著者にとっての第一随筆集となる本書は、手紙という形式を意識した文章ばかりを収録した。作家の心のアンテナが受信した興味尽きない話題の数々を、いま、読者に向けて発信する。心温まるエッセイ集。
蜘蛛が人間を食べ始めた。頼子と頼朝の姉弟は蜘蛛ハンターとしての能力に目覚め(?)蜘蛛退治に乗り出すが、そんな矢先姉弟そろって魅力的な蜘蛛・清里に魅入られ、とんでもない事態に!!蜘蛛と人間、種族も性別もぶっ飛ばした純愛の行方は…。
1938年7月、「死の壁」と呼ばれたアイガー北壁の初登攀に成功したハインリッヒ・ハラーは、自らの詳細な登攀記録とともにアイガーの登攀史をまとめ、北壁の象徴である「白い蜘蛛」を表題とした1冊の本を上梓した。本書は初登60周年を記念して出版された『白い蜘蛛』の増補改訂版。初登攀から今日までのアイガーの歴史が今、あざやかによみがえる。
幼い日に出会った一匹の蜘蛛が、定年後の男の脳裏に蘇ってきたとき…命の在り方を、「彼」は教えてくれた。
比類なき大江戸暗黒小説。鬼才・富樫倫太郎の渾身作、ついに登場!時代小説の面白さの軸をなすのは熱気と筋立てである。破天荒と緊張とリアリティの三つが融合して燃え盛っている。どの登場人物にも火がある。その連続の爆発が心地好い。これに眩暈を覚えない読者は一人もいないだろう。
本書は、未公開の第一次資料を駆使し、ホーソーンの青少年期における特殊な家族関係を再構築して、若き日の作家がそこで受けたトラウマ的体験とその永続的影響力を、代表的作品の数々に辿る心理的評伝である。これまでの通常の伝記とは異なり、専らホーソーンの人生の初期に焦点を当て、母方一族の中での窮屈な生活体験がいかに「しつこく」その後の文豪の全人生、文学を支配することになったかを検証する。
蜘蛛の化身に恋をした島の娘の狂おしくもはかない運命。名嘉睦稔おきなわ版画シリーズ第2弾。
弁天屋のおえんは付き馬屋が稼業。「焦げついたツケを遊女屋にかわって取りたてる商売」だ。江戸の不夜城・吉原で、今日も不埒な客に手を焼いた見世から依頼が舞い込む。板に付いてきた馬屋稼業に、最近はなぜか枕さがし(盗難)や足抜き(脱走)、怪我をした芸者からの賠償請求といった風変わりな依頼も増えて、評判は上々。妖艶な女悪党、天神屋おとよ・通称「女郎蜘蛛」との因縁の対決に挑む表題作をはじめ、美貌のヒロインが悪党に下す鉄槌の数々。おなじみの啖呵と鉤縄で、おえんの活躍が光る痛快連作時代小説。
外科医のリシャールは、愛人を眺める。他の男に鞭うたれ、激しく犯される姿を。日々リシャールは変態的な行為を愛人に強要し…無骨な銀行強盗は、警官を殺害してしまった。たりない脳味噌を稼働させる中、テレビ番組を観て完全なる逃亡手段を思いつくが…微笑みながら“蜘蛛”は、“獲物”を暗闇に閉じ込めた。自らの排泄物、飢え、恐怖にまみれた“獲物”を“蜘蛛”は切り刻んでゆく…三つの謎が絡む淫靡なミステリ。
商家に押し込んだら生き証人は残さない。金を盗むだけでなく一家を皆殺しにする残虐集団。率いるは、冷酷非情の男・閻魔の藤兵衛!それに対するは、火付盗賊改の頭・中山伊織。同心・大久保源内、小者・五郎吉と九兵衛ら配下を使い、盗賊一味に肉薄していく。内部崩壊の危機を抱えつつ、藤兵衛たちは大店襲撃の計画を進めるが!?凄まじき大江戸暗黒小説。
ストーカーに両親を惨殺された少女。犯人の横山は少女の裸体に自分と母親の血で蛇を描き、「二十歳になったら、ぼくのお嫁さん」と囁いたという。十年後、美しく成長した彼女の体に浮かび上がる紅い蛇!横山抹殺の依頼を受けた女殺し屋“毒蜘蛛”は勝てるのか。
秋霜烈日のバッジに恥じないと評される検事の神谷は、同性の同僚へ恋慕している。それを高校の後輩でヤクザの久隅に知られてしまった。久隅は背中を刻む刺青をさらして「このモンモン見せたあとに抱くと、どいつも締まりがヨくなるんだ」と神谷の体を要求する。黒い嗜虐の笑み…神谷を這い蹲らせるような陵辱…。だが、久隅を畏怖する反面、滅茶苦茶に壊されたがっている自分がいる。神谷は搦めとられて藻掻くことしかできないー。
九年間離れて暮らしていた異母兄・真也が突然智也の前に現れた。真也は母親からの虐待を受け続け、見かねた父親によって実母の許へ戻された為に、智也の心中は複雑だった。母親の行いをただ見ているだけだった智也は、幼い頃から密かに憧れていた真也に会いたいと思う傍ら、何もしなかったと責められるのではとずっと恐れていたのだ。大人の男へと成長した真也に、何故今になって現れたのかと問うた智也は過去の行いを体で償えと言われー。