女が主役、男は脇役=広告の世界。現実社会でも女たちは、主役だろうか。-広告から戦後の女と男のありようをとらえ、そこに投影された時代の意識とそれが意味するものをよむ。
現代社会には今なお根深い差別が存在する。「あからさまな」差別と対比され、あいまいな、無意識で見えにくいが重大な結果をもたらす差別を「マイクロアグレッション」として明確に位置づけ、その内容・メカニズムや影響、対処法を明らかにした、いま必読の書。
アニメ、映画、ウェブサイトーー活字で書かれた小説でなくても、現代文化では様々なメディアを通じて物語が発信され、受容されている。小説が現代の多様な文化のなかで受容者を獲得し拡張する可能性、サバイブする戦略を、多角的な視点から解き明かす。
フセイン政権から女性を「解放」し民主化の実現を掲げたアメリカ主導のイラク戦争から十数年、戦争によってイラク女性は「解放」されたのだろうか。占領統治の女性政策、「民主的」選挙の実情、イスラーム主義勢力の宗派対立と女性の処遇など、様々な側面から女性を通して戦後イラクの実態を分析する。
女の子/男の子/母親/父親…『らしさ』の枠をあらためて問う。
力仕事は男子がするべき? スポーツが苦手なんて男の子らしくない!? 勉強をがんばるのは「男の子だから」!?
若い世代にも根強く残る「らしさ」をマンガで紹介し、自分らしく自由に生きるために大切なことを伝えます。
第二次大戦やヴェトナム戦争、9・11期にいたる映画のなかの“性”は何を語るのか?『レベッカ』から『真夜中のカーボーイ』、『羊たちの沈黙』まで。
どうしてわかってくれないの!?言ってくれなきゃわかんないよ!このひとことで、仕事も家庭も恋愛もうまくいく!あなたのコミュニケーションは男タイプ?女タイプ?チェックリスト付。
文学はどのようにして「男の仕事」となったのか。日本近代文学の自立過程は、そのジェンダー化のプロセスでもあった。ホモソーシャルな読者共同体の成立にいたる転換を鮮やかに描き出すとともに、そこにおける漱石テクストの振る舞いを精緻に分析。
「女/母」の身体性から、いまフェミニンの臨床哲学を拓く。マイノリティ諸当事者の問題に対峙し、フェミニズムのポスト構造主義ジェンダー論からクィア理論の問題意識へと踏み込み、新たな倫理的価値軸と主体像を模索する。
▲データによる実証分析とモデルによる理論分析の協演!
▲ビジネス・テック・政治といった他分野を越境するミクロ経済学
▲入門書や教科書の「先」を知りたい人のための新しいスタイルの研究書
昨年のノーベル経済学賞授賞対象となった「因果推論」。そうした学問的進展を踏まえながらも、経済学の伝統である理論分析をどういかすか。「ジェンダー」「プラットフォーム」「自民党」といった現代日本における喫緊のテーマを対象にして著者自身が携わった研究成果をまとめる。ミクロ経済学の「実践」の新たなる可能性を示す。
二〇〇九年、オバマが「チェンジ」を合言葉に登場。医療保険、同性婚支持、移民政策において、平等化への歴史に新たな一ページを刻んだ。八年後、トランプも「チェンジ」を訴えて登板した。「チェンジ」の価値化こそは、アメリカ文化の柱だ。しかし、どのような「チェンジ」か。本書は、アメリカの社会変革の原動力として、人種、移民、女性、LGBTの平等化運動を取り上げ、政治、経済、社会、文化の歴史的変化を見る。そして、トランプ政権による揺り戻しと、反動への抵抗勢力の激突を描き出す。
「日本時代」とは何か。印象論的な「親日台湾」を乗り越え、台湾のいまを知るためには、とりわけ日本が深く関わった時代に正面から向き合う作業が避けて通れない。植民地統治は、当時の台湾の人々の生活とその戦後をどのように規定していったのか。本書は語られなかった、書かれなかった日本時代にフォーカスし、個人史と家族史を中心に新たな視座を提供する。
はしがき
第一章 理解と和解の間:「親日台湾」と歴史の記憶
第二章 読み書きと植民地:台湾の識字問題
第三章 植民地の法と慣習:台湾社会の女児取引をめぐる諸問題
第四章 近現代台湾女性の識字とエンパワーメント
第五章 植民地台湾の製帽業にみられるジェンダー・階層・帝国
第六章 帝国日本のなかの女性の移動:台湾を中心に
第七章 戦争記憶と植民地経験:在台日本人女性の日記から
第八章 ある台湾人少女の帝国後:嶺月の文学活動と脱植民地化
第九章 戦後の台湾農村における学歴と教職
初出一覧
あとがき
索 引
環境、エネルギー、技術革新、働きがい、人権、教育、健康……フライブルクではSDGsに関わる市民・企業活動が広がっている。本書では、それらがなぜ個々の活動をこえて地域全体の持続可能性につながっているのかを探り、SDGsを実現するために自治体や企業、市民が考えるべきこと、政策や計画立案、協働・連携のヒントを示す。
人間の不平等の問題は、所得格差の面からだけでは解決できない。一九九八年にノーベル経済学賞を受賞した著者は、本書で、これらの問題を「人間は多様な存在である」という視点から再考察することを提案した。「潜在能力アプローチ」と呼ばれるその手法は、経済学にとどまらず、倫理学、法律学、哲学など関連の学問諸分野にも多大な影響を与えている。現代文庫版では、参考文献を改訂し、現代の日本における不平等に関する議論を本書の視点から考察した訳者による解説を新たに付した。
