ドラマの選び方、時間軸やキャラクターの考え方などの基本的な要素を押さえたうえで、「ジェンダー」「LGBTQ」「都市」「権力」など、人文学・社会学の視点からテレビドラマを研究する方法を多くのドラマとともに案内する。テレビドラマ研究の好適な入門書。
女性の生きづらさはどこからきているのか。その解消や緩和のために何ができるのか。臨床現場に近しい心理学者や実践家が真摯に向き合い,女性たちの声をすくいあげる。現代のジェンダーに埋め込まれた生きづらさ,マイノリティ性の問題に対して一石を投じる。
●第1部 子どもの生活とジェンダー
第1章 子どもたちの生活実態とジェンダー──さまざまな相談の現場から(小林幹子)
第2章 はじき出された少女たち──少年院の女子少年からみえる世界とは(鈴木育美)
●第2部 青年期をめぐるジェンダー
第3章 女子大学生の時間的展望──過去,現在,そして未来(都筑 学)
第4章 デートDV──「一心同体の恋人関係」に潜む危険性(松並知子)
第5章 性を超えようとする人たち──マイノリティと呼ばれて(薛 小凡)
●第3部 家族・子育てをめぐるジェンダー
第6章 育児休業の光と影ーー母親に取得が偏る実情が物語るもの(瓜生淑子)
第7章 「子どもを預ける」「子どもを預かる」──女性の仕事の格差と葛藤(清水民子)
第8章 母親の人生は誰のものか──障害児を育てる母親の語りから(沼田あや子)
第9章 保育という仕事──母性的ケアと労働のはざまで(五十嵐元子)
●第4部 社会のなかで生きぬく女性たち
第10章 女性が女性を支援すること──支援される者との対等な関係は成立可能か(沼田あや子・五十嵐元子)
第11章 女性と非正規労働──派遣労働に着目して(田口久美子)
第12章 「となりにいる」フェミニストたち──the personal is politicalのいま(青野篤子)
第13章 戦争と平和と女性──被爆女性のライフヒストリー(青野篤子・田口久美子)
伝えたいのは「違いがあってもいいんだよ」--
トランスジェンダー研究者による10年以上続く明治大学での講義、待望の書籍化!
本書は、2012年の開始以来、毎年300人以上の学生が受講する明治大学文学部の『ジェンダー論』の講義録を基に執筆されたジェンダー&セクシュアリティ論の入門書です。
自らの「性」と社会的な「性」のしくみについて真剣に考え、多様な「性の有り様」を知ることは、もはや、すべての人々にとって避けて通ることのできない今日的な課題と思われます。
LGBTQ+、同性婚、トランスジェンダー、ジェンダー・アイデンティティ…といった最近よく耳にする言葉についても分かりやすく解説していき、さらに性的マイノリティとして社会を生き抜いてきた著者が、実際に体験してきたこと、考えてきたことも多く反映された一冊となっています。
【主な内容】
◎性別二元社会の仕組みを知る
◎明治〜昭和戦前期の政治家や軍人が髭を蓄えていたわけ
◎「ジェンダーをする」という考え方
◎身体構造の性差にジェンダーが付与される
◎なぜ日本は「女子差別撤廃条約」を批准できなかったのか
◎いまだに存在する「見えない壁」や「ガラスの天井」
◎「ホモソーシャル」な関係を志向する男性たち
◎歴史的に見て特異な存在、専業主婦
◎「女性の乳房は大きいほどエロい」という認識はいつ生まれたのか
◎江戸時代の男は、うなじに興奮していた?
◎性規範の「サムライ(侍)ゼーション」
◎本当の足フェチは「足だけ」を求める
◎欧米には存在しない「痴漢」という概念
◎人の身体は女性が基本「イブ原理」
◎インターセックス(性分化疾患)とはなんなのか
◎ジェンダー・アイデンティティの正しい訳語は、性同一性
◎人間の「性」は三層構造をなしている
◎死語に近い「性同一性障害」という言葉を使い続ける日本
◎「LGBT」という言葉はいつ頃から使われるようになったのか
◎新しく生まれた言葉「SOGI」「SOGIE」
◎「LGBTは13人に1人」というのは本当か?
