〈一週間以内に二億円を用意しろ。さもなくばおまえの秘密の殺人をバラし、誘拐したおまえの娘の親友を殺す〉謎の脅迫電話に、会社社長石坂光生は震憾した。誰も知らぬはずの十二年前の凶行がなぜ…。狡猾な誘拐犯に翻弄されて絶望の淵に落ちた石坂の前に、やがて思わぬ女性が出現、その時、彼の頭におぞましい策略が芽生えた…。はたして石坂の運命は。忌わしい悪夢を消し去ることができるのか…。円熟の著者が放つ第一級のハード・サスペンス。
夢か現実か。現実の世界に、非日常が入りこむ時、そこには無限の闇が…。夢枕獏。栗本薫。赤川次郎。竹河聖。4人の作家による4つの恐怖。
直木賞作家の最新力作恐怖の秘密生物兵器を追跡する男。瞬時に人間を怪物化する“生物兵器”の試作品が街に流れた。それを追求するのが男の任務だった。
規制緩和はバラ色の未来をもたらすものか。70年代末から自由化を推進したアメリカの実態を見直すと、そこには数々の問題が…。
法月綸太郎のもとに深夜かかってきた電話。救いを求めてきたのはあのアイドル歌手畠中有里奈だった。ラジオ局の一室で刺されたはずの自分は無傷で、刺した男が死体で発見される。恐怖と混乱に溢れた悪夢の一夜に耐えきれず、法月父子に助けを願い出た。百鬼夜行のアイドル業界で“少女に何が起こったか”。
夢のなかに封印された娘の記憶を解く鍵はー。同心、祖式弦一郎が江戸の闇に蠢く悪を斬る時代活劇シリーズ。
いのちを選別する先端医療。北大で遺伝子治療開始、脳死・臓器移植法案国会上程、不妊治療、安楽死、遺伝子操作…私たちのいのちは、今、何に委ねられようとしているのか。
闇と光の交錯する混沌都市・新宿に聳え立つ超高層ビル。ハイテクに支配されたその摩天楼には、連続殺人を謀る邪悪な意志が潜んでいた。現代文明の作った巨大な棺桶の中で、異能の中学生四人組が未知の科学力を武器に、見えない敵に戦いを挑む!犯人の正体は?目的は。
弁護士藤岡は学生時代、女に乱暴を加える男を投げとばし死に至らしめてしまう。同伴の友人はその場からの逃走をすすめた。長い逃亡生活の末、仲介する男から藤岡信夫の戸籍を買い、独学で司法試験に合格し弁護士を開業する。そんな或る日、本物の藤岡(今は馬淵)が現われ脅迫する。その後も彼の扱う民事裁判の周辺から過去に繋がる様々な人物が恐喝者となって現われる。サスペンス巨編第一弾。
ーシルヴィアの悪夢は現実のものとなった。将来を約束していた恋人が溺死したのだ。そのときからだった。否定しようのない霊能力が発揮されはじめたのは…(「頭痛と悪夢」)。-’98年度MWA賞短編部門候補作「ダヴィデを探して」を含むスカダーもの3編のほか、軽妙なタッチで読者を楽しませてくれる泥棒ローデンバーものなど13編を収録。作品の幅の広さと、変化に富むシリーズものに冴えをみせるブロックの、上質なオリジナル短編集。
大手電機メーカーで自律制御型のロボット開発に携わってきた花村平太は、会社と自分の研究の方向性の違いに限界を感じ、会社を辞す。自ら会社を立ち上げ経営も順調になってきた頃、不運にも自動車事故を起こしてしまう。相手の女性を半身不随にしてしまった花村は責任を感じ、私財を投じて再び自律制御型ロボットの開発を始め、彼女の介護に役立てようと考えた。自律制御の車椅子型ロボットの製造に成功し、匿名でそのロボットを贈った花村は、さらに進化したヒト型のロボットの開発にも乗り出す。新しいロボットが完成し、2台が出会った時、予期せぬ出来事が発生した…。最先端科学技術情報を満載したSFホラー大作。