どんな人も排除せず、ともに支え合う共生社会の実現に貢献する人材育成の観点から、男女共同参画、インクルーシブ教育など多分野の専門家により編まれた初学者向けテキスト。
第1章 共生社会(ソーシャル・インクルージョン)とは
コラム 相模原障がい者施設殺傷事件(津久井やまゆり園事件)
コラム 共生社会実現への第一歩を踏み出す
第2章 我が国における地域共生社会の展開
コラム 地域共生社会と災害ーー「日常」と「非日常」の連続性を考える
第3章 子どもの相対的貧困、シングル・マザー就労支援
コラム 情報デバイドとフィランソロピー
第4章 高齢者福祉と共生社会
コラム 認知症とともに生きる人と介護者にやさしい社会に向けて
第5章 障害児・者の心理・福祉・教育と共生社会
コラム 障害者支援室とは?
第6章 多文化共生の過去と現在
第7章 男女共同参画と共生社会(ジェンダー平等)
コラム ジェンダー・ダイバーシティ
第8章 共生社会学の予見的考察
コラム 実証研究の構成と方法
第9章 インクルーシブ教育の実践(幼児期について)
コラム インクルーシブ保育幼稚園からのメッセージ
第10章 インクルーシブ教育の実践(小学校・中学校・義務教育学校)
コラム 「市民科」とインクルーシブ教育
第11章 インクルーシブ教育の実践(特別支援教育)
コラム 授業のユニバーサルデザイン
第12章 基礎教育保障と共生社会
コラム 映像で伝える夜間中学の存在意義ーードキュメンタリー映画「こんばんは2」
第13章 地域共生社会へのコミュニティ心理学的アプローチ
コラム 支援者の「共生」をどのように考えるか
2020年ライブラリー・ジャーナル誌BEST BOOK選出(サイエンス&テクノロジー部門)
2020年パブリッシャーズ・ウィークリー誌ベスト・ノンフィクション選出
地球上の生物は、常に動いている!
季節ごとに渡りを繰り返す鳥や昆虫、気候変動で生息地を変える動植物、
そして災害や紛争で移動を繰り返す人類。
生物はどのように移動し、繁栄・衰退してきたのか。
その移動は地球環境にどのような影響を与えてきたのか。
彼らの移動は妨げるべきものなのか。
地球規模の生物の移動の過去と未来を、
気鋭の科学ジャーナリストが、
生物学から分類学、社会科学的視点もふまえた広い視野で解き明かす。
多様性の受容という課題に対して憲法学はどのように貢献できるのか
世界でも有数の多文化社会であるカナダの憲法判例・学説を比較検討素材とすることで、日本においても多様な人々が公平に共存し得る社会の枠組みを構築するモデルを提示する。
「多様性の時代ともいわれる現代社会において、異なる価値観を抱く人々との共生は切実な課題となっている。本書は、異なる価値観のなかでも、最も対立を招きやすく、多様性の受容にとって試金石となる、宗教的多様性の受容という問題ーー異なる宗教的価値観を抱く人々との共生の問題ーーに対して、憲法学がどのような貢献を為しうるかを、カナダの憲法判例・学説を主な比較検討素材として考察することを目的とする。」(「序章 異なる価値観を持つ人が共生する社会と憲法」より)
●著者紹介
山本健人(やまもと・けんと)
1990年生まれ。愛媛県出身。
慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。
現在、北九州市立大学法学部准教授。
主著に山本龍彦=山本健人ほか編『個人データ保護のグローバル・マップ』(弘文堂、2024年)、論文に「デジタル立憲主義と憲法学」情報法政研究13号(2023年)、「日本国憲法が信教の自由を規定することの意味」法学教室515号(2023年)など。
循環型農林業と生物多様性を両立させる日本各所の里山について,それぞれの生産活動,生物多様性,管理主体を軸にビジュアルに解説するオールカラー図説。〔内容〕総説(概念の成立/歴史/特徴/現代的な位置づけと未来)/各論(北海道/東北/関東/中部/近畿/中国/四国/九州)
【主な目次】
別紙参照
別紙参照
教室の中には、たくさんの当たり前があることを知る一冊。
好き嫌い、ジェンダー観、家庭環境、過ごしやすさなど、人それぞれいろんな性質や考え方があると気づけます。
難しい内容はなし!イラストたっぷりでわかりやすい、子どものための絵本図鑑です。
