〈「社会を全体として伝達理論に関連して解釈する」という前途洋々たる企てを開始したのは、レヴィ=ストロースであった。……それゆえに言語学と、経済学と、最期に親族および婚姻の研究とは、「戦略的に異なるレベルにおいて同一種の問題に接近し、事実同一の領域に属する。」……レヴィ=ストロースは、言語は上記の三レベルのすべてに介入すると、正しく強調している。〉
構造言語学そして現代思想の形成に寄与した、言語学者による論文集。レヴィ=ストロースに影響を与えた著者ならではの「人類学者・言語学者会議の成果」にはじまり、失語症の問題、音韻論、文法、そして通信理論や翻訳や詩学と言語学との関連など、広範にわたる主題の全12編。
まえがき
第一部 一般問題
I 人類学者・言語学者会議の成果
II 言語の二つの面と失語症の二つのタイプ
III 類型学とその比較言語学への貢献
IV 翻訳の言語学的側面について
V 言語学と通信理論
第二部 音韻論
VI 音韻論と音声学
VII 張りと弛み
第三部 文法
VIII 言語の音素的相と文法的相との相互関係
IX 転換子と動詞範疇とロシア語動詞
X 文法的意味についてのボーアズの見解
第四部 詩学
XI 言語学と詩学
第五部 言語学と隣接諸科学
XII 言語学と隣接諸科学
事項索引
原語索引
人名索引
認知・機能言語学の代表的アプローチの見取り図。ラネカー、ゴールドバーグ、ヴィエルジュビツカなど新しい言語科学の世界を果敢に切り開いてきた学者たちの代表的な論文10篇を集めた論文集。日本で本格的な紹介がなかったギヴォン、クロフト、チェイフ、ホッパー、ヴァン=ヴェイリンも収録。発達心理学、言語習得の分野で多大の業績をあげているトマセロが「マイベストCD」の感覚が編集したというオールスター論文集。各論文の冒頭に日本語版オリジナルの解題を付す。英語学、日本語学を問わず言語学関係者必読。
ソシュール、チョムスキーなど今世紀の言語学者13人を選び、言語をめぐる諸概念が形成される現場、言語認識論の歴史的ドラマを活写する。
本書は、認知科学や神経心理学を含む広い視野から認知言語学の発展に貢献されてきた辻幸夫先生が慶應義塾大学の定年を迎えるにあたり「認知言語学の未来」を見据えて編まれた記念論文集である。認知言語学が持つ学際性を活かし、構文研究や意味分析、比喩研究、社会言語学的考察、神経心理学的研究、哲学的アプローチ、言語発達・言語獲得・言語教育、理論的枠組みに関するものなど33本の論文が収められている。
執筆者:池上嘉彦、山梨正明、村尾治彦、黒滝真理子、堀江薫、楊竹楠、田村敏広、平沢慎也、八木橋宏勇、籾山洋介、松本曜、鷲見幸美、野田大志、古本英晴、佐治伸郎、早瀬尚子、深田智、篠原俊吾、町田章、大槻美佳、大月実、小熊猛、井筒勝信、多々良直弘、丸山修平、古賀裕章、金丸敏幸、樋口万里子、谷口一美、吉村公宏、篠原和子、楠見孝、森雄一、菅井三実、井上逸兵
「幸福」という概念の考察にあたって言語学からの独特の光を当てたり、日・英語の積年の問題に意表を突く発想で切り込んで仕組みを解き明かしたり。ことばに関して思わず「そうだったのか」となる十数編の論考を収めた。
いかにして正しく古典を読むかー古典を実証的に解明するためには、そこに記された文字、それが示す言葉、その発音と意味との関係性を明らかにせねばならない。古代における音韻体系の把握から経書テクストの読みの刷新を目指した、戴震・段玉裁・王念孫らによる「古音学」の歴史と方法を精緻に論じる画期的成果。
言語学の歴史と現在を総括し、21世紀の言語研究へ向けて新しい基礎を築く言語および言語学の百科全書。
本論文集は、1993年の誕生以来、生成文法における代表的な形態理論であり続けた分散形態論(Distributed Morphology,DM)の30周年を記念する論文集です。具体的には、日本の第一線で活躍する統語論・形態論の研究者による論文9本に加えて、編者による分散形態論の概要、そして分散形態論の提案者の一人であるニューヨーク大学のAlec Marantz氏による序章が収録されています。
第I部 理論的基盤
Chapter 1 Distributed Morphology and Japanese
Alec Marantz
