名門女子学園の理事長の娘が、かつての恋人の部屋で殺され、三角関係のもつれからの恨みの事件として早期解決かに見えたが、別の殺人事件との関連で捜査が揺れる。厳格を誇る学園内部に横たわる、愛と忍従と憎しみを孕む男と女の難事件はベテラン刑事の標的に。
教会のタブー、世間のモラルを超えて、初めて表現手段を獲得していく歌姫たち。17〜19世紀の混迷するフランス、ヨーロッパ社会をたくましく、したたかに、軽やかに疾走する、音楽史の秘められた主役たちの姿。
神戸・阪神間、淡路北部に壊滅的な被害をもたらした兵庫県南部大地震は、県南西部の播磨地方にも大きな被害をあたえた。その被害状況をつぶさに見分し記録するとともに、貞観10年(868=平安時代前期)の直下型大地震をはじめ、宝永大地震、安政大地震、また元治元年(1864)杉原谷地震など、京阪神と播磨に災害をもたらした歴史上の地震を、地元史料をまじえて検証。あわせて、大地震発生が概念されている山崎断層の概要、昭和59年山崎断層地震の災害状況、また地震観測の現状と予知の可能性などをわかりやすく解説。
天気予報よりも正確な運勢予報の決定版。まんが版おもしろ運勢読本第1弾。
旅での出会い、回想の淡い残像の中に、フランス文化の粋、シャンソンが流れる…。フランスの旅、シャンソンの世界。おしゃれな文化論。
プロボクサー・シナリオライターとして活躍してきた青年が、突如、三度目の変身。作家への野望に燃えて世に問う力作三編。ひたむきに、純情に生きる男の姿をときに軽妙に、ときに重厚に描き出すー。
悪人と見えていても、弱者と見られていても、実は人間は、実にすばらしいものを持っている。しかも必ず持っているその宝が、どこかにかくされているのである。それらを、色々な角度から、ながめまわし、時には悪口も言い、また讃美し、ケチをつけ、はげましているのが、本書である。
オウム事件が突きつけた“現実”を見よ!法を無視した権力の横行、それに追随する商業主義的宗教。いま我々に明らかにされた現代ニッポンの実態を徹底論戦!1億2千万人の狂騒のなかで見失われたものは何か 捜査・報道・宗教を問いなおし、日本社会の病理を鋭くえぐりだす。
不当な差別を受けつづけてきた浦島重工の社員・木原高志。社会に復讐と出世を誓う木原は、副社長令嬢と結婚、同時に矢沢恵理とも関係し、社内外の情報を集めはじめる。だが、浦島重工合併の機密を知った直後、恵理が崖から転落死した!脅迫電話、空転する合併問題、そして第二の殺人事件。復讐に燃える男と行く手を阻む陥穽を迫真の筆致で描いた非情小説。
歴史家は、自らの体験を後世に伝える現代の語り部たるべきである…戦中・戦後の激動の時代を生きた著者が、折にふれて発表してきた歴史随想50編を収む。歴史家の透徹した眼が、時代の一断面を鮮烈にとらえている。筆者一流の辛辣とユーモアで語る歴史エッセイ。
ほぼ1000年周期で起きている山崎断層地帯の大地震、次はいつ起きてもおかしくないと言われている。そのとき、どの地域にどのような被害が及ぶのか、「昭和59年山崎断層地震」をはじめ過去の地震は、実に多くのことを私たちに教えている。