力仕事は男子がするべき? スポーツが苦手なんて男の子らしくない!? 勉強をがんばるのは「男の子だから」!?
若い世代にも根強く残る「らしさ」をマンガで紹介し、自分らしく自由に生きるために大切なことを伝えます。
第二次大戦やヴェトナム戦争、9・11期にいたる映画のなかの“性”は何を語るのか?『レベッカ』から『真夜中のカーボーイ』、『羊たちの沈黙』まで。
女の子になりたいとずっと悩んでいたテディベアのトーマス。
それを打ち明けたら、大好きなエロールはもう友だちじゃなくなってしまうだろうか…。
本当の自分を打ち明ける勇気を持ったテディベアと、
そしてそれを知らされた親友のエロールの返事は……。
「大事なのはきみがぼくの友だちだってことさ」
ジェンダーと友情についてのやさしいお話。
作者のジェシカ・ウォルトンの父は男性から女性に性別移行したトランスジェンダーだった。ジェシカは、自分の息子エロールに読んで聞かせるトランスジェンダーをテーマにした絵本を作りたいと思ったことがきっかけで、自分でこの絵本を制作した。
本文は、すべてひらがなとカタカナ。幼い読者がひとりでも読める絵本です。
「日本時代」とは何か。印象論的な「親日台湾」を乗り越え、台湾のいまを知るためには、とりわけ日本が深く関わった時代に正面から向き合う作業が避けて通れない。植民地統治は、当時の台湾の人々の生活とその戦後をどのように規定していったのか。本書は語られなかった、書かれなかった日本時代にフォーカスし、個人史と家族史を中心に新たな視座を提供する。
はしがき
第一章 理解と和解の間:「親日台湾」と歴史の記憶
第二章 読み書きと植民地:台湾の識字問題
第三章 植民地の法と慣習:台湾社会の女児取引をめぐる諸問題
第四章 近現代台湾女性の識字とエンパワーメント
第五章 植民地台湾の製帽業にみられるジェンダー・階層・帝国
第六章 帝国日本のなかの女性の移動:台湾を中心に
第七章 戦争記憶と植民地経験:在台日本人女性の日記から
第八章 ある台湾人少女の帝国後:嶺月の文学活動と脱植民地化
第九章 戦後の台湾農村における学歴と教職
初出一覧
あとがき
索 引
災害時要援護者・災害弱者というカテゴリーでは拾えない「曖昧なニーズ」の典型としての「災害とジェンダー」。自然災害の被害とニーズを、地域単位の災害対応における被災者ニーズへの対応(=被災者ケア)という問題に即して検討し、保健師という職能の持つ可能性を提起する。
「女/母」の身体性から、いまフェミニンの臨床哲学を拓く。マイノリティ諸当事者の問題に対峙し、フェミニズムのポスト構造主義ジェンダー論からクィア理論の問題意識へと踏み込み、新たな倫理的価値軸と主体像を模索する。
現代哲学を「政治的正しさ」の呪縛から解放する快著
──帯文・東浩紀
ポリティカル・コレクトネス、差別、格差、ジェンダー、動物の権利……いま私たちが直面している様々な問題について考えるとき、カギを握るのは「道徳」。進化心理学をはじめとする最新の学問の知見と、古典的な思想家たちの議論をミックスした、未来志向とアナクロニズムが併存したあたらしい道徳論。「学問の意義」「功利主義」「ジェンダー論」「幸福論」の4つのカテゴリーで構成する、進化論を軸にしたこれからの倫理学。
哲学といえば、「答えの出ない問いに悩み続けることだ」と言われることもある。だが、わたしはそうは思わない。悩み続けることなんて学問ではないし、答えを出せない思考なんて意味がない。哲学的思考とは、わたしたちを悩ませる物事についてなんらかのかたちで正解を出すことのできる考え方なのだ。(…)
この本のなかでは、常識はずれな主張も、常識通りの主張も、おおむね同じような考え方から導きだされている。それは、なんらかの事実についてのできるだけ正しい知識に基づきながら、ものごとの意味や価値について論理的に思考することだ。これこそが、わたしにとっての「哲学的思考」である。(…)倫理学のおもしろさ、そして心理学をはじめとする様々な学問のおもしろさをひとりでも多くの読者に伝えることが、この本の最大の目的である。(「まえがき」より)
【目次】
■第1部 現代における学問的知見のあり方
第1章 リベラルだからこそ「進化論」から目を逸らしてはいけない
第2章 人文学は何の役に立つのか?
