デザイナーのベルはギリシアの小島で大富豪ルーカスを待っていた。彼の妹のウエディングドレスを緊急で製作するため、これからプライベートアイランドに赴くのだ。だが迎えに来たルーカスは尊大な態度でベルに小切手を差し出し、事情が変わったからこのまま帰ってほしいと言う。お金ですべて解決できると思うなんて、どれほど傲慢な人なのかしら。でも、デザイナーとしての将来のために、私にはこの仕事が必要だ。ベルの懇願に、ルーカスは一度だけチャンスを与えようと言ってくれる。喜びいさみ、期待に胸ふくらませるベルは、彼が数週間だけの情事を楽しもうとしているとは想像もしなかった。
ギリシア人大富豪の愛人となった母に連れられ、ルイーズは少女のころからよくエーゲ海の小島にある邸宅を訪れた。富豪の息子ディミトリは家庭を壊した彼女の母を憎み、冴えない娘のルイーズにいたっては目もくれなかった。彼の甘い言葉に誘われて身を捧げた、19歳のあの日までは。喜びもつかのま、「あなたは復讐の道具にされたのよ」と母に教えられ、ショックを受けたルイーズはお腹に宿った命にも気づかず、一刻も早く島から逃げようとボートに飛び乗ったのだった。7年後、ルイーズは重い病をわずらった母を助けるため、二度と会いたくなかったディミトリのもとへと向かう…。
ロンドンで小さな内装店を営むジェスは、急な来客に驚いた。やってきたのは、イタリア名門一族の総帥ドラゴ・カサーリ。彼は行方不明のいとこ、アンジェロが働いていた店を捜していた。数日前から休んでいるアンジェロを心配していたジェスは、彼が意識不明の重体だと聞き、乞われて、すぐにドラゴとともにベネチアへ向かった。ところがベネチアへ着くと、ドラゴは態度を豹変させ、ジェスを詐欺師と罵り、宮殿に閉じ込めてしまう。いったいどういうこと?なぜ私がこんな目に遭うの?身の潔白を証明するすべのない彼女に、ドラゴは誘惑を仕掛け…。
シングルマザーのクリスティンは、これ以上ないほど困窮していた。働きづめのせいで、3歳の息子ニコから笑顔も消えてしまった。もうどうしようもない。プライドを捨て、ニコの父親に助けを求めよう。かつて愛したシチリアの大富豪セルジオは子どもを望まなかったが、今こそ息子がいることを伝えるのだ。けれどそう決意した矢先、クリスティンは新聞でセルジオが婚約することを知る。いてもたってもいられず、婚約発表のパーティに駆けつけた彼女は、セルジオがマイクの前で口を開きかけたそのとき、思わず叫んでしまった。「だめよ!そんな結婚は許されないわ!」激しく後悔してももう遅い。セルジオの冷ややかな目が彼女を見据えた。
「優秀な療法士である君に、どうしても娘を治してもらいたい」シチリアの大富豪サルヴァトーレ・カステッラーノは、ダーシーのオフィスに現れるなり、金持ち特有の傲慢さで要求した。夫の裏切りと離婚に傷つき、しばらく休養するつもりだったのだが、ダーシーは幼い彼の娘への同情を禁じ得ず、シチリア行きを承諾する。訪れたサルヴァトーレの城は、亡き妻の写真で埋め尽くされていた。よほど奥様を愛していたのね…ダーシーは父娘の傷心を慮ったが、彼自身は妻を亡くした車の事故の記憶をなくしているのだという。抗いきれない魅力を放つサルヴァトーレに惹かれていくダーシーだが、亡き妻の面影に阻まれた、勝ち目のない恋だった。
バケーションに来たシチリア島のリゾートで、クリシーは運命の恋に落ちた。相手はひとまわり年上のシチリア大富豪セルジオ。夏の燃えるような初恋ーーでも、生涯ただひとつの恋だと思っていたのは彼女だけだった。彼は家庭をもつつもりはなく、クリシーをただそばに置きたいだけだと言った。愛人になれということ? 胸がひきさかれるような痛みをこらえ、クリシーは別れを告げた。4年後、子供を抱え、困窮した生活を送るクリシーは新聞で彼の婚約発表を知り…!?
倒産寸前の老舗宝石商の父を救うため、営業目的でセレブのパーティーへと乗り込んだターリア。そこで圧倒的な魅力を放つギリシャの若きホテル王タノス・サワキスと出会う。だが、彼こそが父を窮地に追い込んだ張本人だった!「君は俺の復讐の標的。だが俺の愛人になるなら救ってやろう」突然の挑発的な言葉。なかば強引に結ばれた愛人契約。そうして、豪華ホテルで始まった、タノスの一方的な欲望に弄ばれる日々。彼の復讐とは…その本心とはいったいーーー!?
