あらゆる生命が絶滅の危機にさらされている現在、地球を救おうとする女たちの思想と行動は、エコロジーとフェミニズムの流れをくんで新たな思想を編みだした。その多文化的なビジョンは、古代自然宗教から最先端の生命科学にまでいたる。詩人・小説家・学者・活動家・宗教者らの多彩な声を収録した、エコフェミニズム思想の集大成。
本書は意外に新しいフランス革命時の誕生から、1970年代のウーマンリブの世界的隆盛、そして80年代のレーガン、サッチャー時代の保守反動の時代に至る、女性運動の本質をとらえています。そしてさらに、フェミニズムの成果と、90年代の女性が今なお直面している困難を概観します。外には保守的な男性の攻撃、内には運動の分裂に悩まされてきた、女権闘争の激動の歴史を解説した、タイムリーなガイドです。
ヒロインたちの境遇を描き分けることで、近代夜明けの女の生き難さをくっきりと浮かび上がらせた女性作家・樋口一葉。〈性差の規範〉を超えゆこうとした表現の全体像を「女性の視点」でとらえた画期的論集。
リブで幕を開いた70年代とは、女たちにとってどういう時代だったのか。働くこと、子育て、母性、男社会を問うなかから、90年代の女の生き方を考える。
「名作」の深層にひそむ罠、戦略、可能性。島崎藤村、太宰治、金子光晴ら男性作家の文学テクストに対峙しつつ、フェミニズム批評の成熟へむけて女性たちのことばを精緻に織り上げる。
日本の女性たちは、朝鮮植民地支配と侵略戦争にいかに協力し、いかに抵抗したか。
本書は20世紀最後の10年間に行き渡った、環境の危機に対する深刻な問題意識への応答である。この面白く読めて、刺激にとんだ研究書の中で、キャロリン・マーチャントは環境問題の主要な哲学的、倫理的、科学的そして経済的な根を調べ、ラディカルなエコロジストはどのようにしたら地球上の生命の維持・存続のために科学と社会を作り変えることができるかを研究する。
イエや職場の女役割の規範化と葛藤を解き、脱却を試みる。良妻賢母から夫婦別姓まで。
美と暴力と商品化の罠の中、「性に憑かれた時代」を突破するラディカルな問いかけ。
フェミニズムという新しい視点で私たちの生活を見つめなおすために、女性をめぐる「現在」に焦点をあてて理論と実践の両面からわかりやすく解説する。