「情熱と怒りに満ちた歴史」-ザ・タイムス紙
ギリシャ時代から続くジェンダーバイアスが「女性であるというリスク」をいかに刷り込み、不適切な治療で女性にみじめでつらい思いをさせ、時には死へと追いやってきたか。
コレット・ダウリングの『シンデレラ・コンプレックス』が刊行され、話題をよんだのは一九八二年。すでに二十年以上になるが、その間、「白雪姫」「シンデレラ」「眠り姫」などのプリンセス・ストーリーは、ますます大量に生産され、消費されている。大量に消費されるからその影響力も絶大である。本書では、ディズニーのアニメを題材に、昔話にはどんな意味が隠されているかを読み解く。いつの間にか思い込まされている「男らしさ」「女らしさ」の呪縛から、男も女も自由になり、真の男女共同参画社会を目ざす。
性別分業、女性の経済的依存、権力の格差…家族には男女間の不平等が折り重なっている。古代ギリシャ・ローマから現代に至るまで、公的領域における正義を追求した主流の政治理論・社会理論は、私的領域とみなされた家族のあり方をその射程に入れることはなかった。著者スーザン・モラー・オーキン(一九四六ー二〇〇四)は、本書でこれらの理論を根底から問い、正義に適った家族を実現する道を切り拓いた。フェミニズムがつねに立ち返るべき現代の古典。
大学・大学院など高等教育機関における理系分野の女性学生の割合は、OECD諸国で日本が最下位。女子生徒の理科・数学の成績は世界でもトップクラスなのに、なぜ理系を選択しないのか。そこには本人の意志以外の、何かほかの要因が働いているのではないかーー緻密なデータ分析から明らかになったのは、「男女平等意識」の低さや「女性は知的でないほうがいい」という社会風土が「見えない壁」となって、女性の理系選択を阻んでいるという現実だった。日本の男女格差の一側面を浮彫りにして一石を投じる、注目の研究報告。
人間の不平等の問題は、所得格差の面からだけでは解決できない。一九九八年にノーベル経済学賞を受賞した著者は、本書で、これらの問題を「人間は多様な存在である」という視点から再考察することを提案した。「潜在能力アプローチ」と呼ばれるその手法は、経済学にとどまらず、倫理学、法律学、哲学など関連の学問諸分野にも多大な影響を与えている。現代文庫版では、参考文献を改訂し、現代の日本における不平等に関する議論を本書の視点から考察した訳者による解説を新たに付した。
資料・用語解説から授業実践まで、調べ学習と活用のための手引き。小・中学生向き。
歴史を語るモノとしての系譜・神話を独自の視点から読み解き、古代における「歴史感覚」の特質を解明するとともに、ジェンダーと権力をめぐる普遍的な議論をふまえた斬新な女帝論を提示。古事記・日本書紀により垂直の時間軸をもつ王統譜として成型された「王権の歴史」の枠組みを超え出て、私たちの古代認識を根底から問いなおす、新しい日本古代王権論。
この本は、LGBTQの啓発活動をしている浦狩知子さんの「小学校低学年の子どもたちにもトランスジェンダーというものを分かりやすく説明したい」という要望に応える形で、高校生が制作しました。この本には、1冊の中に2つの物語が書かれています。1つ目のお話は、女の子として生まれた「えみちゃんのお話」です。2つ目のお話は、男の人として生まれた「レイ先生のお話」です。どちらのお話も実話を元にしています。ぜひこの絵本を手に取っていただき、トランスジェンダーについて、たくさんの人に少しでも知って貰えると嬉しいです。
多くの関心を集めている学問分野の社会学。あらゆる方向に向かって触手を伸ばしつづけている現代の社会学の全貌を捉えるために、本書は見開き構成で簡潔明快にその基幹部分を解説していく。好評既刊の内容を最新情報にアップデートするとともに、より現代的テーマもとりあげて生きた社会学の現在を伝える。
「社会的に作り出された男女の違い」を意味するジェンダーという概念は、1970年頃から登場し、現在ではマスメディアや行政の場で広く使われている。しかしその概念を正確にとらえるためには、ふだん私たちが拠り所としている「常識」の中に潜む矛盾や思い込みに気づき、それらを打ち破っていく必要がある。本書は、客観的なデータと最新の科学的知見に基づき、個人の生き方、恋愛、結婚、家族、社会などのあらゆる場面と深く関わるジェンダーの意味、その周辺に存在する問題に迫る。
環境、エネルギー、技術革新、働きがい、人権、教育、健康……フライブルクではSDGsに関わる市民・企業活動が広がっている。本書では、それらがなぜ個々の活動をこえて地域全体の持続可能性につながっているのかを探り、SDGsを実現するために自治体や企業、市民が考えるべきこと、政策や計画立案、協働・連携のヒントを示す。
「男らしさ」「女らしさ」をめぐる労務の課題と実務の最適解がよくわかる。人事労務担当者はもちろん、部下を持つ管理職のテキストとしても使える!