あなたの正義とわたしの正義って同じですか?シングル・マザー、同性愛者、移住労働者、性暴力被害者、原発事故被災者など、この社会で懸命に生きる人々が直面する課題を取り上げ、ジェンダーと平和から「ありうべき」社会を考える。
女の子になりたいとずっと悩んでいたテディベアのトーマス。
それを打ち明けたら、大好きなエロールはもう友だちじゃなくなってしまうだろうか…。
本当の自分を打ち明ける勇気を持ったテディベアと、
そしてそれを知らされた親友のエロールの返事は……。
「大事なのはきみがぼくの友だちだってことさ」
ジェンダーと友情についてのやさしいお話。
作者のジェシカ・ウォルトンの父は男性から女性に性別移行したトランスジェンダーだった。ジェシカは、自分の息子エロールに読んで聞かせるトランスジェンダーをテーマにした絵本を作りたいと思ったことがきっかけで、自分でこの絵本を制作した。
本文は、すべてひらがなとカタカナ。幼い読者がひとりでも読める絵本です。
この本は、LGBTQの啓発活動をしている浦狩知子さんの「小学校低学年の子どもたちにもトランスジェンダーというものを分かりやすく説明したい」という要望に応える形で、高校生が制作しました。この本には、1冊の中に2つの物語が書かれています。1つ目のお話は、女の子として生まれた「えみちゃんのお話」です。2つ目のお話は、男の人として生まれた「レイ先生のお話」です。どちらのお話も実話を元にしています。ぜひこの絵本を手に取っていただき、トランスジェンダーについて、たくさんの人に少しでも知って貰えると嬉しいです。
はじめに
--ジェンダー・スタディーズとは
1 ジェンダー・スタディーズの理論
1 フェミニズムとジェンダー研究
2 フェミニズム理論の見取り図
3 ジェンダー・スタディーズのインパクト
4 グローバル・フェミニズム:国際的な人権確立の流れ
2 ジェンダー・スタディーズの諸相
1 文化とジェンダー
A 育つ・育てる
1 ジェンダーと社会化
2 幼児教育・保育
3 かくれたカリキュラム
4 生徒文化
5 家庭科
6 進路選択
7 性教育
8 子育て・育児戦略
B 多様な文化・多様なくらし
1 婚姻・親族・子育て
2 儀礼
3 性別分業
4 世界観
5 女子割礼/女性性器切除
6 グローバル化と文化研究の新しい展開
C ‘his story’ を超えて
1 社会史のインパクト
2 近代家族
3 性と生殖
4 労働史
5 農村女性史
D 想像と創造
1 エクリチュール・フェミニン
2 フェミニスト・クリティーク
3 西洋美術とジェンダー:つくられた身体
4 日本絵画とジェンダー:天皇皇后肖像
5 女ことば・男ことば
6 ことばとセクシュアリティ
7 言語の男性支配
2 社会とジェンダー
A 社会システムを考える
1 性役割
2 メディアとジェンダー
3 家族とジェンダー
4 コミュニケーション
5 社会階級論・社会階層論
6 ライフコース論
7 男性学
8 サブカルチャーとジェンダー
9 宗教:「混在するめぐみ」として
10 エスニシティ
B 心のなかを見つめる
1 ジェンダーと発達
2 ジェンダー・アイデンティティ
3 ジェンダー・ステレオタイプ
4 摂食障害
5 トラウマ・PTSD
6 フェミニストカウンセリング
7 性差別主義
C お金と労働のあいだ
1 ジェンダー統計・ジェンダー予算
2 開 発
3 アンペイド・ワーク
4 ジェンダー・セグリゲーション
5 ペイ・エクイティ
6 移民女性労働
7 非正規雇用とジェンダー
8 女性の貧困
9 家 計
10 ワーク・ライフ・バランス
D 人間という存在を問う
1 公共圏
2 シティズンシップ
3 正義論
4 ポストモダンニズム/ポストコロニアリズム
5 暴 力
E 法というシステム
1 憲 法
2 民 法
3 労働法と男女雇用機会均等法
4 刑法とジェンダー
5 国際人権法
3 身体とジェンダー
A 生物としての人間
1 自然科学とジェンダー
2 性差の科学言説
3 技術・技術史
4 脳の性差論
5 先端医療技術と女性
6 科学史とジェンダー
7 進化生物学
8 性同一性障害
B 身体/スポーツを考える
1 近代スポーツにおける女性の排除
2 学校体育・学校スポーツ
3 身体能力の性差再考
4 スポーツにおけるハラスメント・暴力
5 ホモフォビア
C ケアする/される
1 ウィメンズ・ヘルスケア
2 セクシュアリティと看護
3 社会福祉思想とジェンダー
4 社会福祉政策とジェンダー
5 ケアと労働
3 ジェンダー・スタディーズの最前線:領域横断的なトピック
1 セクシュアル・マイノリティ
2 マイノリティ女性の人権
3 障害(ディスアビリティ)とジェンダー
4 戦時性暴力と日本軍「慰安婦」問題
5 犯罪とジェンダー
6 女性と子どもに対する暴力
7 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
8 「第三世界」の女性
9 ホモソーシャリティ
10 国民国家と軍隊
11 性の商品化とセックスワーク
12 「代理出産」をどうみるか
13 空間へのアプローチ:フェミニスト地理学
14 親密圏・親密権
15 自然災害とジェンダー
16 ハラスメントとジェンダー
17 母性愛神話
事項索引
人名索引