人間と性を巡る教育と文化の総合情報
身近な環境問題に向き合うには、まず何よりも、私たちが地域に存在する問題・課題を知る必要がある。本書では、映像やワークショップ、ボードゲームなどのツールを用いて、地域の諸問題を“見える化”し、その過程で、人と自然のつながりが再構築されていく様子を描き出す。
・概日リズム(体内時計)は神経、内分泌、消化、代謝、循環など、さまざまな生命活動をコントロールしている。近年、これらの生体機能に加え、概日リズムによる免疫系の制御機構が明らかにされている。
・概日リズムが、リンパ球自身の生物時計や交換神経の活動、糖質コルチコイドなどを介してリンパ球のリンパ器官への集積を促し、免疫応答能を高めるというものである。
・今回の特集は概日リズムと免疫系の関係のみならず、概日リズムと免疫が関係する病態や疾患との関係性にも焦点を当てたものである。
■ 免疫系の概日リズム
・はじめに
・グルココルチコイドによる免疫応答能の概日制御
〔key word〕グルココルチコイド、IL-7R、Th2細胞
・交感神経を介する免疫細胞動態の日内変動
〔key word〕交感神経、免疫細胞動態、免疫応答、日内変動
・体内時計による免疫機能と癌の制御
〔key word〕生体リズム、時計遺伝子、癌、免疫
・アレルギー疾患と概日リズム
〔key word〕概日時計、アレルギー、IgE、マスト細胞
・体内時計による関節リウマチの制御
〔key word〕関節リウマチ(RA)、関節炎、炎症性サイトカイン、時計遺伝子
・関節リウマチの特徴を考慮した時間薬物療法
〔key word〕関節リウマチ(RA)、時間薬物療法、生体リズム、メトトレキサート(MTX)
●TOPICS
輸血学
・「血液製剤等に係る遡及調査ガイドライン」の一部改正について
脳神経外科学
・がん遺伝子パネル検査による脳腫瘍治療
再生医学
・日本の再生医療等安全性確保法に遵守した臨床用ヒトES細胞株の樹立とその現状
●連載
オンラインによる医療者教育
・23.コロナ有事における教員と学生のコミュニケーションーー名古屋大学の事例
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、医学部教育、カリキュラム、コミュニケーション
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・15.呼吸療法:侵襲的人工呼吸管理とECMO概論
バイオインフォマティクスの世界
・4.マイクロバイオームと臨床メタプロテオミクス:共棲細菌がチームで働く仕組みの解明
〔key word〕メタプロテオミクス、腸内細菌、質量分析、バイオインフォマティクス、タンパク質アミノ酸配列データベース
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・8.キョウチクトウーーアレクサンダー大王は遠征中に多くの兵を失ったと伝えられているが……
オンライン診療の二元論
・3.新規と既存ーーオンライン診療参入企業は何思う
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
文化・世代・ジェンダー・SNS…価値観の違いに配慮した「知性ある言葉選び」を獲得!賢さに深みを出す33テーマ、686語!
