子どもの成長過程で出合うさまざまな困難(不適応)-アタッチメントの形成不全や虐待、学習症(LD)・注意欠如・多動症(ADHD)・自閉症などの発達障害、いじめや不登校ーをいかに支援するか。本書は、長く自閉症者の脳機能研究やスクールカウンセラー等教育相談に携わってきた著者が、生物・心理・社会の視点から子どもの発達と困難を明らかにし、その支援のあり方を探った。子どもの健やかな成長と家族および社会の幸福に寄与することを目指す発達臨床心理学の入門書。
臨床心理学領域の研究法として、事例研究は本邦において長い歴史をもっている。また事例研究は狭い意味での研究としてだけではなく、実践者への教育、訓練の方法としての価値も強調され、その重要性は「自明のもの」であるかのように語られてきた。しかし、この「自明なものとしての事例研究の重要性」は、近年強い批判にさらされている。そのような批判は、臨床心理学以外の学術領域のみならず、臨床心理学の内部からも巻き起こっている。このような流れの中で今、本書を公表する大きな目的は、現時点で再度、臨床における事例研究の意義を問いなおすということにある。(“序文”より抜粋)。
本人と家族のQOLを保ち、最期まで支えるために認知症「診療」×「介護」のエキスパートが答えます!
保育士と幼稚園教諭、乳幼児を育てる親、これほどまでに「対人関係を仕事の中心にする」営みがあるだろうか。この人たちには、子どもとの人間的つきあいのスペシャリストであることが求められる。そのための概念的理解と実践の方法を提供する。
事例報告にとどまらない臨床心理学研究の新たな枠組みと方法を示す本邦初の書。実践を意識しながら、科学としての客観性、臨床的な妥当性をもった心理臨床をめざすために。