★あの名著をわかりやすい新訳で再び読み解く
1906年から1911年までジュネーブ大学でおこなわれたフェルディナン・ド・ソシュールの講義内容をまとめ、言語学や現代思想に大きな影響を与え続けている『一般言語学講義』(Le Cours de linguistique generale, 1916年)の待望の新訳。原著の内容を忠実に移しながら、現代言語学の知見も取り入れ読みやすい翻訳を実現した。ソシュール研究の第一人者によるわかりやすい新訳と詳しい脚注によって、あの名著を再び読み解く。
〈目次〉
序文
序 論
第1章 言語学小史
第2章 言語学の資料と課題ー隣接諸学問との関係
第3章 言語学の対象
第4章 ラングの言語学とパロールの言語学
第5章 ラングの内的要素と外的要素
第6章 文字によるラングの表記
第7章 音韻論
付録 音韻論の原理
第1章 音の種類
第2章 発話連鎖における音素
第1部 一般原理
第1章 言語記号の性質
第2章 記号の不変性と可変性
第3章 静態言語学と進化言語学
第2部 共時言語学
第1章 総論
第2章 ラングの具体的な実体
第3章 同一性、実在、価値
第4章 言語的価値
第5章 連辞関係と連合関係
第6章 ラングの機構
第7章 文法とその下位区分
第8章 文法における抽象的な実体の役割
第3部 通時言語学
第1章 総論
第2章 音声変化
第3章 音声的進化の文法的帰結
第4章 類推
第5章 類推と進化
第6章 民間語源
第7章 膠着
第8章 通時的な単位、同一性、現実性
第3部と第4部への付録
A 主観的分析と客観的分析
B 主観的な分析と下位単位の確定
C 語源学
第4部 言語地理学
第1章 言語の多様性について
第2章 地理的多様性の複雑化
第3章 地理的多様性の原因
第4章 言語的な波の伝搬
第5部 回顧的言語学の諸問題 結論
第1章 通時言語学の2つの観点
第2章 最古の言語と原型
第3章 再建
第4章 人類学と先史学での言語の証拠
第5章 語族と言語類型
訳者あとがき
言語とは、思想とは、学問とは…。ことばと社会の中で格闘する異端の言語学者が、縦横にその自己形成の軌跡を語り、日本の言語学の戦後を問いなおし、現代の知的状況を照射する。
うまく話すよりも、大事なことがある。
NHKの長寿番組「おかあさんといっしょ」のエンディング曲「きんらきら ぽん」の作詞を担当、手話を言葉として生きる写真家・齋藤陽道さん。手話を禁じられ、心から言葉が離れていった幼少期。手話に出会い、初めて会話の楽しさを知った高校時代。心の底から他者とつながるために写真を撮り続けた日々。「つながり方」を発見していった過程は、他者との関係性に悩む人を後押ししてくれる。言葉が伝わらないことを身にしみて知っているからこそ見出した、「言葉の共有地」「言葉の解像度」「消感動と宿感動」「存在を聴く」などの視点から、安易なノウハウではない、コミュニケーションの「そもそも」論を学ぶ。
はじめに 言葉とことば
1 ことばの共有地
2 心から離れた言葉
3 手話との出会い
4 「見る」と「見えている」
5 まなざしで伝わったもの
6 あなたと私の「共通言語」
7 相手の存在を聴く
8 ことばは深化する
9 言葉の解像度
10 息づく言葉
11 当たり前を見つめ直す
12 一人ひとりが持つ「カタリナ語」
13 「消感動」と「宿感動」
おわりに そして、はじまりに。
はじめに 言葉とことば
1 ことばの共有地
2 心から離れた言葉
3 手話との出会い
4 「見る」と「見えている」
5 まなざしで伝わったもの
6 あなたと私の「共通言語」
7 相手の存在を聴く
8 ことばは深化する
9 言葉の解像度