周囲の力を借りながら自己、組織、社会をかえていくしなやかさこそが日本型マーケティングの特徴であり、おもてなし、ウェルビーイング追求、マーケティング戦略、マーケティング教育という4つの切り口を通して論じる。
グローバルな視点からわが国会計プロフェッションの進むべき道を考える。原則主義(プリンシプル・ベース)の採用やフレームワークを提示した上で議論が展開されていく、会計基準、会計教育、内部統制・ERMについて、歴史的アプローチからその課題と展望を考察する。
人口減少と高齢化が全国最速で進行している秋田県を事例に、「外国人介護労働者の受入れ」「外国人住民と地方経済」「日本語教育」「民俗文化の継承と外部参加者」の4つの切り口から、外国人労働者受入れの現状と共生社会の構築へ向けた課題を考察する。
AIが社会に実装されると、人間の仕事は奪われ、社会的な格差が拡大する暗澹たる社会になってしまう…。はたして、このような未来は本当に到来するのだろうか?ソーシャル・キャピタル(人と人とのつながり)はこのような問題の防波堤となることができるのか?医療や教育、地方自治体、家族など、現場に発生する新たな難問に社会科学が取り組む。
・薬物性肝障害(drug-induced liver injury:DILI)の多くは予測不能であり、肝細胞障害型では劇症化して死に至ったり、肝移植になる場合もあるが、その発生機序もほとんどが不明のままである。
・近年、肝障害のタイプ別では胆汁うっ滞型が減少し、肝細胞障害型が増加している。また起因薬にも変化がみられ、抗悪性腫瘍治療薬の頻度が増加している。
・本特集ではDILIの最新の知見についての執筆を、わが国の最先端の先生方にお願いした。読者の日常診療に有益なものになることを期待したい。
■ 薬物性肝障害の最新トピック
・はじめに
・薬物性肝障害発症機序と分類の最新理解
〔key word〕中毒性肝障害、アレルギー特異体質性、代謝特異体質性、間接型肝障害
・薬物性肝障害発症に関連するバイオマーカー
〔key word〕薬物性肝障害(DILI)、バイオマーカー、ゲノム、タンパク質
・薬物性肝障害の起因薬の変遷
〔key word〕薬物性肝障害、起因薬、健康食品、抗悪性腫瘍薬
・薬物性肝障害の診断
〔key word〕薬物性肝障害(DILI)、診断基準
・健康食品による肝障害
〔key word〕薬物性肝障害(DILI)、健康食品、サプリメント
・免疫チェックポイント阻害薬による肝障害
〔key word〕免疫チェックポイント阻害薬(ICI)、免疫関連有害事象(irAE)、自己免疫性肝炎(AIH)、B型肝炎ウイルス(HBV)再活性化
・薬物性肝障害による急性肝不全とACLF
〔key word〕急性肝不全、acute-on-chronic liver failure(ACLF)、B型肝炎ウイルス再活性化、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬
●TOPICS
循環器内科学
・Cyclic GMP-Protein Kinase Gシグナルを標的とした新たな心不全治療戦略
脳神経外科学
・転移性脳腫瘍の個別化治療
免疫学
・Non-Coding DNA領域による制御性T細胞分化メカニズム
●連載
オンラインによる医療者教育
・22.コロナ時代の研修医リクルート
〔key word〕卒後教育、研修医、リクルート
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・14.米国の臨床現場からの報告ーーニューヨーク市での感染爆発を経験して
バイオインフォマティクスの世界
・3.プロテオミクスと質量分析ーー疾患の現場にいたのはどの遺伝子だ?
〔key word〕プロテオミクス、腸内細菌、質量分析、バイオインフォマティクス、タンパク質配列データベース
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・7.マグロ、カツオなど(ヒスタミン魚中毒)--保存状態の悪いものを食べると……
●速報
・先天性心疾患成人における癌併発ーー当施設での実態
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
イノベーションへの知識創造を包括的データで分析し、発明の真の姿に迫る。
日本が実践すべきSDGsとは? SDGsの視点から日本と世界の環境問題をていねいに解説! 環境問題を考え、解決するための一冊
著者・藤岡達也
滋賀大学大学院教育学研究科 教授
専門は防災・減災教育、科学教育、環境教育・ESD等。
第1章 SDGsとは何か
1.1 地球上の誰一人も取り残さない
1.2 「成長の限界」から「持続可能な開発」へ
1.3 教育が世界を変える
1.4 気候変動と自然災害
第2章 地球環境問題とSDGs
2.1 陸上の地球環境問題
2.2 生物多様性
2.3 海洋の地球環境問題
2.4 化学物質・有害廃棄物
2.5 地球温暖化とオゾンホール
第3章 日本の環境問題とSDGs
3.1 日本の環境問題
3.2 日本の自然の保全・保護
3.3 日本のエネルギー問題への取り組み
3.4 原子力発電をめぐって
3.5 日本列島での災害の捉え方
3.6 安全・健康と感染症対策
3.7 日本は豊かな国なのか?
