既存の技法書は、難しすぎる!先輩口調でやさしく指南します2時間映画のシナリオを3日間で書く! そんな仰天の脚本術と、その根にあるメソッドを紹介。シナリオとは大袈裟な「テーマ」が先にあるのではなく、「映画を撮ってみたい」という素朴な欲求さえあれば書けるものだと著者は考えます。
遍在する暴力やトラウマ、生きることの痛みなど、現代に生きる私たちが抱える内面的テーマを日本画の伝統とクロスさせ、現代日本画のなかで特異な位置を築いた松井冬子。新境地であり、新たな代表作ともいえる新作《生々流転》に向けて、どのような画業の洗練・展開があったのか。これまでの代表作をひもときながら、松井冬子の全体像を紹介する。
本図・下図あわせ計83点を収録!
【構成】
◎初監督の映像作品を一挙公開!!
《侵入された思考の再生》圧巻の映像美、その秘密に迫る!
◎芸術家になる! 画家松井冬子
◎日本画に目覚め、東京藝大へ
◎痛み、受動から能動へ
◎復古に仮託して
◎腑分と解剖
◎幻惑、異界への誘い
◎風景画を拓く 襖絵48枚《生々流転》の完成に向けて
・松井冬子インタビュー 描くことにまっすぐに
・ポートレートは何を語るか
・年譜
◎エッセイ
荒井 経「松井冬子の作品と現代日本画における絹本ブーム」
上野千鶴子「生き延びるアート」
メラニー・イーストバーン「日本画の伝統を再生する」
養老孟司「人体の内景を描く」
竹山 聖「生命の余韻と重力の反転」
特集 新・現代陶芸入門
監修・外舘和子(多摩美術大学教授・工芸史家)
現代日本の陶芸の表現は、実に多彩な展開をみせている。
かつては現代の陶芸を、「うつわ」と
実用性を持たない「オブジェ」の2つに大別して語ることが多かった。
しかし、現代の陶芸家の作る「うつわ」を見てみると、
作品タイトルには花器や鉢などとあっても、実際には鑑賞的要素の高い作品が多い。
それらは、実用的なうつわと同じジャンルのものと考えてよいのだろうか。
また、「オブジェ」も、抽象から具象的なものまで幅広く、
近年は特に、人物や動植物をテーマにした作品を目にする機会が増えた。
そこで、現代の陶芸をすっきりと見渡す、新たな分類のための視点が必要となる。
本特集では、多摩美術大学教授であり、
工芸史家として国内外で活躍する外舘和子氏を監修者に迎え、
現代陶芸の基準を提示した上で、鑑賞者の視点から外見上の分類を改めて試みる。
そして“現代陶芸とは何か”を明らかにしてみたい。
2020年という節目の今年、現代日本の陶芸を総覧する。
特集 新・現代陶芸入門
監修・外舘和子(多摩美術大学教授・工芸史家)
●現代陶芸の2つの基準
●現代陶芸の4分類
1 鑑賞主体のうつわ
鑑賞主体のうつわーうつわの構造を持つ造形表現
2 具象的陶芸
具象的陶芸ー具体的なモチーフをどう生かすのか
3 自由造形的陶芸
自由造形的陶芸ー表現の探究と手法の拡がり
4 用途の陶芸(食器などの実用の陶磁器)
用途の陶芸ー実用陶磁器の5分類
●陶芸家を取り巻く環境と未来への展望
陶芸家ヒストリー 三代宮永東山
彫刻と陶芸のはざまで
フォーカス・アイ 水元かよこ
エキセントリックな少女と冷静な開拓者の眼
文・米田晴子(石川県能登島ガラス美術館学芸員)
期待の新人作家 釣 光穂
現代工芸の作り手たち 第16回 漆芸 藤野征一郎
漆塗の隠蔽力ー藤野征一郎の造形思考
文・金子賢治(茨城県陶芸美術館館長)
展覧会スポットライト 和巧絶佳展ー令和時代の超工芸ー
文・岩井美恵子(パナソニック汐留美術館学芸員)
展覧会スポットライト 三輪龍氣生展ー行け、熱き陶の想いよ。
文・石崎泰之(山口県立萩美術館・浦上記念館副館長)
展覧会スポットライト 英国で始まりー濱田・リーチ 二つの道ー
文・横堀 聡(益子陶芸美術館学芸員)
展覧会スポットライト 菊池コレクションー継ぐ
今泉今右衛門、酒井田柿右衛門、三輪休雪、樂吉左衞門
文・島崎慶子(菊池寛実記念 智美術館主任学芸員)
陶芸実践講座 陶芸家と作る小物 第9回
タタラで作るカップ 講師・由良りえこ
陶芸マーケットプライス
展覧会スケジュール
展覧会プレビュー
HONOHO GEIJUTSU English Summary
他
絵画、建築、音楽など、西洋の芸術を学ぶ基礎文献を解説。48の原典で触れる西洋芸術の思索の豊饒。
アラビアの街から砂漠を越え、大洋を渡って広がったイスラーム千四百年の歴史のなかではぐくまれた、時に繊細で、時に大胆な建築、美術品の数々。かつては『アラビアン・ナイト』の幻想的なイメージでしか認識されていなかったイスラーム美術は、日本におけるコレクションの拡大と海外所蔵作品展の開催、交通手段やインターネットの発達に伴い、今では身近になりつつある。どこまでも伸びる不思議な草の蔓、緻密な図形美、神の言葉を伝えるアラビア文字で満たされ、どこか懐かしい動物と人物の姿にも出会えるイスラーム美術の世界へようこそ。
瀬戸内アート本の決定版!「アートによる地域づくり」を切り開いてきた福武總一郎(プロデューサー)+北川フラム(ディレクター)初の共著、ついに刊行!
