河田嗣郎の男女平等思想は、男女同権の立場から、当時女子教育の主流であった「良妻賢母主義」教育を批判し、女性の自立と母性の保護をともに論ずるものであった。本書は、河田の残した膨大な著書・論文・記事を精査し、その思想が現代のジェンダー論につながる先駆性を持っていたことを明らかにする。
第1章 河田嗣郎の生涯と研究活動
第2章 家族制度論における女性解放の論点
第3章 性別特性教育論の超克──「良妻賢母主義」批判と公民教育
第4章 性別と社会構築性──「天然的な区別」と「社会的な区別」
第5章 社会政策論における男女平等の論理
終 章 河田嗣郎の男女平等思想の歴史的意義
跡見学園や東洋女学校など明治期から現在まで続く女子高校、女子大学を中心に、その建学の理念、当時の授業内容をつぶさに調査。「和洋裁伝習」などの職業訓練や「良妻賢母」の養成など、現代の教育に通じる男女不平等の要素を詳細に検証する。
世界の女性の憲法、女性差別撤廃条約をやさしく解説。日本における“平等実現”の展望を縦横に語る。前進しつづける女性たちへの熱いメッセージ!
今、「女」が選挙で勝つためのキーコンテンツになりつつある!?
与野党を問わず、政治家は女性の存在と女性にまつわる政策を“頼みの綱”にしているのだ。
日本の政治がいかに変わりつつあるのかーー。
女性初の朝日新聞政治部次長を務めた著者が、海外の事例を含めて丹念に取材し、データとともにひもとく。
多様化が進んだ現代では政治家も多様性が求められており、分断を広げるだけでは真の男女平等につながらない。
女性政治家が増えれば〈誰もが〉生きやすい社会になるということを可視化する、新しい論点。
民主主義を機能させるのはあなたです!
【目次】
第1章 地方で芽吹く変化
第2章 女性議員が増えると政治の何が変わるのか
第3章 今、杉並区で起きていること
第4章 女性議員を増やすには
第5章 もっと女性議員を増やすには〜海外編
第6章 国政は変わるのか
【著者プロフィール】
秋山訓子(あきやま のりこ)
朝日新聞編集委員。
東京生まれ。東京大学文学部卒業。ロンドン政治経済学院にて修士、筑波大学にて博士号を取得。
朝日新聞入社後、政治部、経済部、AERA編集部などを経て現職。
政治やNPO・市民社会、多様性・ジェンダーなどを中心に取材。
著書に『女は「政治」に向かないの?』『コーヒーを味わうように民主主義をつくりこむ』ほか。
ノルウェー語を学びながら、ノルウェーの社会、文化、歴史、国民性など多面的に触れ、理解してもらうために18のテーマを各課で学べるようにしました。各課はノルウェー語テキストと日本語訳、単語リスト、文法解説と練習問題で構成されています。複数課おきにテーマ別の語彙のコーナーも設けました。「ノルウェー愛テスト」や「コラム」で息抜きもしつつ、テキスト、語彙、文法解説、練習問題でノルウェー語の読解力・表現力の基礎を完成させましょう。初中級者対象。
海にまつわる問題点を各方面の専門家たちが俯瞰的に考え、解決への道筋を提言する当シリーズ。
第6巻は現在の日本で大きな問題になっており、SDGs5でも開発目標とされているジェンダー平等がテーマ。
世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数では常にランキング下位争いとなっている日本。例にもれず、海に関する仕事・研究に携わる女性の数も少しずつ増えてきているとはいえ、まだまだ平等には程遠いのが現状です。
生物における性の変化、現場最前線での取り組み、国内外の現状、それらを踏まえて海のジェンダー平等を目指すにはどうするべきか。
様々な角度から17人の女性識者が論じます。
【目次】
はじめに
窪川かおる 海洋でのジェンダー平等を実現することはなぜ大切か
秋道智彌 海から探るジェンダー論
第1章 ジェンダー論の地平
長谷川真理子 性の起源ー性とは何か?