「声」を担ってきたアナウンサーたちは、「アナウンサーらしさとはなにか」、「なぜ女はアシスタントなのか」、「メディアの送り手は何をなすべきか」などの問題とどう向き合ってきたか。アナウンサーを生きる、彼女(彼)らのライフストーリーやインタビュー調査を通じて、更には、元フリーアナウンサーである著者が長年アシスタントをつとめたラジオ番組の事例から考える。
▲データによる実証分析とモデルによる理論分析の協演!
▲ビジネス・テック・政治といった他分野を越境するミクロ経済学
▲入門書や教科書の「先」を知りたい人のための新しいスタイルの研究書
昨年のノーベル経済学賞授賞対象となった「因果推論」。そうした学問的進展を踏まえながらも、経済学の伝統である理論分析をどういかすか。「ジェンダー」「プラットフォーム」「自民党」といった現代日本における喫緊のテーマを対象にして著者自身が携わった研究成果をまとめる。ミクロ経済学の「実践」の新たなる可能性を示す。
心はオトコ、体はオンナに生まれてー性自認のジレンマ、うつ、自殺未遂、家庭崩壊、人間不信…八方塞がりのどん底で、ついに全ての差がなくなり「悟り=差取り」に到達した。
社会の根底に潜むアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の根本原因が明確にわかったとき、誰もが本当の「人間のスゴさ」に気づくという著者の人生ストーリー。
SDGsの実現と真の多様性社会のヒントがここにある。
第1章 絶望 私はだれ?
第2章 葛藤 自分らしく生きるとは
第3章 本当の自分との出会い
第4章 最高のチームができる関係性
第5章 多様性を可能にする究極の真実
トランスジェンダー生徒が直面する困難は学校がつくりだしている!
教室の中で性別カテゴリーが構築される過程でトランスジェンダー生徒はどのような困難を抱えさせられるのか、その困難を軽減するためにどのような実践をおこなうのか。行為主体としてのトランスジェンダー生徒の姿を描く。
……
マイノリティが排除される過程と生徒たちの日常的実践を通して「学校文化」を問う必読の書!