第4章 世界から見た日本のSDGsの課題
4.1 環境を多面的に捉える
4.2 SDGsと教育の課題
4.3 多様な資源とその活用
4.4 AI、ロボットの時代に向けて
4.5 地球環境問題とグローカルな生き方
4.6 健康的な生活のための日本と国際社会の課題
4.7 SDGsのさまざまな課題
第1章 SDGsとは何か
1.1 地球上の誰一人も取り残さない
1.2 「成長の限界」から「持続可能な開発」へ
1.3 教育が世界を変える
1.4 気候変動と自然災害
第2章 地球環境問題とSDGs
2.1 陸上の地球環境問題
2.2 生物多様性
2.3 海洋の地球環境問題
2.4 化学物質・有害廃棄物
2.5 地球温暖化とオゾンホール
第3章 日本の環境問題とSDGs
3.1 日本の環境問題
3.2 日本の自然の保全・保護
3.3 日本のエネルギー問題への取り組み
3.4 原子力発電をめぐって
3.5 日本列島での災害の捉え方
3.6 安全・健康と感染症対策
3.7 日本は豊かな国なのか?
第4章 世界から見た日本のSDGsの課題
4.1 環境を多面的に捉える
4.2 SDGsと教育の課題
4.3 多様な資源とその活用
4.4 AI、ロボットの時代に向けて
4.5 地球環境問題とグローカルな生き方
4.6 健康的な生活のための日本と国際社会の課題
4.7 SDGsのさまざまな課題
プロ通訳のメソッドだから、確実に効果が出せる。英語を一発で、聞こえた順に理解するための15レッスン!新たなトピックを収録!
・重症熱傷は外傷のなかでも最も侵襲が高度で、大量の医療資源・人的資源の投入を必要とする。受傷後早期は大量輸液と循環・呼吸管理などと並行して、熱傷創部壊死組織(焼痂)切除と植皮術による皮膚再建を要する。
・広範囲熱傷においては、患者自身から採取できる皮膚面積は限られているため、日本スキンバンクネットワークによる同種皮膚の役割は非常に大きなものである。
・社会復帰に向けて大きな障害となる、瘢痕拘縮に対しては形成外科的再建手術、リハビリテーションによる機能回復訓練、瘢痕の質的改善を目的とした再生医療な度が近年の進歩として注目されている。
■ 熱傷治療の進歩
・はじめに
・多数熱傷患者発生時の日本スキンバンクネットワークの役割
〔key word〕スキンバンク、広範囲熱傷、アログラフト、移植コーディネーター
・災害発生時の熱傷診療
〔key word〕熱傷多数傷病者発生事故(熱傷MCI)、surge capacity、広域分散搬送
・培養表皮による広範囲熱傷患者の救命
〔key word〕人工真皮、非固着性ガーゼ、母床構築、術後管理
・熱傷手術の進歩ーーーVersajet®、NexoBrid®、MEEK、RECELL®
〔key word〕デブリードマン、細胞治療、Versajet®、NexoBrid®、MEEK、RECELL®
・熱傷創に対する感染対策の進歩
〔key word〕感染制御、銀イオン、抗菌性創傷被覆材、包帯交換
・遊離皮弁による熱傷後瘢痕拘縮形成術の実際
〔key word〕熱傷後瘢痕拘縮、遊離皮弁、鼠径皮弁、前外側大腿皮弁、マイクロサージャリー
・ケロイド・肥厚性瘢痕に対する再生医療導入の展望
〔key word〕ケロイド、肥厚性瘢痕、脂肪移植、脂肪由来幹細胞(ASC)、ASC移植、SVF(stromal vascular fraction)
・熱傷創治療に対する再生医療ーー細胞増殖因子・人工皮膚・幹細胞
〔key word〕bFGF製剤、人工真皮、自家培養表皮、脱分化脂肪細胞(DFAT)
・熱傷患者に対するリハビリテーションの進歩
〔key word〕熱傷、早期リハビリテーション、ADL(日常生活活動)
●TOPICS
腎臓内科学
・新しいループス腎炎の組織学的分類の有用性と残された課題
疫学
・バイオマーカーとしてのテロメア長
眼科学
・眼の健康寿命を延ばそうーー“アイフレイル”と気づきにくい眼疾患
●連載
オンラインによる医療者教育
・21.オンラインによるFaculty Development--Zoom教育事例検討会
〔key word〕オンラインFaculty Development、Zoom®、事例検討会、web会議システム、新型コロナウイルスパンデミック
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・13.COVID-19患者の宿泊療養
バイオインフォマティクスの世界
・2.トランスクリプトームデータの一般的な解析手順
〔key word〕トランスクリプトーム、遺伝子発現、マッピング
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・6.ドクゼリーー日本三大有毒植物、欧米で最も有毒な植物
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
ユネスコが教えてくれた!