第3章 なぜ動物を傷つけることは「差別」であるのか?
■第2部 功利主義
第4章 「権利」という言葉は使わないほうがいいかもしれない
第5章 「トロッコ問題」について考えなければいけない理由
第6章 マザー・テレサの「名言」と効果的な利他主義
■第3部 ジェンダー論
第7章 フェミニズムは「男性問題」を語れるか?
第8章 「ケア」や「共感」を道徳の基盤とすることはできるのか?
第9章 ロマンティック・ラブを擁護する
■第4部 幸福論
第10章 ストア哲学の幸福論は現代にも通じるのか?
第11章 快楽だけでは幸福にたどりつけない理由
第12章 仕事は禍いの根源なのか、それとも幸福の源泉なのか?
終章 黄金律と「輪の拡大」、道徳的フリン効果と物語的想像力
はじめに
--ジェンダー・スタディーズとは
1 ジェンダー・スタディーズの理論
1 フェミニズムとジェンダー研究
2 フェミニズム理論の見取り図
3 ジェンダー・スタディーズのインパクト
4 グローバル・フェミニズム:国際的な人権確立の流れ
2 ジェンダー・スタディーズの諸相
1 文化とジェンダー
A 育つ・育てる
1 ジェンダーと社会化
2 幼児教育・保育
3 かくれたカリキュラム
4 生徒文化
5 家庭科
6 進路選択
7 性教育
8 子育て・育児戦略
B 多様な文化・多様なくらし
1 婚姻・親族・子育て
2 儀礼
3 性別分業
4 世界観
5 女子割礼/女性性器切除
6 グローバル化と文化研究の新しい展開
C ‘his story’ を超えて
1 社会史のインパクト
2 近代家族
3 性と生殖
4 労働史
5 農村女性史
D 想像と創造
1 エクリチュール・フェミニン
2 フェミニスト・クリティーク
3 西洋美術とジェンダー:つくられた身体
4 日本絵画とジェンダー:天皇皇后肖像
5 女ことば・男ことば
6 ことばとセクシュアリティ
7 言語の男性支配
2 社会とジェンダー
A 社会システムを考える
1 性役割
2 メディアとジェンダー
3 家族とジェンダー
4 コミュニケーション
5 社会階級論・社会階層論
6 ライフコース論
7 男性学
8 サブカルチャーとジェンダー
9 宗教:「混在するめぐみ」として
10 エスニシティ
B 心のなかを見つめる
1 ジェンダーと発達
2 ジェンダー・アイデンティティ
3 ジェンダー・ステレオタイプ
4 摂食障害
5 トラウマ・PTSD
6 フェミニストカウンセリング
7 性差別主義
C お金と労働のあいだ
1 ジェンダー統計・ジェンダー予算
2 開 発
3 アンペイド・ワーク
4 ジェンダー・セグリゲーション
5 ペイ・エクイティ
6 移民女性労働
7 非正規雇用とジェンダー
8 女性の貧困
9 家 計
10 ワーク・ライフ・バランス
D 人間という存在を問う
1 公共圏
2 シティズンシップ
3 正義論
4 ポストモダンニズム/ポストコロニアリズム
5 暴 力
E 法というシステム
1 憲 法
2 民 法
3 労働法と男女雇用機会均等法
4 刑法とジェンダー
5 国際人権法
3 身体とジェンダー
A 生物としての人間
1 自然科学とジェンダー
2 性差の科学言説
3 技術・技術史
4 脳の性差論
5 先端医療技術と女性
6 科学史とジェンダー
7 進化生物学
8 性同一性障害
B 身体/スポーツを考える
1 近代スポーツにおける女性の排除
2 学校体育・学校スポーツ
3 身体能力の性差再考
4 スポーツにおけるハラスメント・暴力
5 ホモフォビア
C ケアする/される
1 ウィメンズ・ヘルスケア
2 セクシュアリティと看護
3 社会福祉思想とジェンダー
4 社会福祉政策とジェンダー
5 ケアと労働
3 ジェンダー・スタディーズの最前線:領域横断的なトピック
1 セクシュアル・マイノリティ
2 マイノリティ女性の人権
3 障害(ディスアビリティ)とジェンダー
4 戦時性暴力と日本軍「慰安婦」問題
5 犯罪とジェンダー
