ユングの弟子の中でも、『意識の起源史』や『グレート・マザー』などの大作によってユング心理学を最も創造的に発展させたノイマンの芸術論を収める。本書は集合的普遍的無意識の立場から、創造的人間ないし創造的過程について鋭い分析を加え、また現代芸術に現れている現代人の心の状況について巨視的に展望している。特に、フロイト論文をふまえ、「永遠の少年」としてのダ・ヴィンチを考察した論文は、今日的でユニークである。今まであまり紹介されなかったユング派による芸術論を理解するのに格好の書。
[目次]
まえがき
第一章 レオナルド・ダ・ヴィンチと母元型
1 はげたか幻想
2 その生涯ーー太母の若い息子
3 大地の元型ーー「岩窟の聖母」と解剖学
4 ソフィア体験ーー「モナ・リザ」と「聖アンナ」
5 永遠の少年ーー「洗礼者ヨハネ」と「バッカス」
第二章 芸術と時間
1 芸術の意味ーー時代との関わり
はじめに/人間の発達と芸術/芸術の同時代との関わり方/芸術の超越
2 われわれの時代ーー希望
文化規範の図式化/われわれの時代の芸術/混沌と暗黒の中で/新しいものの誕生
第三章 マルク・シャガールに関するノート
訳者あとがきーー「創造の病」と「永遠の少年」
何のための芸術か?──メニングハウスの問いは、ダーウィンの進化論美学へと行き着いた。近代的制度としての芸術および芸術家が生まれるはるか以前、太古の昔に人間の技芸はいかなる機能を担っていたのか。ダーウィンが性淘汰を理論化した大著『人間の由来』の精読を通じて、美の感覚についての進化論的仮説とカントらが論じた哲学的美学を架橋する。著者による全面的な改訂がほどこされた決定版。
序 説
人間の技芸の進化の転用説
第一章 競争的な求愛と美的判断/選り好み──ダーウィンの技芸モデル
一 「美の感覚」──美的長所と美的判断についてのダーウィンの全般的な仮定
二 ダーウィンの視覚美学──身体「装飾」の理論から人間の視覚芸術へ
二・一 人間の外観の第一装飾としての裸出した肌
二・二 人間の自己彩色、自己装飾、自己形成(変形)の技芸
二・三 見えないものを見る──裸出した肌から美的想像へ
三 ダーウィンの音楽と修辞の理論
三・一 性的「歌手」としての鳥類、哺乳類、人間
三・二 音楽に喚起された感情についてのダーウィンの理論
三・三 言語、修辞、文学における性的原始音楽の遺産
四 クジャク/鳴禽類と人間の芸術家──比較の功績と限界
第二章 社会的な協力と結束の推進者としての芸術
一 高コストで競争的な信号としての芸術、そして「マザリーズ」仮説
二 選好された同盟相手に「求愛する」高コストな実践としての芸術的な複合媒体パフォーマンス
三 集団内の協力/結束を推進するものとしての共同音楽制作と複合媒体パフォーマンス
四 技芸の競争的効果と協力的効果の複合的混合
第三章 個体系統的自己形成(自己変形)としての技芸との取り組み
第四章 人間の技芸の進化の転用モデル──「美の感覚」、遊戯行動、テクノロジー、そしてシンボル認知が力を合わせるとき
一 美の感覚
二 性的求愛、遊戯、そして技芸
三 テクノロジーと技芸
四 シンボル認知/言語と芸術
四・一 ここと今を超越する──想像力と物語性
四・二 曖昧性と不確定性への寛容と適性
四・三 欺瞞と自己妄想のリスクとポテンシャル
五 相互作用する四つの転用適用
訳 注
訳者あとがき
書 誌
志望校攻略に欠かせない大学入試過去問題集「赤本」
芸術文化には教育や福祉、医療などの領域で生きる力を育み、よりよい生を送ることができるようになる「人づくり」と、人々が暮らす地域や都市で芸術文化によって課題解決が図られ、経済効果がもたらされる「街づくり」の作用がある。
「芸術文化は、人を元気にし、まちを活性化する」
各地の事例をもとに芸術文化と地域、そして社会の関係性を整理し、その担い手たちの活動を紹介。アートNPOとして地方都市で約20年活動し、文化政策・アートマネジメントの研究者でもある著者が、志ある人の背中を押す書。
はじめに
第1章 芸術文化と地域づくりの関係
1. 「文化芸術」と「芸術文化」
2. 「地域」と「社会」
3.芸術文化と地域づくり
4.芸術文化と地域づくり〜二つの側面〜
5.芸術文化による地域づくりの多様な担い手
第2章 芸術文化と人づくり1
1.学校にアーティストがやってくる〜アーティスト派遣の意義〜
2.アーティストによる学校での取り組みの広がり
3.海外における取り組み
第3章 子どもの芸術体験の意義 〜ドラマスクール&ミュージカル制作「子どもの時間」〜
1.教育のための演劇的活動
2. 「子どもの時間」
3.大人になった参加者は今
4.ドラマと人間の成長
第4章 芸術文化と人づくり2 〜医療・福祉と芸術文化〜
1.医療と芸術文化の関わり〜その事例〜
2.福祉と芸術文化の関わり〜その事例〜
3. 「文化権」の考え方
第5章 芸術文化と街づくり
1.廃校・空き家の再生とアート
2.過疎地域を国際芸術祭で活性化
3.まちと人のバリアフリー化
第6章 創造都市論
1.創造都市論とは?
