なぜ車輪の発明からスーツケースにキャスターがつくまで5000年も要したのかーこれは名だたる経済学者・思想家も思案してきた謎だ。「男性はかばんを自力で持つべき」「女性の長距離移動は制限されるべき」こうした社会のジェンダー感に変化が起きた時、スーツケースは転がり始めた。男らしさ・女らしさに関する支配的な通説がどうして、今からすれば「単純な」発明を妨害できるほど強固だったのだろう。いったいどうして、お金を稼ごうとする市場の欲望より頑固だったのだろう。そしてこんな乱暴な考えが、業界を世界規模で変えるであろう製品の可能性を見失わせるのはなぜなのか?このような疑問が、本書の核である。私たちは、ジェンダーの観点からイノベーションについて考えることに慣れていないのだ。
現代社会には今なお根深い差別が存在する。「あからさまな」差別と対比され、あいまいな、無意識で見えにくいが重大な結果をもたらす差別を「マイクロアグレッション」として明確に位置づけ、その内容・メカニズムや影響、対処法を明らかにした、いま必読の書。
自分を恥じたり嫌悪することなく生きたい
韓国発、トランスジェンダー当事者が語るコミックエッセイ
2人のトランスジェンダーが
セクシュアリティについての悩みや解決策をオープンに綴る
トランスジェンダーの男性マラン、トランスジェンダーの女性シャイエン。2人の当事者がオープンに語る、韓国生まれのコミック・エッセイ。
多くの人と同じように、この2 人もそれぞれの幸せのために一生懸命生きていて、ときには失敗することも間違うこともある平凡な人たちです。ただ違うのは、セクシュアリティに対する悩み が続いているということ。
自分のセクシュアリティに悩む人、セクシュアル・マイノリティの声を聞いて応援したい人に、新たな学びと勇気を与えてくれる、等身大の温かな物語。
本書は2020年12月に韓国の同一の出版社から同時に発行された2冊の本を1冊にしたものです。著者の二人、マランとシャイエンはそれぞれトランスジェンダーかつ性別違和(以前は性同一性障害という診断名)を抱えたことで、性別移行しました。その移行過程をメモワール/回想録として描いていますが、それだけでなく、移行する前後や途中で感じたり考えた「様々な思い」をも描いています。
多くが平坦な人生ではない性別違和を抱える当事者にとって暗闇の中の小さな「明かり」になるように、また性別違和が何なのかよくわかっていない人々へ当事者の実態を示すために、この本は出版されました。
誰もが容疑者。誰もが当事者。
性にまつわる犯罪……ジェンダー・クライムは連鎖する。
土手下に転がされていた男性の遺体。
暴行の痕が残る体には、メッセージが残されていた。
「目には目を」
なんと男の息子は、3年前に起きた集団レイプ事件の加害者だったーー。
次々現れる容疑者、そして新たな殺人。
罪を償うべきは、あなたかもしれない。
天童荒太の原点回帰にして、記念碑的作品!
グローバル化、脱工業化、多文化化の進む現代社会は、その一面が豊かな社会として捉えられこそすれ、均質な社会でも、平等な社会でもない。むしろ異質性・差異と不平等の関係がかつてなく鋭く問われる社会となっている。経済財の配分をもって公正を議論することは限られたアプローチにすぎず、それをどのように超えて質的で、多尺度の成立可能な社会的条件のなかに公正の基準を見出していくか。今日の教育、福祉、社会運動、移民の研究に携わってきた研究者が、「公正な」関係や秩序とは何かを問う。
トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
性別を変えるには何をしなければならないのか。
トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
そして、この社会には何が求められているのか。
これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。
◆目次◆
第1章 トランスジェンダーとは?
第2章 性別移行
第3章 差別
第4章 医療と健康
第5章 法律
第6章 フェミニズムと男性学
◆著者略歴◆
周司あきら(しゅうじ あきら)
主夫、作家。著書に『トランス男性による トランスジェンダー男性学』、共著に『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』。
高井ゆと里(たかい ゆとり)
倫理学者、群馬大学准教授。訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題 議論は正義のために』、著書に『ハイデガー 世界内存在を生きる』。
もし夫の胸から「母乳」ならぬ「父乳」が出たら!?
