世界最高の体脱能力者モンローが「最後の旅」で知った、死後の世界の構造、生まれ変わりのメカニズム、そして人間として生きることの究極の目的とは。過去のいかなる書物にも記されなかった、時空を超えた生命の宇宙からの驚異的な報告書。
「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。「二度目」は愛する日本女性との祖国への旅。地獄を後にした二人はささやかな幸福を噛みしめたのだが…。戦後半世紀を経た今、私は「三度目の海峡」を越えねばならなかった。“海峡”を渡り、強く成長する男の姿と、日韓史の深部を誠実に重ねて描く山本賞作家の本格長編。吉川英治文学新人賞受賞作品。
グレートジャーニーとは500万年まえ東アフリカで誕生した人類が、何万年、何万世代もの時間をかけて、南アメリカの最南端にたどりついた人類最大の旅。1993年12月、関野吉晴はグレートジャーニーを逆ルートで歩みはじめた。小学校高学年から。
母を慕う心を綴るふたつの物語。「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」のケストナーの掌編本邦初訳。
ぼくの名まえはイカマル。海上でマリン号を自分の手足のようにあやつる、サンゴロウ親分に、あこがれて、ぼくは一せきのおんぼろ船を手にいれ、カニヘイさんに修理してもらう。船の名まえは、イルカ号。親分にこの船をみせる日が、たのしみだ。
ぼくのなまえはケン。いとこのミリと冬のハナミサキにいる。ハナミサキは特別なおもいでの場所だ。五年前、サンゴロウと名のる黒ねこにであい、宝さがしの冒険をした場所だからだ。
ゲダンケンは科学者になるのが夢の女の子。有名な科学者であるアルバートおじさんのめいで、ふたりは大の仲よしだ。あるとき、おじさんに理科の自由研究のテーマを相談したゲダンケンは、奇想天外な実験をもちかけられー宇宙船に乗って、光を追いかけることになった…。ふたりが発見する“時間と空間”のびっくりするような性質ー「相対性理論」をめぐるSF冒険ファンタジー。小学上級以上。
おれのなまえはサンゴロウ。わけあって、やまねこ族のかくれすむ「貝がら島」のクルミにあいにいったところをカシザエモンのむすこにとらえられてしまう。ナラジロウとクヌギの兄弟は、つぎの長老になろうとあらそっていた…。貝がら島を訪れたサンゴロウは島の権力争いにまきこまれ、失われた先祖の記憶をたどる…。
おれのなまえはサンゴロウ。おれがいったい何者なのか、どこからきたのか、そして、どこへいくのか。どうしても、その答をみつけたい。それにはふたたび北の海のブロックごえにいどむ必要があった。
マリン号とサンゴロウが金の波と銀の風のあいだでであった、ふしぎな生きもの、ふしぎな事件。みどりの小鳥と幽霊船と、そして謎のねこ。マリン号ででくわしたさまざまな事件、短編3編。「黒ねこサンゴロウ」番外編の短編集です。
自然観察描写の第一人者、ナチュラリストの松岡達英氏が、日本の自然探険に旅立った。その驚きと不思議発見の日々を、心をこめて描きつづった“日本自然探険の旅”。全5巻。
大阪はアホ。東京はバカ。境界線はどこ?人気TV番組に寄せられた小さな疑問が全ての発端だった。調査を経るうち、境界という問題を越え、全国のアホ・バカ表現の分布調査という壮大な試みへと発展。各市町村へのローラー作戦、古辞書類の渉猟、そして思索。ホンズナス、ホウケ、ダラ、ダボ…。それらの分布は一体何を意味するのか。知的興奮に満ちた傑作ノンフィクション。
一枚のハガキに祈りを込めてー全国に広がるハガキ・ネットワーク。
ネブリというまちのおはなしです。おとうさんが、おとこのこに、オリーブのきで、ガバタばんをつくってやりました。ガバタばんというのは、エチオピアのしょうぎばんのことです。おとこのこは、そのガバタばんがとてもきにいって、まいあさ、たにまにうしをつれていくときに、だいじにもっていきました。読んであげるなら4才、自分で読むなら小学校初級むき。