし江戸期にコンドームがあったなら? 根拠のない6つの避妊法
・恋をしたら「ねずみのきんたま」を陰干し……? 江戸期からみんな願掛けが好き
・なぜ日本人はキスをするのか? 「キス」を紐解く
・江戸期の生理用品「御馬の折り方」再現し使用してみた
・江戸期もセックスの痛みに悩んでいたーーむかしの潤滑剤をつくってみよう
・江戸期に手マンを追求した本がある
・セックスの「イク」とはどこへ行く?--性と死の関係性を添えて
・なぜアソコに締まりの良さを求めるのか?--江戸期の秘薬を試してみた
・相手をメロメロにするには? 江戸期に性のハウツー本が広まった背景
・江戸期のインスタントおもちゃを再現してみた
(ほか)
・いまなぜ「春画」なの? 私たちの「性」を考える春画の世界へようこそ
・江戸期のムラムラするお香は、本当にムラムラしちゃうのか?
・「性器はその人の第2の顔」? 江戸から伝わるアソコと外見の関係
・もし江戸期にコンドームがあったなら? 根拠のない6つの避妊法
・恋をしたら「ねずみのきんたま」を陰干し……? 江戸期からみんな願掛けが好き
・なぜ日本人はキスをするのか? 「キス」を紐解く
・江戸期の生理用品「御馬の折り方」再現し使用してみた
・江戸期もセックスの痛みに悩んでいたーーむかしの潤滑剤をつくってみよう
・江戸期に手マンを追求した本がある
・セックスの「イク」とはどこへ行く?--性と死の関係性を添えて
・なぜアソコに締まりの良さを求めるのか?--江戸期の秘薬を試してみた
・相手をメロメロにするには? 江戸期に性のハウツー本が広まった背景
・江戸期のインスタントおもちゃを再現してみた
(ほか)
ピエール・ブルデューの『ディスタンクシオン』の問題意識を共有しながら、社会調査や計量分析を基に、日本における文化的オムニボア(文化的雑食性)という特性を浮き彫りにする。そして、日本で文化の再生産が隠蔽されてきたメカニズムを解き明かす。
なぜ車輪の発明からスーツケースにキャスターがつくまで5000年も要したのかーこれは名だたる経済学者・思想家も思案してきた謎だ。「男性はかばんを自力で持つべき」「女性の長距離移動は制限されるべき」こうした社会のジェンダー感に変化が起きた時、スーツケースは転がり始めた。男らしさ・女らしさに関する支配的な通説がどうして、今からすれば「単純な」発明を妨害できるほど強固だったのだろう。いったいどうして、お金を稼ごうとする市場の欲望より頑固だったのだろう。そしてこんな乱暴な考えが、業界を世界規模で変えるであろう製品の可能性を見失わせるのはなぜなのか?このような疑問が、本書の核である。私たちは、ジェンダーの観点からイノベーションについて考えることに慣れていないのだ。
マンガ、アニメ、ゲーム、ケータイ、ネット、ポップス、ファッションなどの面から現代の日本と海外の若者像を浮き彫りにする。
臨床的有効性としてではなく文化理論における試みとして女性性と願望充足、男性性と断念を結びつけることで見えてくるフロイト宗教理論の批評的根拠。フロイトの女性蔑視が果たす知的機能ー。フロイトはなぜ、キリスト教徒女性性は心理的・文化的にもっとも価値が低く、理想
世界26カ国で翻訳され、英語版だけで28万部超のベストセラー!
英国のAmazon評価6000件、レビュー800件以上の話題作!!
行き過ぎた「多様性尊重」は、社会をどのように破壊したのかーー
ダイバーシティ先進国で起きている「不都合な真実」。
LGBT、フェミニズム、反レイシズム運動などをめぐり、欧米社会で広がる偽善と矛盾、憎悪と対立。おかしいと思っても誰も声に出せない同調圧力の実態とは。
アイデンティティ・ポリティクス、インターセクショナリティ…新たなイデオロギーはいかにして生まれ、なぜ急速に広まったのか。
ツイッターやグーグルなど、シリコンバレーが進める機械学習が生み出す歪んだ歴史と新たな偏見。その基底に潜むマルクス主義。
……さまざまな事象から問題の本質を見抜き、その複雑な構造を読み解いていく驚きに満ちた快著。
世界的ベストセラー『西洋の自死』の著者が、圧倒的な知性と知識を武器に新たなタブーに挑む!
◎世界で相次ぐ本書への称賛
「マレーの最新刊は、すばらしいという言葉ではもの足りない。誰もが読むべきだし、誰もが読まなければならない。ウォーク(訳注/社会的不公正や差別に対する意識が高いこと)が流行するなかではびこっているあきれるほどあからさまな矛盾や偽善を、容赦なく暴き出してい
る」
──リチャード・ドーキンス(イギリスの動物行動学者)
「実にみごとだ。最後まで読んだ瞬間、数年ぶりに深呼吸をしたような気分になった。大衆が狂気に陥っているこの時代に、正気ほど気分をすっきりさせてくれるものはない。刺激的だ」
──サム・ハリス(アメリカの神経科学者)
「アイデンティティ・ポリティクスの狂気についてよくまとめられた、理路整然とした主張が展開されている。興味深い読みものだ」
──《タイムズ》紙
「マレーは、疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。必読書だ」
──《ナショナル・ポスト》紙(カナダ)
「ばかばかしいエピソードから悲劇的な逸話まで、マレーはアイデンティティ主義者が陥ったさまざまな病理を、冷静さを失うことなく描写している。この本は、政治闘争を呼びかける鬨(とき)の声ではなく、構造的特徴が転々と変わり矛盾が絶えず噴き出すこの奇妙な世界を案内する地図である」
──《コメンタリー》誌
「クリエイティブであれ(ビー・クリエイティブ)」という呪縛が生み出す、
現代の“終わりなき労働”とその構造──
「自由」や「自己実現」と巧みに結びついて若者を魅了するクリエイティブな世界。劣悪な労働環境を甘受し、マルチタスク化に対応する「新しいミドルクラスの女性」は、いかにして作り出されるのか?
クリエイティブ経済の絶頂期を、フェミニズムの視座から批判的に捉える。
序章 教育を通じた出会いとクリエイティブな経済
第1章 「クラブ」から「企業」へ
第2章 クリエイティブ労働のポリティクスを紐解く
第3章 人的資本としての芸術家
第4章 ポストフォーディズムのジェンダー
第5章 ファッション・マター・ベルリン
第6章 やりたい仕事を成功させる?
結論 ヨーロッパの展望
この本では、男/女ということにこだわりながら、友だちづきあい、容姿とモテ、セックス、恋愛、家族、仕事と将来、などの問題をとりあげ、大人になるための作法と予備知識を提示する。