Crosslinkテキストから言語聴覚士向けの新シリーズが登場!
噛み砕いた表現で詳しく解説する本文と,記載内容の理解を助ける図表やイラストを多用して視覚的にも理解しやすい紙面構成で広く長く活用できるテキスト。
各見出しごとの「POINT」で重点を置くべき重要事項が一目でわかり,「用語解説」や「補足」,「学習の要点」,「実践!臨床に役立つアドバイス」など,さまざまな角度からの情報を盛り込む囲み記事も満載。さらに学習に役立つ動画データ,音声データ付き。
(↑シリーズ共通です。本書の特徴などを追記していただけると助かります。)
第1章 言語学
1 言葉の特徴を考える(言語学の基礎) [建石 始]
(1) 言語とは何か
(2) 言語の基本的な性質
(3) 言語の特徴
2 日本語の音を考える(音韻論) [田川恭識]
(1) 音素
(2) アクセント
(3) 形態音韻論
3 日本語の単語を考える(形態論・意味論) [橋本直幸]
(1) 語とは何か
(2) 語の成り立ち
(3) 語種
(4) 語の意味
(5) 動詞の活用と自他
4 日本語の文法を考える(統語論) [清水由貴子]
(1) 格関係と項
(2) 文法カテゴリー(ヴォイス,テンス)
(3) 文法カテゴリー(アスペクト,モダリティ)
(4) 複文
5 日本語のバリエーションを考える [岩田一成]
(1) 地域方言
(2) 社会方言
(3) 敬語・やさしい日本語
(4) 言語変化
6 日本語の文字を考える [森 篤嗣]
(1) 言語における文字
(2) 漢字
(3) 仮名
(4) 表記法
第2章 言語発達学
1 言語発達を説明する理論
(1) 学習説 [矢口幸康]
(2) 生得説 [柳村 裕]
(3) 認知説 [矢口幸康]
(4) 社会・相互交渉説 [柳村 裕]
(5) 言語発達に関する理論のまとめ
2 前言語期の発達 [岩崎淳也]
(1) コミュニケーション行動の発達
(2) 共同注意の発達
(3) 発声行動・言語音知覚の発達
(4) 認知機能の発達
3 1〜2 歳の言語発達
(1) 初語の出現・語彙の増加 [岩崎淳也]
(2) 言語発達を促す大人の役割 [岩崎淳也,畦上恭彦]
(3) 構文の発達 [岩崎淳也]
(4) 象徴機能の発達
4 幼児期の言語発達 [佐々木香緒里]
(1) 語彙の発達
(2) 構文の発達
(3) 談話の発達
(4) 音韻意識の発達
5 学童期の言語発達
(1) 読み書き能力の発達 [佐藤妙子]
(2) 語彙・構文の発達 [廣瀬綾奈]
(3) 談話能力の発達 [廣瀬綾奈,岩崎淳也]
モーラ、音節、音楽と言葉の関係(テキストセッティング)、プロミネンスの衝突を俎上にあげ、東京方言以外の方言にも視野を広げて日本語の音韻構造を明らかにする。「一般言語学から見た日本語の音声」シリーズ3部作の最終巻。
【まえがき】より
本書は「一般言語学から見た日本語の音声」シリーズ(3部作)の3巻目として上梓するものである。このシリーズでは、まず2021年に『一般言語学から見た日本語のプロソディー』を、続いて2023年に『一般言語学から見た日本語の語形成と音韻構造』を刊行した。いずれも一般言語学の知見を取り入れて、日本語の音韻現象と音韻体系を日本語のウチとソトから分析したものである。第3巻となる本書でも、引き続き一般言語学の視点から日本語の音声現象を分析した。今回は前2巻で取り上げることができなかったテーマーーモーラ、音節、音楽と言葉の関係(テキストセッティング)、プロミネンスの衝突ーーを俎上にあげ、東京方言以外の方言にも視野を広げて日本語の音韻構造を明らかにしようとしたものである。
第1章 一般化と有標性
1.1 一般化
1.2 有標性
第2章 モーラと音節
2.1 これまでの研究
2.2 詩の韻律
2.3 音韻規則
2.4 形態規則
2.5 言い間違いと吃音
2.6 音楽のテキストセッティング
2.7 言語獲得/発達
2.8 フットの役割
2.9 まとめ
第3章 モーラと音節に関する史的考察
3.1 言語類型と日本語
3.2 モーラ方言と音節(シラビーム)方言
3.3 甑島方言との比較
3.4 鹿児島方言で現在進行中の変化
3.5 鹿児島方言のモーラ性
3.6 まとめ
第4章 歌謡と音韻構造
4.1 英語のテキストセッティング
4.2 日本語のテキストセッティング
4.3 Happy Birthday to Youの分析
4.4 野球の声援の分析
4.5 まとめ
第5章 プロミネンスの衝突
5.1 英語の「強勢の衝突」
5.2 日本語の「高音調の衝突」
5.3 モーラ間のプロミネンス衝突
5.4 母音と母音の衝突
5.5 子音と子音の衝突
5.6 まとめ
★作品社公式noteで「まえがき」公開中→「呪文の言語学 試し読み」で検索!