2.ヨーロッパにおける創造都市の象徴的事例
3.日本における創造都市への取り組みの事例
4.創造都市の展開
5.創造都市の条件
第7章 創造的な地域づくり
1.やねだん(鹿児島県鹿屋市柳谷集落)〜空き家を活用したアーティスト誘致と地域再生〜
2. 「やねだん」地域再生のポイント
第8章 文化ホールの役割
1.文化ホールの役割
2.芸術文化振興と芸術文化を通じた地域振興
3.文化施設の運営手法
4.文化ホールの運営事例
第9章 文化政策と文化行政
1.文化政策の流れ
2.法制度の整備
3.文化「行政」から文化「政策」への転換
4.文化行政の今
第10章 企業メセナの動向
1.企業メセナとは
2.CSR とSDGs
3.企業メセナ活動の動向 〜「企業メセナ活動実態調査」から〜
4.公益社団法人企業メセナ協議会の活動
第11章 アートNPO とアートボランティア
1.NPO とは?
2.アートNPO
3.アートボランティ
第12章 芸術文化と社会づくり
1.社会包摂とアート
2.地域共生社会とアート
むすびにかえて
「芸術とは生きること」と言った太郎の人生は、まさに波乱万丈。権威、常識そして自分自身と闘いぬいた男の物語。
問うこと、考えること、語り合うこと。はじめの一歩に。
シリーズ累計23万部。フランス発、世界中で翻訳された「哲学絵本」最新刊。
推薦します! ……平田オリザさん
「美しいってどういうこと?」「誰がそれを決めるの?」…
さぁ、これは大問題。
子どもと時間をかけて対話するのが苦手なお父さん、お母さん。
対話の体力をつけるための訓練に、最も適した本です。
私も子どもと、この絵本を手に、早く話がしたいな。
うつくしさについて、かんがえることは、みんなおなじ?
うつくしいものって、なに?
うつくしいもののこと、きちんとりかいするべき?
ぼくたちみんな、芸術家?
芸術家なら、自由に作品をつくれるの
芸術って、なんの役にたつ?
