ピエール・ブルデューの『ディスタンクシオン』の問題意識を共有しながら、社会調査や計量分析を基に、日本における文化的オムニボア(文化的雑食性)という特性を浮き彫りにする。そして、日本で文化の再生産が隠蔽されてきたメカニズムを解き明かす。
「従軍慰安婦」の存在は周知のものだったにもかかわらず、一九九〇年代の当事者による告発まで、なぜ彼女らの存在は「見えて」いなかったのか。「慰安婦」問題がつきつけるすぐれて現代的な課題を、フェミニストとして真正面から論じ話題となった著書に、戦争・国家・女性・歴史にかかわるその後の論考を加えた新編集版。
もし夫の胸から「母乳」ならぬ「父乳」が出たら!?
PMS(月経前症候群)を体験できるサーフボードがあったら?
旧来的な性別役割をユーモラスにひっくり返す、想像力にあふれた小説集。
【著者略歴】
山崎ナオコーラ(やまざき・なおこーら)
1978年福岡県生まれ。2004年「人のセックスを笑うな」で第41回文藝賞を受賞し、作家としてデビュー。著書に『浮世でランチ』『ニキの屈辱』『昼田とハッコウ』『反人生』『美しい距離』『偽姉妹』『リボンの男』などがあり、近年はエッセイ集『母ではなくて、親になる』『ブスの自信の持ち方』なども話題に。
グローバル化、脱工業化、多文化化の進む現代社会は、その一面が豊かな社会として捉えられこそすれ、均質な社会でも、平等な社会でもない。むしろ異質性・差異と不平等の関係がかつてなく鋭く問われる社会となっている。経済財の配分をもって公正を議論することは限られたアプローチにすぎず、それをどのように超えて質的で、多尺度の成立可能な社会的条件のなかに公正の基準を見出していくか。今日の教育、福祉、社会運動、移民の研究に携わってきた研究者が、「公正な」関係や秩序とは何かを問う。
広告をコミュニケーションとして捉える現在の研究動向をふまえ,全体像を捉えつつ各領域の重要理論や知見を幅広く解説する手引書。広範にわたる広告研究の領域をバランスよく紹介し,広告をより学際的な眼で見わたし,専門的に考察するための必携書になっている。
序 章 ホリスティックな広告理解のために
第1部 社会科学のなかの広告研究
第1章 現代経済学のなかの広告理解
第2章 現代法学研究から見た広告規制
第3章 経営組織論からの広告理解
第4章 企業会計と広告
第2部 人間科学のなかの広告研究
第5章 広告と社会学
第6章 広告と社会心理学
第7章 ジェンダー研究と広告表現
第8章 広告への物語論的アプローチ
第9章 コミュニケーション論的広告理解
第3部 広告の歴史的理解
第10章 日本の産業史と広告
第11章 広告の社会史
第12章 広告表現の史的研究
第13章 メディア社会の宣伝・広告・広報
第4部 マーケティング論と広告研究
第14章 日本のマーケティングと広告
第15章 ブランド論と広告
第16章 販売促進と広告
第17章 広告計画のマネジメント
第5部 広告論の新地平
第18章 現代の情報環境と広告のゆくえ
第19章 コンテンツ産業として見た広告表現制作
第20章 広告研究のアイデンティティ問題
1990年代前後に来日した、移民第二世代の若者たち。その人生を振り返り紡いでくれた170名のひとりひとりの歴史、悩み、将来の夢から、直線的でも一様でもないホスト国日本への適応過程とその要因、世代間にまたがる文化変容の型がみえてくる。
人種やジェンダーをめぐる差別・不平等は、グローバル資本主義の構造と深くかかわって、全世界的な社会分断を生んでいる。差別問題に正面から切り込んだトマ・ピケティの論考をはじめ、国際的な識者たちが問題の深淵と解決への道筋を語る、最先端の論集。
訳者序文[尾上修悟]
第一章 人種差別の測定と差別の解消[トマ・ピケティ]
第二章 キャンセルカルチャーーー誰が何をキャンセルするのか[ロール・ミュラ]
第三章 ゼムールの言語[セシル・アルデュイ]
第四章 資本の野蛮化[リュディヴィーヌ・バンティニ]
訳者解説[尾上修悟]
力仕事は男子がするべき? スポーツが苦手なんて男の子らしくない!? 勉強をがんばるのは「男の子だから」!?
