裕福な家庭の子供の「努力」と、貧困家庭の子供の「努力」は同じではない。生まれや育ちが人生を決めないための経済学とは。
タバコを吸って病気になる。授業をさぼって進学できなくなる。これらは個人の責任だ。だが同時に、どうしようもできない境遇がそれぞれに深く影を落としている。では、彼らにどのように資源を分配すべきか。努力の概念を精査し、数理経済学の手法を駆使して、チャンスを得る機会を真に均等にするアルゴリズムを打ち出す。
【原著】John E. Roemer, Equality of Opportunity(Harvard University Press, 1998)
序文
第1章 イントロダクション
第2章 境遇,タイプ,自律的選択
第3章 提案の正当化
第4章 機会の平等の形式的な定義
第5章 「機会の平等」制度の誘因的性質
第6章 生産を伴う機会の平等
第7章 厚生に関する機会の平等
第8章 健康に関する機会の平等
第9章 教育と有利性
第10章 機会の平等と失業保険
第11章 アメリカにおける教育財政の機会平等分配
第12章 機会平等化の適用範囲と程度
第13章 どの程度まで機会を平等化すべきか
第14章 アファーマティブ・アクション
第15章 結論的覚書
参照文献
補論 機会の平等を擁護する
訳者解説1[吉原直毅]
訳者解説2[後藤玲子]
索引
〜自分を守り、人を尊重する。すべての子どもたちに必要な「生命の安全教育」〜
もしもの時に、子どもが自分の身を守るために。そして、誰もが安心して暮らせる社会のために。
今、子どもたちを取り巻く環境は、大きく変化しています。インターネットの普及により、性被害のリスクは、以前よりも身近なものとなりました。また、学校や地域社会においても、子どもたちが性暴力の被害者、加害者、傍観者にならないための教育が、ますます重要になっています。
「生命の安全教育」とは、子どもたちが、自分の心と体を守り、安全に生きていくために必要な知識、スキル、態度を育む教育です。性暴力防止、人権尊重、ジェンダー平等など、幅広いテーマを含みます。
本書は、子どもたちが、これらのテーマについて、自分ごととして考え、理解し、行動できるように、さまざまな工夫を凝らしています。
【このシリーズだけの、3つのポイント】
1. 子どもにも分かりやすい! 難しい言葉や抽象的な概念ではなく、子どもたちの日常生活に即した、具体的な事例を、マンガやイラスト、ケーススタディで分かりやすく解説します。「こんな時、どうすればいいの?」という疑問に、具体的な行動例で答えます。子どもたちは、自分自身の問題として捉え、共感しながら学ぶことができます。
2. 今日から実践できる! 「体の権利」「プライベートゾーン」「境界線」「同意」など、自分を守るために大切な概念を、丁寧に解説します。「いやなことは、はっきり断る」「信頼できる大人に相談する」など、具体的な対処法を提示します。インターネット上での危険、デートDVなど、現代社会ならではの問題にも対応しています。このシリーズを読めば、子どもたちは、危険を察知し、回避するための知識とスキルを身につけることができます。
3. もしもの時も、安心! 各巻には、困った時に相談できる窓口の情報が掲載されています。QRコードを読み取ることで、すぐに相談窓口にアクセスできます。「ひとりで悩まないで」「あなたには、助けを求める権利がある」というメッセージを伝え、子どもたちをサポートします。
【各巻紹介】
1巻 自分を守るために大切なこと
「体の権利」ってなに? わたしとあなたの境界線、同意の大切さ、ジェンダーってなに?
2巻 加害者・被害者・傍観者にならないために
インタ
学校生活の中で伝えたい 性教育のための16のヒント!
〈本書の概要〉
性教育の必要性が、強く訴えられるようになったこの時代。その必要性を理解はしているものの、「どういう伝え方をすればいいのか」「どんな心構えで、何に気をつけて話をしたらいいのか」など、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本書では、助産師で性教育YouTuberとしても活動し、過去には看護師として、思春期の子どもたちの過ごす精神科の病棟で働いた経験もあるシオリーヌさんが、自身の経験を踏まえ、学校性教育のヒントになるようなお話をお伝えしていきます。
〈本書からわかること〉
・性教育の基本は人権教育
性教育と聞くと、妊娠出産の仕組み、生理や射精などの体の仕組みを学ぶというイメージを持たれている方が多いかもしれません。もちろんそうした知識も大切な性教育のひとつですが、何よりも欠かせない性教育の基本は、「人権教育」です。
「性教育=人権教育」であることを前提とした上で、まず第1章では「学校性教育の心構え」として、性教育をするときの大人の「態度」や「姿勢」について、また、性に関する知識でどんなことを伝えていったらよいのかということについて考えていきます。
・学校性教育に悩む先生たちからの疑問にお答えします!
