昭和2(1927)年、松下電器(当時)が初めてアイロンの開発を手がけたときのことである。松下幸之助は若い技術者を呼んで言った。「合理的な設計と量産によって、できるだけ安いアイロンをつくり、その恩恵にだれでもが浴せるようにしたい。(中略)きみひとつ、このアイロンの開発を、ぜひ担当してくれたまえ」。これに対し、アイロンなどの電熱関係に疎かった技術者は、「これは私一人ではとても無理です」と辞退したが、その後の幸之助の言葉は力強く誠意に満ちていた。「いや、できるよ。きみだったら必ずできる」。その「ひと言」で青年の心は動き、それからわずか3カ月後、幸之助の願ったとおりの低価格で、便利なナショナルスーパーアイロンができあがった。
一代で世界的企業を築き上げ、“経営の神様”と呼ばれた松下幸之助だが、成功の陰にはこのような数々の感動的なエピソードがあった。本書には、「役に立たない人はおらん!」「こけたら立たなあかんねん」「伸びる余地はなんぼでもあるよ」「これからは心を入れ替えて出直します」など、部下の心をつかみ、取引先が感激した、幸之助の「ひと言」が満載。人生と仕事に効く139篇のエピソードを紹介している。働く人みんなに贈りたい珠玉の逸話集。
『エピソードで読む松下幸之助』を改題の上、加筆、修正して再編集している。
おそろしくも心惹かれる、江戸のあやかし譚
夫の魂が宿った猫、喋る生首……令和を代表する女性時代作家による名作アンソロジー
「御前」と呼ばれる使い古された“筆”が、ある文字書きとの半生を語る「ぞっこん」(朝井まかて)、急死した父の口入屋を継いだ男が、歳を取らない者たちの存在に気付く「蜆塚」(宮部みゆき)、半年前に亡くなった夫が白猫になって妻のもとに戻ってきた真相が判明する「風来屋の猫」(小松エメル)など、もの悲しくも背筋が凍る短編時代小説六作を収録。
いま大人気の女性時代作家による豪華アンソロジー。
2021年後半 あなたの運勢
世界中で愛されている『子どもが育つ魔法の言葉』シリーズから、親が大切にしたい31の言葉を集めました。子どもを愛し、成長を喜ぶ、心に響く1冊。
大人気「いちにち」シリーズ第4弾! 擬音とコミカルな絵が笑いを誘う、ユーモア絵本。▼おばけって、こわいな。ぼくもおばけになったら、おばけがこわくなくなるのかな? よし、いちにちおばけになってみよう!▼いちにちからかさおばけ! ザザザザーーーーーッ 雨がふってもへっちゃらだ。▼いちにちくちさけおんな! バクバクバク ケーキもピザもなんでもひとくち。▼いちにちかっぱ! バシャバシャバシャーーー! 泳ぎが得意だから、またまた一等賞。▼いちにちゆきおんな! ヒューーーー かきごおり、めしあがれ。▼いちにちのっぺらぼう! かきかきかき かっこよく顔を描いたらイケメンになれるよ。▼ほかにも、メデゥーサやミイラおとこ、おおかみおとこ、ろくろくびなど、いろいろなおばけになってみた。おばけって意外と楽しいかも?▼おばけが嫌いなお子様でも楽しく読める一冊。
親の口ぐせ、言葉がけで子どもの「いい性格」を育てる!(仮)
結婚式に参列した千佳は、帰り道でタクシーの運転手に想いを零す(六月 アマリリス 「おしゃべり」)、資格試験に合格した優里は、喧嘩別れした親友のことを思い出す(三月 クリスマスローズ 「追憶」)、推しのスキャンダルにショックを受けたるりは、あることを思いつきーー(八月 向日葵 「あなただけを見つめる」)。女性たちの揺れ動く心情を、花と花言葉にリンクさせながら、温かく描き出していく二十四篇の連作小説集。
数字に強くなる。論理に強くなる。
意思決定の精度を高めるトレーニング
本書は、意思決定の質を高めるために「数学」を活用することを提案する。数学は、長い歴史の中で磨き上げられてきた「論理的に考えるための道具」だからだ。
意思決定を感覚や直感だけに頼ると、思い込みやバイアスが入り込み、誤った判断をしてしまう。一方、数学的な思考を取り入れれば、情報を正確に整理し、選択肢を客観的に比較できるようになる。
表やグラフで複雑なデータを視覚的に整理する方法からゲーム理論、確率、統計まで、意思決定に直結する数学をやさしく解説。
第1部
第1章 情報を整理する
●分類/表の利用/4種類のグラフ/図解/チェックリスト
第2章 今度こそ、割り算を理解する
●等分除と包含除/割合/単位量あたりの大きさ
第3章 計算(暗算)のテクニックを身につける
●小数と分数の関係/平方数/19×19までの掛け算/近似値の出し方
第4章 数値化の鬼になる
●定量化/有効数字に慣れる/大きな数字の捉え方/フェルミ推定/スケールダウンの妙
第2部
第5章 論理的になる
●定義の確認/必要条件と十分条件/対偶ー論理のすり替えを見抜く/背理法ー不可能を証明する方法
第6章 掛け算的に発想する
●マトリックスの作り方/次元を増やしてイノベーションを生む
第7章 ゲーム理論を知る
●囚人のジレンマ/囚人のジレンマを解消するには/交互進行ゲーム
第3部
第8章 確率を正しく理解する
●知性的に数える/確率ー未来の可能性を数値化する/期待値
第9章 統計の理解と利用
●いろいろな平均/標準偏差/仮説検定
第4部
第10章 具体と抽象
●思考実験/上手な喩えの作り方/帰納と演繹の使い分け/トポロジー的発想
第11章 微分・積分的発想を身につける
●微分/積分/微積分学の基本定理
◆教員不足の原因は、長時間労働を生み出す「給特法」にある!