岩⽥恵理 性転換する海洋生物ー性という戦略
窪田幸子 アボリジニにおける両性具有ードリーミングの虹蛇
明星つきこ 男と女をつなぐ船ー南スラウェシにおける船づくりに見るジェンダー観
桑原牧⼦ ポリネシアにおける多様な性の共⽣ーマフとラエラエ
第2章 海洋保護の最前線で
阿部朱音 タイのジュゴン保護区と漁民ーアンダマン海の事例
木村里子 スナメリを音響で追いかける
高橋そよ サンゴ礁漁撈文化の知恵と物語を紡いで
小島あずさ 誰もが海ごみ問題の当事者
清野聡子 対馬における海洋保護区
第3章 海のジェンダー平等へ
関いずみ 漁村女性のネットワークの展開と今後
原田順子 男性中心から男女共同参画へ
古谷千佳子 海女たちの世界
宮澤京子 ミクロネシアから考えるジェンダー平等
窪川かおる 女性たちをエンパワーするために
徳永佳奈恵 水産経済学と女性のキャリア
北田桃子 流れを変えるー海のジェンダー平等へ
おわりに
阪口秀 母が遺した言葉
用語集
『ハーバード・ビジネス・レビュー』100年の歴史を踏まえ、「これからの100年」を生き抜くための普遍的な論点を提示
大学・大学院など高等教育機関における理系分野の女性学生の割合は、OECD諸国で日本が最下位。女子生徒の理科・数学の成績は世界でもトップクラスなのに、なぜ理系を選択しないのか。そこには本人の意志以外の、何かほかの要因が働いているのではないかーー緻密なデータ分析から明らかになったのは、「男女平等意識」の低さや「女性は知的でないほうがいい」という社会風土が「見えない壁」となって、女性の理系選択を阻んでいるという現実だった。日本の男女格差の一側面を浮彫りにして一石を投じる、注目の研究報告。
医大の不正入試から、痴漢や「生理の貧困」問題、女性政治家の少なさ等々、女たちが性差別に声を上げる一方で、「男らしさの呪い」から抜けられない男たちのしんどさも。「女は翼を折られ、男はケツを蹴られる」と喝破する著者が、男も女も繊細でいいし傷ついていい、よりよい未来のために声を上げていこう! と元気づける爆笑フェミエッセイ。
推薦! 内田樹氏(思想家)、平田オリザ氏(劇作家)
内田樹氏(思想家)
「兪先生は医師でありかつ経済学者である。人間の生身に向き合って、それが発する非言語的なシグナルを聴き取る能力と、非情緒的な統計数値を分析して、その背後にひそむ人間的営為を透かし見る能力の二つをともに具えている科学者は(ものすごく)稀有である。そういう希有な人物が何を語るのか刮目して読んで欲しい」
平田オリザ氏(劇作家)
「本書を壮大な夢物語と捉えるか、地方に残された数少ない生き残りの秘策と捉えるか、自治体の側の見識が問われる」
【主な内容】
日本は、経済指標、男女平等、報道の自由、大学ランキングなどあらゆるジャンルですでに「先進国から脱落した」と呼べる状況になっている。
本書では、ITやAI等を駆使したイノベーション誘導型の政策を「プランA」と呼ぶが、その実現の可能性はほとんどゼロであることを、データを基に詳述。
これに対し、著者が提唱する「プランB」は、医療・教育・芸術を融合させた新たな分野で雇用を創出し、所得を倍増させる画期的なアイデアだ。
コロナ後の世界を見据え、地方移住を促し、1%の富裕層を潤わせるのではなく、残り99%の人々の生活を豊かにする具体的な方法を提示。
さらには、日本が生き残る道として北東アジア経済共同体を構想する。
【目次】見出しは抜粋
第1章 なぜ「プランA」は日本で失敗するリスクが高いか
グローバル企業の視界から消えつつある日本/「プランA関連の日本企業支援」を掲げながら、失敗が続く日本政府の政策
第2章 「プランB」とは何か?