◎同性パートナーシップ制度の現状
◎トランスジェンダーとは何か
◎性別移行と生殖権
◎「Xジェンダー」とは何か
ほか
第1講 「性」を考えることの意味
第2講 ジェンダーを考える
第3講 セクシュアリティを考える
第4講 「性」の4要素論
第5講 「性」の多層構造論
第6講 「性」の多様性論
第7講 日本初のトランスジェンダーの大学教員として
世界経済フォーラムが公表する男女平等度の指標で、日本はG7最下位、世界でも最低レベルが続く。根本原因を地域から探り、底上げできないかーー。フォーラムに準じた手法で、47都道府県ごとに分析し、政治、行政、教育、経済の4分野で強みや課題を可視化した。データや現場取材から誰もが生きやすい社会へのヒントを示す。
はじめにーー都道府県版ジェンダー・ギャップ指数が目指すこと……………三浦まり
第1章 ジェンダー・ギャップを可視化するーー世界の中の日本、そして地域へ
第2章 都道府県ごとの特徴を知ろうーー2024年版指数が映す「強みと課題」
第3章 日本国内の変化の兆しーー自治体、企業、若者、新聞社の挑戦
コラム 誰もが自分らしく歩める地域に……………赤間早也香
第4章 海外の現状ーー北欧と東アジアは今
おわりにーー地域から、この国のジェンダー平等実現を……………山脇絵里子
関連サイト紹介
大学に進学することを「当然」とする進学校でも、ジェンダー・地域・保護者との関係などにより、その進路決定には格差が存在する。全国18の進学校に通う高校生男女へのインタビュー調査から、進路選択のメカニズムに迫る。
◆目 次
序 章 進学校における男女の進路選択はどのように異なるのだろうか(打越文弥)
第1章 「超進学校」における進路選択の男女差(黒木禎子・打越文弥・徳安慧一)
第2章 最難関大学志望者にとっての「浪人」とジェンダーーー保護者との意思決定モデルに着目して(福島由依)
第3章 進路選択のジェンダー差における性役割意識を再考するーー親の意見に着目して(佐伯厘咲)
第4章 東北地方からの(超)難関大学進学はどのように正当化されるのか?(朝比奈祐揮)
第5章 高校生の進路選択に対するメディアの影響(本田由紀・打越文弥)
おわりにーー本研究から何がわかったのか(打越文弥)
◆目 次
序 章 進学校における男女の進路選択はどのように異なるのだろうか(打越文弥)
第1章 「超進学校」における進路選択の男女差(黒木禎子・打越文弥・徳安慧一)
第2章 最難関大学志望者にとっての「浪人」とジェンダーーー保護者との関係における意思決定モデルに着目して(福島由依)
第3章 進路選択のジェンダー差における性役割意識を再考するーー親の意見に着目して(佐伯厘咲)
第4章 東北からの(超)難関大学進学はいかに正当化されるのか?(朝比奈祐揮)
第5章 高校生の進路選択に対するメディアの影響(本田由紀・打越文弥)
おわりにーー本研究から何がわかったのか(打越文弥)
今の日本であなたの娘は輝けますか?