PMS(月経前症候群)を体験できるサーフボードがあったら?
旧来的な性別役割をユーモラスにひっくり返す、想像力にあふれた小説集。
【著者略歴】
山崎ナオコーラ(やまざき・なおこーら)
1978年福岡県生まれ。2004年「人のセックスを笑うな」で第41回文藝賞を受賞し、作家としてデビュー。著書に『浮世でランチ』『ニキの屈辱』『昼田とハッコウ』『反人生』『美しい距離』『偽姉妹』『リボンの男』などがあり、近年はエッセイ集『母ではなくて、親になる』『ブスの自信の持ち方』なども話題に。
広告をコミュニケーションとして捉える現在の研究動向をふまえ,全体像を捉えつつ各領域の重要理論や知見を幅広く解説する手引書。広範にわたる広告研究の領域をバランスよく紹介し,広告をより学際的な眼で見わたし,専門的に考察するための必携書になっている。
序 章 ホリスティックな広告理解のために
第1部 社会科学のなかの広告研究
第1章 現代経済学のなかの広告理解
第2章 現代法学研究から見た広告規制
第3章 経営組織論からの広告理解
第4章 企業会計と広告
第2部 人間科学のなかの広告研究
第5章 広告と社会学
第6章 広告と社会心理学
第7章 ジェンダー研究と広告表現
第8章 広告への物語論的アプローチ
第9章 コミュニケーション論的広告理解
第3部 広告の歴史的理解
第10章 日本の産業史と広告
第11章 広告の社会史
第12章 広告表現の史的研究
第13章 メディア社会の宣伝・広告・広報
第4部 マーケティング論と広告研究
第14章 日本のマーケティングと広告
第15章 ブランド論と広告
第16章 販売促進と広告
第17章 広告計画のマネジメント
第5部 広告論の新地平
第18章 現代の情報環境と広告のゆくえ
第19章 コンテンツ産業として見た広告表現制作
第20章 広告研究のアイデンティティ問題
「従軍慰安婦」の存在は周知のものだったにもかかわらず、一九九〇年代の当事者による告発まで、なぜ彼女らの存在は「見えて」いなかったのか。「慰安婦」問題がつきつけるすぐれて現代的な課題を、フェミニストとして真正面から論じ話題となった著書に、戦争・国家・女性・歴史にかかわるその後の論考を加えた新編集版。
ピエール・ブルデューの『ディスタンクシオン』の問題意識を共有しながら、社会調査や計量分析を基に、日本における文化的オムニボア(文化的雑食性)という特性を浮き彫りにする。そして、日本で文化の再生産が隠蔽されてきたメカニズムを解き明かす。
男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む! 男と女はどう違うのか? 「性差」とは一体なんなのか? 人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。(講談社現代新書)
男女の違いという大テーマに斎藤環が挑む!
男と女はどう違うのか?「性差」とは一体なんなのか?人気の精神科医が、社会にはびこるトンデモ仮説を排し、この大テーマをさまざまな角度から分析する。
はじめに
第一章 「ジェンダー・センシティブ」とは何か
ジェンダーについて語るということ/「ジェンダー・フリー」をめぐって/バックラッシュのひとつの本質/ジェンダーは人間の本質なのか?/ジェンダー・センシティブ
第二章 男女格差本はなぜトンデモ化するのか
倫理観や価値観は脳には還元できない/性差の脳科学のでたらめぶり/差異を再確認したがる欲望/「脳の性差」は証明されていない/ホルモンの力とは?/女性はY染色体が欠けている「足りない性」?/ジェンダーは進化する?
第三章 すべての結婚はなぜ不幸なのか
非婚化はなぜ進行したか/結婚生活における根源的なすれ違い/ジョークに見るすれ違い
第四章 食べ過ぎる女、ひきこもる男
ジェンダー・センシティブな医療/“男性脳”で肉体は女性/精神疾患とホルモンの関係/「ひきこもり」の性差/摂食障害/「自傷行為」と「自己嫌悪」/「ヒステリー」は何を問うか
第五章 「おたく」のジェンダー格差
なぜ「おたく」なのか?/おたくとは誰のことか?/「やおい」文化の特異性/ビジュアル偏重の男性おたく/おたくにおける「立場」とは/「カップリング」の謎
第六章 男と女の「愛のかたち」
性愛になにを求めるか/ポルノグラフィー/男は顔、女は声/おとこソファー
終 章 「ジェンダー」の精神分析
はじめに「去勢」ありき/「倒錯」について/「女になる」ということ/女は存在しない?/ファルスの享楽、他者の享楽/女性だけが身体を持っている/母がつくる娘の身体/「女らしさ」の分裂/女性の空虚感/欲望の二大原理/「共感」と「システム化」/空間と時間/ジェンダーと感情/ジェンダーと言語/ヴァイニンガーの間違い/ラカンによるフェミニズム/もう「ジェンダー」はいらない?
