辻 彩奈/シベリウス:ヴァイオリン協奏曲〜ライヴ・イン・モントリオール
2016年モントリオール国際コンクールにて日本人として初の優勝。誰もがその実力を認め、国際的に大きな活躍が期待されるヴァイオリニスト、辻 彩奈の待望のメジャー・デビュー・アルバム。同コンクール決勝での、気迫にあふれる『シベリウス:ヴァイオリン協奏曲』! それまでのセミ・ファイナルとクォーターファイナルの演奏も収録したもので、会場の熱気がダイレクトに伝わってくる、感動の一枚。(輸入元情報)
【収録情報】
1. シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.47
2. サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28(ビゼー編/フランチェスカッティ版)
3. ストラヴィンスキー:協奏的二重奏曲
辻 彩奈(ヴァイオリン)
ジャンカルロ・ゲレロ指揮、モントリオール交響楽団(1)
フィリップ・チウ(ピアノ:2,3)
ライヴ録音:
2016年5月31日、メゾン・サンフォニーク・ド・モントリオール(1)
2016年5月24日、モントリオール美術館、サル・ブージー(2)
2016年5月27日、モントリオール美術館、サル・ブージー(3)
【プロフィール】
1997年岐阜県大垣市生まれ。
2009年第63回全日本学生音楽コンクールヴァイオリン部門小学校の部全国大会第1位。
2013年第82回日本音楽コンクールヴァイオリン部門第2位。2015年第11回ソウル国際音楽コンクール第2位(最高位)。
2016年モントリオール国際音楽コンクール第1位、併せて5つの特別賞を受賞。
これまでに、チェコフィルハーモニー室内合奏団、セジョン・ソロイスツ(韓国)、モントリオール交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、中部フィルハーモニー交響楽団、セントラル愛知交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、東京シティフィルハーモニック管弦楽団、横浜シンフォニエッタなどと共演。
2015年度より公益財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生。現在、東京音楽大学に特別特待奨学生として在学中。
これまでに、小林健次、矢口十詩子、中澤きみ子、小栗まち絵、原田幸一郎の各氏に師事。使用楽器は、NPO法人イエローエンジェルより貸与されている1716年製Joseph Guarneri del Gesu“Serdet”。
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参考動画 Paganini, Caprice No. 4
『カプリース』で技術と芸術性の完璧な調和を示す、
ヴァイオリン・プリンセスのセカンド・アルバム
ドイツ・グラモフォンからのデビュー・アルバム『Beethoven and Beyond』が絶賛されたスペインの国際的ヴァイオリニスト、マリア・ドゥエニャス。セカンド・アルバムに選んだのは作曲家ニコロ・パガニーニの象徴的作品とも言えるソロ・ヴァイオリンのための『24のカプリース(奇想曲)』です。マリアはこのアルバムで芸術性と技術の完璧な調和を見出しています。
「この曲はすべてのヴァイオリニストにとって重要な道しるべ。私はこれを聴きながら、そして演奏しながら成長しました。『カプリース』という言葉を聞くとすぐにパガニーニを思い浮かべますが、他にも多くのカプリースがあります。サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』や、例えばジョルディ・セルベリョのような現代作品もあります。私は音楽の世界から生まれるたくさんの小さな瞬間がどのように一つにまとまるのかを示したかったのです」とマリアは言います。さらにパガニーニがイタリアのベルカントの時代に生きていたことに注目し、「カプリースの中にある声楽的な資質を引き出し、技術の背後にある音楽を明らかにしたい」とも語っています。
アルバムの後半にはパガニーニにインスパイアされた後世の作品、サン=サーンス、ベルリオーズ、サラサーテ、ヴィエニャフスキ、セルベリョ、オルティスによるソロ作品、室内楽作品、管弦楽作品のカプリースが組み合わされています。室内楽作品ではヴァイオリニストのボリス・クシュニール、ピアニストのイタマール・ゴラン、アレクサンダー・マロフェーエフ、ギタリストのラファエル・フイヤートルと、管弦楽作品ではミハイル・ゲルツ指揮によるベルリン・ドイツ交響楽団と共演しています。