◇教育現場を残業地獄から救う方策を各専門家が徹底議論!
近年、「教員不足」が加速している。
小学校教員採用試験の倍率は過去最低を更新し続けており、
倍率が1倍台、「定員割れ」の地域も出始めている。
その原因は、ブラック職場と指摘される「教師の長時間労働」、そして、
教師の長時間労働を生み出す「給特法」という法律にある。
給特法の下では教師はいくら働いても「4%の固定残業代」しか得られず、
そのために「定額働かせ放題」とも揶揄されている。
この状況を一刻も早く改善するため、
現役教諭、大学教授、学校コンサルタントら専門家が、
「給特法」の問題点の指摘および改善策を提案。
教育現場を残業地獄から救うための方策を考える。
【本書の目次(項目一部抜粋)】
第1章 教師を苦しめる「命令なき超過勤務の強要」 西村祐二
〇採用1年目の教師が自死
〇現場教師の6割が「教師のバトンは渡せない」
〇横たわる「給特法」の問題
第2章 時間管理なき長時間労働ーー給特法下の「見えない残業時間」 内田良
〇午後3時半に磁場が狂うーー究極の労働者から、究極の聖職者へ
〇定額働かせ放題ーー残業代が合法的に支払われない
〇改正給特法の下での新たな時間管理と「見えない残業時間」
第3章 教育現場から訴える学校改善の方策 西村祐二
〇2022年、「給特法の見直し議論」が始まった
〇成功を収めた韓国の働き方改革
〇コラムーーなぜ教員志望の学生は減少しているのか? 室橋祐樹
第4章 学校の働き方改革が「先生以外の人たち」とも無関係でない理由 小室淑恵
〇睡眠不足の上司ほど部下に侮辱的な言葉を使う
〇教員の長時間労働放置が、子どもたちを過酷な状況においつめている
〇経済界からも給特法の廃止に賛同
第5章 学校現場での働き方改革ーー知られざる「リアル・ノウハウ」 田川拓麿
〇「朝夜メール」「カエル会議」ですべてが変わる
〇3つの「学校での働き方改革」の具体事例
〇子どもたちのために、仕事を「断る・減らす・なくす」勇気を持つ
第6章 給特法の「これまで」と「これから」を考える座談会 金井利之・内田良・小室淑恵
〇教員は「定額働かせ放題」を30〜40年も先取りしていた
〇子どものために「経済的合理性を無視して働く」先生たち
〇「無償の報酬を要求する社会」から脱却せよ
乱暴な子、やさしい子
シリーズ累計50万部突破! 世界でいちばんやさしい社会学の入門書。戦争、貨幣、結婚、死などをテーマに社会の成り立ちを平易に解説。
いい顔してる人
連続テレビ小説『ばけばけ』のモデルとして話題!
日本研究者で、名作『怪談』の著者・小泉八雲と、その妻となる没落士族の娘・セツの生涯は、こんなにも感動的だった!
