地震を起こす活断層の正体を明らかにするためには、地道な地表調査から最新の地下探査まで、さまざまなアプローチが必要です。本書の前半では、その「調べ方」について、専門家じゃなくても分かるように、なるべくやさしく解説します。いつか来る地震災害にどのように向き合うか、後半ではその「つきあい方」について、地域住民の取り組みを紹介しつつ考えます。活断層を理解しようとする努力が続けられていることと、多くの人々が災害に備え助け合う意識を育てていることを読者に伝えたい、それが本書のテーマです。
鎌倉女子大学の理事長・学長である著者が、折々に触れ、学生やその家族、教職員に発信してきた、教育・文化・文学・宗教・政治・社会等への考えをまとた随筆集。著者の世界観・人生観を表わす好著。
本当の青春とは/懐かしいシルスマリア/授業中に学ばなかったこと/「さようなら」ということ/食を通して文化が見える/和顔愛語/東京オリンピック・パラリンピックの開催/新しい年の始まり/菩提樹/70年に一度の開花/子どもの遊び/食はめぐる/科学へのあこがれ/天才もまた努力によって/「仰げば尊し」のこと/夏休みの感想文/図書館「武藤光朗文庫」の開設/横澤彪さんのこと/呉清さんの指 尚先生の言葉 そして新しい年/学園主・松本紀子先生の米寿をお祝いする会/「個性尊重」という言葉の錯覚/「道理の感覚」を育てる教育/IQも大事だが、CQ、PQは、もっと大事/「子曰く、…」/ハーバード大学白熱教室/インターネットによる授業配信に向けて/産学連携プログラムから見えてくる学問の可能性/女子と文化/女子大学/ある卒業生の修養日誌/学校と家庭が力を寄せ合って/『沈黙』について/卒業生に贈る言葉/アシタ仙人の涙/空海と密教美術展/自浄其意/沖縄旅行のひとこま/ベトナム訪問記/東南アジアへの教育支援/誇りを忘れつつある日本人/思い当たること/総選挙を前にして思うこと/点は自ら助くる者を助く/いざ、もう一度/震災の体験の中から/秋入学へ移行したいなら幼稚園から/一様化と多様化の間で/ある個人的な見解/憲法89条と私学助成金の問題/格言に二種あり
往年の名曲をスーパープライスで!
その企業城下町には、暗黙の階層があった。誰もが企業に繋がりをもつ町で、千人余りのエリート社員とその家族は子供の頃から万事優遇されていた。多数の工員の子弟には、高校入学時の特別試験を突破することで社員の子弟だけの高校に進めた。数々受けた屈辱への復讐心をバネに木原高志は、わずかな機会を生かし、ついに社員の仲間入りをする。娘に気に入られ、副社長の娘婿という他人もうらやむ座をつかんだかに見えたのだが!?
熊本、鳥取、福島沖──なぜ、大地震が頻発するのか? 地震の連鎖は「活動期」に入ったからなのか? 日本列島に走る活断層の数はなんと2000以上、次の地震を引き起こす「火種」は今もどこかでくすぶりつづけている──。活断層とは何か? 直下型地震はどうして起きるのか? 今知りたい疑問に答えます。
熊本、鳥取、福島沖──なぜ、大地震が頻発するのか?
活断層の動きが活発化する「地震の活動期」に入ったのか?
日本列島に走る活断層の数は2000以上。
活断層とは何か? 直下型地震はどうして起きるのか?
今知りたい疑問に答えます。
地震とは、地殻内にたまった歪みが断層を通じて一瞬のうちに解放される現象です。日本列島には、確認されているだけで2000以上の活断層が存在し、互いに複雑に影響しあっています。ひとたび地震が起きれば、その歪みが別の活断層へと伝播し、新たな地震へと連鎖する構造になっているのです。今もどこかで次の地震を引き起こす「火種」はくすぶりつづけている──これが私たちが住む日本列島なのです。次の地震はいつ、どこで起きるのか? 活断層と直下型地震のメカニズムと最新の研究成果を豊富な図と写真でわかりやすく解説します。
これからも容赦なく大地震は起こり続けます。建物は強くできても、地震を制御できるわけではありません。過密化した都市直下での内陸地震は、まだ阪神・淡路大震災以降経験していません。今後想定もしていない被害がもたらされる可能性があります。私の行ってきた活断層研究が地震の予測や防災・減災にすぐに役立つとは考えていませんが、地学現象のひとつとしての活断層を理解していただくことが、防災・減災にも遠回しに繋がるのではないかと考えています。(あとがきより)
プロローグ 熊本地震
第1章 日本を襲う2種類の地震
第2章 地震と断層
第3章 活断層はどこまで解明されたか
第4章 内陸地震を予測する
第5章 内陸地震のハザード評価
第6章 平成28年熊本地震はどのような地震だったのか
第7章 地震は連鎖する──活断層地震の「火種」とは
第8章 直下型地震に備える
森も建物もない活火山の素肌、よみがえる壮絶な火山活動。圧倒的迫力の3D地図を公開。特集・地形が教えてくれる、これからも起こる大災害。
本書は、地震危険度評価のための活断層調査担当者および防災関係者、ならびに災害教育に携わる教育関係者を読者として想定し、活断層の判読法を多数の実例を交えて解説する。
平成の世に落語の黄金期の再現を!26年間の沈黙を破り、語る分裂騒動の真相。
ここに集められた「愛を知る人」をめぐる断想59篇は、自らもひそやかな愛に生きた社会学者ジンメル(1858-1918)の手になるものである。晩年の厳しく澄んだ思念の結晶である「日々の断想」166篇とともに、ジンメルの思想の特色をなす「試み」「断想」的性格の魅力が十二分に発揮された哲学断想集。
未開の大地・レーゼルドーン大陸の開拓村開発を手伝うこととなったエミリーたち。ところがその場所は、かつて最悪の魔神を封印した場所だった。その強大な力を狙う蛮族の軍勢に、エミリーたちが立ち向かう!!
