急速に進む日本型クレジット社会の危機を、初めて解明する。カード犯罪が増大し、ローンの不払い、自己破産が横行するのはなぜか。思わぬ誤算が一生を左右する悲劇に結びつくことに、どうして気づかないのか。その原因を深く剔出し、パニックを未然に防ぐ業界・消費者への具体的な提言を盛る衝撃のルポ。
なにげない日常生活の中で知らぬまに忍び寄る黒い影。それは〈恐怖〉というものにかわり、人々の心に巣喰っていく…。人生の終着駅にみた恐怖を描く表題作のほか、七編。著者自ら、選びぬいた最高級のホラー短編集。
闇夜をますます深くする十の悪夢。古今の名作の中から選びぬかれた、逸品揃いの恐怖小説集。
むむむ、一寸法師が実は大男だったとは…。子なしの爺と婆が住吉明神に授けてもらった男の子・仰天は、半年もたたないうちに身長2メートルの若者になっていました。それだけではなく、畑仕事も立派にこなすし、読み書きや算術を教えれば誰よりも呑み込みが早く、全く、村一番の若者です。そんな、仰天に爺と婆の期待はエスカレートするばかり。「きっと京へ上って出世するぞ」と教えることを増やします。悩んだ仰天は住吉神社にお願いをしました。「わたしを小さくして下さい」。
臓器移植、安楽死、脳死、遺伝子操作いのちの選別がはじまっている。生を支配し、死を翻弄する先端医療。
ロック・ヴォーカリストとして最大のカリスマ。ステージでの逮捕、暴動と煽動。伝説的な存在として現在もなお年間数百万枚のアルバムを売り上げるモルソン ドアーズの、詩と狂気と動乱の生涯、その悲劇的な愛と死を描く、圧倒的迫力の評伝。
「出ていって、悪いことが起こらないうちに」これが、念願のマイホームを手に入れて、はしゃいでいた母のつぶやきとは思えないー。このときから、翠の身辺で怪現象が始まる。なんのためにか、鏡を嵌め込み、塞いだ窓からは、いつも誰かがのぞいている。家の中には姿なき住人の気配。立ちこめる腐臭…。調査にのりだした渋谷サイキック・リサーチだが、そこで麻衣が姿見の向こうに見たコソリの正体とは。迫真の本格ホラー堂々登場。
科学批判の可能性-。巨大身体として現象するテクノロジーのネットワークに幻惑されながらも、その秩序から逸脱しうる可能性とは?散乱するフラグメントが織り成すポリフォニーのなかに、反電子主義の根拠ならざる根拠=美学の極北を洞見する。
「出ていって、悪いことが起こらないうちに」念願のマイホームを手に入れたはずの母親がそうつぶやいたときから、翠の身辺で不可解なことが相次いだー。窓という窓に鏡が嵌めこまれているのは何故?いつも家の中をのぞいているのは誰?立ちこめる腐臭は何?これらの謎が解かれ、怪現象も一件落着。しかし、その直後、忍び寄る影は翠めがけて鉈を振り下ろした。それは、息を潜めて、まさに、「このとき」を待っていたのだ。
〈一週間以内に二億円を用意しろ。さもなくばおまえの秘密の殺人をバラし、誘拐したおまえの娘の親友を殺す〉謎の脅迫電話に、会社社長石坂光生は震憾した。誰も知らぬはずの十二年前の凶行がなぜ…。狡猾な誘拐犯に翻弄されて絶望の淵に落ちた石坂の前に、やがて思わぬ女性が出現、その時、彼の頭におぞましい策略が芽生えた…。はたして石坂の運命は。忌わしい悪夢を消し去ることができるのか…。円熟の著者が放つ第一級のハード・サスペンス。
就職難に立ち向かう女子大生たちの意識調査から、就職及び仕事に対する彼女たちの意識を探るイラスト入り「アンケート・ルポ」。
真夏の日差しは、透明な炎のように、すべてのものを燃えあがらせていた。コンクリートの壁は白く輝き、木々は濃い影を埃っぽい地面に落としていた。そこにふと響いた、かすかな笑い声。(くすくすくす)風のあいだに紛れてしまって、気のせいにしか思えなかったけれど-それは、悪夢の迷宮の門を開く、残酷な笑い声だったのだ。制服のエスパー少女・イオの戦い。第5弾。
夢か現実か。現実の世界に、非日常が入りこむ時、そこには無限の闇が…。夢枕獏。栗本薫。赤川次郎。竹河聖。4人の作家による4つの恐怖。
確かに見た。怪異の影…確かに聞いた。霊魂の叫び…次々と襲い来る戦慄の怪奇世界。
直木賞作家の最新力作恐怖の秘密生物兵器を追跡する男。瞬時に人間を怪物化する“生物兵器”の試作品が街に流れた。それを追求するのが男の任務だった。
幼い自分が暗い森をさまよっている。四阿が見えてきた。そこでは何かとても恐ろしいことが…何を見たのか話すんだ。怖がることはない、言ってごらん…女医エイミーは、はっと目を覚ました。耳に残る男の声。彼女は最近、毎晩のようにこの夢に苛まれていた。そんなある日、勤務先の総合病院で担当の患者が不審な死を遂げた。しかも彼女は、患者の娘がまったく同じ夢に慄いているのを知る。これはいったい。傑作医学心理サスペンス。