2019年12月、世界のリーダーに影響力を持つ「世界経済フォーラム」が発表した「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は前年度より順位を落とし153か国中121位だった。
政府が女性活躍政策を推進しても、諸外国の改善と比較する相対評価では、まったく追いついていけない。
長年ジェンダー問題について取材・執筆・実践に取り組んできた著者は「多くの人が、『日本は男女格差が大きい』と実感せずに暮らしていることが、日本が変わっていかない一番大きな原因」と指摘する。
本書では、2015年から2017年までの3年間で、女性活躍を最優先課題として本気で取り組んだ各国の女性リーダーの割合の変化を紹介、例えばカナダの閣僚の女性割合は30%から50%に、インドネシアの最高経営責任者は5%から30%に拡大している。
政府や経済界が本気で取り組めば、わずか3年間で女性リーダーをここまで増やすことが可能なのだ。
本書では、諸外国の取り組みを紹介しつつ「日本で男女格差が縮まらない理由」を考察、国内の成功例を挙げながら、次世代のためにできることを提案する。
【編集担当からのおすすめ情報】
長年ジェンダー問題に取り組んできた著者は、映像やCMのジェンダー分析も発信しています。日本でも大ヒットした韓国ドラマ『愛の不時着』やカナダで大ヒットしたドラマ『アウトブレイク』について、コンテンツの魅力とともに、主人公達の描かれ方の新しさについて鋭い分析をしています。ジェンダー炎上の最近例についても紹介しています。ビジネスピープルが知っておくべき新しい視点としてご注目ください。
第1章 日本のジェンダー・ギャップ指数は先進国で最下位
第2章 G20で世界のリーダーが重視する「ジェンダー平等」
第3章 「ジェンダー」を知っていますか
第4章 ジェンダー・ギャップと地域
第5章 無意識のジェンダー・バイアスを克服する
第6章 ジェンダーと経営
第7章 ジェンダー平等と家庭
第8章 ジェンダー平等を作るのはあなた
あのとき悩んだあのことは、全部ジェンダーの問題だったのかも・・?!
非モテ男性たちのぼやき、仮性包茎に『うっせぇわ』、『おかあさんといっしょ』や母親からの過干渉、ぼる塾、阿佐ヶ谷姉妹のお笑い、ZARDに朝ドラの男性たち、パワハラ、新興宗教、ルッキズム……
ジェンダーを自分事として考えるために。
共同通信配信の好評エッセイ「清田隆之の恋バナ生活時評」を大幅加筆。より正直に、言葉の密度高く書籍化。
日々を暮らす中で感じたモヤモヤを、誰かと話しながら言語化していく営みこそ、ジェンダーという巨大にしてつかみどころがなく、それでいて根源的で影響力も計り知れない問題に向き合うためのきっかけになるのではないか。私というミクロの世界と、社会というマクロの世界は、どこかで確実につながっている。--「まえがき」
目次
第1章 〈男〉について考え続けた2年間のこと
恋バナは楽しい。でも、どんどんしづらいものになっていった/痴漢被害に憤る女、痴漢冤罪に怯える男/男たちは自分のことをわからないままでいいのか…
第2章 コロナと育児と生活の限界
子どもの成長はあっという間。でも、大人の1年だってそれなりに長い/自分を許してくれない“リトル清田〞の厳しさ/子どもが風邪をひくと一瞬で詰む日々…
第3章 #stayhomeと令和のエンタメ
朝ドラの弱くて優しい男たち/阿佐ケ谷姉妹に感じた“男性的〞ではない笑いの感覚/「ガッキーロス」に独禁法まで持ち出す“ノリ〞の気持ち悪さ…
第4章 心を開いて、清田くん!
恋愛のモヤモヤに潜む政治意識のズレ/「暴力とコミュニケーションが紙一重」の領域で傷つく男性たち/「お茶する」ことの醍醐味、ガールズトークの文化に学んだこと…
リーダーを目指す女性が直面する障壁とは
リーダーシップとジェンダーに関する最新の研究知見から,女性リーダーが少ない現状と関連する心理的・組織的要因を解説・分析し,女性がリーダーとして活躍する組織や社会を作るための道筋を描く。
第1章 日本におけるジェンダーとリーダーシップの現状
第2章 女性リーダー,女性管理職はなぜ少ないのか?
