あなたの“性”はなんですか?“LGBTQ+”?“ふつう”?さまざまな性のあり方を通して“私”について考えよう。
イチゴ属の生活史の多様性を明らかにするため、国内外の山野を歩き調べた研究ノート。
自生植物の緑化で、地域のアイデンティティを育む。家庭のガーデニングから公園のマネジメントまで、多様な生物と共生する環境づくりの最前線。
「さまざまな「特性」をもつ地銀が数行集まって連携することにより、地銀1行では到底「味わえない」ような「多様性」が「花開く」」。横浜銀行の代表取締役として、数々の地銀連携を引っ張ってきた著者だからこそ書ける地域金融機関の経営者・幹部必読の書!
「アメリカ」とは何か?「民主主義」「発展」の裏に潜む、複雑な人種・民族問題、国家概念、支配・差別構造を歴史史料の緻密な分析をもとに時代の流れの中で的確に捉え、鋭く解き明かす。
巨大なインドはどのように動いているのか?インドの政治は、経済成長以上の驚異である。独立以降の民主主義体制の変化を軸に、そのダイナミックな実像を叙述的分析と統計的分析によって見通しよく描いた待望作!
グローバル化に対応した教育としてまず挙げられるのは多文化教育である。だが今日多様性は、階層、ジェンダー、地域、障害者等、さらに様々に広がっており、これらの差異を超克した社会的公正をめざす教育がわが国でも強く求められる。その点において、多文化主義を国是に、この種のインクルーシブ教育を推進しているオーストラリアは注目に値する。現代的多様性に対応しうる教員養成のあり方を具体的に紹介し、考察した研究。
はじめに
序章 環境ガバナンスはいかに論じられてきたか:行政とNGO のパートナーシップの理念と実態
1 パートナーシップをめぐる動向
2 環境ガバナンス,パートナーシップの理念と実態
3 本書の問いと構成
4 NGO・NPO の捉え方とセクターの区分
第1部 環境政策史・分析視角/方法:分析のために
第1章 パートナーシップの環境政策史
1 市民セクターに向けた環境行政のまなざし
2 資料と時期区分
3 協働・市民参加の萌芽期
4 施策形成期とパートナーシップ
5 選択的確立期と政策決定への参加
6 協働・市民参加の意義とは?
第2章 連携形成条件の分析視角
1 パートナーシップの分析に向けて
2 環境政策過程論の諸アプローチ
3 戦略的連携論の分析視角
4 事例研究の方法
第2部 外来種オオクチバス等の規制・駆除:ローカルな政策提言活動
第3章 NGO-漁業者団体ー行政間の連携が形成されるまで
1 オオクチバス等をめぐる社会的論争
2 組織フレームの分析枠組
3 論争過程の概要
4 第1 期におけるフレームのすれ違い
5 第2 期におけるフレームの一致
6 連携はいかにして可能になったか?
第4章 ローカルなNGOの展開と政策実施体制
1 規制・駆除の政策的成果
2 ローカルな環境NGOの展開
3 外来生物法の政策実施体制
4 不十分な体制の解消に向けて
第3部 生物多様性条約第10 回締約国会議:グローバルな政策提言活動
第5章 NGOのネットワーク組織における連携戦略と運動内的な帰結
1 締約国会議という政治的機会
2 運動組織間の連携
3 NGOネットワーク組織の分析
4 包摂戦略の帰結
第6章 行政ーNGO 間の連携形成をめぐる比較分析
1 日本政府に向けた政策提言
2 比較分析のための分析枠組
3 政策分野ごとの政策提言過程
4 政策分野間の比較分析
5 連携形成条件の選択性
第7章 連携の持続と政策実施体制
1 締約国会議以降の状況
2 質的比較分析によるNGOグループの特徴
3 NGOによる事業展開
4 国連生物多様性の10年の政策実施体制
5 NGO の事業に依存した体制
終章 本書の知見と環境ガバナンスに向けた問題提起
1 事例研究のまとめ
2 他者変革性の発揮を阻む選択性
3 政策実施体制の丸投げ
4 政策的成果の乏しさと循環構造
5 今後の課題
文 献
資 料
おわりに
事項索引
人名索引
女性研究者「一斉開花」の森で生きる昆虫たちの生態にせまる。
これから何を、どう変えるべきなのか?これまでの歴史、海外の動向を踏まえ、日本社会の復興・発展にもつながる農協制度のあり方を多角的に提言。
大学受験指導では外すことのできない「生態系・生物多様性」分野。生物教育や環境問題に係わる先生方の声を反映して、生物多様性に関する用語解説はもちろんのこと、系統立てた生物多様性の解説や保全対策などを紹介するほか、多数のコラム(下記参照)を掲載。高校生物の教科書を補うのに最適な一冊!