プランAが「成功した」米国で、将来「生き残る」産業部門とは?/日本のプランBが含むべき「需要がなくならない」産業部門・職種/日本のプランB関連産業の景気刺激と雇用創出の効果は大きい
第3章 「プランB」が地方経済を救う
実体経済を「回す」ために必要なのは、プランB関連の雇用の創出/「上がらない、回らない、漏れる」地方経済を助長してきた不適切な経済評価/
第4章 日本再生のためのビッグ・ピクチャー
プランBの一例の潜在的経済規模は米国で100兆円、日本で14兆円/プランBが含む「新しい予防医療」分野で大規模な雇用創造/大都市の綱渡り生活者に薦める、プランBの一環としての地方移住/地方の「非」営利部門だけが可能な「所得倍増計画」
【著者プロフィール】
兪炳匡(ゆうへいきょう)
医療経済学者・医師。神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センター教授。
ハーバード大学にて修士号、ジョンズ・ホプキンス大学にて博士号取得。米国疾病管理予防センター(CDC)エコノミスト、カリフォルニア大学デービス校医学部准教授などを経て現職。米国にて25年間、医療経済学の研究・教育に従事。「ブログ:www.bkyoo.org/」
◆ゴールは男女共同参画社会
政府の男女共同参画会議議員、専門調査会会長を長年務め、第一人者である著者のライフワークの書。安倍政権の目玉「女性活躍推進」は手段にすぎず、「男女共同参画社会がゴール」を持論に、「男女共同参画」基本計画の策定から監視までの流れを追い、男女平等の進化の過程を見通します。男性中心型労働慣行の変革(男性正社員の長時間労働からワークライフバランスへ)、固定的な性別役割分担意識の解消(男は仕事・女は家庭から共働き・イクメンへ)がなぜ鍵かを説き、次世代への諸課題を明らかにします。報告書・議事録から要所を抜粋し、歴代の総理発言を網羅するなど、資料的価値を備えた本書は、女性学研究の基本文献となるでしょう。著者は日経新聞家庭部長等を経て、女性労働協会会長、『男女共同参画の時代』(岩波新書)など著書多数。
跡見学園や東洋女学校など明治期から現在まで続く女子高校、女子大学を中心に、その建学の理念、当時の授業内容を調査、「和洋裁伝習」などの職業訓練や「良妻賢母」の養成など、現代の教育に通じる男女不平等の要素を詳細に検証する。
「男女平等なんて幻想です」。21世紀のいまだ男社会という現実を真正面から見つめて導き出す女性の生きる道とは? 国内外の大女優たちを撮影し続ける耽美派写真家・下村一喜による特異な女性論。
時に不祥事やミスなどから批判の対象になる公務員だが、地道に社会を支えつつ同時に変化を促す素晴らしい仕事だ。豊富な経験を元に、その醍醐味を伝える。
イプセンの『人形の家』から130年あまり、たくさんの「ノラ」たちの活躍が、世界でもトップの男女平等を実現した。男女の政治的平等を確立し、女性の社会的進出を後押ししたクオータなど、進んだ社会制度と様々な分野で活躍する女性たちの姿を生き生きと伝える。
まえがき
第1章 クオータは平等社会へのエンジン
1 女性四〇%内閣の衝撃
2 ブルントラント首相と会見
3 クオータを初めて実行させた女性
4 クオータを必要とした政治的土壌
第2章 虐げられた時代
1 国立女性博物館を訪問
2 自己決定権を求めて
3 支配者が使う五つの手口
第3章 女性の政治進出でこう変わった
1 保育園待機児童いまやゼロ
2 鉄は熱いうちに打て
3 首相もとったパパ・クオータ
4 離婚と子どもの救済
5 女性最多市議会を探訪
第4章 自信をつけたノラたち
1 女性初! 南極点無支援単独踏破
2 経済界に女性重役ラッシュ
第5章 ルポ・国政選挙2009
1 七党中四党が女性党首
2 髭と賃上げ
3 小さな地方の大きな役割
4 政治をタブーにしない教育
5 新ノルウェー人と選挙
第6章 100年遅れを挽回するには
注・参考文献
年表ーーノルウェー女性の闘いの歩み
あとがき
◆先進諸国のなかで、日本の男女平等の度合いが最低ランクなのはなぜか? 学歴の男女差が縮まり、企業が両立支援策を推進しても、なぜなかなか効果が現れず、逆に悪化している指標まであるのはなぜか? 日本を代表する社会学者が日本や海外の豊富なデータと最新の統計分析手法をもとに解明する。
◆分析の結果、現在の「働き方改革」や「一億総活躍社会」の取り組みにとっても示唆に富む、次のような事実が明らかになる。
*「女性は離職しやすく、女性への投資は無駄になりやすい」という企業側の思い込みが、女性活用の足かせとなっている。
*労働時間あたりの生産性が高い国ほど女性活躍推進を進めやすいが、長時間労働が根付く日本では進めにくい。
*管理職割合の男女差は、能力からはほとんど説明がつかず、性別や子供の年齢、長時間残業が可能かどうかが決定要因となっている。
