友だち関係や「自分らしさ」などをめぐる不安や葛藤を抱え、学校に行きづらくなってしまった子どもたち。思春期を取り巻く変化につまずいた彼ら・彼女らが、SNSやオンラインゲームなどの世界につながりを求めることは少なくありません。
大人にとって大切なのは、「それは危ない」と警鐘を鳴らすのではなく、子どもたちが「安心」や「居場所」を感じられるようにかかわること。
そんな「安心」や「居場所」のつくり方を、児童精神科を訪れる親子の事例から考えます。
【1 「つながる気持ち」のゆくえ】
第1章 「生きているのがつらい」とSNSでつぶやく子どもたち
●コラム1 SNSと自殺
第2章 YouTuberやeスポーツプレイヤーになりたいと語る子どもたち
第3章 小説やイラストなどの創作活動でつながる子どもたち
第4章 ネットのなかでつながり、恋をする子どもたち
●コラム2 SNSやネットを使い始めるのは早いほうがいい? 遅いほうがいい?
【2 不登校とその背景】
第5章 ゲームを取り上げると暴れてしまう子どもたち
第6章 朝、起きられない子どもたち
第7章 SNSやネットでのいじめに思い悩む子どもたち
●コラム3 SNSやネットでのいじめに対して大人ができること
【3 ゲームやネットにお金を使ってしまうとき】
第8章 オンラインゲームにお金を使う子どもたち
第9章 ライブ配信でお金を使う子どもたち
●コラム4 VTuberという文化
【4 発達障害とゲーム・SNSの世界】
第10章 自閉スペクトラム症の子どもたちとSNS
第11章 自閉スペクトラム症の子どもたちとゲームの世界
第12章 注意欠如・多動症の子どもたちとゲームの世界
●コラム5 大人と子どもでつくるゲームやネットをめぐる約束ごと
●コラム6 大人の協力が得られにくいとき
終 章 子どもたちの「つながる気持ち」と居場所
不思議な「心」のメカニズムが一目でわかる
《講談社こころライブラリーイラスト版》
【子どもたちの悩みを正しく理解し、問題を解決する決定版】
友達と同じように行動できない、相手の気持ちがわからない、自分は「ふつう」じゃないの!?
障害を自覚しはじめる思春期に子どもたちが直面する悩みとは?
豊富なイラストで子どもたちのこころの変化を解説し、適切なサポート法をアドバイスする一冊。
(まえがきから)
本書では、自己形成がおこなわれる大事な思春期に、アスペルガー症候群の子が劣等感に苦しんだり、自己否定的な考えに陥ったりしないようにするためのヒントを紹介しています。友達への仲間意識から恋愛感情、そして性欲まで、思春期に子どもたちが直面する、みずみずしく、それゆえに複雑な感情の、受け止め方のヒントです。
アスペルガー症候群の子が、周囲の無理解な対応や、家族や友達との衝突に悩み、青春の輝かしい時期を悲しみのなかで送ることのないよう、本書を役立てていただければ嬉しく思います。
【本書のおもな内容】
第1章 思春期独特の悩みとは
[行動特徴]ほかの子にあわせて行動できない/こだわりが強い子だと言われる
[思春期の悩み]自分は「ふつう」じゃないと感じる
第2章 友達と対等に付き合いたい
[自意識]自分は人より劣っていると思いこむ/人の意見に耳をかそうとしない
[ケンカ・対立]ほかの子のミスを執拗に指摘する/金銭トラブルに巻きこまれやすい
第3章 恋の仕方がよくわからない
[恋愛感情]相手の気持ちを考えずにアプローチ/発達障害の人は、結婚できるのか
[性の意識]マンガの通りに交際しようとする/手がふれあうことにストレスを感じる
第4章 将来への不安がぬぐいきれない
[挫折感]不登校・ひきこもりになって苦しむ/感情表現ができず、家庭内暴力に
[将来への不安]自分にあった仕事がわからない/不安をつのらせ、うつ病になる子も
第5章 家族や友達に理解してほしいこと
[本人の思い]命令しないで、話を聞いてほしい/公私の境界線をはっきり知りたい/理解してくれる相手に出会いたい
10代20代の若者に心のケアを必要とする「何か」が起こる。それは精神科由来の病気だったり、健康な成長過程に現れる内面の揺らぎだったり、家族歴や生活環境を背景として問題化したものだったりします。