これは、苦しみに耐え抜いてきた二人が起こした奇跡の物語である。
「2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は、小泉八雲の妻・セツをモデルとした物語である。(中略)これからはじまるセツとハーンの物語に描かれていくように、二人は苦難を重ねてきた。だが、二人ともどんな苦難に見舞われようと、時には泣き、時には絶望し、時には世を恨みながらもーー涙を拭い、未来を信じ、いつも前を見つめて、立ち向かっていった。そんな姿は、誰かが見ていて、何かに繫がり、悲しみも苦しみも、幸せに「化ける」のだとーー。これからはじまるセツとハーンの物語は、そう教えてくれる」(本書「序章」より)
【目次】
序 章 悲しみも苦しみも、いつか、きっと幸せに化ける
第一章 セツの前半生ーー上級士族の娘からの没落
第二章 ラフカディオ・ハーンの前半生ーー流浪の果てに
第三章 二人で奏でた時
第四章 ハーン亡き後のセツ
第五章 語り継がれる夫婦の物語
人口減少、経済の低迷、貧困の増大……日本経済の未来は暗いことばかりのように思える。
しかし、本書で描く未来は、これとは真逆だ。
●人口は減少するどころか1億4000万まで増える
●リニア新幹線が全国津々浦々を走っている
●電力不足は過去のもの。グリーンエネルギーを無尽蔵に使える
●国民全員に毎月10万円が振り込まれ、貧困が解消される
●リアル経済が活性化し、毎日深夜まで人が行き交う「終わらないバブル」が訪れる
●一人当たりGDPは世界トップレベルにまで回復する
では、こうした未来をどのように実現するのか。本書は未来予測の専門家が、これから日本経済を襲う様々な危機を明らかにするとともに、外国人労働者、個人情報保護、原子力発電所などの論点に大胆に踏み込み、その前提を根本から覆す「魔改造」を説く。
目からウロコが落ち、日本の未来に勇気が湧いてくる一冊。
≪いかにデスペレイトな戦いであろうと、駆逐艦乗りは忠実に、そして泰然と荒海にのり出していく。豪快さなどかけらもなく、栄光もない。どこまでつづく死の行進。多くの人間が血を流した戦争という残酷な歴史の上を、いままた敗残の部隊がよろめきながら一かたまりとなって進んでいく。このうえ、歴史に何を書き加えようというのか。悲惨をか。徒労と犠牲をか。憤怒をか。あるいはまた、人間の愚劣をか。≫本書「フィナーレ」より抜粋
「本書を、戦いぬいた全駆逐艦乗りに捧げたい」--昭和史の語り部といわれ、歴史探偵と自らを称した著者による渾身の戦史ドキュメントを、装いを新たにして刊行。解説は、大和ミュージアム館長の戸高一成氏。
本書の「まえがき」で、決戦前の劣勢といえる状況にもかかわらず、日本海軍の水雷戦隊が、対するアメリカ艦隊を完全に打破。見事な逆転劇を演じることになった「この海戦と、それに参加した八隻の駆逐艦の生涯を描こうと試みた」と著者は述べている。
ルンガ沖夜戦で、高波、陽炎、黒潮、親潮、江風、巻波、涼風、長波に乗った駆逐艦乗りはもちろんのこと、命を懸けて祖国のために戦った方々への敬意を表しつつも、そうした尊い命を奪い去る戦争への怒り、憎しみを晩年に強く訴え続けた著者と、生前に親しかった解説者の戸高一成氏は、こう述べる。「(半藤氏が)こうした作家として初期に書いた戦史ドキュメントの底流にも、その非戦の思想、静かな怒りのようなものが、脈々と流れていることを読者の方々にはぜひ読み取ってもらいたいと思う」と。
[構成]
●プレリュード
●1 命令
●2 出撃
●3 魚雷
●4 航進
●5 敵機
●6 信号
●7 直衛
●8 敵情
●9 重巡
●10 豪雨
●11 サボ
●12 挿話(エピソード)
●13 戦闘
●14 突撃
●15 手記
●16 発射
●17 命中
●18 避退
●19 救援
●20 戦訓
●フィナーレ
抱え込まない人、手放せる人(仮)
江戸の人情に思わずもらい泣き
父と娘、母と息子、男同士の友情……心震える名作アンソロジー
「文」(志川節子)
旅籠屋の主・源兵衛は、江戸にいる恒之介と四十年来の友だ。このたび隠居をして故郷に戻るという文を受け取った源兵衛だが、江戸で大地震が発生し、恒之介は亡くなってしまう。友が故郷でやりたかったことに思い当たった源兵衛は、その遺志を受け継ぎ、奔走する。
「雨夜の月」(高瀬乃一)
料亭の主人・徳兵衛は、老いによる躰の不調や料亭を継ぐ甥への苛立ちから、当てつけとして、迷い込んできた子犬に身代を譲ると言い出し……。
「夏草ヶ原」(梓澤 要)
隠居した武士・庄右衛門は、神田川の土手で浮浪児の少女に気付く。見て見ぬ振りができずに医者に連れていく庄右衛門だが、そこで厳しい現実を突きつけられる。
「神童問答」(馳月基矢)
手習所を営む勇実と千紘の兄妹のもとに、旗本の奥方が息子の鞠千代を連れて、入門希望にやってくる。七歳にもかかわらず『論語』を諳んじる鞠千代の面倒を見ることになった勇実だが、千紘は母親のことも気にかかり……。
「深情け」(諸田玲子)
豪農の娘・おそよは、気に染まない縁談の祝言の夜、盗賊に襲われる。しかしおそよは、自身を犯した盗賊の頭領のことが忘れられず、行方を突き止めるが……。
「野槌の墓」(宮部みゆき)
七歳の娘を一人で育てる<何でも屋>の源五郎右衛門は、娘から化け猫のタマの依頼を聞いてほしいと頼まれる。人の命を奪うようになった物の怪退治を請け負った源五郎右衛門だが……。