呪文もことばである。
ルーマニアには古い魔女文化がいまも残っているとされているーー。東欧在住20年の言語学者が、魔女大国とも呼ばれるこの地の民間伝承や実体験をひもとき、“呪文の正体”に迫る。不思議でちょっと怖い呪文の世界をめぐる、まったく新しい言語学エッセイ。
◎附:「言語学者から魔女へのインタビュー」
◎カヴァー写真:スクリプカリウ落合安奈
*
〈ちちんぷいぷい〉、〈アブラカダブラ〉、〈ビビディ・バビディ・ブー〉……この世はさまざまな「呪文」で溢れている。(…)幼いころの私たちにとって身近なものであった呪文だけれども、そもそもあれは何だろうか。単なる語の羅列に過ぎないのだろうか。(…)本書では、(…)言語学者が「呪文という聖域」に片足を突っ込んで、先人たちの研究を足掛かりにさらに深いアプローチを試みる。--本書より
*
【目次】
まえがき
1 魔女
2 魔術
3 呪文
言語学者から魔女へのインタビュー 山田エリーザ
あとがき
注/参考文献/図版出典
まえがき
1 魔女
100回ひゃっくりすると、ちぬの/あれから30年/ルーマニア留学/先生は魔女?/留学ないない/吸血鬼/トランシルバニアの呪われた森での儀式/魔女とキリスト教/魔女狩り/魔女の東西/キリスト教の東西/魔女大国ルーマニア/「魔女」と「魔女像」の落とし穴/キリスト教による魔術の禁止/ルーマニア正教会と魔女/魔術師の学校/ルーマニアの魔女
2 魔術
「魔術」の名称/「魔女」の名称/魔術の定義/ルーマニアの魔術/マナの魔術/雨乞いの儀式「パパルダ」/ルーマニア人の魔術におけるロマの役割/魔術の構成要素/魔術の構成要素1魔術の役者たち/魔術の構成要素2魔術行為者の性別/魔術の構成要素3詠唱条件
3 呪文
呪文の継承/魔術書と識字率/呪文の差異/呪文の「理解性」/「理解不能性」の心理/ルーマニアの意味のないことば/口調と復唱/沈黙という呪文/呪文の宛先/魔力発生源/神話的創造物/護符/呪文の効果/ことばと呪文/ことばによる類感魔術/呪文の類型分類/ことばと呪文の境目/呪文の最小単位/ぼくのかんがえたさいきょうのじゅもん
言語学者から魔女へのインタビュー 山田エリーザ
あとがき
注/参考文献/図版出典
大津由紀雄氏(慶應義塾大学名誉教授・日本学術会議連携会員) 推薦!