若い世代にも根強く残る「らしさ」をマンガで紹介し、自分らしく自由に生きるために大切なことを伝えます。
人前で妻をバカにする夫、「男の責任者を出せ」と騒ぐ男性客、女性上司に反発を覚える男性社員、女性の結婚・育児・家事にまつわる社会の無言の束縛や圧力…。男女平等社会は当然と思われるようになった今もあちこちで目にする男性優位の“上から目線”。なぜ今も?家庭や地元で刷り込まれたからか?無意識か?そこに潜む意外な心理的病理を、注目の精神科医が分析。男と女のわかりあえなさを踏まえつつ、お互いが歩み寄る糸口を探る、新しい男女の解剖書。
性別分業、女性の経済的依存、権力の格差…家族には男女間の不平等が折り重なっている。古代ギリシャ・ローマから現代に至るまで、公的領域における正義を追求した主流の政治理論・社会理論は、私的領域とみなされた家族のあり方をその射程に入れることはなかった。著者スーザン・モラー・オーキン(一九四六ー二〇〇四)は、本書でこれらの理論を根底から問い、正義に適った家族を実現する道を切り拓いた。フェミニズムがつねに立ち返るべき現代の古典。
同居家族介護における主介護者続柄割合は娘19.1%、嫁17.3%、息子16.3%。要介護高齢者への虐待加害者続柄割合は娘16.4%、嫁5.2%、息子40.3%。息子加害者の割合がかくも高いのはなぜか。「男性=暴力的」図式を退け、老親介護という、息子としてしか存在しえない場で彼らが経験する重圧と軋轢をジェンダーの視点から分析する。
序章 息子という経験──なぜ息子介護を問うのか
第一章 息子介護の分析視角──ケアにおけるマネジメント、関係としてのケア
第二章 息子によるケア──親の老いの受けとめ方ときょうだい関係
第三章 介護する息子の語り方・語られ方──「説明可能にする実践」としてのジェンダー
第四章 介護を土俵とした「男らしさ」の競演──セルフヘルプ・グループの陥穽
第五章 「老母に手を上げてしまう息子」の構築──暴力の行使はいかにして自然化されているか
終章 息子介護研究が照らし出すもの──男性学は何を見落としてきたのか
あとがき
参考文献
あなたの正義とわたしの正義って同じですか?シングル・マザー、同性愛者、移住労働者、性暴力被害者、原発事故被災者など、この社会で懸命に生きる人々が直面する課題を取り上げ、ジェンダーと平和から「ありうべき」社会を考える。
歴史を語るモノとしての系譜・神話を独自の視点から読み解き、古代における「歴史感覚」の特質を解明するとともに、ジェンダーと権力をめぐる普遍的な議論をふまえた斬新な女帝論を提示。古事記・日本書紀により垂直の時間軸をもつ王統譜として成型された「王権の歴史」の枠組みを超え出て、私たちの古代認識を根底から問いなおす、新しい日本古代王権論。
私たちの看護はかくも表現できるのか!
