死に抗する思考としての〈変身〉の思想を追求する著者の半世紀にわたるアフォリズムの精粋。極限まで凝縮された言葉を駆使して権力=体系的思考の閉塞性を破り、みずからの思考に新たな照明を与えるとともに、未知なる世界の熱い息吹を伝える鮮烈なメッセージ。
東京・日本橋に本社を構える業界最大手の信濃製薬。その役員会議の席上、ワンマン社長笹島は、ライバル社の新薬開発に関する情報を入手したと発表した。K6なる商品番号の画期的抗生物質で、人間が罹る主要感染症の六つをカバーするという。情報収集も重要な職務である研究開発本部長の広瀬は、汚名返上を期しての暗躍を始めた。熾烈な新薬開発競争を抉る。
女たちはなぜ男装してきたのか?男装を選んだ女たちの生に、人類学、フェミニズム、レズビアニズムなどの多彩な光をあて、そこに顕現する〈女性性・男性性〉の社会的意味の変遷を捉える。
地震の顔が見えてきた。断層はどのように動くのか、地震予知は可能か、被害を食い止めるには、など様々な角度から迫る研究の最前線。
深い教養と該博な知識、鋭い洞察力、洗練された文体で、日本の近代文学に独自の世界を築いた幸田露伴。親子二代に渡って親しく薫陶をうけた著者が、愛惜の念を込めて記す文豪の知られざる素顔、その思い出…。
数学者たちのエッセイ集。
日本列島を切り裂く無数の断層。ひとたび動けば、どんな厄災をもたらすかは、阪神大震災が証明した。日本人は、断層の網の目から逃れるすべがないのだろうか。気鋭の地震学者が説く最先端学説と最新モデル。