「多様性」「感受性」「人間性」「国際性」「社会性」「関係性」「自主性」「共感性」「創造性」「危険性」「革新性」……
「性」教育って、人間の生きる力教育だったんだ!
「人権」「安全」「健康」「ジェンダー」「LGBTQ+」……生きる上で知っておきたい大事なすべてを全部まとめて、
科学的に学ぶ、ユネスコの包括的性教育を、5〜18歳の学習年齢にあわせて、わかりやすい本にしました。
学校では教えてもらえない、国際基準の性教育で、子どもの安全、人間関係、「断る力」「断られる勇気」など大事なことが学べます。
国際化の進む社会で必要な「国際」性が身につく「世界基準」の性教育……をのぞいてみませんか?
説明しづらいことを科学的ファクトにもとづき、説明する「子どもパート」と、子どもとの向きあい方が見えてくる大人パート。2パートで、親子で、たくさん話すチャンスがいっぱい。
「自分のこと」「からだのこと」「他の人のこと」……、さまざまな科学や統計から、起こりえる「リスク」を避ける知識が得られます。
5歳・8歳・12歳・15歳の4段階で学習することが具体的にわかる5-18歳までのユネスコ包括的性教育。
「ユネスコ国際セクシャリティ教育ガイダンス」の翻訳者のひとりである田代美江子先生が、日本の社会に合わせてポイントを監修。
◆構成
まんがによるイントロダクション/年齢別になに学ぶ?/みんな悩んでる 年齢別Q&A/キーワードコラムでもっとわかる性教育
・褐色・ベージュ・白色脂肪細胞はその起源や性質の違いが知られるが、なかでも褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞はエネルギー消費機能が高いことから、肥満症の根本的な治療標的細胞のひとつとして注目されている。
・本特集では、分化・発生、細胞内や代謝物による分化や機能の制御機構、組織内の細胞間相互作用、中枢神経経路を介した心理ストレスによる体温調節、ヒト褐色脂肪組織の生物学まで、幅広い角度からご寄稿いただく。
・本特集が最新の褐色・ベージュ・白色脂肪細胞研究の理解に役立ち、今後、この分野の研究が深化し肥満・糖尿病治療に応用されることを期待したい。
■ 褐色・ベージュ・白色脂肪細胞研究UPDATE
・はじめに
・褐色・ベージュ脂肪細胞の分化・発生の多様性と全身代謝
〔key word〕脂肪細胞、褐色脂肪、ベージュ脂肪、脂肪前駆細胞
・ヒト褐色脂肪組織の全身代謝改善作用とそのメカニズム
〔key word〕褐色脂肪、全身代謝、BATkine
・心理ストレスによる褐色脂肪熱産生と体温上昇の中枢神経回路
〔key word〕心理ストレス、視床下部、皮質辺縁系、交感神経系、心身相関
・熱産生性脂肪のエピジェネティクス
〔key word〕褐色脂肪細胞、ベージュ脂肪細胞、エピゲノム、DNAメチル化、ヒストン修飾
・M2マクロファージ/前駆脂肪細胞相互作用からみた皮下脂肪組織と内臓脂肪組織の違い
〔key word〕前駆脂肪細胞、脂肪組織の分布、M2マクロファージ
・褐色脂肪組織の機能制御における分岐鎖アミノ酸代謝の役割
〔key word〕褐色脂肪組織、分岐鎖アミノ酸(BCAA)、トランスポーター、ミトコンドリア、インスリン感受性
●TOPICS
遺伝・ゲノム学
・スプライシング疾患の低分子創薬に向けてーー家族性自律神経失調症に対する候補化合物RECTAS
解剖学
・Delta-Notchシグナル経路を介したパターン形成原理の解明ーー肝発生を場とした数学的アプローチ