マリア・ドゥエニャスはグラナダ生まれ。ウィーンを拠点に活躍していますが、今後も世界の名高いホールでのコンサートが控えています。スペイン語、英語、ドイツ語に堪能で、現在クラシック界で引く手あまたの音楽家のひとりです。批評家からも高い評価を受け、デビュー・アルバムで2024年にオーパス・クラシックのヤング・タレント・オブ・ザ・イヤー賞を受賞しました。
「カプリースは幅広い色彩やダイナミクスを提供し、そこには即興の感覚もあります。単なる技術的なひらめき以上の意味があります。ラプソディの自由さ、色彩、そして創造性につながるものです。それらすべてがヴァイオリンをまるで魔法のような魅惑的な楽器にしているのです。」〜マリア・ドゥエニャス(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
1. パガニーニ:ヴァイオリン・ソロのための24のカプリース Op.1
第1曲ホ長調
第2曲ロ短調
第3曲ホ短調
第4曲ハ短調
第5曲イ短調
第6曲ト短調
第7曲イ短調
第8曲変ホ長調
第9曲ホ長調『狩』
第10曲ト短調
第11曲ハ長調
第12曲変イ長調
第13曲変ロ長調『悪魔の微笑み』
第14曲変ホ長調
第15曲ホ短調
第16曲ト短調
第17曲変ホ長調
第18曲ハ長調
第19曲変ホ長調
第20曲ニ長調
Disc2
第21曲イ長調
第22曲ヘ長調
第23曲変ホ長調
第24曲イ短調
2. サラサーテ:バスク奇想曲 Op.24(ヴァイオリンとピアノのための)
3. セルベリョ:ミルシテイン・カプリース(ヴァイオリン・ソロのための)
4. ヴィエニャフスキ:エチュード・カプリース 変ホ長調 Op.18-2
5. ガブリエラ・オルティス:De cuerda y madera(ヴァイオリンとピアノのための)
6. サン=サーンス:アンダルシア奇想曲 Op.122(ヴァイオリンと管弦楽のための)
7. ベルリオーズ:夢とカプリース Op.8(ヴァイオリンと管弦楽のための)
8. サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ(ヴァイオリンと管弦楽のための)
マリア・ドゥエニャス(ヴァイオリン)
イタマール・ゴラン(ピアノ:2)
アレクサンダー・マロフェーエフ
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▼朴槿恵、金正恩政権下の朝鮮半島はどこへ向かうのか?
南北朝鮮と周辺国の新しいリーダーによる地域秩序の再編はどのような形になるのか。
政権交代期の朝鮮半島をめぐるアジア秩序を解き明かすアクチュアルな一冊。
▼2012年、北朝鮮で金正恩政権が誕生、韓国では朴大統領が政権につき、その任期中には戦時作戦統制権が米軍から韓国軍に返還されることが予定されている。また米国のオバマ大統領再選や中国の習主席就任、日本では安倍政権の誕生など周辺各国でも大きな動きがみられる。
▼この変革期における朝鮮半島情勢を、1990年代後半から今日までを視野において分析し、変革後の秩序再編の方向性について、政治・経済・国際関係の各分野の研究者が展望する。
数あるヴァイオリン・レパートリーの中でも最も人気の高い作品のひとつである。ヴァイオリンの名手サラサーテのために作曲され、ヴァイオリン独自のさまざまな技巧が盛り込まれた難易度の高い曲ではあるが、華やかで舞台映えする曲のため、演奏会や発表会で取り上げられる機会も多い。原曲は管弦楽伴奏でコンチェルト的色彩の強い作品だが、ジョルジュ・ビゼーによりピアノ伴奏版に編曲され、この形式の演奏でもよく知られている。フランス・ヴァイオリン界の巨匠ジェラール・プーレ氏により考え抜かれたフィンガリング、ボウイングによる校訂版。2011年に刊行された版に修正・加筆がされた新訂版となる。
序奏とロンド・カプリチオーソ
セザール・フランク生誕200年記念リリース
エリザベート・フランチは、2013年のゴールウェイ・フルート・フェスティバルにてライジングスター賞を受賞。リセウ大歌劇場オーケストラ・アカデミー管弦楽団、スカラ座アカデミア管弦楽団のフルート奏者として研鑽し、グスターボ・ドゥダメル、ジャナンドレア・ノセダ、ファビオ・ルイージ、セバスティアン・ヴァイグレらに師事。2018年からは天津交響楽団の首席フルート奏者を務めた後、2020年にヨーロッパに戻り、第27回世界音楽コンクール大賞(オーストリア)、ウィーン・ニューイヤー国際音楽コンクール、アントン・ルビンシテイン国際フルート・コンクール(ベルリン)、ニューヨークのゴールデン・クラシックアワードなど多数の国際賞を受賞しています。