第3章 ジェンダー・ステレオタイプとその影響力
第4章 能力育成と職務におけるジェンダー
第5章 リーダーシップ・スタイルとジェンダー
第6章 女性活躍推進策の意義と効果
第7章 ダイバーシティと組織・社会
第8章 これからのリーダーシップとジェンダー
近現代のヨーロッパと日本において、職業教育はどのように発展したのか。学校教育・職業教育の機会が限られていた女性たちと、中途で就労困難となってしまった戦争障害者の男性たちに着目しながら、福祉と教育の視点から分析する。好評の〈叢書・比較教育社会史〉シリーズ第十巻。
『叢書・比較教育社会史』の再始動にあたって
序 章 ジェンダーの視点からみた職業教育の比較社会史(北村陽子)
■第1部 女性のライフステージと職業教育
第1章 家庭だけでなく職業も
--帝政末期ロシアの女子中等教育機関卒業生の進路と男性知識人
(畠山禎)
第2章 男性教師の職業的自覚の形成と女性教師の困難
--明治前・中期の学問の「主体」、教育の「対象」としての女性
(加島大輔)
第3章 女性社会福祉職の養成と就労
--前世紀転換期ドイツの「ベルリン女子社会事業学校」(杉原薫)
第4章 優生学と慈善の狭間で
--二〇世紀転換期イングランドの「精神薄弱の女性・女子」用ホーム
(大谷誠)
第5章 女性教員のキャリア・パス
--近代メキシコの女子職業教育とキャリア形成(松久玲子)
■第2部 戦争障害者の職業教育
第6章 「名誉の負傷者」の社会復帰
--日露戦争後の癈兵・傷痍軍人の保護政策(松田英里)
◆実務と研究を架橋し、新たな共生社会を拓く【ジェンダー法学】の専門誌◆
第11号では、「特集1:日本のジェンダー平等指数はなぜ低いのか」を各学問分野から(三成、大山、川口・野田、小玉、白井)、「特集2:トランスジェンダーの尊厳」は、はしがき(二宮)+6論稿(大山、臼井、永野、石橋、立石、渡邉)、大谷恭子の遺稿と浅倉による「小特集:性売買をめぐる法政策」、「立法・司法・行政の新動向」(黒岩)を掲載。今号より責任編集者として三成美保が加わる。
ウィスコンシン大学マディソン校の科学・工学分野女性リーダーシップ研究所(WISELI)が、ジェンダーに関する偏見を中心とした「無意識のバイアス」を克服するべく、スタッフ採用ワークショップのため開発したテキストの翻訳書。
ご挨拶
WISELIから日本の仲間たちへのご挨拶
このワークショップについて
背景
ワークショップデザインの要素
ワークショップの成果
ワークショップの前提条件
トレーナーのスキル
参加者の募集
ジェンダーとリーダーシップについての潜在連合テスト(IAT)
ワークショップの準備と運営
女性の退職状況を示す組織のデータ
ワークショップの構成要素
受講前の基準値を測る潜在連合テスト(IAT)
イントロダクション
モジュール1:習慣としての潜在的バイアス
モジュール2:職場における潜在的バイアスの特定
モジュール3:潜在的バイアスの影響を減らす戦略
行動へのコミットメントに向けた活動
スライドと発表者用講演ノート
イントロダクション
モジュール1:習慣としての潜在的バイアス 無意図的なバイアスの根源を理解する
モジュール2:職場における潜在的バイアスの特定
モジュール3:潜在的バイアスによる影響を減らす戦略
よくある質問と難しい議論の例
参考文献一覧
付録A:参加者用資料
付録B:プレゼンター用資料
訳者あとがき
規範や権力作用という視点を軸にして、基礎概念からジェンダー論の核心、ポジショナリティなどの新たな概念までを、豊富な具体例を用いて平易に説く。ジェンダー論を学ぶ「はじめの一歩」にとどまらず、二歩目、三歩目を力強く後押しする画期的な入門書。
はじめにーージェンダー論に向き合うこと
第1章 ジェンダーを考えること:1--ジェンダー論の前提
1 ジェンダー論と生活経験
2 ジェンダー論の前提になる諸概念
