1996年に発見された幻の書物「言語の二重の本質について」をはじめ、言語学者の格闘を生々しく伝える草稿群。厳密な本文校訂、詳細な校註、明快な訳文で、ここに甦る。
カートグラフィーとは、統語構造を地図(cartography)のように詳細に描き出すプロジェクトである。本書は、カートグラフィーのプロジェクトが、どのように誕生し、どのような研究がどのような手法でなされるのか、さらには今後どのような発展の可能性を持つかについて解説している。言語事実としては、英語を中心としながらも日本語やほかの言語にも目を配りながら、カートグラフィーの得意とする詳細な言語事実に焦点が当てられている。
統計的な方法を用いて言語を研究するとは、どういうことか。“量”の視点から言葉を捉えるときに、明らかになる言語事実とは、どういうことだろうか。言語研究に際して、信頼性の高いデータを整え、的確に分析するには、どのように行なえばよいのかを学べる頼りになる1冊。
言葉へのアプローチ。近年、研究の多様化著しい言語学を各分野ごとに概説し、同時に現在の問題点と研究方向を平明簡潔に紹介した入門書。巻末の文献解説は言語学小史の役割をも果たす。
本書は、これまでの一連の言語教員や言語学習にまつわる応用言語学の理論が、どのようにして展開されてきたのか、また、応用言語学の分野で展開され構築されてきた理論が、さらに日本の英語(外国語)教育にどう応用できるのかを考え、編纂されています。
本書は、認知科学の諸分野において明らかにされた「カテゴリー化」に関する知見、とりわけプロトタイプ理論を言語分析に取り入れた認知言語学の概説書…メタファー、メトニミー、スキーマ、フレーム、スクリプト、認知モデル、領域、図と地、輪郭づけ、ランドマーク、トランジェクター、動機づけなど、従来の言語学にはあまり見られない概念が使用されている。…認知言語学は、このような認知一般とのインターフェイスに関わる概念とも深く関わりを持ちながら理論的整備が遂行されている点に特徴がある。
本書は、変形生成文法の源流を、17世紀の合理主義思想に求め、デカルトからポール=ロワヤル文法へ、さらにフンボルト、ロマン主義へと連なる言語学の流れを明らかにする。その試みは、言語行動における自由と創造性に光をあて、自らの言語観、人間観を示す「方法序説」となっている。
不特定多数の読者を想定する「出版訳」。それは学校で親しんだ「講読訳」とは根本的に異なる。したがって、いくら「講読訳」に習熟しても「出版訳」にはほとんど役立たない。この衝撃的でありながらも、じつはよく囁かれる事実をまえに、長年教壇に立つ外国文学研究者として処方箋を伝授。翻訳談義めかした韜晦とは無縁の具体的な技術論。翻訳の美徳と快楽は自虐的なまでの無私の徹底。その域に至るために必要な方法と技術とは何か。
現代中国語文法学界の「謎」を認知意味論の観点から解明しようとしたフロンティア的な研究。
現代言語学の雄、エミール・バンヴェニストの代表的論文21篇を収めたものである。最近の言語理論に関する簡潔な展望からソシュールの歴史的意味、コミュニケーションの問題、構造と分析、さらに統辞機能、語彙と文化まで、現代の言語学をめぐる“諸問題”をあつかっている。
『ナラティブ研究の実践と応用』は、「語り」すなわち「ナラティブ」の分析を通じて、社会が抱える問題の理解や解決を目指すナラティブ・アプローチの成果を一冊にまとめたものです。ナラティブ研究では、語られた人生の出来事や経験を読み解き、問題解決のために活用します。一人一人の語りを精緻に読み、解釈する手法は、質的研究の一つとして定着していますが、近年では言語コーパスの充実により、「質」と「量」の融合研究も注目を集めています。ナラティブ研究の理論と手法が日々アップデートされる中、研究領域は広がり、特に教育、医療、心理学等の分野で成果を上げています。本書は、このようなナラティブ研究の知見を、各分野の実践例とともに紹介しています。
Part 1「教師・ALTのナラティブ」には、言語教師として成長するALTおよび英語音声指導に奮闘する小学校教師の語り分析と、「教師のナラティブ」に関するコラムを収めています。Part 2「外国語学習者・グローバル人材のナラティブ」には、「英語学習」、「グローバル人材育成」、「留学」、「欧米とアジア」といった現代的テーマに関する論考とコラムを掲載しています。Part 3「社会を読み解くナラティブ」では、文学作品、ノンフィクション、高齢者のライフレビュー、そして大学生の語る「葛藤ナラティブ」の分析に加え、医療現場および現代社会における語りをテーマとするコラムが掲載されています。
本書には、教育、グローバリズム、文学、医療、人間関係等多岐にわたるテーマにおいて、ナラティブ研究の汎用性と専門の垣根を超えて学ぶ学際研究の成果が示されています。ナラティブ研究の導入・発展に加えて、外国語教育、留学指導、グローバル人材育成に関わる教師・研究者、そして文学、心理学、医療、社会学分野の研究者にとっても重要な示唆を得られる一冊となっています。
G.レイコフの認知意味論と、R.W.ラネカーの認知文法論を中心に、認知言語学の基本概念と最新理論を分り易く解説。認知言語学の基本的な考え方から最新の理論までカバーしているので、入門書としても、また、最新の理論の解説書としても最適である。