“ライフ&リレーションシップ”の副題を冠した前作に続く続編、という体裁。とはいえ発表までに3年を要したマイ・ペースぶりで、シリアスな歌詞も激することなく諄々と歌うのがこの人らしい。トルコの歌姫セゼンが「ザ・キュア」に参加しているのにはびっくり。
2000年リリースの初期ベスト盤がSHM-CDで登場。音質の差を確かめるために買い直すもよし、オールド・ファッションドなパンクやロカビリーからスタートし、独自の美学と音楽性を確立した不世出バンドの入門編として楽しむもよし。若きベンジーの放つオーラは不滅。
2001年の『狗神』に始まり、数々の日本映画・ドラマの音楽を手がけ続け、いまやその第一人者の座をうかがう村松崇継。自身にもっとも近しい楽器・ピアノを駆使して、自作ナンバーの微妙なニュアンスを描ききったこのアルバムの清逸なメッセージを聴け。★
ブルーノート移籍第1作が話題を呼んだ、イタリアのジャズ・グループの来日公演の模様を収めたライヴ盤。ジャズの歴史で連綿と受け継がれてきたスピリットを体現するかのような、しかも現代の息吹も充満する、溌剌とした演奏。ハイ・レベルな演奏力にも注目。★
autumn leave's のプロデューサーでもある阿藤芳史のソロ・プロジェクトのデビュー作。女性ヴォーカリストを迎えているほかは、作詞/作曲からトラック制作までのすべてを単独で仕上げており、洗練されたポップなサウンドが万華鏡のように展開される。
上質な楽曲に豊かな表現力。彼女にとってエポック・メイキングになりそうなベスト盤。ゴシックをメイン・テーマに、日本人らしくないどこか浮世離れしたファンシーな世界が演じられ、それでいてエッジとパンチの利いたサウンドが印象的だ。
再結成を果たした、奥田民生率いるユニコーンの約16年ぶりとなるオリジナル・アルバム。彼ららしいユーモアと高い音楽センスが光る、“今のユニコーンにしかできないこと”にこだわって制作された作品だ。
日本には丹羽宇一郎がいる!リーマン・ショックからオバマ就任演説まで激動の4ヵ月を熱血分析、ビジネスマン待望の世界経済情勢論を一挙公開。
インターネットのニコニコ動画で話題の、東京出身、22歳のラッパーによるファースト・アルバム。ピアノ音のバッキングが印象的なグルーヴィなナンバーを中心に、ソフトな「When They Cry」やハードな「空想ルンバらっぷ」といった人気作も収録され、クオリティの高い仕上がりといえる。
日本人バンドのPe'zとの絡みでも知られるUKネオ・ソウル歌手の3作目は、本人お気に入りの曲を集めたカヴァー・アルバム。ジョージ・マイケルのソウルフル白人楽曲からディスコ・クラシック、はてはスライ・ストーン曲まで。やはり、しなやかで闊達なキャラが光る。
本人の実写をコミック・キャラクター化したサイボーグのような”スーパーC”を随所に配したジャケットが何やらポップな3作目。ハウスやテクノなどのスペイシーなプロダクション、キュートな声質をキャラクター的に使った歌で、ちょっとしたテーマ・パーク遊覧気分。
吹奏楽ブームを背景にヒットした『吹奏楽ベスト100』に続く第2弾。サザンやユーミンほかニュー・ミュージック系のポップス編、前回収録しなかったオリジナル作品編、クラシックの編曲ものという3部構成となっている。
洗練されたAORサウンドで人気を集めてきた具島直子のベスト・アルバム。彼女の代表曲のほか、アルバム初収録の「9月の海」や新曲「I love you」も楽しめる。彼女の活動歴をたどれる、ファンにはうれしい一枚だ。
70年代後半〜80年代にかけて圧倒的な人気を誇ったTBS系音楽番組『ザ・ベストテン』のオフィシャル・コンピレーション・アルバム。ビクター所有の楽曲の中から、82〜83年のヒット・チャートをにぎわせたナンバーを収録している。
2008年のデビューから、立て続けにZARDの楽曲のピアノ・インストゥルメンタルを発表し続ける羽田裕美。ついに4枚目となったこの作品では、通常のシングル曲から収録範囲を広げ、坂井泉水の作曲ナンバーやセルフ・カヴァー曲にまで及ぶ泉水ワールドを追求。