10 息づく言葉
11 当たり前を見つめ直す
12 一人ひとりが持つ「カタリナ語」
13 「消感動」と「宿感動」
おわりに そして、はじまりに。
コンピュータを用いて言語資格(コーパス)の編纂・分析を行う新しい言語研究法、「コーパス言語学」。本書は、その日本最初の総合的概説書として1998年に刊行された初版を、その後の発展を取り込んで全面的に改稿・増強した「改訂新版」である。英語研究に必須のツールとなった英語コーパス言語学を、その定義から説き起こし、具体的なコーパス編纂・分析の方法を懇切に解説。さらに英語学におけるその応用可能範囲を多角的に紹介する。
SVO言語のなか、唯一と言われるほど珍しく、名詞の修飾語がその前に来ている中国語の話。
言語教育の教授法と指導理論。カリキュラム開発とシラバス編成。第二言語習得。四技能(聞く、話す、読む、書く)の指導法。コンピュータ支援言語学習。言語教育における教師教育。英文法と発音。言語テスティング、リサーチ・メソッド、基礎統計学。言語学概論:音韻論、音声学、統語論、意味論、形態論など。談話分析。社会言語学:言語社会学、コミュニケーション能力など。心理言語学:学習理論など。約3,500の項目を収録。最新の研究を反映させて約360項目を新たに加えている。
本書は2022 年10 月から12 月にかけてリベラルアーツ検定のウェブサイトで連載した内容を新書用に加筆・修正したものです。タイトルを『中国のことばの森の中で─ 武漢・上海・東京で考えた社会言語学』としたのは、2005年に中国の武漢の大学で教え始めてから博士の学位を取って2013 年に上海の大学に移り、2017 年に帰国し、2023年の現在に至るまでの期間、観察・研究したこと、また現在、大学院で講義している内容や最近の言語現象に関連して考えたことも含んでいるからです。
本書は、中国語がわからない方にも楽しく読んでいただき、読み終わる頃には社会言語学の概念や用語を、それからことばと社会がいかに関係しているかを理解してもらえるように、関連するエピソードや紹介する研究なども選んで構成しています。つまり、「中国社会言語学」の簡単な入門書となるように工夫し執筆しています。それは、中国社会言語学に関する本が、1990 年代の中国の社会言語学者陳原先生の著書の翻訳以来、日本で出版されていないからです。(はじめに)
はじめに
第1章 中国のことばの森の中でー武漢の街や武漢語のこと 1
第2章 「倉橋家の謎」-言語景観ということ 13
第3章 中国宮廷ドラマ見ていますかー中国語の男女ことば 23
第4章 ブーブー、わんわんー中国の子供ことば、老人語 34
第5章 上海で水を買うー配達のお兄さんと「役割語」 47
第6章 もっと雑踏。上海の町の中で聞こえることばー言語接触 61
第7章 永く忘れない…言語行動・非言語行動 75
第8章 武漢なまりなつかしーコロナ禍の「言語サービス」と言語博物館 87
第9章 心の中の大舞台ー広告のことばと「言語生活」 101
第10章 百回、千回だって探す?-「名前」ということ 117
第11章 ベルサイユのバラと中国語の新語 131
第12章 「ことばと社会ー中国社会言語学のすすめ 145
おわりに
注
400年前にカトリック宣教師が日本での布教のために出版した日本語の語学書について、ポルトガル語で書かれた自筆本とキリシタン版(版本)を克明に対比。キリシタン語学書にポルトガル語の側から光を当て言語学的に解明。
はじめに
1 キリシタン文献概観
1 「大航海時代」の語学書から学ぶもの
2 ザビエルとロドリゲスーー 16・17 世紀イエズス会の言語研究
〔コラム〕ザビエルの接した文字