【絵本のように読める図鑑 】
ここはいつもの教室。けれど、小さな“モヤモヤ”をかかえる人が、ひっそり隠れているみたいです。
すると、そこに小鳥がやってきました。クラスのメンバーはその小鳥に連れられて、ちがいを知る「旅」にでかけます。
絵本ページも図鑑ページもイラスト満載で、見ていて楽しいレイアウト。眺めるうちに新しい価値観に触れられます。
【多様性について理解が深まる】
「ふつうとは何か」を考えることから始まり、好きなもの、ジェンダー、性、体、ルーツや文化、家族、過ごしやすさ、学びやすさなど、とても幅広いテーマを取り上げています。自分の考えが当たり前ではないということ、そして、一人ひとり決して同じ人はいないんだということ感じることができます。人や社会に対して、思いやりをもてるようになる一冊です。
・はじめに
・旅のしおり 〜ふつうって何?〜
1.すきなもののちがい
2.ジェンダーのちがい
3.性のちがい
4.身体機能のちがい
5.ルーツや文化のちがい
6.家族のちがい
7.すごしやすさのちがい
8.学びやすさのちがい
・あとがき
近年の特別支援教育では、言語やコミュニケーション発達の支援にニーズのある子どもに対して、彼らへのアセスメント結果により、発達障害の指導を受ける通級指導教室や特別支援教室(巡回指導)・特別支援学級(自閉症・情緒障害)と、言語障害通級指導教室(ことばときこえの教室など)に指導の場を分けている。しかし、多くの児童は実際には様々な状態を併せ持っている。例えば、ことばときこえの教室に通っている多くの児童には発達障害との併存もみられ、支援のニーズがあることもわかっている。さらに、場面緘黙については支援の場が限られている。
本書では、まず著者の専門である言語障害を軸に、各障害が示す特徴を解説し、発達障害との併存の実態についても説明し、適切な支援方法について紹介する。
また後半以降では、現状の特別支援教育においては障害別に支援の場が分かれているが、実際の児童は複数のニーズを呈しており、指導が同時進行で行われる必要性があることや、その場合、児童が適切な指導を受けられる制度とはどのようなものであるのかについて解説する。最後に、特別支援教育の世界を長年牽引してきた本分野の第一人者である柘植雅義氏との対談内容を記載し、特別支援教育が目指す方向性についても提言を行う。
グローバル時代における地域の可能性を「コンテンツからコンテクストへ」という視点から学際的に研究する地域デザイン学会の研究論集。今号の特集は「地域価値発現方法の多様性」。原田保ら研究者の論文と研究ノートを収録。
『地域デザイン』第24 号の刊行にあたって 3
原田保
巻頭論文
ZTCAデザインモデルの汎用性の拡大に向けたゾーン=
カテゴリー連携とアクターズネットワークの多様化の推進 11
──地域デザインのネットワーク化と地方ガバナンスのマルチ化に向けて
原田保 西田小百合 𠮷田賢一
論文1
デジタルコモンズとアバターの登場を捉えたZTCAデザインモデルの
構成要素であるアクターズネットワーク(A)の新展開 69
──デジタル化に対するコンテクスチュアルな活用
原田保 西田小百合 宮本文宏
論文2
NFTを活用した価値創造の挑戦 109
──地域振興への応用可能性を中心に
板倉宏昭
論文3
ブルーカーボンによる地域価値発現 125
百武ひろ子
研究ノート1
地域団体商標と地理的表示制度の活用による地域農畜産物のブランド化 147
──インターナルブランディング論からみた生産者をブランド価値発現に巻き込むプロセス
山崎雅子 高梨千賀子
第4回デザイン科学研究推進フォーラム要旨
コンテンツとコンテクスト、そしてモデルとメソドロジー 171
責任編集 編集委員会(原田保・西田小百合)
松村茂 大室健治 古賀広志
地域デザイン学会誌『地域デザイン』投稿規定・執筆要領 197
地域デザイン学会誌『地域デザイン』第26号掲載論文の募集について 201
編集後記 202