このとき登場するのが支援者です。しかし、「他の年代のような支援はなかなかできない」といわれています。理由の一つは、制度と制度の狭間に落ちて利用できる福祉サービスが少ないこと、もう一つは心身ともに成長途上にある思春期・青年期へのかかわり方が現場で十分に技術化されていないことです。
そうした実情もふまえて、本書は「若者に特化した援助技術」を体系としてまとめています。若者支援でポイントになる7つのテーマについて「かかわり方の基本」を解説し、支援者がよく遭遇する場面は事例編として特設し、対応の流れを詳述しています。
【主な目次】
序章
第 1 章 専門機関につながる方法
第 2 章 本人とのかかわり方
第 3 章 家族問題への介入の仕方
第 4 章 経済問題への介入の仕方
第 5 章 居場所の確保の仕方
第 6 章 恋愛、結婚、出産への向き合い方
第 7 章 自立に向けた支援
事例〜状況別ケース対応
追記─若者の自殺
【著者情報】
西隈亜紀(にしくま・あき)
関西学院大学文学部卒業、日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科博士前期課程修了。毎日新聞社に入社し、いじめや不登校、障害児教育、虐待などの教育・福祉問題を追いかけるなか、精神保健福祉に関心を抱き、臨床家への転身を決意。退職して精神保健福祉士の資格を取得し、精神科ソーシャルワーカーとして医療法人社団新新会多摩あおば病院に入職。2013(平成25)年、12年勤めた病院を退職し、心のケアを必要とする若者のためのグループホーム「キキ」を設立、現在に至る。特定非営利活動法人東京フレンズ理事長、日本社会事業大学非常勤講師。精神保健福祉士、社会福祉士、公認心理師。
第 1 章 専門機関につながる方法
第 2 章 本人とのかかわり方
第 3 章 家族問題への介入の仕方
第 4 章 経済問題への介入の仕方
第 5 章 居場所の確保の仕方
第 6 章 恋愛、結婚、出産への向き合い方
第 7 章 自立に向けた支援
事例〜状況別ケース対応
追記─若者の自殺
初版刊行から10年、新たに改訂増補版として3章を追加し、現在の不登校事情を明らかにする。
「第6部の3つの章が付け加わったことで,新しい読者にも,すでに本書初版を手にしたことのある読者にも,本書が過ごした10年におよぶ年月の味と現在の新たな閃きを感じさせる味とを違和感なく融合させた1冊と受け止めてもらえるなら幸いである。」(あとがきより)
いじめ、不登校・ひきこもり、反抗期、性的逸脱、ドラッグ、うつ病、摂食障害ー思春期の問題行動や心の病には、「自尊心」の低さがひそんでいる。人気精神科医が教える、「自尊心」と「コミュニケーション力」の高い子どもの育て方。
ASD、ADHDの子どもが中学生、高校生になる前に。多感で人間関係が複雑になる時期に知っておきたいこと。ボーイズトークやガールズトークが増えてくるデリケートな思春期だから、親も子どもも知っておきたい、勉強や友だち付き合いに困らない方法。子どもと一緒に親も育ちあう一冊です。
思春期を迎えて無益な友だち付き合いにふける子どもたち。離れた子どもの関心を親のもとに取り戻す力、「愛着」の役割とは。デジタル時代に向けた補遺を含む増補改訂版。
思春期って何だろう? 迷い、悩み、不安のたえない思春期をどう乗り切る? 思春期精神科医療に長年携わってきた著者が中高生と親たちに贈る、大人への道を進むためのガイド。
1 思春期の世界
第1章 思春期という時間
現在地を知ること/位置情報としての成績/今、人生のどのあたり?/思春期の定義/思春期よりも高校生/思春期は子どもの一部?/思春期というトンネル
第2章 大人になるということ
思春期の目的地/大人はわからん!/子どもと大人の境界線/大人の定義/大人見習い/大人の要件/大人へのスタートライン
第3章 思春期の風景
今の自分の姿/ふたつの風景/大人から見た風景/当事者が見ている風景/もうひとつの風景/激動の思春期/思春期の生態系