3 「古典」としてのキリシタン文献ーー その語学書について
4 「大航海時代の語学書」としてのキリシタン文献
〔コラム〕キリシタン語学研究のこれから(1)
〔コラム〕キリシタン語学研究のこれから(2)
2 ロドリゲス文典
1 中世日本語のサ行子音ーー ロドリゲスの記述をめぐって
2 Interpreting the interpreter
3 ロドリゲス日本文典におけるポルトガル語正書法ーー /a~w/ の表記について
4 通事伴天連ジョアン・ロドリゲスのポルトガル語正書法 -- /ej/ の表記について
5 通事伴天連ジョアン・ロドリゲスのポルトガル語正書法規範 -- 語表記の「ゆれ」からの考察
6 ロドリゲス文典成立の背景
〔コラム〕ロドリゲス
3 キリシタン文献ローマ字表記成立の背景
1 キリシタン資料「開合表記」成立の背景
2 キリシタン資料におけるf 表記をめぐって
3 「ポルトガル語正書法小史」補説
4 キリシタン文献ローマ字表記 I J V U について
〔コラム〕キリシタン資料
〔コラム〕日葡辞書
4 コンカニ語・コンゴ語文献
1 Thomas Stephens とコンカニ語ーー 研究序説とその展望
2 コンカニ・ポルトガル語辞書二写本の関連についての一考察
3 コンカニ語ドチリナ・キリシタン成立の背景
4 コンゴ語版キリシタン要理(1624)第一章ーー コンカニ語版・日本語版と対照させて
〔コラム〕亀井 孝
〔コラム〕言語学と言語史
5 言語から見た近代ヨーロッパの一側面ーー 非人称構文とキリスト教
1 非人称構文に関する一考察ーー「 記号体系としての言語」の外から眺めてみると
2 非人称構文に関する一考察(補説)-- デカルトの EGO
〔コラム〕人の「偉さ」
〔コラム〕がんばるとたのしむ
19世紀以降の伝統的言語学において用いられた述語1500を解説したもの。排列は術語の日本語訳による五十音順。巻末に古今東西の言語学者420名の経歴・業績を記した人名解説、欧文と和文の総索引がある。-世界最大の言語および言語学の百科全書。
日本語ラップをこよなく愛する言語学者が、韻に込められた「ことば遊び」を分析する言語学エッセイ。Mummy-D、晋平太、TKda黒ぶちへのインタビューも収載。
本文より:
学生時代の私は、ただ日本語ラップが好きだった。好きなラップを聴いているうちに、いつしか自分で韻の仕組みを分析するようになっていった。その頃は、何か見返りを求めていたわけではなく、ただただ好奇心に導かれて研究していた。しかし、そんな研究は少しずつ有名になっていき、いつの間にか自らの分析をプロのラッパーたちに披露する機会にも恵まれ、メディアに出演する機会も多く頂くようになった。
近年では、日本語ラップを大学教育に取り入れる意義を強く感じるようになり、数多くのラッパーを授業にお招きして、様々なことを言語学者としてーーそして大学に身を置く教育者としてーー考え続けている。日本語ラップから我々が学べることは、多岐にわたる。日本語の構造を見つめ直すこともできれば、アメリカの社会状況を理解することもできる。さらに、コロナ禍のようなストレスが溜まる状況で前向きになれる力ももらえる。本書では、これらの「ラップを学問する効用」について具体的に伝えていきたいと思う。
ーー第1章「日本語ラップと言語学者」より
第1部 日本語ラップと言語学者
第1章 言語学って何ですか?
第2章 朝礼:先生の長い思い出ばなし
第3章 エピソード0:言語学者、日本語ラップの韻を分析する('06)
第2部 言語学的ラップの世界
第4章 講義1:レジェンドラッパーたちを大学の授業に招く
コラム:晋平太先生に教わる自己紹介ラップ!
