間質性肺炎は原因不明のものが多く,病態の把握や診断・治療に難渋することが多い.本書は,間質性肺炎の診療に長く携わってきた画像診断,病理診断,治療のエキスパートたちが,数多くの症例の中から代表的なものを厳選し,各病型の特徴を明確に解説.豊富なCT像・病理アトラスとともに,疾患の全経過を追いながら学べる内容になっている.間質性肺炎の診断・治療に関わるすべての医療者必携の一冊.
【目次】
1章 総 論
1.臨床ー歴史から間質性肺炎を紐解く
2.画像ー間質性肺炎の画像の読み方
3.病理ー間質性肺炎の病理形態学
2章 各 論
症例1:感染を契機に急性増悪を繰り返した慢性間質性肺炎
Column:蜂巣肺,蜂窩肺と牽引性細気管支拡張
症例2:肺がんを合併したCPFEの一例
症例3:多発浸潤影を呈した特発性器質化肺炎
症例4:上葉優位な慢性経過を示す肺線維症
Column:典型的なIPUF像
症例5:剝離性間質性肺炎の一例
Column:ガイドラインの扱い方1:臨床
Column:ガイドラインの扱い方2:画像
Column:ガイドラインの扱い方3:病理
症例6:病歴から原因が推測された間質性肺炎
症例7:急性増悪した慢性間質性肺炎
症例8:初診1年前のCTが診断に重要な役割を果たした抗ARS抗体関連間質性肺炎の一例
Column:画像上,症例8と鑑別を要する他疾患
症例9:無治療で改善した間質性肺炎
症例10:健診発見後に急速進行した間質性肺炎
症例11:関節リウマチに先行した間質性肺炎
症例12:手指冷感を伴う慢性間質性肺炎
症例13:慢性間質性肺炎が先行した膠原病肺
症例14:中年女性にみられた慢性間質性肺炎
症例15:亜急性に進行する間質性肺炎
症例16:経過中にANCA陽性となった慢性進行性間質性肺炎
Column:TBLCの実際
Column:TBLCでどこをとればよいか
症例17:進行性肺線維症(PPF)の一例
Column:PF-ILDとPPF
日本造血細胞移植学会編集による看護師向け公式テキストの改訂版.同種造血細胞移植をめぐる現状,移植後合併症の基礎知識,移植後の外来フォローアップにおいて必要な知識・技術を各分野のエキスパートが詳細かつわかりやすく解説.今改訂ではがん対策推進基本計画(第3期)への対応といった情報更新に加え,合併症重症例の写真を充実させた.
【はじめに】
1980年代の近代的移植の幕開けから、骨髄・さい帯血バンクの整備、移植法やその支持療法の目覚ましい進歩に支えられ、同種造血細胞移植は多くの難治性造血器疾患の根治療法として盛んに施行されてきた。そして、移植件数増加とともに多くの移植患者がより長期に生存するようになった。しかし、長期生存者が着実に増加する一方で、移植対象疾患の根治が得られても、社会復帰までには移植後後期合併症に伴う生活の質の低下、不妊、二次がん、復職・復学の問題など多くの課題が残されていることが明らかとなってきた。そして、移植後の治癒の可能性を拡大するだけでなく、その質をしっかりと担保するフォローアップ体制を構築することが不可欠であると広く認識されるようになった。
これを受けて2012年度の診療報酬の改定で、看護師を含むさまざまな職種の専門家による同種造血幹細胞移植患者の外来フォローアップ体制が「造血幹細胞移植後患者指導管理料」として算定されるようになった。この造血幹細胞移植後患者指導管理料の施設基準では、造血幹細胞移植に従事した経験を有し「移植医療にかかわる適切な研修」を修了した専任の常勤看護師の配置が求められ、日本造血細胞移植学会は、これまでの看護部会で行われた研修の質をさらに高めた「造血細胞移植後患者の外来におけるフォローアップにかかわる看護師」を対象とした研修会を開始した。この研修会は、単に施設要件を満たすための看護師研修ではなく、造血細胞移植後患者の外来でのフォローアップに継続的に加わり、そのさまざまな病態・問題に対して適切に指導・介入し、フォローアップの充実を図るとともに、医師の負担軽減にも貢献できる看護師を育成することを目的としたものである。
本書籍は、この研修会の教科書として、2014年3月に初版が発刊された。そして、2014年以降のわが国における移植後合併症、生活の質、社会復帰に関するエビデンスを盛り込み、その内容をより充実させたのがこの改訂版である。少子高齢化が進むわが国においては、完璧な社会復帰を目標とした移植医療体制を構築することが切に求められている。是非、各施設での移植後外来フォローアップの看護に本書を役立てていただければ幸いである。