日本語や英語の豊富な例をもとに、私たちのまわりに潜むことばの法則を解き明かします。楽しく読める、魅力たっぷりの言語学入門書。
楽しく読める、魅力たっぷりの言語学への入門書
*このキャッチを読んで「おや?」と思ったかた、ぜひこの本を読んでください。
「よくわかる」だけでなく、なにより楽しく読める、魅力たっぷりの言語学への入門書です。一流のことばの料理人たちが選りすぐった素材と腕によりをかけて作った料理の数々を気どらない雰囲気で楽しめます。
言語学の諸分野(言語学、日本語学、英語学、日本語教育他)を専攻する大学生、また一般読者にむけて、第一線の執筆陣が言語学・言語研究のおもしろさとことばの不思議さを伝える入門書。日本語や英語の具体的な例をあげ、日常生活に潜むことばの法則を読み解く。音声、形態、文法、意味、方言や社会言語学、心理言語学、歴史言語学、実験言語学や言語類型論、オノマトペ、手話と、主領域を幅広くカバー。
「カンタム」は強くない?
「ママ」は「パパ」より柔らかい?
「萌え」「ツン」メイドに名の傾向が?
「クリラ」は国民的怪獣になれない?
なぜ「天ぷらゾバ」じゃないの?
キャラも呪文も長いと強い?
身近にあるさまざまな言葉の不思議を、あふれるユーモアと本気の学術的アプローチで解き明かす! 人気言語学者の言語学・音声学の入門書的読み物。
文庫版解説・俵万智(歌人)
現代思想の源流のひとつとして現在も大きな影響を与えつづけている巨人バフチンの初期の代表作であるとともに言語哲学の基本文献。
目次
序論
第一部 言語哲学の問題がマルクス主義にもつ意義
第一章 イデオロギー学と言語哲学
第二章 土台と上部構造の関係の問題
第三章 言語哲学と客観的心理学
第二部 マルクス主義的言語哲学の道
第一章 言語哲学におけるふたつの思潮
第二章 言語 ことば 発話
第三章 言語的相互作用
第四章 言語におけるテーマと意味
第三部 構文から見た発話の形態の歴史(シンタクッスの問題にたいする社会学的方法の適用)
第一章 発話の理論とシンタックスの問題
第二章 〈他者のことば〉の問題
第三章 間接話法と直接話法、およびそれらの変形
第四章 フランス語・ドイツ語・ロシア語における疑似直接話法
原注
訳者あとがき
目次
序論
第一部 言語哲学の問題がマルクス主義にもつ意義
第一章 イデオロギー学と言語哲学
第二章 土台と上部構造の関係の問題
第三章 言語哲学と客観的心理学
第二部 マルクス主義的言語哲学の道
第一章 言語哲学におけるふたつの思潮
第二章 言語 ことば 発話
第三章 言語的相互作用
第四章 言語におけるテーマと意味
第三部 構文から見た発話の形態の歴史(シンタクッスの問題にたいする社会学的方法の適用)
第一章 発話の理論とシンタックスの問題
第二章 〈他者のことば〉の問題
第三章 間接話法と直接話法、およびそれらの変形
第四章 フランス語・ドイツ語・ロシア語における疑似直接話法
原注
訳者あとがき
狂言やキリシタン資料から近代日本文学までを分析し、日本語の時間表現の発展の頂点として現代標準語を位置づける。過去や完了の助動詞の交代や減少を、古代語の単純化とは捉えず、発話時を介さない直接的な相対時制の普遍化と、時制関係の近代的一般化として捉える。原著は1971年にモスクワで刊行。日本の近代語の成立を起点から終点まで綿密に論じた重要な研究成果であるにもかかわらずこれまで顧みられてこなかった。本邦初の翻訳。
原著者:Н.A.Сыромятниковスィロミャートニコフ(1911-1984)原著:Система времен в новояпонском языке
「やまかわ」と「やまがわ」は同じ? ロボット犬はどう数える?「ヘリコプターで山を登った」は変?「えーっと」と「あのー」の違いは?