第5章 講義2:ヒップホップの誕生とその歴史
第6章 講義3:制約は創造の母である
第7章 講義4:日本語ラップは言語芸術である
コラム:あるラッパーとの思い出
第3部 日本語ラップの現在地(インタビュー聞き手:川原繁人・しあ)
第8章 TKda黒ぶち「ネガティブこそ武器になるラップの世界」
第9章 晋平太「子どもからお年寄りまで、誰もが楽しめる日本語ラップ」
第10章 Mummy-D「歴史を紐解いて考えるMummy-Dが見てきた日本語ラップの本質」
アウトロ(おわりに)
貧困の拡大、医療・教育・司法の機能不全、難民、ジェンダー差別、レイシズム、「民族」差別、少子高齢化、さまざまなマイノリティの抑圧……、これら社会的課題のすべてに、ことば、言語、コミュニケーションがかかわっていることは言うまでもない。ことばをめぐる包摂と排除という多面的現象について記述・分析をおこなうことで、読者に気づきを喚起する。
■巻頭コラム
「世界への架け橋としての言葉と模型」南谷和範
■特集:ことばをめぐる包摂と排除
[序文]「ことばをめぐる包摂と排除」かどや ひでのり
「ことばの かたちを ひとに あわせる図書館サービス」あべ・やすし
「ドイツにおけるBildungssprache概念の理論的・実践的展開ーー言語教育を通した包摂に関する一考察」立花有希
「台湾の言語をめぐる包摂と排除」吉田真悟
「英語のなにが問題で、なにがなされるべきかーー国際英語における言語規範の自律化と解放」かどや ひでのり
「スペイン語のジェンダーにおける「排除と包摂」」糸魚川美樹
[インタビュー]「言語的相互承認を通じた包摂ーーバルセロナ、ミラ・イ・フンタナルス小学校 校長 ロザ・ククルイスさんに聞く」塚原信行
[研究ノート]「「社会的排除」を免れるために必要な能力とはなにかーー4つのタイプの生徒と教員たちの奮闘の記録から考える」すぎむら なおみ
[特集あとがき]「排除の包摂ーー「包摂/排除(inclusion/exclusion)」ということばをめぐって」佐野直子
■投稿論文
「子は父母の言語のどちらを選好するかーー南スロヴァキアの民族混住都市での調査から」山口博史 神原ゆうこ
■書評
Suresh Canagarajah, Language Incompetence: Learning to Communicate through Cancer, Disability, and Anomalous Embodiment 評者:柳井優哉
林初梅・吉田真悟(著)『台湾華語』(世界の言語シリーズ 18) 評者:黄海萍
■連載報告 多言語社会ニッポン
アイヌ語:「ウポポイ オッタ アイヌイタク アエイワンケ ヒ チェイソイタク〔ウポポイでのアイヌ語の取り組みを語る〕」小林美紀 矢崎春菜
琉球弧の言語:「脱植民地化運動の中の言語復興」與儀幸太郎
移民の言語 :「在日ウクライナ人の言語意識ーーロシアによる戦争の影響をめぐる考察」ジャブコ・ユリヤ
手話:「バイリンガル・バイカルチュラルろう学校、明晴学園の現状」榧陽子 小野広祐 森田明
■近刊短評
コピペ、パクツイが蔓延する時代。「同じ」と「違う」の、日本語学的分析。どこまで「類似」でどこから「盗作」?
英語の品格を「品」と「格」に分けて解説。丁寧度と正式度を組み合わせた品格度で適切な表現を紹介。あなたの品が問われるビジネス英語をケース別に紹介。気持ちをきちんと伝えられるようになる品格のある感情表現が充実。英語自体の品格を言語学的に分析。雲の上に住むイギリス上流階級が使う正真正銘の品格のある英語を紹介。
1908~09年に行われた「一般言語学講義」の第二回目。聴講したリードランジェとパトワの記録ノートを訳出。記号学の成立から言語の共時性へと至る。二人のノートを対応させながら講義内容を見るとより深く理解できる。