<コラム>
種の多様性の表し方、多様度指数、生物模倣技術隆盛時代、生物多様性が生態系サービスに寄与する理由、生態系サービスの経済評価、自然選択による適応進化の実例、ダーウィンと生物多様性、保全単位、大型哺乳類の大量絶滅、カエルの受難:オレンジヒキガエルの絶滅、決定論的要因と確率論的要因:植物の場合、アリー効果のいろいろ、近交弱勢の主要な要因:有害遺伝子の発現、絶滅の渦、レッドリストとニホンウナギ、国の外来種対策:奄美大島のジャワマングース、東京蝶モニタリング
第1章 生物多様性ってなに?
1.1 生物多様性とは
1.2 種内の多様性(遺伝的多様性)
1.3 種の多様性
1.4 生態系の多様性
1.5 バイオームと人為的改変
1.6 生物多様性を保全すべき理由
1.7 生態系サービス
1.8 ミレニアム生態系評価とシナリオによる予測
第2章 生物多様性の形成と維持
2.1 生命の歴史と生物の多様化
2.2 多様化は生物の遺伝・進化の必然
2.3 自然選択による適応進化
2.4 種分化とエコタイプ
2.5 生物間相互作用と生物多様性
2.6 競争に抗して多種共存を可能にするのは
2.7 モザイク環境と撹乱:さとやまの生物多様性とヒト
第3章 生物多様性の危機と人間活動
3.1 生命史第六番目の大量絶滅
3.2 現代の絶滅リスクの高まり
3.3 地球環境の限界を超えた「生物多様性の損失」
3.4 絶滅どころか蔓延する種
3.5 乱獲・過剰採集
3.6 絶滅をもたらすハビタットの分断・孤立化
3.7 外来生物の影響
第4章 絶滅のプロセスとリスク
4.1 絶滅に向かう過程と小さな個体群
4.2 小さな個体群の絶滅リスク
第5章 生物多様性の保全(制度)
5.1 生物多様性条約
5.2 ワシントン条約と種の保存法
5.3 ラムサール条約と条約湿地
5.4 生物多様性基本法と生物多様性戦略
5.5 外来生物法
5.6 自然再生と自然再生推進法
第6章 生物多様性の保全(実践の多様性)
6.1 生物多様性保全と市民科学
6.2 絶滅危惧種の保全と再導入・再野生化
6.3 コウノトリ(東アジア個体群の再生)
6.4 土壌シードバンクを活用した自然再生事業
※ 各章にcolumnを多数掲載
イギリスで生まれた日本写真史、入門書。
戦後から現代まで、写真家約70名の作品200余点収録! !
近年、海外で注目が高まる「日本の写真」。世界から日本写真史を概観する書籍が求められるなか、日本に造詣が深いイギリス在住のキュレイターによる画期的な一冊が誕生した。著者自ら、日本を代表する25名の写真家にインタビューを敢行。作家たちの生の声を追いながら、「リアリズム」「ガーリーフォト」など、社会的変遷を背景に発展した日本の写真史を紐解いていく。
イギリスのキュレイターによる新鮮な切り口の日本写真史!
写真家たちの作品世界を、グローバルな視点で解き明かしている。
ー飯沢耕太郎(写真評論家/本書監修者)
インタビュー収録作家
荒木経惟・安齋重男・石内都・伊島薫・大森克己・川内倫子・川田喜久治・北井一夫
澤田知子・志賀理江子・柴田敏雄・須田一政・鷹野隆大・土田ヒロミ
Tokyo Rumando・長島有里枝・蜷川実花・野村佐紀子・畠山直哉・HIROMIX
細江英公・森村泰昌・森山大道・吉行耕平・米田知子
翻訳:小巻靖子
レーナ・フリッチュ
ドイツ出身。アシュモレアン博物館にて、近現代美術のキュレイターとして海外美術の展示や展覧会の企画を担当。以前はテート・モダンの海外美術部門にて、アシスタント・キュレイターとして、アジア太平洋地域の美術品の収集や展示を担当した。著書に『Yasumasa Morimuras“Self-portrait as Actress”: Uberlegungenzur Identitat』(2008 年)など。
飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)
写真評論家。1977年、日本大学芸術学部写真学科卒業。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。執筆活動のほか、写真展覧会の審査、企画等も手がける。
なぜ宇宙は人々を惹きつけてやまないのか?