「金に糸目はつけない。娘を話せるようにしてもらいたい」大富豪サルヴァトーレは、療法士ダーシーが勤める病院に現れるなり強引に要求した。愛らしい彼の娘をひと目見たダーシーが了承すると、シチリアの城へとつれて行かれる。妻を事故で亡くしたという彼の心からは鎧に覆われた深い孤独を感じた。寄りそってあげたいーー恋を自覚したとき、彼から「私は妻を殺したんだ」という衝撃の告白をされる。しかし、事故以来、彼は亡妻の記憶をすべて失っているらしく…!?
難聴と闘いながらシェイクスピア劇を演じたミナは、客席から自分を見つめる世にもセクシーな男性に心を奪われる。まるでジュリエットのように、ひと目で恋に落ちてしまったのだ。惹かれ合う二人はホテルでひそかに情熱的な一夜を過ごす。だが翌朝、カメラのフラッシュが二人を待ち構えていた!その男性ーアクセルは、北欧の公国を治める大公だったのだ。アクセルはマスコミの注目を集めるためにミナが仕組んだと誤解し、彼女の前から姿を消してしまう。わたしの愛を信じてほしい…ミナは彼を追って単身、極寒の国へと向かうが、自国で“氷の大公”と呼ばれる彼は、まるで見知らぬ男のようだった。
3年前、イザベルは秘書の代理として派遣された先で、コンスタンティン・デ・セヴェリーノに見初められた。プレイボーイのイタリア人実業家で爵位も持つ彼と、炭鉱の村で育ったイザベルとでは身分が違いすぎたが、二人の情熱はそんな格差が入り込む余地もないほど激しく、イザベルはやがて妊娠。コンスタンティンは結婚を申し込んだ。だが不幸なことに、イザベルは流産してしまう。急によそよそしくなった夫に、イザベルは深く傷ついた。高貴で厳格な育ちのせいで、夫が悲しみを表に出さないこと、だからこそベッドではあんなにも激しく欲望をさらけ出すことー若すぎた妻にわかるはずもなく、イザベルは打ちひしがれて家を出た。
グレースは、父が銀行の金を横領していたことを知った。重病の母を想い、金に糸目をつけずあらゆる治療法を探した父は、やがて自身も精神を病み、ついに勤め先の金に手をつけてしまった。愛する父のため、グレースにできることはただひとつー銀行頭取であるハビエル・エレーラ公爵に慈悲を乞うこと。グラナダの“獅子城”でグレースを迎えた公爵は、背が高く、琥珀色の瞳をした恐ろしく威圧的で美しい男だった。「なんでもします。父を助けてください」そう訴えるグレースに、公爵はなんと、1年間だけ妻になれという取引をもちかける。愛と誇り、そして純潔。すべてを捨てる覚悟で、グレースは頷いた。
レクシーは生まれてすぐに施設に預けられ、愛を知らずに育った。沿岸警備隊のヘリコプターのパイロットとして働く今は、苦楽をともにする仲間が彼女にとっての家族であり、救援活動で1人でも多くの人を救うことが生き甲斐になっていた。ある嵐の日、横転したヨットの救助に向かったレクシーは、ヨットの持ち主の尊大な男、ゼンハブ王国の国王カディルに侮辱され、ショックを受ける。自分をか弱い女性だと思ったことはないけれど、なぜ彼の前ではまるで小娘のように怯えてしまうのかしら?カディルは狙った獲物は逃さないとばかりにレクシーの唇を奪うと、半年間、彼の専属パイロットになるよう迫った。
結婚式の直前、アテナは衝撃的な光景を目にした。じきに夫となる相手が、よりによって男性とベッドにいたのだ。両親が喜ぶ顔を見たいがために受けた縁談だったけれど、やっぱり私が間違っていたんだわ……。耐えきれずに逃げだしたアテナは偶然、意外な男性にでくわす。姉の結婚式で花婿付添人をしていた、ルカ・デ・ロッシ──巨万の富と数多の美女に愛されているイタリア人億万長者だ。彼はアテナを匿ってくれたが、翌朝、驚くべき提案を切りだす。「百万ポンドと引き替えに、1年間僕の妻にならないか?」
父は行方不明、貯金も底をつき、さらに火事に見舞われて、サブリナはついに代々受け継いできた屋敷の売却を決意した。そんな折、意外な人物が屋敷を訪ねてきた。クルス・デルガド! かつて父に雇われていた貧しい青年は、その後仕事で成功を収め、今では大富豪として名を馳せている。10年前、二人は恋人同士だった。だがサブリナが妊娠し、その後流産したことがきっかけで、いつしか心は離れていった。いまサブリナの窮状を聞き、クルスはすぐに資金援助を申し出た。彼女が半年間の愛人契約に従うなら、という非情な条件つきで。
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