はじめにーー本書を書くにいたった個人的な背景
序章 研究の背景と本書の目的
1 トランスジェンダー生徒をめぐる社会的背景
2 本書の目的
第1章 先行研究の検討と本書の分析視角
1 トランスジェンダー生徒はどのように語られてきたか
2 学校教育とジェンダー
3 本書の分析視角
第2章 調査の概要
1 私のポジショナリティ
2 研究の対象
3 調査協力者の5つの局面とその時代背景
第3章 トランスジェンダー生徒に対する学校の対応と当事者からの評価
1 何にもそんな言葉ないから「自分変なんや」みたいなーートランス男性のハルトさん
2 性別をおしつけるも何も、性別なかったですーートランス女性のツバサさん
3 「したい」っていう選択肢なんてないですよーートランス男性のススムさん
4 そういうちょっとしたことをやってもらうだけで自分はうれしかったなぁーートランス男性のユウヤさん
5 なんかもうすべてが「もうええわ」ってなりましたねーートランス男性のシュウトさん
6 直接聞いてきてくれたのが、すごいうれしかったーートランス男性のユウキさん
7 新しい前例としたらおかしくないでしょうーートランス女性のキョウコさん
8 あれがなかったらなかったで、こうならなかったーートランス男性をやめたアキさん
第4章 学校の性別分化とトランスジェンダー生徒のジェンダー葛藤
1 ジェンダー葛藤が強まる過程
2 「言語化」「カミングアウト」「出会い」「要求」
3 ジェンダー葛藤を弱める要素
4 「性別にもとづく扱いの差異」によって設定される性別カテゴリーの境界線とジェンダー葛藤
5 おわりに
第5章 トランスジェンダー生徒による性別移行をめぐる日常的実践
1 研究の対象と方法
2 ユイコさんの教室内の所属グループと他者からの性別の扱い
3 ユイコさんの語りから見た教室内に働くAGABの強制力と性別カテゴリーの境界線の変遷
4 おわりに
第6章 トランスジェンダー生徒による実践しない「実践」
1 研究の対象と方法
2 マコトさんの語りに見る女子グループへの参入過程
3 マコトさんによる実践しない「実践」
4 おわりに
終章 トランスジェンダー生徒の学校経験から見えてきたこと
1 性別カテゴリーへの「割り当て」に着目することの意義
2 AGABの強制力と性別カテゴリー内の多様な位置どり
3 トランスジェンダー生徒の実践が意味すること
4 トランスジェンダー生徒が包摂される学校であるために
あとがきーー「はじめに」のその後
文献
1990年代前後に来日した、移民第二世代の若者たち。その人生を振り返り紡いでくれた170名のひとりひとりの歴史、悩み、将来の夢から、直線的でも一様でもないホスト国日本への適応過程とその要因、世代間にまたがる文化変容の型がみえてくる。
世界26カ国で翻訳され、英語版だけで28万部超のベストセラー!
英国のAmazon評価6000件、レビュー800件以上の話題作!!
行き過ぎた「多様性尊重」は、社会をどのように破壊したのかーー
ダイバーシティ先進国で起きている「不都合な真実」。
LGBT、フェミニズム、反レイシズム運動などをめぐり、欧米社会で広がる偽善と矛盾、憎悪と対立。おかしいと思っても誰も声に出せない同調圧力の実態とは。
アイデンティティ・ポリティクス、インターセクショナリティ…新たなイデオロギーはいかにして生まれ、なぜ急速に広まったのか。
ツイッターやグーグルなど、シリコンバレーが進める機械学習が生み出す歪んだ歴史と新たな偏見。その基底に潜むマルクス主義。
……さまざまな事象から問題の本質を見抜き、その複雑な構造を読み解いていく驚きに満ちた快著。
世界的ベストセラー『西洋の自死』の著者が、圧倒的な知性と知識を武器に新たなタブーに挑む!
◎世界で相次ぐ本書への称賛
「マレーの最新刊は、すばらしいという言葉ではもの足りない。誰もが読むべきだし、誰もが読まなければならない。ウォーク(訳注/社会的不公正や差別に対する意識が高いこと)が流行するなかではびこっているあきれるほどあからさまな矛盾や偽善を、容赦なく暴き出してい
る」
──リチャード・ドーキンス(イギリスの動物行動学者)
「実にみごとだ。最後まで読んだ瞬間、数年ぶりに深呼吸をしたような気分になった。大衆が狂気に陥っているこの時代に、正気ほど気分をすっきりさせてくれるものはない。刺激的だ」
──サム・ハリス(アメリカの神経科学者)
「アイデンティティ・ポリティクスの狂気についてよくまとめられた、理路整然とした主張が展開されている。興味深い読みものだ」
──《タイムズ》紙
「マレーは、疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。必読書だ」
──《ナショナル・ポスト》紙(カナダ)
「ばかばかしいエピソードから悲劇的な逸話まで、マレーはアイデンティティ主義者が陥ったさまざまな病理を、冷静さを失うことなく描写している。この本は、政治闘争を呼びかける鬨(とき)の声ではなく、構造的特徴が転々と変わり矛盾が絶えず噴き出すこの奇妙な世界を案内する地図である」
──《コメンタリー》誌