6 女性と子どもに対する暴力
7 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
8 「第三世界」の女性
9 ホモソーシャリティ
10 国民国家と軍隊
11 性の商品化とセックスワーク
12 「代理出産」をどうみるか
13 空間へのアプローチ:フェミニスト地理学
14 親密圏・親密権
15 自然災害とジェンダー
16 ハラスメントとジェンダー
17 母性愛神話
事項索引
人名索引
ジェンダーの視点から,自分たちの性とそのあり方を問い直していく入門テキストの第3版。恋愛,労働,育児など,さまざまな生活の場面に焦点を当てた本文と,マンガ,特別講義,コラムやエクササイズなど,工夫をこらした構成で日本の現状に鋭く迫る最新版。
第1章 女であることの損・得,男であることの損・得
第2章 作られる〈男らしさ〉〈女らしさ〉
特講1 女性学って何?
マンガ1 あなたとわたし
第3章 ジェンダーに敏感な教育のために
第4章 恋愛の女性学・男性学
特講2 男性学って何?
第5章 ジェンダーと労働
マンガ2 花子さんの見た未来?
第6章 多様な家族に向かって
第7章 育児はだれのもの
マンガ3 今日の一日の幸
第8章 国際化のなかの女性問題・男性問題
特講3 平和の思想と〈男らしさ〉
第9章 ジェンダー・フリー社会の見取り図
あなたの正義とわたしの正義って同じですか?シングル・マザー、同性愛者、移住労働者、性暴力被害者、原発事故被災者など、この社会で懸命に生きる人々が直面する課題を取り上げ、ジェンダーと平和から「ありうべき」社会を考える。
1990年代前後に来日した、移民第二世代の若者たち。その人生を振り返り紡いでくれた170名のひとりひとりの歴史、悩み、将来の夢から、直線的でも一様でもないホスト国日本への適応過程とその要因、世代間にまたがる文化変容の型がみえてくる。
グローバル化、脱工業化、多文化化の進む現代社会は、その一面が豊かな社会として捉えられこそすれ、均質な社会でも、平等な社会でもない。むしろ異質性・差異と不平等の関係がかつてなく鋭く問われる社会となっている。経済財の配分をもって公正を議論することは限られたアプローチにすぎず、それをどのように超えて質的で、多尺度の成立可能な社会的条件のなかに公正の基準を見出していくか。今日の教育、福祉、社会運動、移民の研究に携わってきた研究者が、「公正な」関係や秩序とは何かを問う。
地面の下や、水の中には、どんな世界が広がっているのでしょう。赤い「アンダーアース」の表紙から始まるのは、地面の下の世界。地下に巣をつくる動物や、一番深いところまで根をはった木、一番深い洞窟、さらに地球の核まで、大きな断面図と細かいイラストで紹介していきます。青い「アンダーウォーター」の表紙からは、水の中のいろいろ。船が浮く理由や、深海にいる魚、潜水艇などを紹介。これまで見たことのない足もとの世界へとご案内します。
性別分業、女性の経済的依存、権力の格差…家族には男女間の不平等が折り重なっている。古代ギリシャ・ローマから現代に至るまで、公的領域における正義を追求した主流の政治理論・社会理論は、私的領域とみなされた家族のあり方をその射程に入れることはなかった。著者スーザン・モラー・オーキン(一九四六ー二〇〇四)は、本書でこれらの理論を根底から問い、正義に適った家族を実現する道を切り拓いた。フェミニズムがつねに立ち返るべき現代の古典。
資料・用語解説から授業実践まで、調べ学習と活用のための手引き。小・中学生向き。
「女と男は違う」。ではどこが違うのか? 本当に違っているのだろうか? 本当に違うのなら,どうしてそんな違いができたのか? 本書を読み進めることで,知らないうちに,女らしさや男らしさに取り囲まれて生活している自分に気づくことでしょう。そしてそれらにしばられない自分らしい生き方のヒントをみつけていこう。
世界26カ国で翻訳され、英語版だけで28万部超のベストセラー!
