安すぎるバナナほど、高くつく。熱帯雨林破壊につながる「因果関係のネットワーク」を描き出す。生物多様性保全のためのポリティカル・エコロジー入門。
進む老朽化と増え続ける空き家問題。
少子高齢社会の現代、集合住宅の価値を高め、安心して暮らすために必要なことは何か。
団地再生の最新の取り組みをハードとソフトの両面から、海外と併せ合計46の事例を豊富な写真・図版と共にオールカラーで解説。
本書は団地再生とまちづくりを、そして持続可能な社会の実現するためのシリーズ最新刊。
全5巻完結・オールカラー
グローバリゼーションの逆進化ともいえる内向き現象が各国・各地域が顕在化してきた。あらためて〈際〉を問うことが求められているのではないだろうか。
はじめに
第1章 シンガポールの政治的安定と統治制度ー立法・行政評議会改革を中心にー
第2章 イギリス委任統治下のパレスチナにおけるスカウト運動
第3章 五輪招致行動の「際」にみる様相ー戦前の日伯スポーツ交流が1964 年東京五輪招致決定に与えた影響ー
第4章 教育の国際標準化に伴う各国の際立ちーPISA の受容をめぐるドイツとわが国の対応ー
第5章 情報デザイン教育におけるオンライン教材開発ーウェブデザインを題材としてー
第6章 日本における「孝」の諸相ー仮名文学の「孝」を中心にー
第7章 中国の人名用漢字についてー日本人名のデータとの比較を通してー
第8章 十二神祇神楽の伝承過程における2つの「段階」-定着的段階と生成的段階ー
第9章 コア技術展開型複合事業企業の国際戦略ーオムロンの事例ー
鱗翅類の形態についての専門用語の平易な解説。チョウ・ガの系統や高次分類について多数の線画や写真を伴って詳しく解説する。寄主植物別にガ類の検索ができる。初めて図説された種を多数含む幼虫を中心に、卵、蛹、成虫を含めたカラー写真により図説する。
国内外の実践から多様な学びのあり方を学び、発達障害のある子も含めたインクルーシブ教育を進めるための具体的な方略を学べる1冊。
はじめに 宇野宏幸
第1部 学びの多様性へのアプローチ
第1章 これからの学び,学校の未来と発達障害
-欧米と日本の文脈をめぐって……宇野宏幸
第2章 学びの多様性をふまえたインクルーシブ教育……鳥居深雪
第3章 行動分析学からの多様性へのアプローチ……井澤信三
第2部 学び方の多様性で考える授業・学校づくり
第4章 通常の学級の特別支援教育からインクルーシブ教育へ……花熊 曉
第5章 マルチ知能を活かす授業デザインとその実際……涌井 恵
第6章 ユニバーサルデザインからみたこれからの授業づくり
-子どもの多様なつまずき方から学ぶ……阿部利彦
第7章 授業で満足度を高める学校づくり……中嶋信啓
第3部 諸外国の理念に学ぶ我が国のインクルーシブ教育
第8章 国際的な動向を踏まえたわが国のインクルーシブ教育とは……石橋由紀子
第9章 オランダの教育事情とイエナプラン教育……奥村好美
第10章 イエナプランスクール大日向小学校の開校までとその後の学校づくり
……桑原昌之・宅明健太・佐藤麻里子・吉冨一九子
第11章 アメリカの小さな学校から考えるインクルーシブ教育……赤木和重
おわりに 井澤信三
本書では,目の前の子ども同士や子どもと保育者との間で生まれるやりとりや気持ちを大事にして,臨機応変に保育をつくりだしていく「インクルーシブ保育」の実際を伝える。
第?部で「みんなが同じ」であることを前提としない「インクルーシブ保育」の考え方を伝える。第?部では,実践事例をとりあげ,面白い活動が生まれる中でクラス集団の関係性や子ども一人ひとりの姿,保育者自身の認識などが変化していく過程を伝える。第?部では,インクルーシブ保育と従来の障がい児保育や統合保育とのちがいについてあらためて検討し,これからの保育の実践や研究のあり方について考察する。
多様な存在を認めあい、誰も排除されない「共生社会」はいかにして実現されるか。「共生社会」をめぐる現状・考え方を紹介し、「共生社会学」の礎を築くハンドブック。
四季の風物の美しさと、竜巻・台風・局地的豪雨などの気象災害。定評あるテキストの著者が多種多様な天気の謎に迫る。雑誌『天気』の好評連載を書籍化。
カメムシの産卵と孵化においては,新しい生命の誕生と同時に,“母から子への共生細菌の受け渡し”という,もう一つのイベントが繰り広げられている。これがうまくいかないと新しい生命の誕生もなかったことになってしまうという,カメムシにとってはとてつもなく重要なイベントである。なぜそれほどまでに重要なのかというと,カメムシは共生細菌の力に強く依存して生きており,共生細菌がいないと生きていけないからである。つまりカメムシは,どんなに元気な子が生まれても,母親から子への共生細菌の受け渡しがうまくいかないとその子は成長できずに死んでしまう。すなわち新しい生命の誕生はなかったことになってしまうのだ。そして共生細菌を受け渡す方法は,カメムシの種類によって大きく異なる。そんな知られざる,しかし非常に重要なイベントに強く魅了され,「研究ってめっちゃ楽しいなぁ,これはやめられまへんなぁ」とカメムシの研究にのめり込むようになった著者が,研究の楽しさと発見の喜び,そのワクワク感とドキドキ感を込めて,カメムシと細菌の共生という現象の面白さをいきいきと伝える。
社会学界の最前線で活躍している若手研究者による論文集。都市社会学、地域社会学、沖縄研究、移民研究、地域福祉、障害研究、宗教社会学、生活史調査などの専門家が、社会の現状分析を試みる。
アメリカの奴隷制を正面から取り上げ、19世紀最大のベストセラーとなった『アンクル・トムの小屋』。奴隷制や人種問題、南北問題、キリスト教、家庭小説としての価値や女性運動、ジャーナリズムとの関係など、『アンクル・トム』が内包する複雑で多様なテーマをさまざまな角度から論じる初の本格的批評書。
本書では、養殖技術の進捗過程における課題に焦点を絞り、その近況と解決への展望を、筆者が研究材料として取上げたアワビの場合を中心に、養殖生物の育種の素材、育種の技術とその適用に伴う諸特性の変化とその機序、技術適用結果の評価、ならびに養殖の支援技術としての半閉鎖式循環水槽の開発と性能評価などについて、研究・開発の経緯ならびに周辺事情の軌跡を辿ってみる。
本書は、日本の各地で多様な学習者の学びや人権保障のあり方に関心をもつ人々に、多文化教育を多面的に把握してもらうことを意図して書かれている。また、はじめて多文化教育について学ぶ人にも、その広がりと奥行きが伝わるようにと構成されている。
トランスジェンダーなど性的少数者に対する素朴な疑問・誤解から偏見・不安を煽るデマや陰謀論まで事実と人権に基づき一問一答。日本の性教育を再び後退させないため各分野のエキスパートが結集!
