「アメリカ」とは何か?「民主主義」「発展」の裏に潜む、複雑な人種・民族問題、国家概念、支配・差別構造を歴史史料の緻密な分析をもとに時代の流れの中で的確に捉え、鋭く解き明かす。
女性研究者「一斉開花」の森で生きる昆虫たちの生態にせまる。
比較教育学における地域研究の主要論文を一挙集成!-教育の多様性を読むー国や地域、あるいはさらにミクロな教育対象を捉えた、地域研究的な性格をも併せ持つ16の論文を収録。
「さまざまな「特性」をもつ地銀が数行集まって連携することにより、地銀1行では到底「味わえない」ような「多様性」が「花開く」」。横浜銀行の代表取締役として、数々の地銀連携を引っ張ってきた著者だからこそ書ける地域金融機関の経営者・幹部必読の書!
巨大なインドはどのように動いているのか?インドの政治は、経済成長以上の驚異である。独立以降の民主主義体制の変化を軸に、そのダイナミックな実像を叙述的分析と統計的分析によって見通しよく描いた待望作!
摂食障害の重症例、超低体重で入院。医師の治療努力、さまざまな試行錯誤の繰り返し。改善しない摂食障害に、どう取り組めばいいのか?治療に難渋した症例を中心にまとめた23の症例から、回復への道のりが見えてくる!
自生植物の緑化で、地域のアイデンティティを育む。家庭のガーデニングから公園のマネジメントまで、多様な生物と共生する環境づくりの最前線。
これから私たちは、どんな観光をめざせばよいのだろうか。無理な町おこしやオーバーツーリズム、いきすぎた観光投資……。観光の問題は、現代社会そのものの矛盾と結びついている。本書は社会を広くとらえる視点から、「無理しない」をテーマに、地域を守る新しい観光のあり方を提言する。
はじめに
序 章 なぜ「みんな幸せ」になれなかったのかーー観光をめぐる理想と現実
1 「観光で日本と地域を再生しよう」
2 観光で経済を活性化させる方法
3 観光へのいらだちとみんなの「自助努力」
4 「無理しない」観光論
第1部 観光で稼ぐのは難しいーー観光による経済成長の限界
第一章 高級ホテルの従業員は高級ホテルに泊まれる?--観光する人/される人に生じる格差
1 買う者と買われる者の格差
2 「観光立国」とはなんなのか
3 観光で経済が活性化したのはどこのだれか?
4 観光による格差の再生産
第二章 今日の空室は明日売れないーー観光が格差を悪化させるのはなぜか?
1 「腹が空いているのは現在である。明日の馳走では間に合わない」
2 「今日の空室」は明日売れないし、「人間にしかできない仕事」は、儲からない
3 「人気の地域」がみんな持っていく
4 観光で得をするのはどこのだれか?
第三章 予約サイトに一割持っていかれるーープラットフォームビジネスの限界
1 観光のデジタル化とプラットフォームビジネス
2 デジタル化は観光地になにをもたらす?
3 「フローの空間」の支配構造
4 必然としてのプラットフォーム化とデジタル化の限界
第2部 観光と地域の多様性と自由を生かすーー「無理しない」観光のかたち
第四章 すべての地域が「観光地」をめざすべきなのか?--地域をめぐる政治と自由を再考する
1 観光で自治体の財政難は解決できるか?
2 観光政策論の「自助努力」という精神
3 数によるガバナンス
4 すべての地域が「観光地」をめざすべきなのか?
第五章 無理な町おこしはしなくていいーーローカルな限定性を生かす
1 観光地の「もともと」を考えてみる
2 あらためて、観光とはなにか?
3 むしろ観光がITビジネスを支える
4 「ローカルな限定性」を生かす
第六章 暮らしやすさを保つ、国土を守るーー消費されない観光をめざして
1 観光は「暮らしやすい地域」を作る
2 観光は文化を守るーー暮らしやすさとオーセンティシティ、価値観の多様化
3 観光は国土を守るーー災害、水資源、安全保障
4 消費されない観光をめざす
終 章 これからめざす「無理しない」観光のかたちーー価値と多様性を再考する
1 パンデミックが暴いてしまったこと
2 地域と観光をめぐる「構造的不正義」
3 地域の責任と自由を考える
4 「無理しない観光」から、「無理しない社会」へ
おわりに
参考文献
グローバル化に対応した教育としてまず挙げられるのは多文化教育である。だが今日多様性は、階層、ジェンダー、地域、障害者等、さらに様々に広がっており、これらの差異を超克した社会的公正をめざす教育がわが国でも強く求められる。その点において、多文化主義を国是に、この種のインクルーシブ教育を推進しているオーストラリアは注目に値する。現代的多様性に対応しうる教員養成のあり方を具体的に紹介し、考察した研究。