この本には、美と芸術って、なに?を考えるための大きな問題が6つ。
いろんな考えをあれこれ組み合わせたり、ふだんは見えていないところをのぞきこんだりしながら、
ほかのだれにもたどりつけない、きみだけの答えをさがしてみよう。
こども哲学は、自分について、人生について、世界について、
あたまいっぱいの疑問と向き合うことになったこどもたちが、
はじめの一歩をふみだすための羅針盤です。
どこかで聞いたことのある答えでお茶をにごすのではなく、
こどもと本気で語りあい、いっしょに考えてみたい。
そう願うすべてのおとなたちにも、ぜひ手にとってほしいシリーズです。
特別付録:日本版監修・重松清の書き下ろし掌篇「おまけの話」が本の最後についています。
世界最高峰の美術史家5名がアートの流れを時系列で詳説した〈アートの教科書〉待望の日本語版。
英語圏を中心に絶大な影響力を誇る「オクトーバー派」。その中心メンバーである、ハル・フォスター、ロザリンド・E・クラウス、イヴーアラン・ボワ、ベンジャミン・H・D・ブークロー、デイヴィッド・ジョーズリットが書き下ろした渾身の美術史。
世界各国で反響を呼んだ大著 “ART SINCE 1900” の全訳。
ピカソ、マティス、デュシャン、ポロック、ウォーホル、具体美術協会、草間彌生、デイミアン・ハースト、アイ・ウェイウェイなどの芸術家・グループ、
キュビズム、バウハウス、抽象表現主義、ミニマリズムなどの運動・動向、
モダニズム、ポストモダニズム、カルチュラル・スタディーズ、ポストコロニアリズムなどの思潮・思想を
800を超える作品図版とともに取り上げながら明快に論じる。
グローバルな視点、ユニークな論点、最先端の理論、そして歴史的な網羅性。
20世紀から現在までのアートを知るための必要なすべてを備えた決定的な名著。
【本書の構成】
5つのイントロダクション
130の年代順項目(1900年から現在まで)
41のコラム
2つの座談会
用語集・参考文献・索引
ジョン・ラスキン(1819 -1900)19 世紀イギリス・ヴィクトリア時代を代表する思想家、美術評論家。
当時イギリスでは産業革命の絶頂期を迎え、それに伴い新しい社会問題が生まれていた。工業化による公害、技術革新による失業者の急激な増加。功利主義を推し進めた結果、生まれたものは環境破壊と貧富の差、人間性の欠落であった。
ラスキンが教示するのは、芸術とは人間が労働の中に見出す喜びの表現だということである。だが、労働は分断された。人間は単なる切れ端に分けられた。ラスキン去って1世紀、その状況は今日も変わらない。美がいま一度、実り多き労働の自然でかつ不可欠の随伴物となるために、国家と国民はなにをなすべきか。
全ての生産活動と社会活動に人間性を取り戻すヒントとなる名著を新訳で刊行。
序 芸術による労働の聖化
新訳版の発刊にあたって
再版のまえがき
初版の訳者まえがき
凡例
序文
第一講 芸術の発見と適用
発見
適用
第二講 芸術の蓄積と分配
蓄積
分配
補遺
一、父権
二、公的扶助を受ける権利
三、能力訓練学校
四、社会の嗜好
五、新需要の創出
六、文学の経済論
七、国家の水先案内人
八、絹と紫
至極のエッセイ45本に加え、文庫版の「おまけ」9本&「あとがき」を収録。あなたの心の中でうごめく「曖昧な感情」に、「曖昧なまま」そっと寄り添ってくれる沢山の言葉たちー最果タヒ初のエッセイ集が待望の文庫化!
幅広い読者を持つ代表的な芸術総合雑誌
画家、デザイナー、建築家、作家、音楽家……時代とジャンルを超えたアーティストの家250軒!
アーティストが自分自身のためにデザインした家。そこは、生活の場であり、技術や思想が反映された芸術作品であり、インスピレーションを与えてくれる場所でもあります。本書では、歴史上の人物から現役のアーティストまで、世界的クリエイターたちの自宅を紹介。美しいインテリアの中に込められたストーリーを紐解くと同時に、アーティストの知られざる一面も見えてきます。
〈収録アーティスト〉
【アート】
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ポール・セザンヌ
クロー・ド・モネ
パブロ・ピカソ
フランシス・ベーコン
ルネ・マグリット
サルバドール・ダリ
ラファエロ
ルーベンス
フリーダ・カーロ
マルク・シャガール
ジョアン・ミロ
サイ・トゥオンブリー
ジャクソン・ポロック
ウィリアム・モリス
河井寛次郎
イサム・ノグチ
ドナルド・ジャッド
【建築・デザイン】
ル・コルビュジエ
チャールズ&レイ・イームズ
テレンス・コンラン
ザハ・ハディド
坂茂
オットー・ワーグナー
フランク・ロイド・ライト
オスカー・ニーマイヤー
ヘリット・リートフェルト
アルヴァ・アアルト
フランク・ゲーリー
【ファッション】
ガブリエル・シャネル
クリスチャン・ディオール
ユベール・ド・ジバンシィ
イヴ・サンローラン
ジョルジオ・アルマーニ
マーク・ジェイコブス
アレキサンダー・マックイーン
【文学】
アガサ・クリスティ
アーネスト・ヘミングウェイ
ヴァージニア・ウルフ
マーク・トゥエイン
ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ
ヴィクトル・ユーゴ
チャールズ・ディケンズ
エミリー・ブロンテ
ジャン・コクトー
ジャン・ジャック・ルソー
ヘンリック・イプセン
【音楽・映画】
ルイ・アームストロング
ジミ・ヘンドリックス
フランク・シナトラ
デヴィッド・ボウイ
エルヴィス・プレスリー
ジュゼッペ・ヴェルディ
ピョートル・チャイコフスキー
ジャコモ・プッチーニ
フランツ・リスト
チャーリー・チャップリン
他
文芸批評をのりこえる「作品科学」の誕生。「内的読解」と「外的読解」の不毛なアンチノミーを克服し「文学場」の生成と構造を活写。
二〇世紀最大の思想家ベンヤミンはメディア論・芸術論においてもいまだに最も鮮烈にして核心的な震源であり、いまもその可能性は汲み尽くされていない。「シュルレアリスム」、「写真小史」、「技術的複製可能性の時代の芸術作品」(第二稿)、「生産者としての執筆者」、「叙事的演劇とは何か」、フックス論など重要なテクスト群を第一人者が精選して全面的に訳し下ろした決定版。
美術系4コマの決定版「GA」第2巻がついに登場!!