私たちの身のまわりに溢れている"言葉"。無意識に使っているにもかかわらず、そのメカニズムを説明しようとすると、思わず「えーっと」と悩んでしまうことだろう。
言葉の面白さと奥深さに引きずり込むべく、言語オタクの「水野太貴」と言語学素人の「堀元見」が始めた YouTube チャンネル「ゆる言語学ラジオ」。ニッチなテーマにも関わらず、本書の刊行時点(2023年8月)でチャンネル登録者は21万人を越える。
本書を開き言葉の不思議さを知ってしまえば、きっとあなたも、友人との会話や街で見かける広告コピーが気になってしかたなくなるはずだ。ようこそ、「言語沼」へ。
※本書は、2023年4月にあさ出版より刊行された『言語オタクが友だちに700日間語り続けて引きずり込んだ 言語沼』の復刻版です。表紙は新たなデザインになっておりますが、書籍の内容に変更はございません。
「物語」、「語り」という観点から、言語学と隣接領域をわかりやすく解説した画期的な書。物語、神話、マンガ、うわさ、都市伝説、ナラティブ・ケアなどの豊富な事例から具体的に、音声、文字、翻訳、文法、談話分析、さらには物語論、文体論、会話分析を幅広く、楽しく学ぶ。構造主義、シナリオ術、サブカルチャー、ケアと自己物語などを通して、文化、芸術、メディア、フィールドワークなど、人類と文化を考える裾野を広げる。
英語、ドイツ語、エスペラント語、トキポナetc…
多言語を楽しく学び続ける著者による、絶対に「がんばらない」勉強の日々を描いたコミックエッセイ。
楽しく語学学習が続けられるヒントがそこかしこに見つかる1冊です。
第1章 「趣味:語学」な日常
・休日ルーティン
・平日ルーティン
第2章 語学ことはじめ
第3章 4技能別学習法 Listening, Speaking, Reading, Writing
・言語4技能とは
・Listening
・Speaking
・Reading
・Writing
第4章 楽しみつづけるために 絶対にがんばらない語学
・がんばらない語学のすすめ
・楽しみ続けるために1:興味のあるものを教材にする
・楽しみ続けるために2:ルーティン化しよう
・楽しみ続けるために3:ふり返ってみよう
・楽しみ続けるために4:メモを活用しよう
・楽しみ続けるために5:ほどほどで
第5章 目指せ、多言語話者
・多言語学習はじめました
・ドイツ語
・エスペラント語
・トキポナ
ことばと文化社会のかかわりに関心をもち、ディスコースを研究してみたい高校生、大学生、修士課程学生が手元に置いて役立つ研究と論文執筆のガイド。豊富な研究事例とともに日常会話の分析、インタビューのやり方からメディアディスコースの研究方法までをわかりやすく紹介。ディスコース研究のイミと面白さ、問いの探し方と研究方法、ゼミの場の活用から執筆の作法まで、論文完成の道のりを強力にサポートする一冊。
はじめに 井出里咲子
第1章 ディスコース研究をしてみませんか
井出里咲子
コラム1:卒論を書くという体験(1)
第2章 問いのタネの探し方、育て方
狩野裕子
コラム2:卒論を書くという体験(2)
第3章 方法の探り方と調査のプロセス
井濃内歩
コラム3:フィールドワークあれこれ(1)
第4章 ことばのやりとりを分析する
儲叶明
コラム4:フィールドワークあれこれ(2)
第5章 ナラティブ・語りを分析する
井出里咲子
コラム5:同意書の作り方
第6章 メディアディスコースを研究する
青山俊之
第7章 ゼミ的な場所のイミとその活用
井出里咲子
コラム6:卒論ゼミのスケジュール例
索引
執筆者紹介
フレーゲからラッセル、そしてウィトゲンシュタインへーー二十世紀初頭、言葉についての問いと答えが重なりあい、つながりあっていった。天才たちの挑戦は言語哲学の源流を形作っていく。その問いを引き受け、著者も根本に向かって一歩一歩考え続ける。読めばきっとあなたも一緒に考えたくなる。とびきり楽しい言葉の哲学。
★日本経済新聞 (2024.3.16)書評掲載★
☆PIVOTに著者出演『英語脳を手に入れる』(2024.3.14)☆