本書は、序章で「性と生殖」について述べたあと、Part1では、「動植物の有性生殖機構に関する概論」と、「動植物共通の雄性配偶子膜融合因子GCS1」について記した。Part2とPart3では、動植物や単細胞生物を門(あるいは亜門や綱)ごとに分類し、それぞれの受精機構について、いわば縦断的にまとめ、Part4では、有性生殖様式と進化、精子活性化と走化性、受精のオルガネラ選択について横断的にまとめている。
本邦の喘息ガイドラインにおいて,喘息は「気道の慢性炎症を本態とし,臨床症状として変動性を持った気道狭窄(喘鳴,呼吸困難)や咳で特徴付けられる疾患」と定義されている。一方,COPDは「タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することなどにより生ずる肺疾患であり、呼吸機能検査で気流閉塞を示す疾患」と定義される。いずれの疾患も,発症因子や発症年齢,臨床的特徴,炎症病態,併存症の種類,治療反応性などには大きな多様性があり,疾患を単一のものとして捉え,一様な治療管理を行うことには限界があることが指摘される。
近年,多様性をもった疾患をフェノタイプやエンドタイプというサブグループとして捉え,多様性を病態に即して理解し,治療管理を行うという考え方が広がりつつある。喘息では,近年,臨床に登場した分子標的治療薬やサーモプラスティなどの治療選択において,治療が有効と考えられるフェノタイプ・エンドタイプを同定することが必須となっている。さらに,今後も様々な分子標的薬が登場することが予想され,以前にもまして病態の多様性を把握し,治療を最適化する必要性が高まってくると考えられる。また,COPD治療管理においても,好酸球性炎症が存在する病態をどのように取り扱うか,フェノタイプごとにどのような治療薬の選択を行うべきかなど,治療の最適化への模索がなされている。
本特集の目的は,喘息とCOPDに関し,フェノタイプの臨床的特徴や同定方法を明確にし,これらに対する治療のアプローチや臨床結果についての最新の研究成果を基に理解することで,読者の日常臨床にこのような概念を反映していただくことにある。また,好酸球性気道炎症を伴うCOPDや喘息・COPDオーバーラップなど,フェノタイプの同定の不確実性や,新たな試みについて読者が理解し,実臨床における混乱を少しでも解消することを目的とする。
このような本特集の目的のため,喘息やCOPDの診療・研究の第一線にあるエキスパートに執筆をお願いした。また,読者がよりプラクティカルにフェノタイプの分類手法や治療選択を理解できるように,エキスパートによる症例提示とその解説をしていただいた。
本特集は,呼吸器診療に携わるすべての医師が,喘息とCOPD診療において,画一的な治療から個々に最適な治療の実現にステップアップするための新たな視点を得るのに役立つものであると確信する。
ネズミ類研究の最前線ーー多様性や進化研究のモデル動物として注目されるアカネズミをはじめ,琉球列島のケナガネズミやトゲネズミ,人間とのかかわりが深いハツカネズミ,ネズミ類が媒介する人獣共通感染症など,気鋭の研究者たちが多様で興味深い研究内容を紹介する.
はじめに(本川雅治)
序 章 日本のネズミ(本川雅治)
I 進化
第1章 日本のネズミの起源(佐藤 淳)
第2章 日本のネズミ化石(西岡佑一郎)
第3章 アカネズミの形態変異(新宅勇太)
第4章 アカネズミの集団史と進化(友澤森彦)
II 生態・生活史
第5章 アカネズミの採餌行動(島田卓哉)
第6章 アカネズミの社会行動(坂本信介)
第7章 実験動物としてのアカネズミ(越本知大)
第8章 琉球列島のネズミ類(城ヶ原貴通)
III ヒトとネズミ
第9章 ハツカネズミの歴史(鈴木 仁)
第10章 ネズミ類が媒介する感染症(新井 智)
終 章 これからのネズミ研究(本川雅治)