「海の復権」を掲げ、近代化の負の遺産を負い、過疎・高齢化が進んできた島の活性化を目指す芸術祭の歴史は、すでに四半世紀前のベネッセアートサイト直島の誕生から始まっていた。
「お年寄りの笑顔」を謳い「よく生きる」ための理想の地をアートによってつくろうとしてきた福武總一郎が、里山の過疎化・越後妻有でアートに寄る地域づく理に奮闘していた北川フラムと出会ったとき、瀬戸内国歳芸術祭の構想は生まれた。
香川県と市町村を巻き込んで展開する瀬戸内国際芸術祭は、観光地としての再生、島への移住、休校の再開、ハンセン病患者の島の開放などさまざまな成果を生みだし、さらにアジア・アートプラットフォーム、アジア・アート・フォーラムへと、海を介したアジアとのダイナミックな交流の場へと展開しようとしている。
その歴史と現在、そして未来を、プロジェクトを牽引してきた二人の立役者が語り、書きおろす。安藤忠雄、新旧の香川県知事の証言なども織り込みながら、瀬戸内海を舞台に繰り広げられる地域づくりの過去・現在・未来を描き出す。
はじめに
第1章 ベネッセアートサイト直島から瀬戸内国際芸術祭へ 福武總一郎
第2章 瀬戸内国際芸術祭の展開 北川フラム
第3章 瀬戸内物語 北川フラム
第4章 瀬戸内からアジアへ 北川フラム
参考資料
ルネサンスとは、一五世紀のイタリア・フィレンツェを中心に、古代ギリシャ・ローマ世界の秩序を規範として古典復興を目指した一大ムーブメントを指す。しかし、古代の文化が復興した理由、あるいは中世的世界観から脱する流れに至った理由を明確に答えることはできるだろうか。ルネサンスとは本来、何を意味し、なぜ始まり、なぜ終わったのかー。皇帝と教皇による「二重権力構造」をもち、圧倒的な存在として人々を支配していた中世キリスト教社会は、いかにして変革していったのか。美術との関係だけで語られることの多い「ルネサンスという現象」を社会構造の動きの中で読み解き、西洋史の舞台裏を歩く。
日本の現代美術史上、最大の問題作、「犬」は、なぜ描かれたのか?作者自らによる全解説。これは「ほぼ遺書」である。「もちろん分かっているーー美術作品の解説なんて作者本人はしない方がいいことは。だからこんな悪趣味は一生にこれ一度きりとする。本来無言の佇まいが良しとされる美術作品に言葉を喋らせたらーーいったんそれを許可してしまったらーーたった一作でもこれくらい饒舌になるという、最悪のサンプルをお見せしよう。ついてこれる人だけついてきてくれればいい。」(本文より)日本を代表する現代美術家会田誠の23歳の作品「犬」は、2012年の森美術館展覧会での撤去抗議はじめ、これまでさまざまに波紋を呼んできた。その存在の理由を自らの言葉で率直に綴る。人間と表現をめぐる真摯な問い。
新たな発見や創造のヒントになる作品を紹介するシリーズ《とぴか》第五弾!
