地震はどのようにして起こったのか、阪神大震災の地震動と被害の実態を解明し、その発生メカニズムを推定。なぜ大被害をもたらしたか、地盤と地震動の大きさの関係について評価。地震被害低減のための教訓を明示する。
盗聴、その秘密の趣味にのめりこんだ時から、僕の生活は変わった。(「ホワイトノイズ」)ここは病院らしい。両眼を包帯で巻かれた私に誰かが近づいてくる。(「ブラックライト」)高校生のころ私は、人々と自分が違う「種」であることを知った。(「ブルーブラッド」)夢なのか、現実なのか、すべてがあいまいなまま“恐怖”という感覚に集約されてゆく。覚めやらぬ“あくむ”そのままの5つのホラーストーリー。
闇と光の交錯する混沌都市・新宿に聳え立つ超高層ビル。ハイテクに支配されたその摩天楼には、連続殺人を謀る邪悪な意志が潜んでいた。現代文明の作った巨大な棺桶の中で、異能の中学生四人組が未知の科学力を武器に、見えない敵に戦いを挑む!犯人の正体は?目的は。
あたし、工藤由香。高校3年生。桜崎探偵事務所に持ちこまれた新たな依頼-それは、悪夢に苦しむ少年を助けてほしいという、風変わりなものだった。少年が、飼っている動物を殺す夢を見た翌朝、必ず夢に見た動物が、夢に見たとおりの方法で、殺されているのが見つかる。それが、猫や鶏を殺す夢であったうちは、まだよかった。ある夜、少年はついに、人間を殺す夢を見てしまったの…。
1841年、本格推理の祖といわれるE・A・ポーの「モルグ街の殺人」が生まれた。以来150年あまり、名作あまたあるその歴史に、新たなページを書き加えんとする挑戦者たちが集まった!鮎川哲也編集長を中心に、応募作から選んだ12編は、密室・足跡トリック、(本シリーズ初登場の)叙述トリックなどで、まさに読者を悪夢に誘うー本格推理の新世界へようこそ。
高校生のカップルが惨殺死体となって発見された。少年はナイフで滅多刺しにされ、少女は凌辱されたうえ絞殺されていた。シンドラー刑事は同級生とその兄の二人を犯人と確身し、執拗に彼らを追いつめるが決め手が見つからない。が、数年後、迷宮入りの様相を呈していた事件は、新たな目撃者が現われ急展開する…凄惨なレイプ殺人をめぐって錯綜する証言と深まる謎。『黒い薔薇』の著者の処女長篇。
インターネットにはすばらしい部分がある、寂しくって恐ろしいところも。ここに踏み入ったことを後悔はしてない。だけど…ハーバード大学の女子大生が、不思議の国のアリスさながらにインターネットの世界へ突入!夜ごと入り浸り、ほとんど中毒になった彼女が最後に選んだのは、サイバー自殺-ニューズグループやIRC、MUDなど、広大なその世界を紹介し、そのすべてをみずみずしい批評眼でリアルに描き出した、最高のインターネット・ノンフィクション。
世界を震憾させたネオナチによるトルコ人虐殺事件。憎むべき犯罪はなぜ起こったのか?事件の発生から、裁判の全過程を追い、犯人像に現れる現代ドイツの苦悩、そして被害者家族との交流を通じて、在住外国人・異文化との共生の教訓を探る。
恐るべき税金の無駄づかい、恐るべきこの非常識!!“官官接待”“カラ出張”“不正食糧費”…相次ぐお役人の不祥事の根底には何が潜んでいるのか?官庁営業一筋30余年、出入り業者が見聞した「お役人さま」の意識、本音、仕事ぶり、ワイロ、接待、ごまかしの数々を、会社の命運を賭けて書ききった真実の書。
音もなく迫りくる超常現象の恐怖-「いるはずのないスキー客が写真に」「血の色の首飾りの呪い」「いつまでも出られないトンネル」「ひなびた温泉宿の怪異」など、旅先で遭遇した怪奇体験の数々が、あなたを襲う。
東京の片隅に立つ老朽ホテル「アカギホテル」。その住人の「悪夢氏」は、眠りに落ちれば、必ずや悪夢に苦しめられるという、しかし心優しき自由人である。自殺クラブに勧誘され本当の自殺を選択しそうになる不思議な心理、死んでも次の生に記憶が連続し、真の意味で死ねない悩み…。悪夢氏のもとに持ち込まれる、悪夢のような謎を、今日も悪夢に悩まされながら、悪夢氏が解く。奇妙な味の探偵小説。
ホストクラブに勤める有光重夫は人身売買ブローカーから逃げてきたというタイ人女性・トウイに出会い、彼女を匿うこととなった。しかしトウイは何者かに連れ去られてしまい、同じ頃、店の上客であった平沢しのぶも姿を消す。それから二カ月ほど過ぎて、トウイの死体が発見された。しのぶの背後にいるヤクザが有光への見せしめに殺したのか、それともブローカーによる私刑なのか…。
珠美に一目惚れし、ストーカーと化した大学生が自殺した。その母・聡子は珠美のせいだと復讐を宣言する。同じ頃、聡子の離婚した夫・辻井が殺人容疑で逮捕される。次々起こる殺人、そして三姉妹を襲う魔の影。三姉妹を守り殺人事件の真相を探ろうと、国友は獅子奮迅の大活躍!事件の思いもよらない真実とは。
「貧者の核兵器」とも称される毒ガス-第二次世界大戦中、旧日本軍の最終兵器として大量に製造されたが、敗戦により未使用弾は地中深く埋められた。半世紀の時を超え、中国の奥地に遺棄された毒ガス弾が、腐食により環境を破壊し始めたと知り、著者は行動を開始する。戦争の負の遺産にかかわってしまった普通の人々の心の歴史を、ヒロシマのTVディレクターが克明な取材に基づいて綴る、鎮魂のルポルタージュ。
乳白色のせっけんでまず髪を洗ってみてください。つややかな黒髪がよみがえります。からだも、お顔もせっけんでしっとり…お洗たくも、粉せっけんで!驚くほどよく落ち、やわらかな仕上がり。なのに、なぜ私たちは有毒な合成洗剤を使わされてきたのか?その謎に迫ります。
1995年初頭、突然関西を襲った天変地異阿鼻地獄の中で次々と起こる不可解な事件-。第8回鮎川哲也賞受賞作。