1995年初頭、突然関西を襲った天変地異阿鼻地獄の中で次々と起こる不可解な事件-。第8回鮎川哲也賞受賞作。
財閥の御曹司・財川一郎が、新婚旅行先の伊豆で何者かに撲殺された。Vサインのダイイング・メッセージを遺して…。新妻の多津子は、発見者の青年・水木時彦の容姿が一郎と瓜二つであることに驚愕し、奸計をめぐらした。水木を一郎の身代わりに仕立て、夫が相続するはずだった財川財閥の莫大な遺産を乗っ取ろうというのだ。
引っこしてきたばかりのマグナ町で、ルーシーは災難にぶつかりっぱなし。はじめて学校に行ったとたん、いじめっこに会う。パパとママは、やってくる核廃棄物の処分場をめぐって、大げんか。ルーシーの初恋は、マリファナで破れる。困難をくぐりぬけ、成長するルーシー。小学校4・5・6年向。
ベトナム戦争以降、米国が極秘に開発を進めていた恐るべき生物兵器ー『ナイトメア90』と名付けられたその薬は、大脳を刺激し人間が眠らせている遺伝子情報を活性化させるというものだ。だが、この薬はチンパンジーに服用させると、瞬時にチンパンジーが未知の物体に変態してしまうという未完成のものであった。この薬が過激派環境保護団体に奪取され、一部が新種ドラッグとして日本の若者の手に渡ってしまった。フリーランスの軍事顧問・牧原は、秘密裡に事態を収拾するべく当局より依頼され、ひとり調査を開始するが…。
第一人者の力作から単行本未収録の幻の名作まで、粒揃いの鉄道ミステリー傑作選第2弾。
恋愛やSEXのトラブルから死んだ人間が、恐ろしい性霊となって、いま人々を襲う!-自殺したセクハラ社員が無人の倉庫でOLにイタズラし、引っ越したばかりの部屋では鏡の向こうから女が夫婦の夜の生活を覗き込み、旅先でナンパした美女は数カ月前に殺された亡霊だった…。日常生活に忍び込んだ怨霊たちの異常行為を、なまなましく告白した恐怖の体験告白集。
明治の時代。近代科学が移植されたとき、古くからの文化と科学を融合させるべく格闘した人びとがいた。仏教的宇宙観にたって地動説をくつがえそうとした佐田介石。千里眼の研究のため大学をおわれた福来友吉。妖怪によって森羅万象を解き明かそうとした井上円了。食養学による世界の変革を夢みた桜沢如一。さらに橋田邦彦、寺田寅彦、南方熊楠、稲垣足穂…。一見、怪しくとも大真面目な研究は、迷信の時代の人々の切実な知的闘争であり、いまだ近代を超えられない私たちの課題でもある。正史からこぼれおちていた科学のフォークロアを丹念にほりおこす異色の科学者列伝。
地球温暖化とCO2・森林伐採・DDT・人口問題…汚染と環境破壊の諸相を詳細にえがき、人類の責任と今後の方途を問う。自然との共生を模索した批判の書。
絶対悪用禁止!死に至る危険と死に等しい恐怖。トリカブト、ドクゼリ、ハシリドコロ、ケシ…野放し状態で生息する猛毒植物を完全解説。
弁護士藤岡は学生時代、女に乱暴を加える男を投げとばし死に至らしめてしまう。同伴の友人はその場からの逃走をすすめた。長い逃亡生活の末、仲介する男から藤岡信夫の戸籍を買い、独学で司法試験に合格し弁護士を開業する。そんな或る日、本物の藤岡(今は馬淵)が現われ脅迫する。その後も彼の扱う民事裁判の周辺から過去に繋がる様々な人物が恐喝者となって現われる。サスペンス巨編第一弾。
新作ゲーム『封神演義』の原作をポケットサイズで先行発売!太公望率いる西岐軍に迫る、最強の敵・聞仲の刺客。十絶陣にとらわれたなたたちの運命は!?キャラクター&宝貝イラスト事典などビジュアルおまけつき。
夢の中の殺人が封じ込めた真実へ私を誘う。極上のサスペンス作品集。
気づかないうちにあなたの「体」も「心」もむしばまれている。環境ホルモン徹底ルポ。
どうも物理学というものは「何々とは何か」という問題にはあまり明確には答えてくれないようで、どのような数学的な表現が可能かという問題を扱う学問だと思います。この文章は、現在の物理学の実態を的確に表現しています。しかし、一般の人々の常識では、物理学とは「何々とは何か」という問題に答えてくれるか、または答えようと努力している学問だと思われているでしょう。物理学もかつてはそのようなものでした。また現在でもそのようにあるべきだと思います。「アインシュタインの夢」はアインシュタインが用いた数学的な表現を捨てた結果が彼自身の夢を実現することになり、宇宙から素粒子までのすべての「なぜ」に答えることになるという物語です。
本書は一口でいってしまえば、四つのホラー小説についての誕生秘話である。そもそも、これらの作品の誕生の契機となったのは、ある繊細な神経をもった人物の悪夢であった。その悪夢は作品の中に具現化され、やがてそれ自体の生命を獲得してゆく。われわれはここに、これらのホラー小説がこれほどまでにわれわれのこころをとらえて放さないのはなぜなのか、その謎を解くカギを見出すことができるだろう。BBC放送が制作し、NHKで放映され、視聴者を震感させた恐怖のメッセージ。