おわりに
主要参考文献
1990年代前後に来日した、移民第二世代の若者たち。その人生を振り返り紡いでくれた170名のひとりひとりの歴史、悩み、将来の夢から、直線的でも一様でもないホスト国日本への適応過程とその要因、世代間にまたがる文化変容の型がみえてくる。
力仕事は男子がするべき? スポーツが苦手なんて男の子らしくない!? 勉強をがんばるのは「男の子だから」!?
若い世代にも根強く残る「らしさ」をマンガで紹介し、自分らしく自由に生きるために大切なことを伝えます。
人前で妻をバカにする夫、「男の責任者を出せ」と騒ぐ男性客、女性上司に反発を覚える男性社員、女性の結婚・育児・家事にまつわる社会の無言の束縛や圧力…。男女平等社会は当然と思われるようになった今もあちこちで目にする男性優位の“上から目線”。なぜ今も?家庭や地元で刷り込まれたからか?無意識か?そこに潜む意外な心理的病理を、注目の精神科医が分析。男と女のわかりあえなさを踏まえつつ、お互いが歩み寄る糸口を探る、新しい男女の解剖書。
「リュックが当たってんだよ!」。時に些細なことで殺伐とする電車内。なぜ人は電車内でイライラしたり、人をイライラさせてしまうのか?鉄道の車内空間を規定する「車内マナー」の成り立ちや変遷、人々の生活様式の変容に対しての受容の仕方などを通じ、日本の社会を見通す一冊。
性の在り方を根本から問う、医療サスペンス
男でも女でもない性を生きる人たちの魂の叫びを聞く、驚愕の医療サスペンス。高度医療で名高い病院を経営し、患者たちに〈神の手〉と慕われる天才医師の狂気と人間の尊厳を問う。(解説/伏見憲明)
序
第1章 正義とジェンダー
第2章 正義は家族に届かないのか?
第3章 コミュニタリアニズムーー伝統と共通理解
第4章 リバタリアニズムーー母系制・奴隷制・ディストピア
第5章 公正としての正義ーー誰にとっての正義か?
第6章 越境する正義ーー公私二元論への挑戦
第7章 結婚と女性の脆弱性
第8章 結論ーー人間性を備えた正義に向かって
訳者解説
文 献
原 注
索 引
同居家族介護における主介護者続柄割合は娘19.1%、嫁17.3%、息子16.3%。要介護高齢者への虐待加害者続柄割合は娘16.4%、嫁5.2%、息子40.3%。息子加害者の割合がかくも高いのはなぜか。「男性=暴力的」図式を退け、老親介護という、息子としてしか存在しえない場で彼らが経験する重圧と軋轢をジェンダーの視点から分析する。
序章 息子という経験──なぜ息子介護を問うのか
第一章 息子介護の分析視角──ケアにおけるマネジメント、関係としてのケア
第二章 息子によるケア──親の老いの受けとめ方ときょうだい関係
第三章 介護する息子の語り方・語られ方──「説明可能にする実践」としてのジェンダー
第四章 介護を土俵とした「男らしさ」の競演──セルフヘルプ・グループの陥穽
第五章 「老母に手を上げてしまう息子」の構築──暴力の行使はいかにして自然化されているか
終章 息子介護研究が照らし出すもの──男性学は何を見落としてきたのか
あとがき
参考文献
あなたの正義とわたしの正義って同じですか?シングル・マザー、同性愛者、移住労働者、性暴力被害者、原発事故被災者など、この社会で懸命に生きる人々が直面する課題を取り上げ、ジェンダーと平和から「ありうべき」社会を考える。