複雑系研究の第一人者が科学研究の本質と最前線を、多彩な表現形式を駆使して説く名作解説、待望の復刊なる!日常の研究の営みから文化との絡みまで、幅広い視座から平易に鋭く綴るエッセイと、「デーモン」がカオスを消し去った世界で起こる出来事を描く、小説によるカオス理論入門ならぬ「カオス出門」。および生命進化を模し、人工知能による「物語の進化」を通じて複雑系に迫る「小説進物史観」を収録。
卑弥呼(邪馬台国女王)、大海人皇子(天智天皇の弟)、足利義政(室町幕府将軍)、豊臣秀吉(戦国武将)、柳生宗矩(兵法者)、大石内蔵助(赤穂藩国家老)、近松門左衛門(浄瑠璃作者)、むっつり右門(江戸八丁堀の同心)、土方歳三(新選組副長)、高杉晋作(長州藩の志士)、清水の次郎長(博徒)、下田歌子(華族女学校教授)など、古代から明治・大正期までの実在の人物、架空の人物の小説登場人物索引。
信長死すー。覇王のあとを継ぐのは誰か。攻める秀吉、堪える勝家、迷う利家。武将たちの熱い戦国歴史群像。
遠い日、夜の砂丘で青年の目を射た流星の一条の光ー遙か西域への憧れを胚胎した井上文学誕生の瞬間を描く「砂丘と私」始め、『天平の甍』『敦煌』『風涛』など歴史小説の名作を点綴、その発想の源泉と想像力を刺激してやまぬ歴史の魅力を語る。『蒼き狼』をめぐり大岡昇平と闘わせた論争への真摯な反論、八〇歳の作家を駆り立てた『孔子』への情熱ーなど、井上靖の凛とした詩魂がほとばしる歴史随筆二四篇。
江戸庶民の衣・食・住!大道芸の数々からあっと驚く珍商売まで、江戸の文化と生活をになった人々の真実を網羅。
歴史を大観し、使命に任じる。大津事件、日露講和交渉、脚気による軍隊壊滅の危機。国の試練に際して、近代国家日本の理性を体現した人々。
天正七年十月、武田信玄の六女・菊姫は、越後国主上杉景勝に入輿した。武田勝頼と同盟し、御館の乱で景虎を滅ぼした景勝は、菊姫と異母弟・武田信清を厚遇する。三年後、武田が滅亡し、帰る家を失った菊姫は、景勝を敬愛し、ひたすら上杉家のために尽くす。やがて、秀吉の命令で人質となり京の藩邸で暮らす菊姫は、正室として感情を抑え、お家の発展に心を砕いた。
志高く学び、信念堅く生きる。蘭学者前野良沢、幕末明治の医師、高松凌雲・松本良順。前人なき世界に挑み、日本の近代医学を拓いた立志の人々。
激動の時代を証した女たちー鎖国から開国へ流れる歴史のただ中で、時代の障壁と運命の隘路に窮しつつ、人生を選択した女たちを描く大長編。
なんとしても帰りたいー破船・漂流の果てに待つ、異国での過酷な境涯と歴史の翻弄。そして、時代は彼らの帰還をどう迎えたか。
勘定奉行川路聖謨、通詞堀達之助。異国船の迫る幕末激動期に、第一線で誇り高く国を守り導いた先人たち。
篤い志とともに、次代を用意しながら歴史に殉じた者たち。追いつ追われつ、彼らが願い、目指したものとは。先駆者たちの孤独と悲運。
敗れ去るもの、落ちゆくもの、幕末維新時、抗わざるを得ず戦った人々の運命をたどる三作品。滅びゆくものを囲む歴史の趨勢を直視する。
安政七年、『桜田門外ノ変』。文久二年、『生麦事件』。幕末動乱の時代を開くことになる事変を追った二作品。
織田信長の登場をもって、群雄割拠の戦国は、天正年間にその沸騰点を迎えていた。白く秀でた額を持つ、この美しい武将は、人間の精神を焼き尽くし、神の座に就こうとしているのか。足利義昭を擁した上洛から、本能寺へ至る十余年の動乱を、正親町天皇の秘書官・勧修寺晴豊の目を通して描いた渾身の歴史小説。天皇と公家たちもまた、魔王・信長と闘っていたのだ。
兼好法師は歴史を影で操っていた?斬新な視点で描かれる新たな『太平記』の世界。伝奇小説の巨匠、幻の長篇、初の単行本化。
清張が舐めてきた人間の辛酸ー、権力の悪と個人の無力を慨嘆し、人間の本質に鋭く迫る。
徳川勢や米軍機ハリアーの猛攻を耐え抜いた夏の陣。一旦は朝廷の仲介で停戦となるが、秀忠は大坂方への再攻撃を画策。一方、武器・弾薬調達のため敦賀半島に向かった朽木らは、戦術核を手土産に米軍と同盟を試みる三ツ瀬らに捕らわれる。米軍の裏切りで村が空爆され、それを逃れた朽木は、小船にイソップを積み込みエセックスに接近、若狭湾に爆音と閃光が炸裂した。残弾千発ながらも自衛隊は徹底抗戦を決意する。