第2章 分散形態論の概要
大関洋平
第II部 形態統語論
第3章 複雑述語の縮約現象ー形態構造と隣接性条件ー
岸本秀樹
第4章 日本語の動詞連鎖におけるテ形前項に関する一考察
青柳 宏
第5章 形態分離に基づく受動RAREの分析
高橋英也・中嶌 崇
第6章 東北地方における自発表現に関する比較研究
新沼史和
第III部 形態音韻論
第7章 動詞由来複合語の統語・音韻・意味
西山國雄
第8章 数詞の形態
渡辺 明
第9章 語と句の相違からみる省略・削除の再考
木村博子・成田広樹
第10章 分散形態論におけるゼロ形態とその削減
田川拓海
第11章 日本語否定接頭辞の諸相ー分散形態論の説明力ー
漆原朗子
本書はコーパス言語学のみならず言語についての本であり、コーパスの実証的な調査研究が、以前には手に負えなかった言語学の研究課題に対して、いかに新しい解決の光を投じることができるかを示している。
2008年、国際認知言語学会で「量的転回」が宣言された。以来10年以上を経て、日本では実験的手法への興味が広がりつつあるが、欧米と比べるとまだ発展の余地がある。本書ではこれらの概観、解説、事例研究に加え、Gibbs、Slobinなど実験認知言語学発展の歴史に必読な論文の翻訳を掲載し、実験認知言語学のこれまでとこれからを考える。
執筆者:秋田喜美、Raymond W. Gibbs, Jr.(松中義大訳)、楠見孝、ボニー=マクリーン、松本曜、鍋島弘治朗、大谷直輝、佐治伸郎、Dan Slobin(櫻井千佳子訳)、菅村玄二、平知宏、宇野良子、吉川正人
はじめに
第1部 翻訳論文
認知言語学者は実験的手法にもっと関心を持たなくては!
Raymond W. Gibbs, Jr.(訳:松中義大)
言語と思考のオンライン:言語相対性の認知的影響
Dan I. Slobin(訳:櫻井千佳子)
第2部 認知言語学における量的転回と客観データ
認知言語学におけるコーパス研究
大谷直輝
移動表現の研究におけるコーパスと実験
松本 曜
第3部 心理学実験と認知言語学
認知心理学からみたメタファーの実験研究
楠見 孝・平 知宏
理論とデータはどのようにつながるか:認知言語学における仮説検証的手法と探索的手法
佐治伸郎
第4部 実験をもちいた研究事例
音象徴知覚の日英対照:意味地図による検討
秋田喜美・ボニー=マクリーン
概念メタファー理論についての実験研究
鍋島弘治朗・菅村玄二
第5部 方法論からみた認知言語学の拡張
認知言語学の社会的転回に向けて:「拡張された認知」が切り開く認知言語学の新たな可能性
吉川正人
新しい「語」をつくる実験認知言語学:人工言語・ファッションデザイン・オノマトペの分析から
宇野良子
編者・執筆者紹介
好奇心が旺盛なこと、ほかの人が言ったり、書いたりしていることを鵜呑みにしないこと、筋の通った考え方を貫こうとしていること。じつは、そのすべてがある一つのことに結びついていくのです。自分のあたまで考えるためのヒントが満載。
めざましい発展を遂げている英語学・言語学研究について、音声学、音韻論、統語論、意味論などの主要分野はもちろん、歴史言語学、社会言語学、認知言語学、英語教育、コーパス言語学などの様々な関連領域における重要な用語約3200語を取り上げて、11の分野に分けて簡潔・明解に解説する。 用語間の相互参照を多く設け、分野内・分野間の有機的連関を図るよう工夫された学習者・研究者にとって必携の用語辞典。
マルチメディア・コーパスという新しいタイプのコーパスによって,言語と非言語行動との関係を計量的に調査・分析する. とくに「擬音語・擬態語と身振りとの関係」「終助詞ネと視線との関係」「指示詞と指差し及び映像との関係」について,新たな知見を加える.書きことばの表記・語彙・文法研究が中心であった従来のコーパス言語学に対して,話しことばの表現行動研究という新たな領域の可能性を展望する先駆的な研究書
まえがき
第1 章 モノメディア・コーパスによる言語使用の研究
第2 章 マルチメディア・コーパス言語学の試み
第3 章 マルチメディア・コーパスの構築
第4 章 擬音語・擬態語と身振り
第5 章 終助詞ネと視線
第6 章 指示詞と指差し
第7 章 談話行動の映像化
参考文献
索 引