読むとつい、誰かと議論したくなる133のアジェンダ(検討課題)を提示。
2005年から続く「週刊医学界新聞」の人気連載が待望の書籍化。
資料・用語解説から授業実践まで、調べ学習と活用のための手引き。小・中学生向き。
「テレビは見ない」「「YouTube」は見る」といった二者択一の議論ではなく、テレビを真正面から語るために、社会的な課題であるジェンダーやフェミニズムの視点からバラエティーとドラマを中心としたエンターテインメントコンテンツを多角的に問い直す。
まえがき 青弓社編集部
第1部 バラエティーとフェミニズム・ジェンダー
第1章 第七世代が浮き彫りにするテレビの問題点 西森路代
第2章 人気バラエティー番組でのジェンダーの“描かれ方” 清田隆之
第3章 テレビ史から見える女性芸人というロールモデルと可能性 西森路代
第4章 わきまえない女たちーー女性芸人とフェミニズムとエンパワーメント 西森路代
第5章 バラエティー番組の暴力性ーー性的マイノリティをめぐる表現から 松岡宗嗣
第6章 なぜワイドショーはずっとああいう感じなのか 武田砂鉄
第2部 ドラマとフェミニズム・ジェンダー
第7章 フェミニズムの視点を取り入れた日本のドラマの変遷ーー二〇一四年から現在まで 西森路代
第8章 坂元裕二、宮藤官九郎、野木亜紀子ーー三人の作家とフェミニズム 西森路代
第9章 『チェリまほ』とBLドラマの現在地 前川直哉
第10章 プロデューサー本間かなみに聞くーードラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』を作って [聞き手:西森路代]
第11章 フェミニズムから見る韓国ドラマクロニクル 佐藤 結
第12章 画面の向こうとこちらをつなぐ“シスターフッド” 岩根彰子
第13章 わたしのためではない物語に親しむーーマイノリティ、ジェンダー、テレビドラマと社会空間のあいだから 鈴木みのり
あとがき 西森路代
本書では「家族」と「ジェンダー」をテーマに、日本社会学史を三つの視点から再検討する。第一に、戦前・戦後を通じて、研究者の業績を掘り起こし、とりわけ女性研究者の貢献に光を当てること。第二に、植民地支配や戦争、戦後の占領政策が家族社会学を含む日本社会学に与えた影響を見直し、学史の空白を埋めること。第三に、専門分野の枠を超えた学際的な知の交流の重要性を再評価すること。学問の源流をDNAの継承になぞらえ、多様な知の系譜が現在と未来へ受け継がれていく姿を描く。
世界26カ国で翻訳され、英語版だけで28万部超のベストセラー!
英国のAmazon評価6000件、レビュー800件以上の話題作!!
行き過ぎた「多様性尊重」は、社会をどのように破壊したのかーー
ダイバーシティ先進国で起きている「不都合な真実」。
LGBT、フェミニズム、反レイシズム運動などをめぐり、欧米社会で広がる偽善と矛盾、憎悪と対立。おかしいと思っても誰も声に出せない同調圧力の実態とは。
アイデンティティ・ポリティクス、インターセクショナリティ…新たなイデオロギーはいかにして生まれ、なぜ急速に広まったのか。
ツイッターやグーグルなど、シリコンバレーが進める機械学習が生み出す歪んだ歴史と新たな偏見。その基底に潜むマルクス主義。
……さまざまな事象から問題の本質を見抜き、その複雑な構造を読み解いていく驚きに満ちた快著。
世界的ベストセラー『西洋の自死』の著者が、圧倒的な知性と知識を武器に新たなタブーに挑む!
◎世界で相次ぐ本書への称賛
「マレーの最新刊は、すばらしいという言葉ではもの足りない。誰もが読むべきだし、誰もが読まなければならない。ウォーク(訳注/社会的不公正や差別に対する意識が高いこと)が流行するなかではびこっているあきれるほどあからさまな矛盾や偽善を、容赦なく暴き出してい
る」
──リチャード・ドーキンス(イギリスの動物行動学者)
「実にみごとだ。最後まで読んだ瞬間、数年ぶりに深呼吸をしたような気分になった。大衆が狂気に陥っているこの時代に、正気ほど気分をすっきりさせてくれるものはない。刺激的だ」
──サム・ハリス(アメリカの神経科学者)
「アイデンティティ・ポリティクスの狂気についてよくまとめられた、理路整然とした主張が展開されている。興味深い読みものだ」
──《タイムズ》紙
「マレーは、疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。必読書だ」
──《ナショナル・ポスト》紙(カナダ)
「ばかばかしいエピソードから悲劇的な逸話まで、マレーはアイデンティティ主義者が陥ったさまざまな病理を、冷静さを失うことなく描写している。この本は、政治闘争を呼びかける鬨(とき)の声ではなく、構造的特徴が転々と変わり矛盾が絶えず噴き出すこの奇妙な世界を案内する地図である」
──《コメンタリー》誌