今回もカラー原稿盛りだくさんなスペシャル仕様!!美術大好きな人もあまり興味ない人も、絶対損はさせない1冊。如月たちと一緒にアートな気分に浸ってみてね!!
本阿弥光悦、長谷川等伯、尾形光琳、葛飾北斎など、国内外に知られる巨匠たちは、なぜそろって法華衆だったのか。一見すると彼らの作品に宗教的な色合いはない。日蓮生誕800年の節目に「法華芸術」という新しい視点から概観する日本美術史論。宮島達男氏(現代美術家)との対談、河野元昭氏(東京大学名誉教授)へのインタビューも収録。
はじめに
第1章 法華衆とその作品
本阿弥光悦──法華芸術の"プロデューサー"
俵屋宗達──「琳派」の光源
狩野永徳──天下人に愛された絵師
長谷川等伯──桃山画壇の雄
樂道入──型の中で型を破る
狩野探幽──江戸狩野派の礎を築く
尾形光琳──「琳派」の大成者
尾形乾山──誇り高き陶工
葛飾北斎──変わり続けた絵師
歌川国芳──奇想天外の絵師
河鍋暁斎──即興の名手
神坂雪佳──今につながる「琳派」
速水御舟──世界的な大芸術を
第2章 西洋との出会い
西洋に広がった法華芸術
「北斎」から「HOKUSAI」へ
第3章 「法華衆の芸術」をめぐって
対談 宮島達男(現代美術家)
インタビュー 河野元昭(東京大学名誉教授)
おわりに
法華衆関連年表
ミケランジェロは、イタリア・ルネサンスのもっとも重要な芸術家の1人と考えられています。孤独を好み、休むことなく仕事をした彼は、彫刻家であり、画家であり、建築家であり、そして詩人でした。多くの才能をもったミケランジェロの世界にようこそ!
