女らしさとか男らしさって? 理系に男子が多いのは? 女性の総合職は少ないって聞くけど…… これらは「ジェンダー」にかかわる事柄です。本書は,あなたの常識に思わぬところから問いを投げかけます。読了後はいまより自由な世界が広がっていることでしょう。
Unit0 ジェンダー論はなにを明らかにするのか
第1章 性別をとらえなおす
Unit1 性別とはなにかセックスとジェンダー
Unit2 ジェンダーをとらえなおす
Unit3 セクシュアリティとはなにか
第2章 家族とジェンダー
Unit4 近代家族とジェンダー
Unit5 恋愛や家族をめぐる物語
Unit6 未婚化・少子化社会
第3章 労働とジェンダー
Unit7 女性の労働と賃金格差
Unit8 職場慣行
Unit9 ライフスタイルの中立とジェンダー
Unit10 無償労働とケアワーク
第4章 教育とジェンダー
Unit11 かくれたカリキュラム
Unit12 教育の男女格差
Unit13 ジェンダーフリー
第5章 日常生活とジェンダー
Unit14 演じられるジェンダー
Unit15 ストリートハラスメント,デートDV
第6章 国家とジェンダー
Unit16 国民国家・人権とジェンダー
Unit17 戦争と性暴力
Unit18 参政権と政治参加における男女格差
Unit19 グローバリゼーションとジェンダー
第7章 身体とジェンダー
Unit20 性と生殖に関する権利
Unit21 買売春,セックスワーク,ポルノグラフィ
Unit22 クィアとトランスジェンダー
第8章 フェミニズムとジェンダー
Unit23 フェミニズムの歴史
Unit24 フェミニズムがめざすもの
男女平等は明治以後の日本にとって、変革を促す最も重要な原動力のひとつだった。第一次世界大戦後、男女の愛を社会的結合の基礎に置く政治思想が生まれた。戦後も男女平等はデモクラシーをおし進める役目を果たした。
政治思想史の展開を通じ先駆者たちの活動から読み解く。
第1章 ジェンダーと自己実現
第1節 ジェンダーと男女の不平等
第2節 男女共同参画の取り組み
第3節 自己実現とエンパワーメント
第2章 ジェンダーと性差別の構造
第1節 ジェンダーの歴史
第2節 女性解放の先駆者たち
/平塚らいてうー女性解放のテーマセッター
/女性史の孤高の開拓者ー高群逸枝と女性の性的自己決定権
第3章 ジェンダーと女性解放の動き
第1節 与謝野晶子が描いた市民社会
第2節 恋愛から家族と社会をとらえなおす
第3節 自発的な中間団体を起こすー羽仁もと子
第4章 男女平等からジェンダー平等へ
第1節 戦後民主主義と家族ロマンスー第一の文化変容
第2節 女性の自己実現
第3節 カウンター・カルチュアとウーマン・リブー第二の文化変容
第4節 ジェンダー平等の射程の長さー山川菊栄
第5節 女性の政治参画のたたかい
第6節 社会システムをつくるー働く女性のために 奥むめお
Xジェンダーとは、出生時に割り当てられた男性もしくは女性の性別のいずれかに二分された性の自覚をもたない人々を指します。性同一性障害、同性愛、トランスジェンダーなど多様な性自認や性指向がありますが、本書は、多様なセクシュアル・マイノリティのうち特にXジェンダーを取り上げ、Xジェンダーとは何かを様々な角度から紹介します。Xジェンダー当事者自助サークルのLabel Xを中心に、当事者や医者など多様な執筆陣が、日本独自の呼称であるXジェンダーについて、初心者向けに分かりやすく論じています。
本書は、日本製造業の背骨ともいうべき中小・零細・超零細製造業の存立基盤・競争力・人的資源の変化および、サービス業の経営環境の変化と適応行動の解明を試みた尨大な調査結果を、討究に討究を重ねて再分析したものであり、中小企業・各種事業関係者にとり裨益するところ大きな書である。
国内外の気鋭の研究者が『BTSJ日本語自然会話コーパス』を分析。ポライトネスなどの点からコミュニケーションの解明をめざす。
■編者による紹介文
会話は、人間のコミュニケーションの原点である。本書は、国内外で活躍する気鋭の研究者が、世界最大規模の国立国語研究所『BTSJ日本語自然会話コーパス』という材料を、それぞれの観点と方法で自由に料理してコミュニケーションの解明に迫るというユニークな試みである。このコーパスは、「間」、「沈黙」、「発話の重なり」「笑い」など、語用論的分析に必須でありながら、多くのコーパスでは記されていない周辺言語情報も記述し、且つ、定性的分析だけでなく、定量的分析もできるように考案された「基本的な文字化の原則(BTSJ:Basic Transcription System for Japanese)」という文字起こし方法で記述されている。それによって、より細やかに、コミュニケーションの本質に迫っている。語用論的分析に適した『BTSJコーパス』の分析から得られた知見は、日本語教育における「会話教育」にも新しい息吹きを吹き込むものばかりである。語用論研究者だけでなく、日本語教育の研究者、実践者にも是非読んでもらいたい一冊である。