腎臓内科学
・メタボリック症候群におけるCD147/Basiginの役割
●連載
オンラインによる医療者教育
・20.コロナ禍における医学生の実態と考察ーーWithコロナの時代に必要な学生支援とは
〔key word〕学生生活、医学教育、コロナ禍、医学連、学生自治会
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・12.クルーズ船と災害時感染制御支援チーム
バイオインフォマティクスの世界
・はじめに
・1.ゲノム解析におけるバイオインフォマティクスの役割
〔key word〕遺伝子、ゲノム、シーケンサー
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・5.ジャガイモは危険?--芽が出たジャガイモ、緑のジャガイモは要注意
パリから見えるこの世界
・105.「人類の遺産に分け入る旅」を超えて
オンライン診療の二元論
・2.シニア世代と若者世代ーーデジタルデバイド for オンライン診療
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
日本社会における喫緊の課題である多文化共生をめぐり、ナラティブ分析というミクロアプローチから、言語教育政策や公共政策への提言といったマクロアプローチまで、分野を超えて多層的に考察する。ポストコロナの日本社会において、何を変えるべきなのか、誰が変わるべきなのか、越境者との共存や多様性をあらためて問い直す。
執筆者:岩田一成、大石尚子、岡本能里子、片岡邦好、木村護郎クリストフ、Astha TULADHAR、村田和代、山口征孝、吉田悦子、Julian CHAPPLE、Magda BOLZONI
はじめに
第1章 ネパール人が選ぶ留学先としての日本ー渡日前後の質問紙調査から探る
吉田悦子・Astha TULADHAR
第2章 移動する子どもの「語り」から見る受け入れ側の課題ー多文化に拓かれた「選ばれる国ニッポン」を目指して
岡本能里子
第3章 長期在留カナダ人から見た日本社会ー高度人材移民とのインタビューからの考察
山口征孝
第4章 マルチチュードとしての多文化共生社会ーイタリアに暮らす日本人女性たちのライフストーリーを通じて
大石尚子
第5章 職場談話研究から人材育成への貢献ーニュージーランドにおける実践紹介
村田和代
第6章 教育現場における「やさしい日本語」の可能性ー子どもたちにとって難しい科目は何か
岩田一成
第7章 日本社会を開く妨げとしての英語偏重
木村護郎クリストフ
第8章 共生と「スケール」-新型コロナ感染症と「ばい菌」言説
片岡邦好
第9章 日本語概要 境界を越える、別々に暮らす?-日本の都市における多様性と多文化主義
マグダ・ボルゾーニ
Chapter 9 Crossing the Border, Living Apart?: Diversity and Multiculturalism in Japanese Cities
Magda BOLZONI
第10章 日本語概要 多様性とインクルージョンか、多様性の排除かー日本が進むべき方向とは
ジュリアン・チャプル
Chapter 10 Diversity and Inclusion or Excluding Diversity: Which Way Forward for Japan?
Julian CHAPPLE
索引
執筆者紹介