《ダヴィデ像》や《最後の審判》など作品説明も充実。
小学生低学年から。
芸術とは「眼に見えたもの」の再現ではなく「知っていること」から創られる。絵画や彫刻にせよ建築や都市にせよ、優れた独自の表現が確立された時、そこには、かつてなかった精神的価値に裏打ちされた空間認識が根ざしているに違いない。原始時代の洞窟壁画、ギリシアの神殿と彫刻、ゴシック建築、ルネサンスの理想都市、鉄とコンクリートと工業化から現れた世紀末芸術、20世紀に花開く抽象芸術……。自己と対象との関係において際立った表現様式が持つ文化史的・精神的背景を解き明かす、圧倒的な芸術論。西洋美術の碩学の隠れた名著。解説 三浦 篤
原始空間の特質
ギリシャ人の空間意識
イタリア美術の空間意識
ゴシック空間の象徴性
ルネッサンスの理想都市
新しい技術と空間的可能性
世紀末芸術の空間意識
キュビスムの空間意識
抽象的空間の成立ーー抒情と幾何学
あとがき
解説 三浦篤
目次より
【第I部 創造と想像】
第1章 対談芸術と科学の邂逅 対談:千住博×酒井邦嘉
第2章 ベートーヴェンはなぜすごいのか 曽我大介
第3章 マンダラ:視覚化された最高真理ーそして芸術への傾斜ー 正木晃
第4章 理学・工学・アート・デザインとウェルビーイング 前野隆司
【第2部 人と生物】
第5章 「温故知新」の普遍性 〜能と論語とbeyondAI 〜 安田登
第6章 歩行について:界例からのライヴ・アート(生の芸術)考 外山紀久子
第7章 科学論の中の美と芸術ー近代日本の見た「実在」 岡本拓司
第8章 科学と芸術をめぐる近代のパラドックスーゲーテ自然科学における形態学と菌類生物の〈ポリネーション〉/試論 前田富士男
第9章 生命を主体とする哲学ー南方熊楠とユクスキュル 松居竜五
第10章 四次元の芸術ー南方熊楠と鈴木大拙からはじまる 安藤礼二
【第3部 都市と自然】
第11章 都市・まち・建築の熱環境の可視化 梅干野晁
第12章 科学と芸術をつなぐ多孔性モデルー生態学的都市論から見た世界 田中純)
第13章 庭園芸術が問う技術時代の総合 後藤文子
第14章 人間と自然の関係の文化「庭」の今 岡田憲久
2016年「障害者差別解消法」の施行により、文化施設全般に障害のある人への合理的配慮の提供が義務付けられたが、多くの施設では未だ対応がすすんでいない。2020年のオリンピック・パラリンピック開催により、現場の問題意識は高まっているものの具体的な規定や指針の不在が課題となっている。本書は、この現状に応えるべく、舞台鑑賞のバリアフリー化に先駆的に取り組んできた著者が、基本的な考え方から障害ごとのスタッフの対応の詳細まで、必須知識をコンパクトにまとめた初めての入門書である。障害者への「配慮」を考えることを通じて空間・サービスの意味を問い直す奥行きある内容となっている。
芸術はどこへ向かっていくのか。激しい時代の変化に晒される芸術、そして美意識。その時代だからこそ、美術史家、経済学者、哲学者、比較文学者、動物行動学者、音楽学者、そして画家、陶芸家、版画家、指揮者、演奏家、能楽師も加え、これからの時代の芸術とは何かを考える。京都府立文化芸術会館で行われ全国から観衆を集めた講座。激しい討論、パネルディスカッションの記録。連続九回講座の白熱の議論をいまここに再現する。
はしがき
■第1講
激動の一九世紀、二〇世紀、そして(高階秀爾)
市場社会における芸能・芸術の評価(猪木武徳)
鼎 談(高階秀爾・猪木武徳・國分功一郎)
■第2講
美に想う──地中海から(青柳正規)
今問いかけるアートのチカラArt in Hospital(山本容子)
対 談(青柳正規・山本容子)
■第3講
ヒト以外の美意識──ゴリラから学ぶ(山極壽一)
美の不純性、そして批評について──哲学は美を捉えているか?(國分功一郎)
対 談(山極壽一・國分功一郎)
■第4講
音楽は何処へ──一九世紀から振り返る二一世紀(岡田暁生)
■第5講
言語の彼方へ 打ち震え揺さぶるアート(樂吉左衞門)
僕はなんでこんな作品を作っているか(会田 誠)
鼎 談(樂吉左衞門・会田 誠・高階秀爾)
■第6講
演奏家から──今まで言わなかったこと(井上道義/聞き手 通崎睦美)
僕から見える日本の美術界の状況(会田 誠)
鼎 談(井上道義・会田 誠・通崎睦美)
■第7講
芸術の評価軸とジャンルの拡散(高階秀爾)
フィールドワークの美学とリテラシー(山極壽一)
鼎 談(高階秀爾・山極壽一・岡田暁生)
■第8講
あらためて詩歌の森へ その1(芳賀 徹)
あらためて詩歌の森へ その2(芳賀 徹)
「能」とは「能役者」とは(片山九郎右衛門)
■第9講
パネルディスカッション1(猪木武徳・岡田暁生・國分功一郎・高階秀爾・山極壽一・山本容子/進行 通崎睦美)
パネルディスカッション2(猪木武徳・岡田暁生・國分功一郎・高階秀爾・山極壽一・山本容子/進行 通崎睦美)
あとがき