宇宙とは何かという,この世の中でももっとも根源的な部類に属する問題に取り組む宇宙論の研究は,現在,目覚ましい発展を遂げているさなかにある。その原動力となっているのは,宇宙観測の飛躍的な拡大である。これにより,宇宙論は単なる思索の対象から定量的な実証科学へと変貌を遂げた。
宇宙の大規模構造は,宇宙空間に広がる数億光年?数十億光年にもおよぶ大きな構造である。ビッグバンから始まる宇宙の歴史の中で,大規模構造がどのように形成されてきたかを探ることは,この宇宙そのものの起源を探ることに直結している。宇宙の大規模構造を用いた宇宙論の研究は,将来的にも最も期待される手法のひとつとされ,大規模な観測計画が世界中で立案されている。
本書の目的は,宇宙の大規模構造を用いた宇宙論の研究を解説することにある。最初に,現代宇宙論の現状や,いま研究されている未解決問題を概観し,同時に宇宙論の研究に用いられる基礎的な物理の原理を解説する。そして,宇宙の大規模構造の進化を記述するための理論的基礎を解説する。さらに,大規模構造形成における理論的な最前線の紹介として,摂動論的手法に基づいた最近の理論的進展を解説する。
前半の章では基礎的なレベルから始めて,後半の章では多少高度な話題についても触れている。宇宙論の現状や研究の雰囲気をある程度詳しく概観するのにも適している。
第1章 はじめに
1.1 宇宙論の疑問
1.2 宇宙観の広がりと現代宇宙論
1.3 宇宙のダークな側面
1.4 単純性と真実性のはざま
1.5 精密宇宙論
1.6 宇宙の大規模構造
1.7 大規模構造と宇宙論
第2章 一様等方宇宙
2.1 宇宙原理とロバートソン・ウォーカー計量
2.2 赤方偏移と共動距離
2.3 一様等方宇宙のアインシュタイン方程式
2.4 宇宙論パラメータとフリードマン方程式
2.5 光度距離と角径距離
2.6 ダークエネルギー
第3章 密度ゆらぎの進化
3.1 宇宙の構造形成
3.2 流体方程式と密度ゆらぎ
3.3 線形近似とジーンズ不安定性
3.4 バリオン音響振動
3.5 密度ゆらぎの線形成長
3.6 非線形摂動論
3.7 球対称密度ゆらぎ
第4章 密度ゆらぎの統計と観測量
4.1 宇宙論における統計量の重要性
4.2 キュムラント展開定理
4.3 モーメントとキュムラントの母関数
4.4 多変数ガウス分布
4.5 密度ゆらぎのパワースペクトル
4.6 線形パワースペクトル
4.7 初期非ガウス性
4.8 天体のバイアス
4.9 赤方偏移空間変形
4.10 大規模構造とバリオン音響振動
4.11 ハローの形成と質量関数
第5章 大規模構造と非線形摂動論
5.1 構造形成における非線形性
5.2 標準摂動論による非線形パワースペクトル
5.3 摂動展開の図形的表現
5.4 摂動論におけるバイアス効果
5.5 摂動論における赤方偏移空間変形効果
5.6 ラグランジュ的摂動論
第6章 統合摂動論の基礎
6.1 ラグランジュ的摂動論と観測量
6.2 ラグランジュ描像バイアスと摂動論
6.3 ラグランジュ的摂動論における赤方偏移空間変形
6.4 多点伝播関数
6.5 変位ベクトルの頂点部分和
6.6 バイアスの頂点部分和とくり込まれたバイアス関数
6.7 統合摂動論における図形対応規則のまとめ
第7章 統合摂動論の応用
7.1 ハローに対するくり込まれたバイアス関数のモデル
7.2 1 ループ近似の準非線形パワースペクトル
7.3 質量のパワースペクトルと相関関数
7.4 ハローのパワースペクトルと相関関数
7.5 初期非ガウス性によるスケール依存バイアス
第8章 おわりに
8.1 宇宙の構造を観察する
8.2 次世代の大規模構造観測
8.3 未知の領域を探る
8.4 宇宙全体の理解を目指して