2019年8月
岡本真一郎
高坂久美子
森文子
山花令子
主要目次:1.社会・集団と健康(健康と疾病の概念/保健統計/疫学) 2.疾病の予防(疾病の予防とは/感染症とその予防/生活習慣病とその予防/母子保健/労働衛生) 3.栄養と健康(栄養/食品機能と食品衛生/食中毒と食品汚染) 4.化学物質・放射線の生体への影響(化学物質の毒性/化学物質の安全性評価と適正使用/化学物質による発がん/放射線の生体への影響) 5.生活環境と健康(地球環境と生態系/環境保全と法的規制/水環境/大気環境/室内環境/廃棄物)
エプロンとマスク、いつ交換する?手袋はいつ装着する?いつ交換する?感染対策の基本、忘れていませんか。患者と自分を守るために、今日からできる感染対策を始めましょう。
「定説」と違うことをやってみる。その勇気が新たな道を切り開く。クラゲの研究でノーベル賞を受賞した下村脩、マリー・キュリーのもとで研究した日本人・山田延男、星新一が唯一の弟子と認めた作家であり研究者でもある江坂遊ーー第一線で活躍する科学者たちは、どう挫折を乗り越え、「今までにないもの」を生み出してきたのか。自分の仕事や人生を見つめ直すうえで、新たな視点を得られる一冊です。単行本『東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』に池上彰氏との対談を追加し、新書化したものです。
たくさんの人生を知ることは
自分自身を豊かにすること。
私はただ、限られた時間の中でロールモデルを提示しただけのことですが、もしかしたらそれがこれまでの教育では得られなかったことなのかもしれないと思いました。(中略)彼らが何に迷い、何に苦しみ、どんな人に出会い、いかに決意したかを知ることが、きれいごとばかりではない人生の実質について考えるきっかけとなったのであればうれしく思います。(本文より)
調理された食品を摂取する時,私たちはそれが安全であることを前提として口にする.食に直接関わる栄養士・管理栄養士は「食中毒の原因になるリスクがある」という視点を持つことが求められる.そのためにも食品衛生学を学び,食の安全に対してリテラシーを持つことは極めて重要である.本書では,初学者でも食品衛生法を基本とする食品安全を保障するルール(法律)について分かりやすく理解しやすいよう,最初にアウトラインを示し,さらに食品に関わる個別リスク因子を学んだ後に食品安全を保障するルールと各リスクが対応するような構成としている.また,高校で化学や生物といった「理系教科」を学んでこなかった学生の理解を高めより関心を持てるよう付録として「食品衛生を学ぶための微生物学と化学」を収録している.さらに,管理栄養士国家試験の応用問題を想定して「これまでに起こった食中毒事例に学ぶ」も付録として収載した.これらの食中毒事例は,衛生管理手法を変えるきっかけとなったものであり,栄養士・管理栄養士として覚えておくべき事例をまとめた.さらに管理栄養士国家試験「新ガイドライン」で20問から30問に増えた応用問題対策としても利用できる.
第1章 私たちの食生活と食品衛生/第2章 食品の安全性を保障する仕組み/第3章 食品の変質と腐敗,汚染/第4章 食品による食中毒を引き起こす微生物と毒素の特徴/第5章 食品による感染症と寄生虫症,人畜共通感染症/第6章 食品添加物/第7章 食品の安全性を保障する具体的な仕組み:食品表示と規格基準/第8章 食品の安全性を担保するこれからの仕組み/第9章(付録) これまでに起こった食中毒事例から学ぶ/第10章(付録) 食品衛生を学ぶための微生物学と化学
NICUで働く医師,新生児の抗菌薬についてコンサルトを受ける感染症科の医師,そして新生児の発熱をみるとドキッとする先生には,ぜひご覧いただきたい1冊です.
成人と小児が異なるように,小児と新生児もちがうんです!東京小児総合医療センターの新生児科と感染症科がタッグを組み作り上げた,新生児に特化した感染症マニュアル.実際の具体的な処方例も記載し,プラクティカルな仕上がりになっています!新生児にかかわる医療者はmust buy.
あの超人気参考書の「ひとつひとつわかりやすく。」シリーズが、いよいよ看護テキストになって登場します!「看護をひとつひとつわかりやすく。」シリーズ第三弾として、「疾患」をひとつひとつわかりやすく解説しています!