◆女性管理職登用に必要な施策とは何か
◆どのように行動計画やアクションプランを策定するのか
◆組織成果をあげることのできる推進体制とは
市場の成熟化や少子高齢化、グローバル化が進展し、顧客ニーズが多様化するなかで企業が発展を続けるには、多様な人材を活用していくことが求められます。とりわけ人口が急速に減少していく今後は、女性社員を積極的に管理職そして役員に登用していくことが不可欠です。女性の活用により、企業内のパワーバランスを変え、組織変革を通じて生産性を向上させ、価値創造性を高めていくのです。そのためには、ジェンダー・ダイバーシティ施策とワーク・ライフ・バランス施策を組み合わせて進めることが欠かせません。
本書では、資生堂でダイバーシティ経営に向けた意識改革・行動改革と女性の活躍推進を実践してきた著者が、その具体的取り組みを詳述します。
各社の「女性活躍推進・次世代育成支援行動計画」実現に欠かせない一冊です。
従来のクラシック音楽史が見落としてきた女性たちの豊かな音楽活動の歴史を、その実践がおこなわれた場ーー劇場・公開演奏会・学校・協会・家庭ーーに注目して史料から掘り起こす。女性たちによる音楽の営みを浮かび上がらせる、もう一つのクラシック音楽史。
はじめに 玉川裕子
[劇場]
第1章 ジェンダーの越境者カストラート 梅野りんこ
1 声の高低とジェンダー
2 カストラートとは何か
3 カストラートとオペラ
4 カストラートと女性歌手
5 カストラートとバロック
6 カストラートの衰退と終焉
7 ヨーロッパ社会におけるジェンダー意識の変化
[家庭]
第2章 家庭に鳴り響く音楽 玉川裕子
1 家庭で音楽を奏でる女性たち
2 ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル
3 日曜音楽会
4 改宗ユダヤの一族として
[公開演奏会]
第3章 女性職業音楽家の誕生 玉川裕子
1 十九世紀の女性職業音楽家
2 クララ・ヴィーク=シューマン
3 職業ピアニストとしてのクララ・ヴィーク=シューマン
4 クララ・ヴィーク=シューマンのレパートリー
5 サロンについて
6 公と私のあいだーークララ・ヴィーク=シューマンの場合
7 女性の音楽実践の場ーー十九世紀ドイツ市民社会の場合
[協会]
第4章 開かれた連帯ーー近代イギリスの「女性音楽家協会」 西阪多恵子
1 女性運動のさなかから
2 二十世紀初めのイギリスにおける女性の職業と音楽
3 女性音楽家協会の誕生
4 女性の連帯と男性との協力
5 第一次世界大戦下のSWM
6 音楽する人々のため、女性のため
7 女性の権利
8 その後ーーSWMと男性
コラム クララ・ヴィーク=シューマンに魅せられて 川嶋ひろ子
コラム ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルへの愛 中田真理子
[学校]
第5章 日本の学校教育を支えた洋楽と女性 辻 浩美
1 音楽ーー女性の領域?
2 明治期の音楽教育事情
3 女学校の音楽教育
4 女性作曲家・松島彜の生涯
5 音楽家としての彜の生き方
[家庭]
第6章 女性と音楽のたしなみの日本近代 歌川光一
1 女性と音楽のたしなみの二十世紀
2 音楽のたしなみの実態
3 「家庭」の成立と「洋楽/邦楽」--明治後期から大正期のピアノ・三味線
4 たしなみの行方ーー昭和戦前期のピアノ・長唄
5 女性音楽家と女師匠ーー職業論からみる「洋楽/邦楽」
6 女性の音楽のたしなみと日本の近代化
コラム ガントレット恒の生き方をみるーーキリスト教受容と洋楽受容の側面から 市川啓子
コラム 平和と平等を願う女性作曲家たち 小林 緑
〈女性と音楽〉参考文献案内 市川啓子
あとがき 玉川裕子
水田宗子、尾形明子、岡野幸江、姜尚中、田代親世による白熱のシンポジウム。初恋・記憶・喪失のドラマ「冬のソナタ」から浮かび上がる日韓性差文化、家族、そして社会の変化。
ジェンダー・スタディーズとは、いろいろな学問領域で行われているジェンダー研究の総称です。
社会政策学、政治学、メディア学、コミュニケーション学、英文学、文化人類学……《ジェンダー》が学際的な教育・研究領域となった現在、ジェンダーの視点から個々の研究を再構築する横断的な試み。論考7篇を収載。
男女共同参画社会をめざして。転換期に立つ現代社会をどう変えていくのか。ジェンダーに敏感な視点に立ち、現状のジェンダー・バイアス是正を目的とする、学際的かつ実践的な学問としてのジェンダー学からの考察。
本書は、幅広い論点と斬新な切り口で、司法におけるジェンダー問題を扱っています。