今なぜグローバル経済は、きわめて不安定化しているのか。その深層には、限りなく増殖し続けている人間の欲望と貨幣の作用の存在がある。そしてそれらを突き動かしているものは、経済学だけではとうてい理解できない。フロイトやラカンの精神分析、ニーチェやハイデッガーの哲学的議論、さらにウェーバーやゾンバルトの社会学ーこれらを総合し、資本主義の誕生から現代に至るまでの経済を、単なる経済現象としてだけでなく、人間精神の表現として捉え直す。現代資本主義を根源から批判的に考察する「精神解剖学」の試み。
鬼才・椙本孝思最新作! 感動のタイムリープミステリー!
グローバリズムの矛盾が露呈し、新型コロナに襲われ、ついにはプーチンによる戦争が始まった。一体何が、この悪夢のような世界を生み出したのかーー自由、人権、民主主義という「普遍的価値」を掲げた近代社会は、人間の無限の欲望を肯定する。欲望を原動力とする資本主義はグローバリズムとなり、国益をめぐる国家間の激しい競争に行き着いた。むき出しの「力」の前で、近代的価値はあまりに無力だ。隘路を脱するには、われわれの欲望のあり方を問い直すべきではないか。稀代の思想家による絶望と再生の現代文明論。
世の中に流布している漢字の字源説の中にも、実は誤りが少なくない。それでは、「正しい」字源とは何なのか。どうすればそこに到達できるのだろうか。『説文解字』から白川静・藤堂明保まで、従来の字源研究を批判的に継承しながら、近年整理されつつある資料の活用と、科学的な方法論によって得られた最先端の成果を平易に紹介する。漢字の原点に関心を持つすべての人に送る新世代の入門書。
民主主義を信じるほど、不幸になっていく。憲法論争、安保法制、無差別テロ、トランプ現象……戦後70年であふれだすのは、民主主義の欺瞞と醜態である。国家を蝕む最大の元凶を、稀代の思想家が鋭く衝く。
日本的精神の核心を衝く! 知的興奮あふれる13章!世の不条理、生きる悲哀やさだめを考え抜き、無類の思想を生んだ稀代の哲人。自分であって自分でなくする「無私」とは? 日本一“難解”な哲学を碩学が柔かく読み解く。
フィールズ賞数学者による自伝的数学ノンフィクション。新定理の論文が国際誌にアクセプトされるまでの経緯を率直な「数学者の言葉」で表現した、これまでになくユニークな「天才数学者の告白」。京都、プリンストン、リヨン、ハイデラバードをめぐる遍歴を書き留める断章のなかで、旅を共にする同僚と論じあい、メールを通じて共同研究者との議論に火花を散らす。
アメリカに代表される大衆化した現代社会ーーその本質と問題点に鋭い批判の目を向ける。京都大学の「現代文明論」講義・完結編。
不良少年は優等生少女から目が離せなかった。彼女の マズそうな弁当に。クラス一の美少女・朝比奈亜梨沙がある日作ってきたマズそうな弁当に、高校生・牧誠也は一目惚れした。「朝比奈さんの弁当が食べたいから付き合ってほしい」──。徐々に交流を深めていった亜梨沙と誠也たち。けれど、どこか昏い影が日常に落ちているようで。そんな中、亜梨沙にアメリカ行きの話が持ちかけられて──。
切なくて、苦くて、愛しくて、美しい。青春物語、第二巻。
脳腫瘍や脳血管障害、外傷、変性疾患、認知症、感染症、代謝性疾患、先天性疾患など脳神経内科・外科領域の疾患を臨床での遭遇頻度によって3段階に分類して掲載しています。
初めに紙面とWeb動画に掲載した症例情報と画像所見から診断名を想像して、実力を試してみましょう。
その後、疾患の疫学的な知識や画像診断のポイント、治療法と本文を読み進めることで、研修医レベルから専門医レベルまで段階を追って学習できます。
来るべき、台湾文学。
豊かな田園風景、碧い海と空、大きな太陽、賑やかな屋台ーー。
台湾の生活シーンを多様に描いた、近年の佳作十一作を収録する作品集。
陳思宏「ぺちゃんこな いびつな まっすぐな」
鍾旻瑞「プールサイド」
陳柏言「わしらのところでもクジラをとっていた」
黄麗群「海辺の部屋」
李桐豪「犬の飼い方」
方清純「鶏婆の嫁入り」
陳淑瑤「白猫公園」
呉明益「虎爺」
ワリス・ノカン「父」
川貝母「名もなき人物の旅」
甘耀明「告別式の物語 クリスマスツリーの宇宙豚」
気がついたときには、自分の通う庵谷高校に閉じ込められていた裏野新太。出口を求めて校舎をさまよっていると、死神のような不気味な存在に遭遇する。裏野は死神の襲撃をかわしつつ、同じく学校に閉じ込められた生徒たちと出会い、手を組んだ。だが、彼らは自らを庵谷高校の生徒だと言うが、裏野は誰一人として面識がない。やがて、裏野たちの奮闘を嘲笑うかのように、死神は容赦なく生徒を殺していく…鬼才・椙本孝思が贈る青春ホラーミステリー!