「経営上の意思決定に対する労働者の手続的関与を法的にどのように保障すべきか」という課題について、EU法を比較対象とした理論的考察を行う。現在の労働法規制は、雇用の悪化が具体化する段階(例えば、解雇が行われたり、労働条件の不利益変更が行われる段階)で機能することを前提としているが、この段階に至ってしまっては、雇用の悪化そのものの回避は困難である。これに至る前の段階で、雇用悪化の原因となりうる経営上の意思決定に対して、労働者が関与する機会をいかに確保するか。経営関与を労働者の基本権として保障した上で、体系的な制度を設け、それらについての学説・判例の豊富な展開が見られるEU法を比較対象として検討することで、日本法に有益な示唆をもたらす。
第1編 序論
第1章 問題の所在
第2章 我が国における経営関与をめぐる法的な議論状況
第3章 本書の課題と構成
第2編 EU労働法分野における被用者の経営関与制度
第1章 情報提供・協議制度の総説
第2章 基本権としての経営関与
第3章 特別法1--EU集団的整理解雇指令における被用者関与制度
第4章 特別法2--EU企業譲渡指令における被用者関与制度
第5章 一般法ーー欧州労使協議会指令
第3編 EU会社法分野における被用者の経営関与制度
第1章 欧州会社制度の概要
第2章 欧州会社における被用者関与制度
第3章 欧州会社制度に関する小括
第4編 日本法への示唆
第1章 本書の問題意識と検討課題
第2章 EU法上の諸制度の比較分析と我が国に対する示唆
おわりに
中等学校社会系教科及び総合的な学習(探究)の時間における多文化教育の単元開発と実践研究。開発した単元を実践にかけ、マジョリティとしての意識変革を促す上での有効性を検証し、多様性の尊重と社会正義の実現の視点から分析し再構築した単元を提示する。
多様性=ダイバーシティが今、組織に問われています。
ですが、日本の組織はなぜかダイバーシティが進みません。
特に苦手なのが、ジェンダー平等。企業を取材して分かった
「多様性に欠ける組織によくある言い訳ベスト5」は、これです。
1位「女性だけ特別視する必要あるの?」
2位「D&Iやって、経営が上向くのか?」
3位「管理職に該当する女性がいない」
4位「多様性はOKだが、女性活躍はNG」
5位「女性がみんな、バリバリ働きたいとは限らない」
それぞれの問いに、50のデータで答えていきましょう。
【読みどころ】
◎今さら聞けない…なぜ「多様性」が組織に必要なのか!?
◎50のデータで裏付け! D&Iが企業の成長につながるわけ
◎リーダー必読!経営戦略が成功したすごいダイバー推進企業事例
◎新コーポレートガバナンスで企業が対応すべき6つのこと
\何からやればいい? に答えます/
【多様性早見表】【女性活躍4タイプ】でチームのダイバー推進度を判定!
★推薦コメントも続々!★
「言い訳ばかりの上司に、必ず読ませてください。」
ーーサイボウズ社長 青野慶久
「多様性のある企業こそ成長する。その証明となる一冊だ。」
ーーアクセンチュア社長 江川昌史
「多様性は未来を突破する切り札だと、豊富な分析から確信しました。」
ーー日本総合研究所理事長 翁百合
料理を通じSDGsを実践するレシピ本。3巻目は多様性がテーマ。イスラム教徒の食事を知る「ハラルレシピ」、アレルギー体質の人の食事を知る「アレルゲンフリーレシピ」、だれもが作りやすい「バリアフリーレシピ」を紹介。
1.料理を通して多様性を学ぼう! 2.イスラム教徒の食べものを知ろう!ハラルレシピ 2-1.大豆のお肉のオムライス 2-2.とりそぼろサラダどん 2-3.パッタイ風焼きうどん 2-4.大豆とツナのナゲット風 2-5.バナナパンプディング 3.どんなものを選べばいいの?貼れるレシピに使える食材 4.特定原材料7品目を使わない!アレルゲンフリーレシピ 4-1.炊飯器でカオマンガイ 4-2.雑穀米の豚しゅうまい 4-3.豆乳のコーンポタージュ 4-4.鮭とじゃがいもの青のり焼き 4-5.ミニスイートポテト 5.加工食品も食べられるものが増えてきた!アレルギー対応食品 6.作る人の多様性にも注目!バリアフリーレシピ 6-1.かんたんチーズパン 6-2.ツナの冷製スープ 6-3.ちぎりキャベツの無限サラダ 6-4.もやしのごまだれ豚しゃぶ 6-5.ツナコーンバターしょうゆパスタ 7.どうすればつくりやすい?バリアフリー調理を考えよう 8.料理のきほん
3分間の校長講話で多様性を尊重する子供が育つ!