3 「女性問題」という問題
解説1 構築主義とネイション
解説2 ミソジニー
第1章をより理解するためのブックガイド
第2章 ジェンダーを考えること:2--ジェンダーのポリティクス
1 ジェンダーをめぐる駆け引き
2 脱ー自然化
3 ジェンダーカテゴリーと規範権力
4 性差別をめぐる事実判断と価値判断
第2章をより理解するためのブックガイド
第3章 制度か心かーーフェミニズムが問題にしてきたもの
1 フェミニズムとジェンダー論
2 リベラルな視点による制度への問題提起
3 第2波フェミニズム:1--私的領域への注目
4 第2波フェミニズム:2--性支配
5 第2波フェミニズム:3--労働への注目
解説3 リベラリズム
解説4 良妻賢母
解説5 戦争、そしてボーヴォワールとフーコーの影響
第3章をより理解するためのブックガイド
第4章 差別/区別と自然化
1 差別の順序
2 徹底した差別、すなわち区別
3 区別論の効果
4 自然化と自然の構築
解説6 先史時代の性別役割分業
解説7 ジェンダーと“最新の科学”
第4章をより理解するためのブックガイド
第5章 男もつらいよ?--男たちの欺瞞のポリティクス
1 責任転嫁と「加害者の被害者化」
2 ポジショナリティと男性の利益
3 男もつらいよ?
4 男性内の配分の問題(複数性の問題)
解説8 相殺法
第5章をより理解するためのブックガイド
第6章 ジェンダーと社会的結合
1 男性たちの社会的結合
2 異性愛での社会的結合
3 近代家族の社会的機能
4 制度ということの意味
解説9 母性
解説10 晩婚化・非婚化・少子化は女性の責任?
解説11 イエとカイシャ
第6章をより理解するためのブックガイド
第7章 ジェンダーと権力作用
1 交換という社会的結合
2 代理行為と模倣
3 強制された共犯性
4 ポストコロニアルなジェンダー権力
解説12 学習性無力感(learned helplessness)
第7章をより理解するためのブックガイド
文献表
おわりにーーみる前に跳べ
困難な状況に置かれた人々を生み出す社会の矛盾に目を向け、当事者主体の支援を展開しながら、人々を抑圧する構造の変革をもめざすソーシャルワーク。だが、その本質を失いかけているといわれて久しい。ソーシャルワークはなぜ視野を狭め、非政治化したのか。フェミニズムとジェンダーを通して、ソーシャルワークを批判的に検証し、その変革への糸口を示す意欲的論考集。
日本近代文学研究におけるフェミニズム・ジェンダー研究の問題意識と成果を、文学史に目配りしながら解説し、主要なテーマを扱った小説について、あらすじやみどころを紹介する。気になる問題が描かれた小説を読んでみたい方、小説をフェミニズム・ジェンダー論で分析してみたい方のための入門書。
執筆者:飯田祐子、泉谷瞬、井原あや、大串尚代、小平麻衣子、康潤伊、木村朗子、久米依子、倉田容子、黒岩裕市、笹尾佳代、篠崎美生子、武内佳代、竹田志保、徳永夏子、内藤千珠子、中谷いずみ、堀ひかり、光石亜由美、村上陽子、米村みゆき
はじめに
第1部 理論篇
01 文学史・文学場
ジェンダーによる配置について考える 飯田祐子
02 ジェンダーカテゴリー
性差と言語表現をめぐる諸問題 倉田容子
03 女性作家・ガイノクリティシズム
書くこと/読むことによる逸脱と連帯 笹尾佳代
コラム ライトノベルとジェンダー 久米依子
04 脱構築・クィア批評
性の〈普通〉を読みなおす 黒岩裕市
05 メディア論
雑誌とアダプテーションからみえるもの 井原あや
第2部 項目篇
06 恋愛 小平麻衣子
07 セクシュアリティ 光石亜由美
コラム 少女マンガとジェンダー 大串尚代
08 結婚・家族 泉谷瞬
09 母性・生殖 篠崎美生子
10 少女・学校・友情 竹田志保
11 ケア 武内佳代
コラム アニメーションとジェンダー 米村みゆき