ファンタジーが現実を変える! 生きる希望をめぐる物語
古事記の時代から日本人と深いつながりをもってきたウリンボーが、フクシマを、日本を元気にします。
「5000年前から われわれイノシシは 人間のギセイになっている。ヤマガタとミヤギの仲間にも あつまってもらおう。そして みえない灰のついたものを ぜんぶ食べつくしてやろう! とイノシシの王様はいいました……」
あらすじ
イノシシの赤ちゃんをウリンボーといいます。とてもかわいらしく何でもよく食べます。人間とイノシシのつながりは、日本の古い書物に紹介されているように、昔からあります。2011年3月、フクシマの原子力発電所が爆発して放射能の雨が山野に降り注ぎました。放射性物質につよいといわれるイノシシの王様がフクシマの王子様にたのまれ、イノシシたちが人間のために、その放射能汚染に立ち向かいました。そして、フクシマはイノシシであふれかえり、イノシシ王国になりました。
なぞって手から覚える
パースの整った背景描けてますか? 理論のマスターも大事ですが、習うより慣れろということわざもあるように、まず手に覚えさせることが大切です。
プロの線画を何度もなぞって感覚を養えば、スキルは自然についてきます。 本書は、室内、建物、街並みの写真から、プロの作家が起こした線画を手本とし、
まずは何度もその線画をなぞることを推奨。
線画は本書の1ページに大きく掲載していますので、それをコピーしてもいいですし、QRコードからダウンロードして使うこともできます。
以下の3つのSTEPで、パースをしっかりマスターしてきます。
STEP1
プロ作家が写真から起こした50の練習用線画を使って、まずは徹底的になぞる!
STEP2
「パースの基礎知識」などを参考に、写真からパース線を引く練習をする!
STEP3
本書掲載のプロ作家の作画手順を参考に、写真から線画を起こしてみる!
つい頭でっかちになって手がおろそかになっていた人は、この本で初歩に戻って頑張ってみましょう!
初期から最新まで約90点の作品を収録評論・エッセイ・所蔵者コメントで多角的に浮かび上がる、横尾美美の絵画による幸福論
…彼女はつねに心の中から見ている、といつも思います。
これほどきらきらした感性の持ち主はいないでしょう。
(三宅一生 デザイナー)
…横尾美美の作品を眺めていると、
幻覚的な不思議な酩酊感に引き込まれていく。
(永井一正 グラフィックデザイナー)
速読、多読がしっくりこない方々へ 「精読」で読書の基礎体力をつけませんか?
精読の理論と実践を紹介する
ありそうでなかった読書指南書です。
目次
第1部 読書とは何か
01 本の読み方のいろいろ??精読のすすめ
02 読書とは何か
03 読書の楽しみはどういうものか??実用の読書、娯楽の読書
04 読書とアタマのはたらき??「コトバのアミ」と読書
05 本とは何か??何を読むのか
06 本の種類と読み方のちがい??四つの読書法
07 黙読か、音読か
08 いつ、どこで、だれが
第2部 基礎編 文を読む
01 ダイ・ドドナ・ドドナの読み取り
02 文の区切り方??「首」と「くさび」
03 「単位文」と文の組み立て??重文と複文
04 主部と述部との読み取り??中島敦「山月記」
05 項目の読み取り??エミール・ファゲ『読書術』
06 文を声に出して「読む」??室生犀星「女ひと」
07 翻訳本を添削して読む??ランガー『芸術とは何か』
08 文章展開のちがいを読み分ける??文章展開の四種類
第3部 応用編 文章を読む
01 日本国憲法「前文」を読む??文構造の読み取り
02 文章表現の読み取り??「ニュースピーク」の原理
03 文学文への想像力??若山牧水の紀行文
04 比較・対象の読み取り??二種類の「原因」とは
05 文章の展開の読み方??オルテガ「芸術の非人間化」
第4部 読書の「道具箱」
01 読書のための印つけのポイント
02 ページへの印つけ
03 索引のつくり方
04 指と定規で本を読む
05 「しおりメモ」を使う
06 音読のリズム??2音ないし3音区切り
07 接続語の論理のはたらき??十一通りの接続語
08 短い論理語の読み方??並列の接続語のはたらき
09 読書のためのカテゴリー??文章理解のものさし
10 コトバとコトバを考える??六通りの相互関係
11 読書の速度を測定する
12 読書能力とはなにか??読書能力のレベル
「かな」を書くーー。そこにどんな意味があるのか?日本の美意識の粋、それが「かな」文字。元来、ちいさく繊細な文字を、掌で愛でるという歴史を経て、戦後、展覧会の隆盛により、壁面芸術として新しい美意識の地平が開かれた。そして、今・・・。「かな」書はどこに向かおうとしているのか、どこに向かうべきなのか。「現代のかな」の意義を問いかける、田宮文平、渾身の一冊。
ひとからもらったクセのついたオンボロ自転車。ひん曲がっているから、ねじ伏せようとするとすぐに転んでしまう。はじめは嫌だったけど、ボクの方で自転車のクセに合わせることを知ってからは、頼もしい相棒になった……大事なのは、長所も短所も知ったうえで、愛情を注ぐこと。それはきっと、相手が自転車であっても、友だちであっても、同じはずです。
新たな発見や創造のヒントになる作品を紹介するシリーズ《とぴか》第二弾!