★メンタリストDaiGo氏YouTubeで紹介(2024.1.1)★
「ChatGPTの翻訳はますます巧みになっていくだろう。そんな時代に、外国語を学習する意味は何か」
ー今井むつみ(慶應義塾大学環境情報学部教授)
「言語が変わると認知はどこまで変わる? 衝撃の研究成果がこれでもかと挙げられ、驚きっぱなしだった」
ー水野太貴(ゆる言語学ラジオ)
自分では1つの言語しか話せないと思っていても、実際のところ人間の脳は、複数の言語を操るように設計されているー著者のビオリカ・マリアンは、その事実を明らかにした。
スペイン語を話す人もいれば、日本語を話す人いる。それと同じ意味で、「詩」という言語を話す人もいれば、「数学」という言語に堪能な人もいる。
しかし、ここでもっとも大切なのは、複数の言語を話す能力によって創造性の扉が開かれ、脳の健康や、認知をコントロールする力も手に入るということだ。
そして、複数の言語を話せるようになりたいのなら、今この瞬間に始めることができる。
新しい言語を獲得するたびに、情報をどう受け取り、どう解釈するかということが影響を受ける。
何を覚えているか、自分自身と周りの世界をどうとらえるかということ、さらには感情、洞察、意思決定、行動も、話す言語から影響を受ける。
情報を整理、処理、構築するときも、言語は欠かせないツールであり、だからこそ大きな進歩を起こす力にもなる。
『言語の力』は、数多くの科学的な研究を検証し、新しい言語を学ぶことの利点を紹介している。
【外国語を学ぶことの真の利点】
■アルツハイマー病やその他の認知症の発症を4年から6年遅らせ、「認知予備能」(脳が認知症の状態になっていても、症状が出にくい状態のこと)を強化する。
■子どもが第二言語を学ぶと、言葉をより俯瞰的にとらえるスキルが手に入り、ひいてはより高度なメタ認知プロセスや、合理的思考を鍛える基礎を固めることができる。
■生涯を通じて見ると、2つ以上の言語を習得することは、脳の実行機能の向上につながり、大切なものに集中し、そうでないものを無視するのがより簡単になる。
■創造性とダイバージェント思考(幅広く考えることで創造的な発想につながるような思考)を用いるタスクのスコアが向上する。
■母語以外の言語を使うと、より論理的で、より社会全体のためになるような意思決定を行う可能性が高くなる。
【世界で話題】
・ネクスト・ビッグ・アイディア・クラブの「文章と言語の不思議を解き明かす7冊」に選定。
・『Behavioral Scientist』の「2023年夏の本」の1冊に選定。
・『ワシントン・ポスト』『サイコロジー・トゥディ』『リテラリー・ハブ』など多数のメディアで紹介。
「言語学」と言われて思い浮かべる主だった分野を見渡せる言語学の概説書です。例を多く入れ、やさしい言葉で説明してあるので、言語学を勉強するための最初の1冊に最適です。半期の授業にも使いやすい全14章構成。各章末には、内容理解を確認し、さらに深い学びにつなげるための「問題」と「読書案内」が、そして巻末には「問題」の解答がついています。「社会言語学」「心理言語学」といった学際領域も扱っています。
〈目次〉
第1章 はじめにーようこそ言語学の世界へ
第2章 音の作り方(音声学)
第3章 音の使い方(音韻論)
第4章 単語のしくみ(形態論・語彙論)
第5章 意味の世界(意味論1)
第6章 単語間の意味関係(意味論2)
第7章 文のしくみ(統語論1)
第8章 文の意味(統語論2)
第9章 談話のしくみ(語用論1)
第10章 会話のしくみ(語用論2)
第11章 言語のバリエーション(社会言語学1)
第12章 言葉と変化(社会言語学2)
第13章 文理解(心理言語学1)
第14章 文産出(心理言語学2)
第1章 はじめにーようこそ言語学の世界へ
第2章 音の作り方(音声学)
第3章 音の使い方(音韻論)
第4章 単語のしくみ(形態論・語彙論)
第5章 意味の世界(意味論1)
第6章 単語間の意味関係(意味論2)
第7章 文のしくみ(統語論1)
第8章 文の意味(統語論2)