活断層に関する情報を日本列島全域にわたり整備しデジタル化した,最も信頼性のある基本的データベースを16年ぶりに全面改訂.最新情報に基づき,より「使いやすく,見やすい」ものとなった.基図やビューアを更新し,新たに3D図も搭載.検索機能も付加.活断層研究のみならず,国土開発・都市計画・防災対策などにも必携のデータベース.データはUSBメモリに搭載,解説書には活断層帯の説明,立体地形解析図と活断層判読への応用、ユーザマニュアルなどを収録する.
はしがき 旧版のはしがき
編著者・協力者一覧
第1部 活断層詳細デジタルマップの作成
1 はじめに
2 活断層の定義と凡例
3 断層線および関連する線情報
4 基図
5 断層関連情報と文献情報
6 活断層帯とその地域性
7 活断層から発生する地震の多様性
8 おわりに
第2部 立体地形解析図と活断層判読への応用
1 はじめにー一定垂直倍率立体地形解析図の紹介
2 地形解析図およびDEM
3 立体地形解析図とその特徴
4 詳細DEMによる活断層判読
5 おわりに
第3部 ビューアのユーザマニュアル
1 はじめに
2 動作環境,利用条件など
3 操作説明
4 トラブルとその対処
5 おわりに
英文要旨
付録(活断層帯の概要)
「御茶ノ水駅から神田明神に向かって聖橋を渡ると、すぐ左側の東京医科歯科大学歯学部の建物の横の空き地に『近代教育発祥の地』という立札が立っています。「江戸時代に昌平坂学問所があったところである。…明治維新後、学問所は新政府に引き継がれ、昌平学校、大学校、東京大学と発展していった…」などと書かれています。一方、洋学調所、開成所、大学南校のあったとされる、現在の学士会館の前に『東京大学発祥の地』の立札が立っています。それぞれ文京区と千代田区が設置したものですが、両立札を入れ替えたほうがしっくりするように思われますが、いかがでしょうか。東京大学は間もなく創立百五十年を迎えますが、明治維新という変革にまつわる不都合をもう一度見直す必要があるのではないでしょうか。東京大学の正史は『東京帝国大学五十年史』、『東京大学百年史』、『東京大学医学部百年史』などでありますが、医学部に関して不可解な点は、医学部医学科の第一回卒業生の数が、東京大学の編纂した前二著では18名となっているのに、医学部の編纂した方は20名とされていることです。往時、医学部綜理心得であった石黒忠悳によると海外派遣留学生の選考事情が関係しているとのことですが(『懐旧九十年』)、石黒の記述にも記憶違いがあり、さらに詳細な検討が必要です。繰り上げ卒業となった二人のうち一人は十二年の卒業、他の一人は学位を授与された十三年の卒業と自称しています。第一次資料は東京大学に保管されているでしょうから、部外者が口をはさむのは僭越ですけれども、「灯台下暗し」の喩えもありますから、やや離れた位置から一石を投じてみたのが本書です。」(本書「はじめに」より)
【著者プロフィール】
金津 赫生(かなづ・あつお)
昭和十年 東京に生まれる。
昭和十九年 熊本市に転地。
昭和三十六年 東京医科歯科大学医学部卒業。
東京医科歯科大学第一内科、都立墨東病院、日本ロシュリサーチセンターを経て
昭和五十六年 筑波大学医療技術大学部教授
平成十一年 定年退官、筑波大学医療技術大学部名誉教授
平成十三年より筑波記念会トータルヘルスプラザなどで非常勤医師として検診業務に携わる。
自然を理解するにはさまざまな解釈があり得る。その解釈には、その時々の社会や政治の情勢、さまざまな集団相互の権力や利害などの要素が絡むこともある。きわめて少人数の関係者により、熟議も経ずして、発電所敷地内のマイナーな破砕帯が、一方的に活断層と認定されている。横暴な話の進め方であり、暴走を超えた行為である。