*女性の高学歴化が進んでも、低賃金の専門職(保育・介護・教育など)に就く女性が多く、高賃金の専門職(法律職・医師など)になる割合が著しく少ないため、賃金格差が広がることになっている。
◆著者の山口一男氏は、社会学で世界最高峰の位置にあるシカゴ大学で学科長まで務めた、日本人学者としては希有の存在。
第1章 女性活躍推進の遅れと日本的雇用制度ーー理論的オーバービューと本書の目的
第2章 ホワイトカラー正社員の管理職割合における男女格差の決定要因
第3章 男女の職業分離の要因と結果ーー見過ごされてきた男女平等への障害
第4章 ホワイトカラー正社員の男女の所得格差ーー格差を生む約80%の要因とメカニズムの解明
第5章 企業のワークライフバランス推進と限定正社員制度が男女賃金格差に与える影響
第6章 女性の活躍推進と労働生産性ーーどのような企業施策がなぜ効果を生むのか
第7章 統計的差別と間接差別ーーインセンティブ問題再訪
第8章 男女の不平等とその不合理性ーー分析結果の意味すること
「女は成仏できない」(五障)、「女は男に変身することによって成仏できる」(変成男子)--仏教は、女性を蔑視しているのか? 古くて新しいこの疑問を、サンスクリット、漢訳からの豊富な引用と緻密な論で質してゆく。インド思想研究の第一人者が正面から挑んだ、21世紀の「ジェンダー仏教論」。※原本『仏教のなかの男女観ーー原始仏教から法華経に至るジェンダー平等の思想』(2004年、岩波書店刊)を改題・改稿
日本の科学技術分野のジェンダー平等が進まないのは、本気度が足りないからである。本書は、日本、欧米諸国、中国における科学技術分野の女性参画拡大政策を、統計データや口述史、インタビューを通して分析。日本の現状と課題を描き出し、これからの科学技術やジェンダーを展望する。
はじめに
序章 女ことばという不思議
女性の言葉づかいは千差万別/ルールとマナー/習得することば/翻訳の世界/女らしさ以外の価値/ 「最近の」言説/言語行為/言語イデオロギー/言説が構築する/○○について語る/歴史的言説分析/積み重なる価値
第1部「女らしい話し方」 規範としての女ことば
一章 マナー本は鎌倉時代からあった
況して婦人は静かにして奥ゆかしきこそ/女訓書の流行/女子庶民の手習い/男尊女卑から「つつしみ」へ/維新後も変わらない女訓書/嫁・妻から女性国民へ/ 「女は話すな」と「言うべき時は言え」/現代でも有効な規範
二章 ルールはどのように強化されるのか
起源としての女房詞/女房詞への憧れ/式亭三馬の笑い/男も使う/ 「男は使うな」/女房詞と女訓書/女房たちの創造性
第2部「国語」の登場 知識としての女ことば
三章 男ことばの特別な男らしさ
国語イデオロギー/東京基準の標準語/東京語もいろいろ/言文一致論争の不思議/男女の話し言葉は異ならない?!/ 「男の国語」/国語の隠れた男性性/口語文典と国語読本/書生言葉/ 「たまへ」と「てよ」「だわ」/ 「男ことば」は特殊扱い
四章「女学生ことば」誕生
女学生のセリフ/学問する女への苛立ち/書生言葉の女子学生/ 「てよだわ言葉」/ 「遊ばしやがるんだとさ」/言文一致小説/ハイカラに/ 「てよだわ」の普及/軽薄さ/女学生ことばの定着/めす猫も「てよ・だわ」/性の対象となる/セクシュアリティ/標準語のセクシュアリティ/女学生ことばの力/ジェンダー化し国民化する/ 「よくってよ」小説/内なる他者、女性国民/女の創造性を取り込む/ 「国語」と「国民化」
第3部 女ことば礼賛 価値としての女ことば1
五章「女ことばは日本語の伝統だ」
日本を背負う言葉/起源は女房詞と敬語/天皇制と女房詞/起源の捏造・伝統の創造/日本の誇り「女ことば」/国語の守護者/植民地政策/ひとつではなかった国語/日本語の優秀さの証/女ことばへの賞賛/ナショナリズムの時間的矛盾/変われない女ことば/戦後も続いた伝統化/女性の言葉の乱れが気になる
六章「日本語には女ことばがある」
女性の言葉と兵隊の言葉/言葉の性差/ 「例外」として/女学生ことばも国語/女性用という但し書き/女ことばは標準語だけ/ 『アサヒ読本』の性別/歓迎された女の国民化/銃後の守り/家族国家観/総動員体制と国語の性別/特定の任務
第4部「自然な女らしさ」と男女平等 価値としての女ことば2
七章「女らしさ」と女ことば
占領政策と男女平等/ 「女ことば」批判/ 「女ことば」擁護/社会的な・自然な女ことば/男女平等から「女ことば」を守る
八章 日本語には、なぜ女ことばがあるのか
「国語の性別」を教え続けた教科書/天皇制国家から切り離す/墨塗りされない部分/ 「ぼく」と「わたし」の教科書/国語学者と人権意識/天皇制を破壊する男女平等/家族国家観の危機/生き延びた女ことば
おわりに
図版出典一覧