薬物治療学領域におけるミニマムエッセンスを平易な文章と豊富な図表でまとめた教科書.用語解説,項目ごとの内容まとめ,章末問題なども設定し,初学者に配慮した構成とした.薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応.今改訂では新薬・ガイドライン等の情報更新を行い,電子版を付した.電子版限定付録として新薬・ガイドライン等更新情報を収載予定(上梓後年1回更新).
薬学生・薬剤師向けの,病原微生物・化学療法薬・感染症の立体的な理解を目指す教科書.平易な記述で,基礎から臨床業務に役立つ内容まで幅広く網羅.わかりやすい図やフルカラーの写真を多数収録.各項目ごとに要点(Point),練習問題,用語解説,コラム等を設置し,自習にも最適.薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版/平成25年度改訂版)対応.電子版付.
典型画像から非典型画像、鑑別疾患画像まで、収録画像550点以上。
【「最小の検査で最大の成果を得る」ためのベストプラクティスがわかる!】
最新かつ信頼性の高い臨床検査ガイドブックとして医師,医療スタッフに長年愛用されるベストセラー.
臨床現場をとりまく状況の変化と検査技術の進歩とをふまえて,項目を全面的に見直し,最新情報を盛り込んだ.
「デシジョンレベル」「基準値」を示し,検査の意義,適応,注意点,異常値の解釈,フォローアップ方法,保険適用条件について見やすく整理して解説.
臨床現場のニーズに応え,日常診療で瞬時に活用できる実践的な1冊.
≪主要目次≫
第1部 検査項目の選択と臨床検査の総合評価
第2部 各 論
1 生化学検査
A.血清蛋白
B.酵素
C.アミノ酸・窒素化合物
D.ビリルビン・胆汁酸
E.ビタミン
F.電解質・浸透圧
G.血液ガス 191
H.金属
I.色素等負荷排泄試験
2 代謝・内分泌検査
A.糖代謝
B.脂質代謝
C.脂質組織
D.下垂体
E.甲状腺
F.副甲状腺・骨代謝
G.副腎髄質・交感神経
H.副腎皮質
I.性腺・胎盤
J.消化管ホルモン
K.循環器
3 血液学的検査
A.血球形態・機能
1赤血球
2白血球
3血小板
4骨髄
B.造血器腫瘍の診断
C.出血・凝固・線溶
D.輸血・移植
4 炎症・免疫学的検査
A.炎症・組織障害・線維化マーカー
B.補体・免疫グロブリン
C.自己抗体
D.アレルギー
5 感染症検査
A.感染症の遺伝子検査
B.ウイルス
C.細菌
D.真菌 889
E.寄生虫 903
6 腫瘍マーカー
7 尿・糞便・その他の分泌液・穿刺液検査
A.尿検査
B.糞便検査
C.その他の分泌液・穿刺液検査
8 細胞診
9 遺伝子検査・染色体検査
資 料
妊娠に伴う検査値の変動
索 引
大好評の「よくわかる脳MRI」が8年ぶりに全面改訂! 新WHO分類を反映させ、豊富な内容と美しい画像・シェーマ、充実の解説でさらにグレードアップした。脳のMR画像が見たい時、疾患が知りたい時に“よくわかる”1冊。
あの『小児感染症のトリセツ』が帰ってきた! 前版の構成を一新し『抗菌薬編』と『疾患編』の2 部作となってさらにバージョンアップ。
『抗菌薬編』では、小児感染症における問診・診察の方法、微生物検査の使い方や各抗微生物薬別の解説まで、抗菌薬の切り口で小児感染症を理解できる。
「薬剤」から小児感染症を学びたい方はまずはこちら。
姉妹本の『疾患編』もあわせて読めばさらに盤石! 圧倒的な情報量と現場で何をすべきかを両立した小児感染症マニュアルの決定版。
CONTENTS
Chapter 1 小児感染症診療の原則─ベーシック─
1 小児感染症診療のトリセツ
2 病歴・身体所見の取りかた
3 微生物検査の用いかた─迅速抗原検査,塗抹検査,培養検査─
4 感受性検査の用い方
5 抗微生物薬の選びかた
Chapter 2 抗微生物薬のトリセツ
1 抗菌薬
2 抗真菌薬
3 抗ウイルス薬
4 経口抗微生物薬の使い方
5 局所抗微生物薬の使い方
6 抗微生物薬の予防投与
Chapter 3 小児感染症診療の原則─アドバンスト─
1 診断の考えかた─検査・疫学情報の活かしかた
2 微生物検査の用いかた─ 質量分析,核酸増幅検査,血清抗体価検査─
3 PK/PD 理論と薬物血中モニタリングの使い方
4 抗菌薬アレルギーへの対応