フランチのソニー・クラシカルからのデビューとなる当アルバムは、今年(2022年)生誕200年を迎えた作曲家セザール・フランクに捧げるトリビュート・アルバムとなっています。最初の曲は、グリーグが結婚したばかりの1867年に同郷の作曲家スヴェンセンに献呈された『ヴァイオリン・ソナタ第2番』を、フランチ自身がフルート用に編曲した世界初録音。サン=サーンスがサラサーテのために書いた『序奏とロンド・カプリチオーソ』、そしてフルートでも演奏されることも多くなったフランクの『ヴァイオリン・ソナタ』、最後には同じフランク作曲の歌曲『愛する』といった選曲。ヴァイオリン用のオリジナル曲をフルートで演奏するに際しては音域や重音の処理について考慮しなければなりませんが、フランチはオリジナルとは異なる、新たな美質を見出しています。ピアノは、スペインで2018年現在最も有能なピアニスト及び作曲家として活躍するアルベルト・ギノバルトが担い、各作品をフルートでの演奏を精細な美しさで引き立てています。(輸入元情報)
【収録情報】
● グリーグ:フルート・ソナタ第2番ト長調 Op.13(原曲:ヴァイオリン・ソナタ第2番、フランチ編)
● サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28
● フランク:フルート・ソナタ イ長調 FWV.8(原曲:ヴァイオリン・ソナタ)
● フランク:愛する FWV.76
エリザベート・フランチ(フルート)
アルベルト・ギノバルト(ピアノ)
録音時期:2020年9月11日
録音場所:ウィーン、オーストリア銀行サロン
録音方式:ステレオ(デジタル)
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カースト絶滅を標榜したアンベードカルの思想とその活動。今も息づく伝統概念 “ダルマ”。新旧織りなす2つの思想を考察することで、激しく躍動する現代インドに一定のパースペクティブを投げかける。
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本書に収められている論考は、龍谷大学国際社会文化研究所において、二〇一三年度から二〇一四年度の二年間にわたり「現代インド変貌の諸相ーーマイノリティとマージナリティの視点から」というテーマのもとにすすめられた共同研究の成果の一部である。共同研究では、ますますダイナミックに躍動しつつある現代インド社会の実際の姿を、マイノリティとマージナリティの視点から捉えるとともに、それを支えている論理や原理が、伝統的なインド思想とどのように繋がり、また同時に相克する関係にあるのかということについて議論を重ね、考察をおこなった。共同研究に参画したのは、歴史学、文献学、文化人類学、宗教学、仏教学など、さまざまなディシプリンにもとづいて南アジア地域の歴史・文化・社会・政治・宗教を研究の対象としている研究者である。それぞれの研究者が、それぞれのディシプリンにもとづいて、現代インド社会の実際の姿を理解する視座を提供しようと試みている。
より具体的に言えば、第1部では、現代インド社会における「下層民の台頭」に大きな影響を与えたアンベードカルの思想が、民主主義やカースト制度に対してどのような理解と態度をとったのかについて明らかにするとともに、アンベードカルの思想が独立以降のインドの地域社会でどのような役割を果たしてきたのかについて考察している。
(中略)
第2部の各章では、アンベードカルの思想やその後のダリト運動の言説に見られる論理や、行動の背後には、インド社会の中で、長期にわたり歴史的に培われてきた伝統思想が存在しているという共通理解のもと、特にダルマあるいはダンマという概念に焦点を当てて、伝統的なインドの思想において、ダルマあるいはダンマという概念がどのような思想系譜を持っているのか、そしてそのような系譜がどのように現代のインド社会において継承されているのかが議論の中心となっている。すなわち、ダルマというインドの伝統的な概念は、歴史的にインド社会に生きる人々にとって、行動の重要な規準となってきたことが観察される。そして、現在のインド社会における下層民の一定の地位向上が、ダルマというインドの伝統思想、とりわけ宗教思想の変革と深く関連している。つまり、ダルマという伝統思想の再起用が、ダリト運動などの実践を支えているのである。
(「はじめに」より)
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龍谷大学国際社会文化研究所叢書21