第4章 過去の呪縛
伝統と文化/高校受験は自己決定/二世代をさかのぼる/世代間ギャップ/三世代の高校/高校に行く文化/そして、己を知る
第5章 思春期の安全
転ばぬ先の杖/ライ麦畑のつかまえ役/思春期の危ない行動/第二の誕生/心の危機/「心を病む」というたとえ/安全の秘訣
2 思春期の仕事
第6章 学校に行くという仕事
学校のある生活/学校に行く義務/学校は子どもの仕事場/過酷な労働/何をする仕事だろうか/学校で何を学ぶのか/学力がすべてではない
第7章 思春期の課題=本当の仕事
見せかけの成果/思春期にすべきこと/思春期の課題ーー自己決定、責任感、自信/本当の仕事ーー迷い、悩み、不安/もうひとつの仕事=反抗/結論は出ないけど
第8章 自分探し
自分探しの迷宮/とらえどころがない自分/自分らしさ/変わりたい、でも変わりたくない/とりあえずの自分/やっぱり結論は出ない
第9章 出会いと経験
自律と依存/複雑な生態系/友だちの功罪/自分の世界/親への依存/親以外の大人/あえて世話になる
第10章 今を生きる
思春期を楽しむ/まぶしい青春時代/非効率な思春期/思春期の学び/思春期の特権/安全のための注意点/まだ未完成、でもほぼ完成
3 思春期を超えて
第11章 すべてはこれから
結果がすべてではない/学歴という結果/学歴の意味/能力のものさし/結果よりもモチベーション/スタートラインに立つ/すべてはここから
第12章 大人になる準備
成長の節目/節目の年齢/子どもとの決別/甘えの清算/三途の川を渡る/自分に折り合いをつける/新たな親子関係
第13章 自分探しのゆくえ
初志貫徹/為せば成る?/つながり/人の中で生きる/ほかでもない自分/しがらみ/自分探しのゴール
第14章 思春期の終わり
思春期は終わるもの/それでも青春は続く/結局、答えは出ない/ポスト思春期/正しい思春期の終わり方/これからの親との関係/生きる力
第15章 思春期を生きるということ
大人の原点/初心を忘れる/未練、後悔、憧憬/パンドラの箱/心の故郷/夢は続く/人生の礎
思春期は、異性や同性、部活(先輩・後輩)などの人間関係の悩みに加え、社会生活(家庭や学校が中心)を自主的・計画的に過ごすため、将来にむけて仕事や自立を意識するための内容も盛り込まれています。対象年齢:小学校高学年から中学生、高校生くらい。
「ドキッ」じゃねーよ…!!
調子がくるうお坊ちゃんVSお節介執事の攻防が急展開!?
ますます加速していく、むずキュン・ドタバタコメディ!
完璧に仕事をこなす専属執事のアルに
悪戯を仕掛けては失敗ばかりのお坊ちゃんフィン。
アルの弱点を見つけようとしていたある日、
屋敷に遊びに来た学友のレイラがアルを見て「運命の人!」だと言い…。
フィンはその日を境にある感情に悩まされ、
アルの言動の数々に、もどかしくドギマギする日々を過ごしていた。
そんな時、口うるさい執事をぎゃふん(!?)と言わせる出来事がーー!!
「ダメだッ…アルは俺のだ!!」
思春期真っ只中のお坊ちゃん×有能すぎる専属執事の攻防(!?)が加速します!!
※コミックス限定、描き下ろしストーリー漫画+アイキャッチ等を収録予定です。
【担当編集より】
フィンとアルの関係性の変化が徐々に見えてくる第2巻。
1巻時よりも1話ごとのお話が長めにもなり、より坊ちゃんの心情が丁寧に描かれていきます。
坊ちゃんは頭の中で考えることがいっぱいで、
おかしな言動をくりだしながらも、そのグルグルと悩む姿が愛おしいです…!!
フィンお坊ちゃんをとりまく使用人や学友たちとの掛け合いも増え、
坊ちゃん自身のキャラクターも色んな視点から楽しめます。
思春期ならではのやきもきしながら感情を持て余す姿と
その様をあたたかく(!?)見守る周囲の人たちとのやりとりも必見!
エピソードが進むに連れてキュン?ギュン?が加速していく本作、どうぞお楽しみください。
※描き下ろしストーリー漫画は、ライリーとノアのお話とフィンたち学友のお話です。
各話のアイキャッチ(カバーを外した本体表紙も)も描きおろしなのでお見逃しなく!