第2章では、実際に先生方からいただいた質問に回答する形で、性教育を実践していく際の考え方や、より具体的な対応方法・取り組み方についてお話をしていきます。
・「性教育」が根付く社会をつくるには
続く第3章では、先生方からいただいた質問を“学校の中”“学校と家庭との関係”、そして“社会全体”と3つの視点に分け、それらの環境の中で、性教育が根付いた社会をつくっていくために、大人はどのような取り組みをしていけるのかをより考えていきます。
・シオリーヌ×北山ひと美[和光小学校・和光幼稚園前校園長] 性教育特別対談!
第4章では、「一般社団法人“人間と性”教育研究協議会(性教協)」代表幹事、「性教協 乳幼児の性と性教育サークル」代表でもあり、私立和光小学校及び和光幼稚園前校園長の北山ひと美先生をゲストに迎え、「学校性教育のこれからについて」をテーマにした、特別対談を収録しています。
〈こんな先生におすすめ〉
・学校性教育で悩んでいる先生
・学校性教育に興味関心を持っている先生
・子どもたちとの向き合い方に悩んでいる先生
「おうち性教育はじめます」シリーズ
子どもが性の健康を保つには、年齢に応じた知識を必要とします。幼児のころから若者になるまで、常に親の話しかけが大切です。カナダで評判の「セックス・レディー」が手助けします。最新・最良の知識を与え、豊富な実例を示して、適切な話し方を教えます。
トラウマをもつ人をケアすることは、自分自身がまた傷つくことでもある。外傷性ストレスがケアの対象として定着した米国では、ケアを行う者への支援が重要な課題となっている。本書は、二次的外傷性ストレスの予防と治療という新たな問題について、米国のトラウマ研究や臨床に関わる第一線の執筆陣が、あらゆる角度から議論を展開している。
環境問題は最大の政治問題であるとする養老流環境論。複雑なシステムである自然を相手にする時は、西欧式コントロールではなく、日本古来の「手入れ」の思想こそ大事とする。著者初の本格的環境論。
本書は、急性期医療を提供している大学病院の臨床の看護職者を中心に、クリニカルラダー(臨床看護実践能力習熟段階)制度を用いて新人ナースからエキスパートナースに至るまで段階を踏んで育成するシステムを紹介したものである。
問題解決環境、すなわちPSE(Problem Solving Environment)とは、コンピュータやソフトウエアを使用するにあたって、特別の知識やスキルがなくとも利用できる「人にやさしいコンピュータのハードおよびソフトの環境を構築し、提供すること」を目的とする、シミュレーション科学・計算科学における新しい学問領域である。本書はそのPSEについて、基礎編では、PSEとは何か、PSEの考え方、PSEの可能性を中心に解説し、応用編では、PSEのさまざまな分野での実際問題への適用例(Grid、可視化、シミュレーション、エンジニアリング、バイオ関連など)を紹介する。人にやさしいコンピュータのハードやソフトの重要性がますます高まっている昨今、PSEの見方・考え方がいかに求められ、大切であるかを学ぶことのできる本邦初の解説書である。
新しい学力観に立って21世紀を生きる子どもたちの育成にあたろうという試みが、全国の学校で熱心に行われています。しかし、最近では学力が低下するとの意見が大きくなり、小学校教育はその軸を変化させつつあります。一方で、学習に取り組めない子どもたちの存在、いわゆる「小1プロブレム」は社会問題化し、幼稚園・保育所と小学校教育の接続の問題が指摘されています。本書では、「幼・保・小の接続」における現状を分析し、その課題と実践の在り方を探ります。
本書で育てる『社会性』とは子どもたちが大人になり社会生活を営んでいくために必要な、コミュニケーション能力・実践力・社会適応・集団適応・規範意識等、特に「将来展望性」に焦点を当てた諸能力や資質の総体。
本書で育てる『社会性』とは子どもたちが大人になり社会生活を営んでいくために必要な、コミュニケーション能力・実践力・社会適応・集団適応・規範意識等、特に「将来展望性」に焦点を当てた諸能力や資質の総体。
本書で育てる『社会性』とは、子どもたちが大人になり社会生活を営んでいくために必要な、コミュニケーション能力・実践力・社会適応・集団適応・規範意識等、特に「将来展望性」に焦点を当てた諸能力や資質の総体。
急性期からクロニックへ、キュアからケアへと、保健医療の枠組みが大きくシフトしている。3大死因の癌、脳卒中、心臓病をとっても、診断・治療というこれまでの枠組みではまかないきれない。糖尿病をはじめ生活習慣病という観点も注目されている。根治せずに病気を抱えて推移するという時間軸と、対人関係や社会的資源など生活レベルでのひろがりを見据えた新たなパラダイムが求められている。本書はクロニックイルネスという切り口から保健医療の全体像を示し、人と病いの新たなかかわりを問い、今日的な課題と取り組みへの展望を与える。