本書の概要
次代を担う子供たちには、文化の違いなどを認め合い、新たな枠組みを構築していく力が必要になります。そこで、本書では、「多様性の尊重」について子どもたちにも分かりやすく、また考えを深められるような校長講話を72例紹介します。
本書からわかること
「多様性は大切」と言うけれど
一人一人の違い、国や文化の違い、世代間の違い、性別の違い、障害の有無、生物や環境の違い……。
グローバル化や情報化が加速している現代において、自分とは異なる他者との違いを理解し、認め合い、考えを共有する「多様性の尊重」は大切です。
では、それを子供たちにも分かりやすく伝えるためにはどうしたらいいでしょうか?
「自分事」として多様性について考える
「相手を尊重することは大切です」「違いを認め合いましょう」「対話を重ねてお互いに理解しましょう」……。
伝えたいメッセージをダイレクトに訴えることも大切ですが、それだけだと子供の心には響きにくいものです。
「自分事」として考えることができるように、子供たちにとって身近な話題を交えて話を進めるようにしたいところです。
夢中になって講話を聴くために
そのため本書で紹介している講話では、以下のような工夫をしています。
・子供たちが集中して話を聴けるように、概ね3分間で話し終えられるようにまとめています。
・学校行事やアニメ、食べ物、スポーツなど、子供たちの関心を引く話題を取り扱っています。
・ただ話を聞くだけでなく、ときにクイズ形式であったり、挙手をする機会があったりなど、子供たちが主体的に参加できるようにしています。
本書で取り上げる「多様性」
本書では72の講話を紹介しています。
「個性の伸長」「価値観の受容」「異文化と理解」「世代とつながり」「性別と社会的役割」「障害と共生」「生命と環境の豊かさ」「相互理解と対話」の八つの項目に分け、それぞれ9話ずつです。
この中から、先生方が話してみたくなる講話がきっと見つかることでしょう。
こんな先生におすすめ
全校集会などで多様性についてのメッセージを発したい先生方には、ぜひおすすめです。
学校だよりの巻頭言などにも活用できることと思います。
学級担任の先生方も、朝の会や帰りの会、学級だより、また、道徳の授業での活用なども考えられそうです。
バイオインフォマティクスの広がりとともに注目を集める「ゲノム多様性解析」を、集団遺伝学・ゲノム情報などの予備知識を含めて丁寧に解説。
解析の「対象」「目的」「手法」を順序立てて説明することで、独習に役立つよう工夫されています。
基礎理論だけでなく実際に解析できるゲノム配列データも用意され、多型の検出・表現型解析・集団構造の可視化・正の自然選択の検出などのさまざまな解析手法を、ソフトウェアと書籍内のコードを用いて1ステップずつ実践できます。
また巻末の付録では、解析に用いるUNIXコマンドや環境構築についてもフォローされています。
これからゲノム多様性解析の世界に入門する研究者におすすめの1冊です。
第1章 はじめに
第2章 シークエンスデータとクオリティチェック
第3章 多型の検出
第4章 ハプロタイプ解析
第5章 表現型の解析
第6章 集団の多様性解析
第7章 集団構造の可視化
第8章 集団サイズの推定
第9章 集団の分岐・混合
第10章 正の自然選択の検出
第11章 ターゲットシークエンシング
第12章 分岐年代の推定
付録A 解析環境の構築
付録B 各種ソフトウェアのインストール
付録C UN*Xコマンド
世界で存在感を示せなくなった日本にとって
再び国際社会で活躍するために必要な「真の多様性」とは?