第13話 騒音
第14話 運命の出会い
第15話 特別な日
第16話 もやもや
第17話 意識すんな
第18話 ゆらゆら
第19話 ぬくもりのおすそわけ
第20話 気持ちの正体
描き下ろし1
描き下ろし2
※幕間にも描き下ろしアイキャッチ入り
自分らしく、コミュニケーションを楽しむためのヒントがここに!
吃音のある人に向けた思春期を輝かせるためのサポートブック
具体的なアドバイス満載
発話面→効果的な発声練習やコミュニケーション技法
心理面→自己肯定感を育む方法やストレスと不安への対処法
生活面→自分を取り巻く人、情報、環境と良い関係を築くための方法
はじめに
序 章
1 吃音の基礎知識を学ぶ意味
2 吃音とは
3 吃音の種類
4 吃音について分かっていること
5 吃音のライフステージ
第1章 発話面
1 症状の波
吃音が悪化しているように思うのですが……
2 話し方の仕組み
話すとき、喉はどうなっているの?
3 話すときの呼吸
話すとき、呼吸が速くなってしまいます
4 吃音が出にくくなる話し方
話しやすくなる方法ってありますか?
5 吃音とコミュニケーション
うまく話すことばかり考えるとかえって吃音が出てしまいます
事例1 音読が苦手な男子
事例2 自己紹介が苦手な男子
第2章 心理面
1 ポジティブな目標を立てる
どもらずに発表したいのですが……
2 緊張をただ眺める
発表のときに緊張で頭が真っ白に……
3 不安には事前の対策
音読中にどもったらどうしよう……
4 本当のことを確かめる
どもったらまたみんなに笑われます
5 良い行動をコピペする
いろいろ対策してもうまくいきません
6 次につながる考え方
嫌なことが浮かんでつらいです
7 不安を探求
どうして不安はなくならないの?
8 ポイントの取り方
発表は全くいいところがありません
事例3 吃音に対する不安が強い女子
第3章 生活面
1 思春期
2 人間関係
3 カミングアウト
4 学校への取り組み
5 合理的配慮
6 不登校
7 社交不安症
8 進路
9 情報リテラシー
事例4 吃音に社交不安を抱えた女子
事例5 合理的配慮を希望する女子
あとがき
参考文献
特に理由なく、学校にいけなくなった。元気がない、夜眠れない、ごはんが食べられない。「うざい」「うるさい」などの悪態をつく。--思春期特有の心のメカニズムと抑うつ・不安との関係を正しく理解し、子どもを守るヒント
産婦人科医はあなたのミカタ! ひとりで悩まないで!
本書は、著者のクリニックに訪れる多くの思春期女子や、各種講演で養護教諭や生徒から寄せられた思春期の子どもたちの体と心のトラブルや悩み、疑問、どういう時に受診したらよいかなどを、Q&A形式で分かりやすく答えています。多くの子どもたちが体と心の悩みをもって来室する保健室の養護教諭にとって最適な指導資料です。思春期女子・男子はもちろん、保護者にも手に取ってほしい一冊。
≪子どもの頭痛,小児科医はこう診る! 改訂2版は頭痛の診療ガイドライン2021に準拠≫
小児・思春期の頭痛診療を「難しい」と感じている医師に向けて,問診,診断,治療,患児や保護者への指導,経過観察などにおいて,頭痛専門小児科医が日々実践しているさまざまな工夫やアプローチ方法をわかりやすく紹介.
「これなら自分にもできる!」と頭痛診療に対するハードルをなくして一定レベル以上の診療が実践できるようになる1冊.
改訂2版では,頭痛の診療ガイドライン2021に準拠した内容にアップデート,さらに「不登校・不規則登校を伴う頭痛」など,とくに苦慮する頭痛への対応のしかたも新たに詳しく解説した.
〔主な目次〕
第1章 小児・思春期の頭痛の特徴
1 知っておきたい小児・思春期の頭痛の種類
2 小児・思春期の頭痛の有病率
3 小児・思春期の頭痛の症状,誘因,共存症
4 頭痛が起きるメカニズム
第2章 小児・思春期の頭痛の診断
1 診断の基本的な考え方
2 問 診
1.問診票の作成と活用のすすめ
2.上手くいく問診のしかた
3 頭痛ダイアリーの活用のしかた
4 頭痛関連の検査:どのような頭痛に検査が必要となるのか?