英国のAmazon評価6000件、レビュー800件以上の話題作!!
行き過ぎた「多様性尊重」は、社会をどのように破壊したのかーー
ダイバーシティ先進国で起きている「不都合な真実」。
LGBT、フェミニズム、反レイシズム運動などをめぐり、欧米社会で広がる偽善と矛盾、憎悪と対立。おかしいと思っても誰も声に出せない同調圧力の実態とは。
アイデンティティ・ポリティクス、インターセクショナリティ…新たなイデオロギーはいかにして生まれ、なぜ急速に広まったのか。
ツイッターやグーグルなど、シリコンバレーが進める機械学習が生み出す歪んだ歴史と新たな偏見。その基底に潜むマルクス主義。
……さまざまな事象から問題の本質を見抜き、その複雑な構造を読み解いていく驚きに満ちた快著。
世界的ベストセラー『西洋の自死』の著者が、圧倒的な知性と知識を武器に新たなタブーに挑む!
◎世界で相次ぐ本書への称賛
「マレーの最新刊は、すばらしいという言葉ではもの足りない。誰もが読むべきだし、誰もが読まなければならない。ウォーク(訳注/社会的不公正や差別に対する意識が高いこと)が流行するなかではびこっているあきれるほどあからさまな矛盾や偽善を、容赦なく暴き出してい
る」
──リチャード・ドーキンス(イギリスの動物行動学者)
「実にみごとだ。最後まで読んだ瞬間、数年ぶりに深呼吸をしたような気分になった。大衆が狂気に陥っているこの時代に、正気ほど気分をすっきりさせてくれるものはない。刺激的だ」
──サム・ハリス(アメリカの神経科学者)
「アイデンティティ・ポリティクスの狂気についてよくまとめられた、理路整然とした主張が展開されている。興味深い読みものだ」
──《タイムズ》紙
「マレーは、疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。必読書だ」
──《ナショナル・ポスト》紙(カナダ)
「ばかばかしいエピソードから悲劇的な逸話まで、マレーはアイデンティティ主義者が陥ったさまざまな病理を、冷静さを失うことなく描写している。この本は、政治闘争を呼びかける鬨(とき)の声ではなく、構造的特徴が転々と変わり矛盾が絶えず噴き出すこの奇妙な世界を案内する地図である」
──《コメンタリー》誌
歴史を語るモノとしての系譜・神話を独自の視点から読み解き、古代における「歴史感覚」の特質を解明するとともに、ジェンダーと権力をめぐる普遍的な議論をふまえた斬新な女帝論を提示。古事記・日本書紀により垂直の時間軸をもつ王統譜として成型された「王権の歴史」の枠組みを超え出て、私たちの古代認識を根底から問いなおす、新しい日本古代王権論。
「恋愛禁止」と異性愛規範、「卒業」制度に表れるエイジズムなど、アイドルというジャンルは演者に抑圧を強いる構造的な問題を抱え続けている。アイドルの可能性と問題性について、手放しの肯定でも粗雑な否定でもなく、「葛藤しながら考える」ための試論集。