1968年革命を経て、70年代半ばのフランスで誕生した「レギュラシオン」の基本教科書、遂に誕生!70年代半ば、マルクス主義や新古典派、ケインズ派の衰退の中から、アナール派の歴史学、ブルデューの社会学、構造主義の哲学などとの格闘の中で、「レギュラシオン」経済学は誕生した。21世紀を読み解く「新しい経済理論ーレギュラシオン」とは、いかなるものか?「レギュラシオン派」の旗手による最高かつ最後の教科書である。
ヒトを含むすべての動物の成長、生理、環境適応、行動、生殖などにはホルモンが深く関わっている。ホルモンを操る内分泌系は、免疫系、神経系と共に生体のホメオスタシスを担っており、その理解は生命のあり方を考えるうえで必須である。21世紀になって急速に進展した内分泌学の知識を基礎から最新のものまで網羅している本書は、生命科学の諸分野で学ぶ学生や研究者にとって座右の書となるにちがいない。
キリマンジャロ西斜面の山奥にあるルカニ村。「世界農業遺産」に認定されるほどの魅力的な農林畜複合経営が、「コーヒー危機」の影響で崩壊したが、フェアトレードの取り組みにより復興しつつある。2002〜13年における農家の経営行動を観察し、「アフリカ型」の貧困削減・農村開発のあり方を探る。
今日、東南アジアおよび南アジア、すなわち「熱帯アジア」における経済発展は目覚ましい。いまや経済活動の「フロンティア」とされる一方、通説的には従来、「低開発地域」「発展途上地域」と位置づけられてきた。本書は、近現代における熱帯アジアの経済発展の様相を、「人口変動」および「環境・資源」の視点を入れつつ歴史的な視野から考察する。アジア経済史研究に新しい問題提起をなす試み。
本書は、関東・甲信越の地理的水環境を含めた古来からの人間と水、産業と河川や湖沼とのかかわりを取り上げ、さらに流域が一体となった現在の水利用における相互協力について述べた。さらに、過去における水環境問題の反省から、開発の現状、開発に伴う水環境の変遷を取り上げ、水環境の面から環境保全に寄与している各地での水環境改善への取組みも取り上げている。
本書はカナダの連邦制度の構成原理やメカニズムを多角的に分析したものである。カナダにおいては一九六〇年代以降、ケベック州におけるフランス系カナダ人によるケベック・ナショナリズムや分離主義が高まり、これに対応する連邦政府の動き、そして憲法改正論議など今もゴールのみえない試行錯誤が展開されている。そこで本書では、カナダの連邦制度がどのような原理で作動しているのか、他国との比較の観点もまじえ、また具体例をあげつつ検討した。
本書は、ゲーム理論や契約理論の分析ツールを用いて、民間(企業)、政府、超国家機構の各セクターにみられるガバナンス・メカニズムを理論的かつ実証的に比較分析することで、セクターを横断してのガバナンスの普遍的特色を明らかにするだけでなく、各セクター固有のガバナンスの特色をいっそう浮き彫りにする、革新的な書物である。