兵隊文学の第一人者が綴る感動の兵隊手帳。「振り向くとすぐうしろに戦場があった」痛切な戦争体験に根ざして、勇ましくも悲しき兵隊たちの鎮魂の戦記を営々と描きつづける兵隊作家の戦記エッセイ!「連隊一の金鵄勲章」「戦友会の仲間」「昔の仲間」の新作戦記3篇を併載する!
めぐり来たった人生の秋に、人間の「老い」と「成熟」を、しみじみと考えさせる好随筆。併せて、物故した著者の知友・文士達への的確周到な追悼記を収める。いずれも秀れた人性批評家の眼の行届いた人物批評である。
ベイルートの難民キャンプから、20万人を脱出させる地下坑道作戦とは?大地を愛し、かつてない規模で現代の人間の条件を問う長篇ロマン!
日本人は箱を愛した民族である。箱への関心は深く、その用途や種類、かたち、装飾は世界に比類なく発達している。古くは浦島の玉手箱から現代の箱まで、生活文化と歴史の変遷を写真と解説でたどる。
東京日本橋に本社をおく信濃製薬の役員会議で、取締役研究開発本部長・広瀬信彦は社長の笹島から思いがけぬ情報を告げられた。大阪のライバル会社・関西化薬が「K6」という商品暗号をもつ画期的な抗生物質を開発中だというのだ。関西化薬が国立予防医薬研究所の立花文吾と接触しているとの情報を得た広瀬は、早速、立花に近づくが…。新薬開発をめぐる野望と暗闘を鋭く抉る迫真の医学サスペンス巨篇。
若くして離婚、パリに出たサンドは男の名前、男の恰好で作家としてデビューした。彼女の多彩な恋愛と交友関係を通して、その生涯を綴る。
本書は昭和54年に発行された、「CTスキャナ」(電子工学進歩シリーズ9、岩井喜典編)の内容を全面的に見直し、医用画像診断装置の現状と将来動向に焦点を当て、CTやMRIを中心に書き直したものである。今回の書き直しに際しては、図や表を多く用い、できるだけ平易な記述になるように心掛けた。
本書でとりあげたのは、1498年(明応)東海地震から1987年千葉県東方沖地震までの92個の地震で、1988年初頭までの時点で、少なくとも食い違い量や断層の長さ、幅などの静的断層パラメターが決められている日本周辺のM6以上の浅発地震については、調査研究されたものの全てが網羅されている。
本書は、入門書的に地震・地震断層・活断層・第4紀地殻変動の記述・紹介を試みようとしたものである。
極限の日々、透徹した目は「ソビエトの実態」と「人びとのありよう」を見つめつづける。念願のダモイ。津軽の一隅で経験は刻まれる。著者三年の後、死亡。遺された草稿はいま実弟によって甦り、「昨日の問い」は静かに深く我々に迫る。