「大気」「水」「陸」「都市」「生物」5つのアプローチで「自然を可視化する」。変遷を記録した貴重な歴史的図版と最新のグラフィックで知る、気象・環境のほんとうの問題。120点あまりの地図、グラフィックを駆使。参考文献、索引も付録。
本書では、中山間地域の棚田集落を対象にして、次の3つの研究課題を明らかにすることが目的である。第1に、農林業により維持されてきた自然資源や自然環境が、農林業の衰退とともに荒廃化するなかで、このような資源や環境を保全する意義は何か。すなわち、荒廃化により失われる資源や環境の国民的価値とは何かを、明らかにすることである。第2に、1999年の食料・農業・農村基本法の制定を受けて、2000年度から、中山間地域等直接支払制度が実施された。このような直接支払制度も含む農林業振興政策によっても活性化対応の困難な、自然的・社会的条件の厳しい条件不利集落の実態を明らかにすることである。存亡の危機に直面している条件不利集落では新住民を受け入れるための定住条件を整備することが当面の課題である。それゆえ、条件不利集落における定住条件整備の方向と自然資源管理システムとを明らかにすることが、第3の研究課題である。
先進資本主義諸国において共通にみられるワークフェアと呼ばれる動向の理論的・経験的分析を踏まえて、市場経済移行以前および以後の中国におけるワークフェアの特質を明らかにする。
薬物依存、アルコール依存、タバコ、摂食障害、ギャンブル依存、性犯罪…、さまざまな依存症の治療に高い効果を発揮し続けるリラプス・プリベンション・モデル。古典的テキストの「第2版」。
よく知られた「かんばん方式」の背後にあるものを徹底的に探ることからはじめ、顧客ニーズへの対応や、海外展開まで、トヨタの巨大な生産システムを支える、一貫した「情報」への取り組みを明らかにし、その独自性とは何かを問いかける。
“この動物たちを滅ぼしてはならない!”世界的写真家、スティーブン・ドルトンとジョージ・バーナード、動物学者アンドリュー・ミッチェルが、“地球の楽園”アマゾンの熱帯雨林でとらえた躍動する命の写真集。
本書は、半世紀にわたり、家族療法の最前線で活躍してきたリン・ホフマンによる、家族療法の歴史と理論、そして自らの実践・研究の成果を織りなすように記された魅力的な書物である。
スターリンによるソ連への無条件支持の強要と、これに奴隷のごとく追随した日本共産党指導部の自滅。憤怒に燃えて起ち上がった福本は、人間の尊厳を求めるマルクス主義の再生のために、実践的=理論的に格闘した。知られざる後半生の思索過程をこの一巻に集約する。
下流河川や海岸、周辺植生を含めた環境にダムが与える影響を、陸水学・生態学・土木工学・環境科学などを総合した視点から把握し、緩和策を探る初の成書。
時期と地域により多様な日本列島の墓の形態と構造を明らかにし、縄文時代の造墓や葬送の実態と背後にある葬俗規制・死生観にせまる。発掘された全国各地の縄文時代の葬墓制を網羅した決定版。
地球に登場しては消えていく生き物たち、その入り組んだ関係を見渡す一冊。日本語版独自にコラム13篇を追加。
大学院を動かす仕組みとお金の実態を、インタビュー調査や文献から見通しよく整理。研究者・専門職双方の輩出で世界をリードする、アメリカ高等教育の多様性に富んだあり方を、初めてトータルに解き明かす待望の書。
北海道から沖縄まで、環状列石、配石、敷石住居などの遺構、石棒・石皿などの遺物を取り上げ、集落内の信仰・祭祀関連施設について、地域ごとの特色を示す。発掘された全国各地の縄文時代の信仰・祭祀施設を網羅した決定版。
アマルティア・センが潜在能力(ケイパビリティ)アプローチを提唱してから三十余年。彼の「経済学と倫理学」の核心であるこのアプローチの経済学的定式化を試み、「自由の価値」の平等についての経済哲学的な考察を行う。潜在能力アプローチに関する基本書であり、その意義と可能性を追究し理論的展開を試みた研究書でもある。