井上洋介さんの頭の中は、まさしく“宇宙”としかいいようがありません!
ー《井上宇宙》に飛び上がろう!!-
マドの外から 大好きな動物たちが 遊びにやって来た!
……やがてボクの部屋は ぎゅうぎゅうに!?」
『くまの子ウーフ』『ながぐつをはいた猫』『でんしゃえほん』……小学館絵画賞、日本絵本大賞、文藝春秋漫画賞など数々の賞を受賞している、いまとってもホットな絵本画家、子どもたちに大人気の井上洋介・最新描き下ろし作品!【プロフィール】
井上洋介(いのうえ・ようすけ)
1931年東京生まれ。第37回小学館絵画賞、 第6回日本絵本大賞受賞。画集に「木版東 京百画府」(京都書院)「電車画府」(パルコ出版) など。絵本に「まがればまがりみち」「あじのひらき」(福音館書店)、「でんしゃえほん」「おおガラス」(ビリケン出版)、「どっからた べよう」(農文協)、「ゆめゆめえほん」(学研) など多数ある。
ぼくじょうでえをかきはじめたぼくじょうぬし。ところが、めをはなしたすきに、ショーンたちがいたずらをはじめたから、さあたいへん!
特集 白磁 陰影の造形美
素材そのものの美しさを活かした、白く輝くような「白磁」。日本で初めて白磁が焼かれたのは、約400年前の佐賀県有田とされている。有田をはじめ、現在の九州にはロクロの技を活かした鉢や壺を得意とする白磁作家が多いが、白磁の素材である磁土が全国どこでも手に入るようになった今、若手を中心に新たな動きも起きている。カンナや彫刻刀で鋭く削り出された稜線を持つもの、水分を加えて泥状にした泥漿を型に流し込む鋳込み技法で成形したものなど、伝統的な器の形ではない、彫刻的な白磁が増えてきている。インスタレーションとして展示されることも多く、近年のアートフェアや公募展を席巻している。そうした寸分の隙のない、洗練された白磁がある一方で、薪窯で焼成して窯変を狙ったり、原初的な温かみのある白磁の姿を求めて作陶する作家たちもいる。いずれの白磁にも絵付などの装飾はないが、立体物である以上、常に陰影をまとい、白一色でありながらその表情は実に多彩で豊かである。本特集では50歳以下の16名の作品を通じ、拡張する白磁表現に注目する。
本書は、「書は美術ならず」以来の書論を再検討し、甲骨文から前衛書までを読み解いて、言葉の書体としての書の表現を歴史的、構造的に解き明かす。
四半世紀を経た地域芸術祭の集大成
新潟県の南端、越後妻有地域(十日町市・津南町)で開催される「大地の芸術祭」。2024年夏で9回目の会期を迎えます。
越後妻有では、2000年の第1回展から四半世紀の蓄積を経て、会期中には300点を超える作品群が760㎢という広大な里山地域に点在します。川、森、道、棚田、ダム、空き家、廃校……作品や施設の多くは、里山の自然と地域の建造物など、地域にあるものを活かして新たな価値を生み出しています。また今回は、越後妻有の最深部ともいえる秋山郷にて新たなプロジェクトが始動。そのほか、イリヤ&エミリア・カバコフによる「カバコフの夢」やウクライナのトップアーティストであるニキータ・カダンの作品など、ユニークな新展開もお見逃しなく!
本ガイドブックは、2024年の「大地の芸術祭」の見どころから全作品やイベントの紹介、宿や飲食店情報など、芸術祭巡りをより深く楽しめる情報が満載です。
大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2024開催概要
会期 2024年7月13日(土)〜11月10日(日)※火水定休
会場 越後妻有地域760㎢(十日町市、津南町)
作品 311点(うち新作・新展開85点)
作家 41の国と地域 275組
※2024年4月16日時点