12 暴力 内藤千珠子
13 消費文化・装い 徳永夏子
14 労働・資本主義・社会運動 中谷いずみ
15 災害・エコロジー 木村朗子
コラム 映画とジェンダー 堀ひかり
16 戦争・帝国主義・植民地 村上陽子
17 越境・日本語文学 康潤伊
索引
執筆者紹介
多様性=ダイバーシティが今、組織に問われています。
ですが、日本の組織はなぜかダイバーシティが進みません。
特に苦手なのが、ジェンダー平等。企業を取材して分かった
「多様性に欠ける組織によくある言い訳ベスト5」は、これです。
1位「女性だけ特別視する必要あるの?」
2位「D&Iやって、経営が上向くのか?」
3位「管理職に該当する女性がいない」
4位「多様性はOKだが、女性活躍はNG」
5位「女性がみんな、バリバリ働きたいとは限らない」
それぞれの問いに、50のデータで答えていきましょう。
【読みどころ】
◎今さら聞けない…なぜ「多様性」が組織に必要なのか!?
◎50のデータで裏付け! D&Iが企業の成長につながるわけ
◎リーダー必読!経営戦略が成功したすごいダイバー推進企業事例
◎新コーポレートガバナンスで企業が対応すべき6つのこと
\何からやればいい? に答えます/
【多様性早見表】【女性活躍4タイプ】でチームのダイバー推進度を判定!
★推薦コメントも続々!★
「言い訳ばかりの上司に、必ず読ませてください。」
ーーサイボウズ社長 青野慶久
「多様性のある企業こそ成長する。その証明となる一冊だ。」
ーーアクセンチュア社長 江川昌史
「多様性は未来を突破する切り札だと、豊富な分析から確信しました。」
ーー日本総合研究所理事長 翁百合
お茶くみや受付係、秘書等の補佐的な仕事をさせられる、リーダーとしての経験を積ませてもらえない……。
そんな「性役割に関するハラスメント」、すなわちジェンダー・ハラスメントを防止する研修をおこなってきた著者が、組織におけるジェンダー・ハラスメントの実態を分析し、対策方法を説く。
セクシュアル・ハラスメントという言葉は社会的に浸透しており、「性的な欲求に起因するハラスメント」であることはある程度理解されている。
一方ジェンダー・ハラスメントも少しずつ認知されてきてはいるが、具体的な定義はあまり理解されていない。
ジェンダー・ハラスメントは多くの職場で発生しているものの、加害者/被害者ともにハラスメントであることを気づかないケースも多い。
本書ではハラスメントの具体例や、研修後のアンケート、落語研修の台本など、研修の意図と内容を丁寧に紹介しているので、読みながら自身の偏見に気づき、対策を講じていけるはずである。
著者は特に「自分には偏見があることに気づいていない」状態のアンコンシャス・バイアス(潜在的ステレオタイプ)に着目して研修プログラムを作成している。
その研修プログラムはジェンダー・ハラスメントだけでなくあらゆる差別解消にも効果が期待できるため、今後ぜひとも広がっていってほしい。
内閣府男女共同参画局や連合が近年アンコンシャス・バイアスを紹介するようになったが、「自分の考えが偏見にあたることに気づいていない」といった誤った意味で使用しており、著者はその問題を指摘している。
翻訳された言葉には必ずわたし達の社会があらわれ、
そして翻訳されたものは社会に影響を与える。
翻訳小説の女性達は原文以上に「女らしい」言葉で訳されていることがあります。翻訳と社会とわたし達の密接な関係を読みとき、性差別をなくすための翻訳、社会に抗する翻訳の可能性を探る一冊。
「はじめに」より一部抜粋
翻訳には、それまでにあった古い考えにとらわれない、新しい言葉を生み出す可能性があります。そして、社会の中に存在しなかったり、埋もれたりしている概念を言葉によって「見える化」したり、それまでの偏った見方を変えたりする力があります。
【目次(一部)】
はじめに
『プラダを着た悪魔』の主人公はどんな話し方をする?
