ある夜、キングス・アボット村の診療所の電話が鳴り響いた。休養隠遁中の探偵ポアロと友人の医師は、その電話で、村の富豪ロジャー・アクロイド卿が「殺された」という報せを知る。アクロイド邸に駆け付けた医師は、書斎の中でムーア人の短剣によって刺殺されたロジャー卿の死体を発見する。家人の要請により、エルキュール・ポアロが捜査に乗り出すが、巨額の遺産相続、行方をくらました富豪の養子、過去の不可解な毒殺事件、それに絡む正体不明の恐喝者など、事件は錯綜として、混迷の度合いを深めていく。そんな中、ポアロは関係者一同の前で、「みなさんのうち、どなたもが、なにかを隠しておいでになる」と指弾するのだった。名探偵ポアロの灰色の脳細胞は、果たして、真相に辿りつけるのだろうか…戯曲版ならではの息詰まる台詞の応酬ー舞台に上がった名探偵ポアロの毅然とした千両役者ぶりに、大向こうから「待ってました!」と声がかかる!“犯罪の女王”高峰アガサ・クリスティー最後の未踏ルートー『アクロイド殺し』の戯曲化作品(マイケル・モートン脚本)『アリバイ』が、旧訳から半世紀の時を経て、新訳完全版で、遂に、その幕を開ける!
誰が言いだしたのか、その土地は呪われた「ジプシーが丘」と呼ばれていた。だが、僕は魅了された。なんとしてでもここに住みたい。そしてその場所で、僕はひとりの女性と出会った。彼女と僕は恋に落ち、やがて…クリスティーが自らのベストにも選出した自身作。サスペンスとロマンスに満ちた傑作を最新訳で贈る。
愛されるキャラクターとあっと驚くトリックで、世界中で読みつづけられているアガサ・クリスティー。その作品には、内気で空想好きな幼少時代、進んで「人生の冒険」に飛びこんでいく性格、経済・技術の発展や戦争の経験など、アガサの人生そのものがつまっています。
フェラーズ夫人が謎の自殺をとげた翌日財産家のアクロイドが刺殺された。単なる財産めあての犯行なのか裏にかくされた秘密があるのか。財産をめぐる複雑な人間関係にポワロが挑む。新しい手法で話題になった傑作推理、小学上級から。
名探偵エルキュール・ポアロは友人であるミステリ作家のオリヴァ夫人から、田舎の屋敷グリーンショアに呼び出された。祭りの余興である犯人探しゲームで、何か不穏な事態が起こりつつあるようだ。なんとか事件が起きるのを防いでほしいー原稿が完成しながらもある事情から発表されず、近年になって発見された幻の中篇がついに登場!
ミステリーの女王は毒薬のエキスパートでもあった!アガサ・クリスティーが作品中で用いた14の毒薬を取り上げ、それぞれの特徴や、実際に使用された現実の犯罪など、かずかずの驚くべきエピソードを紹介。どのようにクリスティーが毒薬の性質を巧みに利用して、効果的なミステリーに仕立てたのか、その仕掛けをも解き明かす知的エンターテインメント。
「ミステリの女王」として知られるクリスティーは「美食の女王」でもありました。その作中にはじつに魅力的な料理が登場します。名探偵ポアロがたらふく腹に詰め込んだ、ステーキとキドニー・パイ。ミス・マープルをうっとりさせた、ブレックファースト。トミーとタペンスも驚いた、魔性のいちじくのサンドイッチなどなど…。美しい写真とともに、料理の作り方と秘蔵料理エピソードを収録しました。クリスティー・ファン必携。見て、作って、味わう、クッキング・フォトエッセイの決定版。
パーセルの最高傑作、クリスティの決定的名盤
イギリス・バロック最大の作曲家パーセル。その豊かな楽才が本領を見せる珠玉の舞台作品の中でも、最も精緻な作風を見せる傑作が、この『妖精の女王』といえるでしょう。『ディドーとエネアス』、『アーサー王』の成功の後に書かれたこの作品は、シェイクスピアの真夏の夜の夢に基づいた物語。印象的な愛の場面や超自然的現象の場面、音楽の機智に満ちた傑作です。16名の語り手、音楽の場面にも多数の歌手とダンサーを要する大規模にして才気迸る闊達な音楽を、クリスティが、めくるめく鮮やかなコントラストと機智で描きます。コンサートマスターは寺神戸 亮、通奏低音のチェンバロおよびオルガンにはクリストフ・ルセも参加、という充実の布陣です。(輸入元情報)
【収録情報】
● パーセル:歌劇『妖精の女王』全曲
ナンシー・アージェンタ(ソプラノ)
リン・ドーソン(ソプラノ)
ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)
チャールズ・ダニエルズ(テノール)
ジャン=ポール・フシェクール(テノール)
ベルナール・ルーヌ(テノール)
トーマス・ランドル(テノール)
フランソワ・バゾラ(バリトン)
ジェローム・コレア(バス)、他
レザール・フロリサン
ウィリアム・クリスティ(指揮)
録音時期:1989年7月
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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ミステリの女王アガサ・クリスティーの短篇から、冬をテーマにした作品を収録した傑作選。ポアロ、ミス・マープル、トミーとタペンス、クィン氏と、クリスティーを代表する名探偵たちが勢ぞろい。クリスティー・ファンとミステリ愛好家に贈るクリスマス・プレゼント。
厳寒のヨーロッパを走る豪華列車オリエント急行。イスタンブール発、フランス・カレー行きのその車内で、初老のアメリカ人富豪が複数の刺し傷を受けて死んでいるのが発見された。偶然同じ列車に乗り合わせていた名探偵ポワロは事件解決に挑むが、国籍や年齢、職業も異なる乗客にはすべて、完璧なアリバイがあった。大雪で立ち往生した列車内はさながら密室状態。事件は何を指し示し、いったいどこへ向かうのか?鮮やかな謎解きに息をのむ、ミステリーの傑作
「マープルの住んでいる村の名は?」などの初歩的な謎から「殺され方のベスト5は?」などの超難解な謎まで、クリスティーとその作品、ポアロやマープルなど登場人物、映画・TV化などに関する興味深いエピソードをクイズ形式にまとめ、関連したビジュアルを配した、楽しみながら、クリスティー通になれる雑学集。
パリからロンドンに向かう定期旅客機が英仏海峡にさしかかった時、機内を蜂が飛びまわり始めた。乗客の一人が蜂を始末したが最後部席には老婦人の変死体が。そしてその首には蜂の毒針で刺されたような痕跡が残っていた…大空を飛ぶ飛行機という完全密室で起きた異様な事件。居合わせたポアロが調査を開始する。
その朝、新聞の広告欄を目にした町の人々は驚きの声を上げた。「殺人お知らせ申しあげます。12月29日金曜日、午後6時30分より…」いたずらか?悪ふざけか?しかしそれは正真正銘の殺人予告だった。時計の針が予告の午後6時30分を指したとき、銃声が響きわたる!大胆不敵な殺人事件にミス・マープルが挑む。