目次:第1章 淡墨表現とは?第2章 淡墨表現のテクニック 第3章 淡墨作品を書く 第4章 さまざまな淡墨表現 第5章 淡墨表現の豆知識
家族みんなで“デジタルマネー”の勉強を始めよう!
スマホで決済、プリペイドでおこづかいーー
変わりゆく“お金のカタチ”について、親子で考えてみませんか?
ITの発達により、社会のさまざまなシステムにおいてデジタル化が急速に進んでいます。特にキャッシュレス決済はここ数年で社会に浸透し、経済産業省によると2024年には決済比率42.8%と4割を超えています。政府はこの比率を将来的に8割まで増やしていく目標を掲げており、これから社会に出ていく子どもたちはこうしたキャッシュレス化の波に必然的に巻き込まれることになります。しかし著者によると、キャッシュレス決済は現金と比べて「お金を使った実感」が希薄となるため、適切なお金の管理や運用、貯蓄の概念といった金融リテラシーを子どもに理解させることが難しいと感じる親が少なくないといいます。
おこづかいアプリとプリペイドカードを連携させるサービスを通じて、長年にわたり親子の金融リテラシーの向上を支援してきた著者によると、金融を取り巻く環境のデジタル化は「お金を使った実感が得られにくい」一方で「支払い履歴の把握と振り返りのしやすさ」という利点があり、金融リテラシーを高めるチャンスだといいます。
子どもはアプリなどで自分のおこづかいの使い道を振り返ることで、自ら考え、自分の価値観に合うものを選ぼうと意識が変わっていきます。さらにデジタル時代ならではの管理・運用の方法などの知識を身につけることは、よりよいお金の使い方について考える手助けになります。
本書では、初めてのおこづかいをデジタルマネーで受け取った小学3年生のタケルとその家族に起こるさまざまな出来事に対する「お金の妖精ネコマル」のアドバイスを通して、正しいお金の使い方と貯め方、投資の基礎まで、デジタル時代に必要な知識を紹介します。タケルの疑問や家族の失敗から学ぶ形で、キャッシュレス決済の特性、予算管理の方法、ネットショッピングの注意点などが述べられています。
タケルとその家族がお金とどのように向き合い行動していくのか、親子で一緒に学びながらデジタル時代の金融リテラシーについて知ることができる一冊です。
「特集」に佐伯啓思「日本人とは何なのか」、松岡正剛「日本の中のデーモンとゴースト」、
前田英樹「われらの土地に名のあること」、黒鉄ヒロシ「類を見ない不思議の国」、
與那覇潤「﹁お母さま﹂としての天皇」などの渾身の傑作論考、そして一般論考でも、
論者の本領が遺憾なく発揮され、最終号10号にふさわしい内容になりました。
全方位人文誌『ひらく』は佐伯啓思 監修者。内外の社会の激動に晒されながらも、
人間の精神と心の真奥に迫るテーマ設定で「現代文明」というものの本質を
考えた、その精髄には常に「保守の精神」が横たわっています。