「ハリー・ポッター」のハーマイオニーには友だちがいない?
小説はフィクション、わたしたちはリアルな存在
[……]
第一章 小説の女たちはどう翻訳されてきたのか
日本語への翻訳とジェンダー
日本語の女ことばと男ことば
翻訳の中の女性はもっとも典型的な女ことばを話す?
翻訳小説の女性の話し方vs現実の女性の話し方
児童文学ではどうなる?
児童文学は保守的。児童文学の翻訳はもっと保守的。
翻訳者が再現しようとすること
汚いとされる表現にも意味がある
[……]
第二章 女たちのために自分たちで翻訳する
一九七〇・八〇年代に、自分でいる力をくれた翻訳があった
女性の健康のバイブル『Our Bodies, Ourselves』
わたしのからだは自分のもの。自分のからだをよく知ろう。
自分を大切に生きる権利は、みんなにある
『Our Bodies, Ourselves』の時代ー個人的なことは政治的なこと
『女のからだ』の時代ーウーマン・リブ
『からだ・私たち自身』の時代ーウーマン・リブからフェミニズムへ
フェミニスト翻訳の三つの具体的な方法
『女のからだ』のフェミニスト翻訳の方法
『からだ・私たち自身』のフェミニスト翻訳の方法
[……]
第三章 これからのために翻訳ができること
これから考えられる三つの変化
1一律の女らしさから、それぞれの個性へ
2ネガティブなイメージのない性器の名称へ
3「彼」と「彼女」だけでなく、インクルーシブな代名詞を
社会学・心理学・政治学など多分野で展開する「ジェンダー」研究。空間や場所、地域社会の研究を深めてきた日本の地理学からも、多数の研究実績が積み上がっている。「都市空間」をテーマに、労働、地域社会、ケア・サービス、視覚表現などの論点を考察した全12章構成。各章末尾に文献案内と学習課題を付けて議論を深められるようにした。日本のジェンダー地理学の全体像を俯瞰できる1冊。
第1章 なぜ地理学にジェンダーの視点が必要なのか[吉田容子・影山穂波]
第2章 労働とジェンダー[影山穂波]
第3章 地域社会とジェンダーー都市郊外の形成をめぐる視点からー[関村オリエ]
第4章 ケア・サービスとジェンダー[久木元美琴]
第5章 ジェンダーと視覚表現ーホームをめぐる表現を読み解くー[福田珠己]
第6章 ジェンダー化された空間の生産ー寄せ場・釜ヶ崎はどのようにして形成されたのかー[原口 剛]
第7章 政治権力とセクシュアリティー都市空間における売春街の形成ー[吉田容子]
第8章 都市空間とセクシュアリティ[須崎成二]
第9章 移民女性の組織化と「場所」の創造[阿部亮吾]
第10章 グローバル・サウスの女性労働とジェンダー[太田麻希子]
第11章 異なる場所の異なる声をきくー開発とジェンダーー[倉光ミナ子]
補 章 フィールドワークにおいて注意すべきことー質的調査を中心にー[杉江あい]
「ジェンダー」を歴史学の批判的分析概念として初めて提起し、周辺化されていた女性の歴史に光をあて、歴史記述に革命的転回を起こした記念碑的名著。30周年改訂新版。