日本で行われている建前ばかりの男女雇用機会均等やダイバーシティ経営は、
むしろ「やったつもり」になることで現実を見る目を曇らせてしまいます。
文化や歴史、習慣など世界との違いを学び、
受け入れるところから本当の多様性が身につきます。
そうすることで、「失われた30年」を脱し、
日本人がグローバル社会で活躍できるようになるのです。
かつて世界第1位の国際競争力を誇っていた日本は、バブル経済崩壊後、
低下の一途をたどり、革新的なものを生み出すこともほとんどできていません。
この30年で、パソコンとインターネットが結びつき、
巨大なコミュニケーション環境下で新たな価値観、文化が醸成されました。
しかし、日本は多様性や型破りを認めようとしない社会です。
「男女平等」「女性活躍推進」「ダイバーシティ経営」などが盛んに口にされていますが、
日本のジェンダー・ギャップ指数はランクを下げ、最新の調査で156カ国中120位でした。
この調子では、イノベーションは生まれません。
本書では、ブラジルで生まれ、アメリカの大学で数学を学び、
アフロアメリカンの女性と国際結婚、また重量物ダンボールの会社を世界各国で
大きく発展させてきた著者が、
教育、ビジネスにおいて現在の日本の問題点をあぶり出し、
今後、日本人が国際社会でどう活躍していくべきかを提案します。
世界が驚愕したトランプ前大統領の暗殺未遂事件。しかし皮肉にもトランプの「強さ」を内外に誇示する結果となり、共和党の結束は強固なものに。
一方、バイデン大統領は現職大統領として56年ぶりの再選出馬断念を余儀なくされ、女性初の大統領を目指す黒人・アジア系のハリス副大統領を後継に指名。
「差別主義者」対「多様性の象徴」という、アメリカが直面する分断を体現する選挙戦が展開されることとなった。
ブラック・ライブズ・マター運動で広がる黒人と白人の溝、キリスト教やLGBTQ、中絶を巡る「赤い州」と「青い州」の価値観の対立、国境の街とリベラルな都市の間での不法移民の押し付け合い、ユダヤ・アラブ・アジアなど国際情勢から派生する攻防ーー多様な社会を目指してきたアメリカが、その多様性ゆえに激しさを増すさまざまな軋轢に苦しんでいる。
世界を先導してきたアメリカの民主主義と多様な社会はどこへ向かうのか。日本がその姿から学べることは何か。
全米各地を徹底取材した『読売新聞』連載「変容する米国」「米大統領選2024 論争の現場」に大幅加筆。政治家や市井の人々、不法移民など、120人以上の証言で「変わりゆくアメリカの今」を描き出す総力ルポ。
ドナルド・トランプが大統領に返り咲き、多様性・公平性・包括性を目標とする政策を撤回する大統領令に署名しました。社会や国家をまとまりのある共同体として考えるときに、多様性と統一性は相いれないものなのでしょうか。
日本は長らく単一民族国家と呼ばれ、言語・文化・社会的に比較的均一な国であると思われていましたが、LGBTQの方々がようやく声をあげつつあるように、日本人も決して単純に括れる一様な共同体ではありません。近年になってようやく実現しつつあるように見えた、異なる個性やアイデンティティを持つ人々がそのままの自分で生きていける社会は実現できないまま終わってしまうのでしょうか。
多様性を包む社会・街づくりの試行錯誤を続ける、差別やアイデンティティの境界にいる当事者と、それをサポートする人びとによる実践者による講演集。
はしがき (吉永純)
このまちが好きだから〜被差別の歴史をもつ地域に生まれて〜(藤尾まさよ)
●自己紹介●人権学習は幸せの学習●人の可能性を奪わない考えと行動●「どんなに頑張ってもあかんねや」●PTA同和問題学習会●ふるさとのこと●父のこと●私のこと●就職差別●結婚差別●きちんと知ること●人間の強さを信じて●これからの歴史は私たちがつくる
メディアから考える「多様性」──新聞の伝え方、出来事にツッコもう!(石崎立矢)
●生涯の学びに「探究と対話」を●社会参画と子ども記者活動●「べき論」から脱しよう●「ほっとかない」と「相利型協力」●新聞・メディアに「ツッコむ」ワーク
同性婚に関する訴訟とLGBTQを取り巻く近時の状況(三輪晃義)
●1.自己紹介●2.多様な性のあり方●3.LGBTQを取り巻く日本の現状●4.LGBTQと法制度●5.経産省事件の最高裁判決について●6.同性カップルと婚姻●7.同性婚を巡る「結婚の自由をすべての人に」訴訟●8.まとめ
