人食い魔女をたおせ!!名剣スターライトがうなる!きみは宝石を取り戻せるか?
スタンリーの密かな夢、それは義母の遺産を手にする日のことだった。それさえ手に入れれば、なかば女房に食わせてもらう生活、クロスワード・パズルが唯一の楽しみという惨めな生活ともおさらばだ。彼は義母の死ぬ日をひたすら待った…。彼に殺意が芽ばえたのは、思惑どおりに遺産が手にはいらないとわかった時のことだった。不仲の義母は、彼に遺産が渡らぬよう、周到な手を打っていたのだ。やがて思わぬ機会が訪れた。スタンリーは、着々と計画を実行に移していった。クロスワードの空白を埋めるように。それが決して解けないパズルであるとは考えもせずー
終戦直後、ソ連兵に強姦された大勢の日本女性が妊娠して大陸から引揚げてきた。不幸な彼女たちを救うには中絶以外に道はない。だがその頃、堕胎は違法行為だった。ここに、純粋に人道的な目的で、福岡県の小さな町に堕胎専門の病院が設立され、約400名の女性が不本意な出産を免れた。ところが30数年後、消滅したはずの当初のカルテによる脅迫事件が頻発、やがてそれは殺人事件に発展していった…。第99回直木賞受賞作家が放つ長編ノンフィクション推理。
宇宙警備保障会社アミューズ・カンパニーの精鋭、ウィリー・ヨーマ・巽・結城・笹本の5人は、惑星ルカリアヘギルツ博士を救出するために潜入した。しかしルカルアはクーデターの真最中、しかも連続猟奇殺人事件が多発していた。その中で5人は任務のために殺人事件の解決に乗り出した。
1966年。アメリカ人ウォルター・エンディコットがフィラデルフィアのホテルに滞在中、部屋に異変が生じた。いきなり照明が消え、ラジオの音がとぎれ、フロントへの電話もまるで通じない。しかたなく下へ降りてみるとホテルの様子ががらりと変わっていた。設備はみすぼらしく老朽化しており、自分の泊まっていたホテルとは似ても似つかぬものだった。外に出てみると、そこにはホテルに着いたときとまるで違った風景がひろがっていた。そもそも、ここはフィラデルフィアなのか?真相を追求すべく、エンディコットは街をさまよい歩くが…?
夜の闇が忍び寄って来る。廃てられた大きな館に続く荒れた道を、冷たい夜風が吹き抜けて行った。館は人気もなく、すっかり荒れ、深い闇が中をおおっていた。闇の中を老婆がひとり、物悲しい子守り歌を静かに口ずさみながら歩いていく。今は亡き子供たちに、ずっと昔歌ってきかせた歌ー悲しく美しいJ・ハーバートの怪奇スリラーの傑作。
惑星ホリスター。豊かな森に囲まれたハートランド正教会が襲撃された。グリーン大神父とサーニアの身を案じ、シェビーはホリスターへ急行した。だが、そには巧妙な罠が…。宇宙賊ガルダは、一族を滅亡に追いやったシュトロム中将に復讐を誓い、一方、艦隊司令アウグスタ大佐はシュトロムが奪い取ったガルダの一族の財産を狙っていた。それぞれの思いを呑み込んで、闘いの幕が上がる。ガルダの魂を天界に導くため、シェビーは運命の地、レジナ基地へ。最後の闘いに間に合うか、シェビー。-そして暗闇に銃声が響いた…。感動のシリーズ、ついに完結。
渋い二枚目俳優として知られる波崎裕一郎は、池袋のラブホテルにミユキという名のコールガールを呼んだ。大柄で豊かな乳房と尻を持つミユキは、波崎にとって理想的な“生贄”だった。波崎の衝動は爆発し、ついに殺意が…歓喜の極みに震えるミユキの首を一気に絞めかかった!陶酔の余韻の中で、復讐の儀式を終えた波崎だったが、彼の内に潜む悪魔は次なる“生贄”を求めて疼き出した。波崎は、絵画展で彼と同時入賞を果たした、中谷千佳子に静かに接近していった。波崎の中に蠢く少年時代の戦慄の記憶。波崎は誰に復讐しようとしているのか?謎と恐怖を孕んだ、著者会心の書下ろし長編サスペンス・ロマン衝撃作!
アイドル歌手・畠中有里奈にいったい何が起こったのか。刺されたはずの自分が生きていて、刺した男が死体で発見されたのだ。悪夢の1夜に耐えきれず、彼女は法月父子に救いを求めたのだが…。知的興奮とスリル。回転計はレッドゾーンにはりついたままだ。
大検校宮城道雄の“事故死”に深くかかわった1人の女の、苛まれ、焙り出されるように道から外れた“狂いの記”。
不可視の内部を持つ者同士が頻繁に接触し、さまざまの関係を取り結ぶ複雑で流動的な現代社会では、コミュニケーションは見せかけや偽装などのレトリックを必要とする。しかし、このような社会を思想史的に展望するならば、超越的な理念、懐疑と自省を無視できなくなるだろう。
真由子は、半ば強引に岩井の愛人にさせられた。彼は代議士の地元秘書で、手広く商売をしている。彼女が宛がわれたマンションに、定期的に届く段ボール函がある。それはすぐに岩井の後妻の弟、田原が運び出していく。その中身を知ってしまった真由子は、自分を欲する田原を利用して謀略のドラマを自作自演した。-肉体を武器に仕掛ける悪女を描く書下ろし力作。
〈進化し続けるウイルス!〉若き遺伝子学者・南方彩乃は慄然とした。そして今、驚異的速度で世界中に蔓延する死亡率90%の“ルシファー・ウイルス”根絶のため、各国の頭脳が筑波学園都市に結集した。はたして変幻自在のウイルスを撲滅する秘策はあるのか。やがて彩乃は、抗ウイルス剤として一万年前の巨大環状列石に使われていた奇妙な鉱石に目をつけた…。
なにげない日常生活の中で知らぬまに忍び寄る黒い影。それは〈恐怖〉というものにかわり、人々の心に巣喰っていく…。人生の終着駅にみた恐怖を描く表題作のほか、七編。著者自ら、選びぬいた最高級のホラー短編集。
闇夜をますます深くする十の悪夢。古今の名作の中から選びぬかれた、逸品揃いの恐怖小説集。
むむむ、一寸法師が実は大男だったとは…。子なしの爺と婆が住吉明神に授けてもらった男の子・仰天は、半年もたたないうちに身長2メートルの若者になっていました。それだけではなく、畑仕事も立派にこなすし、読み書きや算術を教えれば誰よりも呑み込みが早く、全く、村一番の若者です。そんな、仰天に爺と婆の期待はエスカレートするばかり。「きっと京へ上って出世するぞ」と教えることを増やします。悩んだ仰天は住吉神社にお願いをしました。「わたしを小さくして下さい」。