第3章 小児・思春期の頭痛の治療
1 治療の基本的な考え方
2 非薬物療法の基本
3 薬物療法の基本
4 片頭痛の治療
5 緊張型頭痛の治療
6 慢性連日性頭痛の治療
7 不登校・不規則登校を伴う頭痛の治療
8 周期性嘔吐症候群,腹部片頭痛の治療
9 起立性調節障害(OD)に伴う頭痛の治療
10 神経発達症(発達障害)に伴う頭痛の治療
11 耳鼻科領域の頭痛の治療
12 漢方薬による治療:片頭痛,緊張型頭痛および共存・合併疾患の治療
13 片頭痛とてんかんの関連
症例:29例提示
「女だけど、恋したのは女の先生」
「ゲイであることを友だちにかくしている」
「自分の身体と割り当てられた性別に、違和感がある」など……。
LGBTQ+当事者の、セクシュアリティ(性のあり方)に
なやんだ体験談を、6編の小説に。
かんたんな用語集やコラムも収録。
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第2話 「同性を好きになったコースケ」 より
ゲイだってことは、クラスメイトたちにはかくしていた。
僕はいいけど、友だちに迷惑をかけたくない。
だから、だまっている。
ほんとうの自分を、ひた隠しにして。
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考え方のくせを直せば、心はもっと軽くなる!
自意識や同調圧力が高まる思春期では、考え方(認知)のくせから不安、落ちこみ、イライラ、怒りなどの心の不調が生じ、つらい気持ちになることがよくあります。本書では、認知と行動が感情につながっていると考え、認知や行動を変えることで心の不調を治す認知行動療法の考え方と、自分でできる対処法を紹介します。
第1章 思春期の心と身体はどうなっている?
子どもから大人になる時期/だれもがストレスを感じる/ストレスと心身の不調/コラム:心の病気は、小中高校生に多い
第2章 自分をつらくさせる考え方のくせ
考え方で、感情が変わる/かたよった考え方(悪い点にしか注目できない)/極端な判断に走りやすい/悪い結末ばかり予測する/「自分はダメ」から考える/高い目標設定に苦しむ/コラム:SNSを見て、なぜつらくなるのか?
第3章 認知行動療法でできること
感情、身体、認知に気づく/身体の反応、行動を変える/不安や緊張を感じたときは/不安や恐怖に向き合うには/落ちこんだときは/落ちこみが激しいときは/怒りを感じたときは/これまでの認知を変える/それは本当? とうたがう/「あの人なら」で考える/相手のものさしに気づく/認知を観察し、距離をとる/コラム:SNS、チャット、電話で打ち明ける
なぜ、子どもたちは思春期に〈自己〉と〈自我〉が分離してしまうのか。
その相克から噴出する〈不登校〉〈ひきこもり〉〈家庭内暴力〉〈ネットゲーム依存〉
児童精神科医が実践する! 親・支援者・子どもたちへのサポート法
不登校、ひきこもり、家庭内暴力、ネットゲーム依存……
「心の問題」を「思春期のつまずき」という視点でとらえ、子どもにかかわる基本的視点と実践的な対応法を紹介します。
親や教育関係者、周囲の支援者が、子どもの心の病気や悩みに関する正しい知識を得て、
少しでも適切な対応ができるようになれば、苦しんでいる子どもたちにとって大きな助けになります。
不登校を思春期のつまずきという視点でとらえた上で、その視点に基づいて対応法を説明してきました。不登校やそれに付随した「家庭な暴力」や「電子メディア依存」は、自己確立という思春期の課題に向き合えなくなった状況における現実逃避として現れるものであり、「気後れ」「気負い」といった不登校で特徴的に表れてくる心理状態に配慮しながら、つまずきによって揺らいでしまった<自己>や<自我>のバランスをうまく取り直し、自己確立への道をもう一度進めるようサポートをしていく。
第1章 不登校と思春期
第2章 不登校の背景
第3章 家庭内暴力と不登校
第4章 電子メディア依存と不登校はどのように関係しているか
第5章 不登校にどう対応していくか
第6章 思春期の子どもに親はどう対応すべきか