「持続可能な開発のための教育(ESD)」のあり方とその可能性──万人にとってのよりよい社会の実現をめざして(木村裕)
●自己紹介●本日のねらい●SDGsとは何か●ESDとは何か●ESDの要点●ESDの国際的な動向と日本の学校教育における位置づけ●教育を問い直すものとしてのESD●今後に向けて
心理学者ヴィゴツキーのユダヤ人としての苦悩と克服(伊藤美和子)
●1.なぜヴィゴツキーの学説は魅力的なのか●2.ヴィゴツキーの時代のユダヤ人政策●3.東欧のユダヤ社会とヴィゴツキー●4.ヴィゴツキーの苦悩と克服
家族分離・虐待を経験した子どもたちのその後──傷つきからの回復を支える社会のあり方とは (梅谷聡子)
●はじめに●問題意識●社会的養護の現状●児童養護施設で育つ子どもの不利・困難●困難を経験した子ども・若者のレジリエンス●児童養護施設を退所した若者のレジリエンスを促したもの●施設職員が捉える子どもの自立と自立支援●アフターケアを担う相談員が必要と考える入所中のケア●まとめ
『多様性トレーニング・ガイド』を増補・改訂。参加型学習理論の解説をはじめ、外国人労働者など、近年の社会の変化にもとづく資料、実践のためのアクティビティなどを収録。多様性にかかわるファシリーター必携の書。
生物の多様性とは何を意味し、なぜ必要とされるのか? 人類はこれから生物とどのように向き合ってゆくべきなのか? 100余点の地図やグラフィックデータを用い、現状と課題、これから迎える世界を多角的に分析・解説する。
子育てについての理解を社会全体が時代や社会の変化に応じてアップデートする必要があることをソーシャルワークの視点から論じ、現場で活用できる相談援助をアドバイスする。
序 章 ソーシャルワークの視点で考える
1 ソーシャルワークとは何か
2 新たな資格「こども家庭ソーシャルワーカー」の創設
第1章 現代社会における子育てとは
1 現代の子育て事情
2 社会の変化による影響
3 現代において子どもをもつ意味とは
第2章 科学の進展の光と闇
1 人工授精で誕生する子ども
2 新型出生前診断の登場
3 脳科学研究が示したアロペアレンティングの効果
4 妊娠できない・子どもを産まない私たちの国
第3章 親の役割を考える
1 家族とは何か
2 子どもをしつけるのは親だけかーー親役割の歴史
3 家族の多様なかたち
第4章 子育て支援の新しい考え方
1 子育ての社会化ーーフィンランドの子どもは「社会の子ども」
2 子どもの養育者の多様性ーー動物学・文化人類学におけるアロマザリング研究
3 子育てはチームでーー愛着のネットワーク
4 支援者の考える「望ましさ」とは
5 日本の政策言説の矛盾
第5章 愛着とは何か
1 アタッチメントとは
2 乳幼児期におけるアタッチメントの機能
3 愛着障害とはーー子どもの状態の背景を考える
4 愛着のネットワーク
5 児童虐待を再考する
第6章 障害のある子どもと家族
1 障害とは何か
2 子どもの障害
3 これまでの親支援の主流
4 家族のメンタルヘルス
5 ストレス論からみえる家族
6 親の「障害受容」の理論
7 障害受容論を超えてーー自己のポジショニング理論
8 制度変更による親の存在の変化
9 これからの支援の方略
第7章 親を理解するアセスメントの視点
1 アセスメントの3つの軸
2 相談援助の場で求められる2つの視点
第8章 相談援助の方法
1 相談援助の構成要素
2 対人援助の基本的姿勢ーーバイスティックの7原則
コラム 春の風物詩
3 自己覚知の重要性
コラム 1000円のロレックスの腕時計
4 面接技法ーーマイクロカウンセリング
5 相談援助のプロセス
第9章 支援者自身のメンタルヘルス
1 感情労働をする私たち
2 傷つきをシェアする
「神経多様性 ニューロダイバーシティ」をテーマにした1冊。
「ニューロダイバーシティ」とは、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)など、発達障害を神経や脳の違いによる「個性」や「能力」だとする概念のこと。
日本語では、「脳の多様性」あるいは「神経多様性」などと訳されます。
発達障がいの研究と支援は日々進んでいます。
ピカソ(ADHD)、ゴッホ(アスペルガー症候群)、マイケル・フェルプス(ADHD)、トム・クルーズ(ディスレクシア)は特別な能力の持ち主として有名です。
その特性を知って、社会で活躍する場を作るよう教育現場では改革が進んでいます。