池本悟道は、真言密教・本慶寺の住職。昼寝とパチンコが趣味の自堕落な僧だが、かつては警視庁の敏腕デカ。猛妻珠子の尻に敷かれてはいても、ひとたび、妖しい事件の臭いをかげば、その双眸、肉食獣のごとく、輝く。子供の掌ほどもある巨大な魔蜘蛛を操つり、人智も遠く及ばぬ奇怪な闘いに挑むのだ。池本家に代々伝わる蠱術によって生み出された魔蜘蛛は、女郎ぐもの突然変異種。秘めたる妖力は並ぶものなし。容赦なく吐き出す赤い死の糸…。現代の闇に潜む魔物に仕掛けられた必殺の罠。熾烈!妖怪狩り6番勝負。
「触ってもいい?こんな風に触ってもいい?こうしても?あたしに撫でられて、気持悪くない?よかったら、あたしに好きなことしていいわよ…」ブエノスアイレスの刑務所の中で生まれた、テロリストとホモセクシュアルの、妖しいまでに美しい愛。アルゼンチンの作家、マヌエル・ブイグの野心作。映画化では、ウィリアム・ハートが、その名演技で〈アカデミー主演男優賞〉を受賞して、世界の話題をさらったものである。
宝石業界の老舗・兼松宝飾の社長・兼松辰巳が、40カラットのダイヤモンド「スター・オブ・ヤマト」ほか、宝石類18億円、現代9千万円を拐帯して突然失綜。2カ月後、パリで変死体となって発見された。同社のヨーロッパ駐在員・八住雅彦は、アムステルダム、パリ、デュッセルドルフと、消えた宝石と犯人の行方を追うが、やがて事件の背後に、巨大な組織が蠢いていることをつきとめる。長篇サスペンス。
小さな蜘蛛の咬み合いが、多くの人々を狂わせる(「蜘蛛の夢」)、釣った魚の腹から出た封筒の女文字が、男女変死の謎にからむ(「有喜世新聞の話」)-今なお古くならない綺堂作品には、貴重な風俗資料が一杯。(十二編)
アシモフ自身がでくわした奇怪な人間消失事件を元にした「待てど暮らせど」や、カーに挑戦せんと意気込んで書かれたシリーズ初登場の密室もの「秘伝」など、ご存じブラック・ウィドワーズの面々の侃侃諤諤、喧喧囂囂、甲論乙駁の推理合戦と、名給士ヘンリーの快刀乱麻を断つ解決ぶりが鮮やかな好評連作ミステリ、第5弾登場。
箱根山中の別荘で、厚務省次官・佐分利健一が喉に咬傷を遺して不審な死を遂げた。その夜現場に出現した巨大なクモ!さらに神奈川県警・中友警部は付近のホテルでも若いアメリカ人女性ストンスキーが、巨大グモを目撃したとの証言を得る。つづいて巨大毒蜘蛛は奈良県八瀬寺に現われ、大僧正を襲った。一方、阪神大震災後、日本に生息していない巨大毒蜘蛛の焼死体が神戸で発見された!兵庫県警・二階堂警視は、毒蜘蛛事件合同捜査連絡会議(DCC)を組織、捜査に乗り出す。毒蜘蛛騒動の背後に潜む黒い陰謀に挑む大好評「二階堂警視シリーズ」。
時は退廃の風たちこめる大正末期。帝大生、蒲生鉄哉のもとにもたらされたアルバイトは財閥の総帥、北畠家での住み込みの仕事だった。不吉な死の匂いの漂う館には、夜な夜な縄で責めさいなまれる二人の美少女と淫蕩な未亡人、そして北畠家乗っ取りを謀る後見人が棲んでいた。娘たちの調教を強いられた鉄哉はみずからの命をかけて、彼女たちを救い出そうと決心するが…。陰謀と肉欲がうごめく長く暑い夏の日々のよどんだ均衡を破ったのは毒薬と銃声の饗宴だった。
東京都練馬区在住の穂月湧(16歳)は、部活の先輩に恋をし、チョコパフェが好物の、まったく普通の女子高生。ある日たまたまテレビでラブシーンを見ていると、自分の下半身がいきなり毒蜘蛛に大変身!父親の説明によれば、エッチな気分になると蜘蛛女に変身するらしい。「でもそれって、好きな男の人と、一生エッチができないってこと!?」女子高生にして蜘蛛女、湧ちゃんの苦悩と活躍を描く、コメディタッチの『妖魔夜行』ここに登場。
著者にとっての第一随筆集となる本書は、手紙という形式を意識した文章ばかりを収録した。作家の心のアンテナが受信した興味尽きない話題の数々を、いま、読者に向けて発信する。心温まるエッセイ集。
蜘蛛が人間を食べ始めた。頼子と頼朝の姉弟は蜘蛛ハンターとしての能力に目覚め(?)蜘蛛退治に乗り出すが、そんな矢先姉弟そろって魅力的な蜘蛛・清里に魅入られ、とんでもない事態に!!蜘蛛と人間、種族も性別もぶっ飛ばした純愛の行方は…。
1938年7月、「死の壁」と呼ばれたアイガー北壁の初登攀に成功したハインリッヒ・ハラーは、自らの詳細な登攀記録とともにアイガーの登攀史をまとめ、北壁の象徴である「白い蜘蛛」を表題とした1冊の本を上梓した。本書は初登60周年を記念して出版された『白い蜘蛛』の増補改訂版。初登攀から今日までのアイガーの歴史が今、あざやかによみがえる。
幼い日に出会った一匹の蜘蛛が、定年後の男の脳裏に蘇ってきたとき…命の在り方を、「彼」は教えてくれた。
比類なき大江戸暗黒小説。鬼才・富樫倫太郎の渾身作、ついに登場!時代小説の面白さの軸をなすのは熱気と筋立てである。破天荒と緊張とリアリティの三つが融合して燃え盛っている。どの登場人物にも火がある。その連続の爆発が心地好い。これに眩暈を覚えない読者は一人もいないだろう。