第9章 談話のしくみ(語用論1)
第10章 会話のしくみ(語用論2)
第11章 言語のバリエーション(社会言語学1)
第12章 言葉と変化(社会言語学2)
第13章 文理解(心理言語学1)
第14章 文産出(心理言語学2)
本書は、言語学の中でも比較的最近発展してきた領域と方法論を取り上げて解説する。なかでも、言語に対して心理や社会の観点からアプローチする「認知言語学」、「言語習得論」、「語用論」、「談話分析」、「社会言語学」に着目し、さまざまなトピックを紹介しながら解説していく。それらは、心理や社会という観点を通して人間にとって言語がどのような位置にあるのかを明らかにしてくれるだろう。最後に「心理と社会から見る人間の学」として全体を振り返り、「新しい言語学」の成果を俯瞰し、理論やトピックから見えてくるものを再確認する。
1.なぜ「新しい言語学」か?-新旧の違いー 2.認知言語学1-事態の捉え方と言語表現ー 3.認知言語学2-比喩ー 4.認知言語学3-カテゴリー化、多義語と意味変化、文法化ー 5.認知言語学4-認知言語学と命名論ー 6.言語習得論1-母語の習得と臨界期ー 7.言語習得論2-概念の獲得と語意学習ー 8.言語習得論3-多言語環境における言語習得ー 9.語用論1-言外の意味のコミュニケーションー 10.語用論2-意味論から語用論へー 11.語用論3-日本語の語用論ー 12.談話分析ー話しことばの連なりから見えてくることー 13.社会言語学1-社会におけることばのバリエーションー 14.社会言語学2-ことばの変化、ことばへの意識ー 15.心理と社会から見る人間の学
本書は、21世紀の言語・コミュニケーションの課題に「境界」と「周縁」の視点から迫る。ジェンダー、翻訳通訳、危機言語、移動する人々、方言やマイノリティ言語、言語実践のリアリティなどをテーマとする11の論考は、「境界」と「周縁」の恣意性、曖昧性、政治性、暴力性、潜在するイデオロギーを多様な論点と方法で顕在化させ、新たな研究の地平を照らしだす。
執筆者:新井保裕、新垣友子、井上史雄、尾辻恵美、木本幸憲、熊谷滋子、クレア・マリィ、寺尾智史、坪井睦子、滕越、三宅和子
ことばが世界をつくるのか。世界がことばをつくるのか。
元オリンピアンで著作も多く、「走る哲学者」とも呼ばれる為末大氏。
為末氏が現役時代から興味をもっていたというこの問いを、言語習得研究の第一人者である今井むつみ氏が受け止める。
私たちが意識せず使いこなしている「ことば」とは何だろうか。
「言語能力が高い」、「運動神経がいい」とはどういう状態を指すのだろうか。
スポーツでも言語の習得でも、繰り返しながらやさしいことから難しいことへ、段階をふんだ「学び」が必要になる。しかし、「学び」とは単なる知識の獲得ではなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそが本質であると今井氏は言う。その究極のかたちを為末氏は、調整力の高さ、すなわち「熟達」と呼ぶ。
私たちはどのように学ぶのか、そこに身体がどのようにかかわってくるのか。
「ことばと身体」を専門にする話題のふたりが、異なる立場から「学び」にアプローチする。
◆目次案
1章 ことばは世界をカテゴライズする
2章 ことばと身体
3章 言語能力が高いとは何か
4章 熟達とは
5章 学びの過程は直線ではない
時代とともに進化し続ける言語学。国家戦略、AI、滅びる言語、…現代に即した切り口も交えことばの研究の起源から最新言語学まで、全体像と各論点を学び直す。
日本語の動詞「ナル」は、主に事物の「出来(例:実がナル)・変化(例:氷が水にナル)」を専用に表すが、ユーラシアの諸言語にもこうした「ナル相当動詞」があり、「主格/ゼロ格」を伴って「出来」を表し(例:実(が)ナル・氷が水(が)ナル)、派生的に「変化」の意味を表す。本書はこうした「ナル・ナル相当動詞」を伴う「ナル的表現」をめぐる28言語の調査結果と、記述言語学・認知言語学、および哲学の観点に基づく論考47本を収める。