松本言語学の出発点、古くて新しい「歴史言語学」の手法が鮮やかに提示される!ギリシア語の歴史と方言、および、リュキア語・ミノア文字・エトルリア語などギリシア語前のエーゲ海域の諸言語について考察。この分野の古典的文献についての書評・紹介も含む。
日本ではしばしば「言語学は文科系の学問」と見なされる。言語は人間の本質を担うものであり、それゆえ、近代科学が生まれるはるか以前からその研究は行われてきた。しかし、20世紀最大の言語学者チョムスキーの提唱する生成文法はあくまで近代科学の方法を用いた“自然科学”であり、生成文法を学ぶにはその点の自覚が不可欠である、と著者は言う。生成文法とはどのようなものなのか、そして言語学研究はどこへ向かうのか。言語学入門としてはもちろん、「自然科学とは何か」という問いに向き合う科学論としても興味深い、第一人者による論考集。旧著を大幅に増補・改訂し、新たに付録として黒田成幸氏の論考「数学と生成文法」を収録。
人はどうやって声を出しているの? 赤ちゃんはどうやって言葉を身につけるの?子どもの「言い間違い」はどうして起こる? ヒトの進化の過程において、言語はどのように生まれてきたの?
言葉マニアであり、子育て真っ最中である音声学者が解き明かす、最も身近で不思議な音とことばの世界。
かつて子どもだった人、子どもにかかわる人なら誰もが楽しめる、言語に関する素朴なナゾが解ける一冊。実際の「#我が子のかわいい言い間違い」の音声学的な分析も!
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この本は“ちべじょんばん”(むちゃオモローwな意)である!!
てんてんがり(カンカン照りの)日に
しゅわしゅわをぐぴっと飲み干し
ひっくり返って読みゃハマっちゃうんだから、もう。
ちゃんお薦め!げっちゅぷり。
子育て本としてもウナズキポイント満載で非常に勉強になります。
一青窈
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川原先生は、音声学・音韻論の両分野において、多くの論文を出版しつづけ、学界への影響力も大きい研究者である。
この本では、そんな著者が、日本語の音の仕組みを解説しながら、読者を今までになかった楽しい知的な旅へと招待する。
筆者の娘たちがどのように言語を修得していくかを切り口として、本書は学問的正確性を損ねることなく、読みものとしても本当に楽しいものに仕上がっている。
音声学・音韻論の入門授業の教科書及び副読本などにも使えるであろう。
伊藤順子(カリフォルニア大学サンタクルーズ校言語学科名誉教授)
人間言語はヒトという種固有のもので、ヒトならば基本的に誰もが獲得できるものだ。だからこそヒトの言語機能は「人間とは何か」を探求する研究対象なのだ。本書は、ヒトがどのように言語機能を獲得したかという生物学的進化の問題、その人間言語内での母語獲得と第二言語獲得の問題、言語運用の問題、さらには言語の文化的進化である歴史言語学の問題を扱う。学生、研究者を問わず言語に対しての知的興奮を満足させる一冊である。
「タピる」と「タピオカを飲む」って同じ意味? 「言った、言わないが起こるのはなぜ?」「SNSの文章が炎上しやすい」「忖度はなぜ起こる?」……理論言語学の知見を使い、単語の多義性や曖昧性、意味解釈の広がり方や狭まり方、文脈や背景との関係などを身近な例から豊富に解説。文の構造を立体的に摑む視点が身につき言葉の感覚がクリアになる、実践的案内。
本書は「上」と「下」の2巻からなり、全部で100の論文なり本がレビューされているが、その9割が、2000年以降に刊行された海外の論文や本が対象となっている。そして残りの1割が、日本語で書かれた論考や古典を対象としたものになっている。本書の「上」と「下」を隅から隅まで読めば、理論言語学の最先端の動向を十二分に伺い知ることができるであろう。そして、レポートや論文ネタをいくつも見つけることができるであろう。
日本語学を理解するために必要な情報だけを厳選。多くの用語で混乱しないよう、専門用語の配置の仕方にも留意。日本語学と一般言語学の両方の基礎知識をまとめて得られる。練習問題、用語相互参照、キーワード、索引付。
発想とことばの関係を、日本語と英語で比較しながらやさしい「ことば探求」の旅に出発します。
プロローグ 問題解決のための言語学
第1部 多言語状況
1 標準語と方言
2 国家と言語──言語政策
3 バイリンガルは悪か
4 外国語教育
5 手話という言語
第2部 社会の中の言語
6 言語と文化
7 無意識への働きかけ──政治・メディアのことば
8 法と言語
9 言語障害
10 言語情報処理はどこまで来たか
あとがき
用語一覧
参考文献
この辞典は、一般の辞典とは一線を画すユニークな辞典です。一般の辞典は、知らない単語を調べるために使いますが、本書では、学習者が既に知っている単語を最大限に使いこなすお手伝いをします。「Noun Section(名詞セクション)」では、約2000個の名詞を使って、5万個のコロケーションを習得します。「Adverb Section(副詞セクション)」では、約1200個の動詞と形容詞を用いて、約5000個の副詞的表現を習得します。正確なコロケーションを習得することで、学習者の英語力を効果的に伸ばします。