質の高い幼児教育・保育には、質の高い人材の育成と定着が鍵を握る。OECD国際調査の結果を基に、幼児教育・保育従事者の職能開発や労働条件、職場におけるウェルビーイング、施設や園におけるリーダーシップと管理運営に着目し、分析・評価をすすめてゆく。
●リハビリテーション看護のエキスパートに必要な知識と技術を示した実践書.
●リハ看護師にできることや,他の看護領域と異なる役割などについて具体的に整理し,エキスパートとしての実践に必須の知識と技術を具体的に明示.リハビリテーション専門病院や回復期リハビリテーション病棟の看護師には必携の書.リハ看護の実践者には,日常の看護を見直して,更なるレベルアップができる1冊.
●執筆陣は,臨床経験豊富なリハ看護の実践者,リハ看護研究の第一人者,10数年来リハ看護師の継続教育を行っている教育者たち.リハ・チームのなかにおける看護師の役割と位置づけについて悩むリハ看護師たちの疑問に方向性を教示.
●リハ看護に関連する認定看護師資格を目指す人にとっては,リハビリテーション看護の全体像を把握するのに最適.
●初学者には,既刊『リハビリテーション専門看護』と合わせて読むことを推奨.
第1章 看護行動を支えるリハビリテーション・マインド
第2章 リハビリテーション看護に必要なヘルスアセスメント
第3章 リハビリテーション看護基本技術
第4章 リハビリテーション過程に生じやすい問題と看護アプローチ
第5章 リハビリテーション看護に関連する政策・制度,社会状況
新しい学校を供給できるのは誰か?多元化社会における教育の役割は何か?公教育問題研究の第一人者が討論した国際シンポジウムの完全な再現。英文テキストも同時に収録する。
教育哲学・道徳教育についての講義ノートを基にまとめた教育哲学テキスト。人間を子どもへと成長させる過程として教育を理解する。
従来教育は、子どもを大人へと成長させる過程として理解されてきたが、本書では、人間を子どもへと成長させる、子ども性へ回帰させる過程として教育を理解する。子ども性の特徴とは「遊戯」「始原への回帰」「多型的反復としてのリズム」「変身」であり、特に重要な、対話・時間・参加という概念をキーワードに、教育哲学を論じる。
序論 児童期への回帰としての教育
本書はなぜ書かれるのか
「思い出しなさい。あなたがかつて若かったことを」
「初心忘るべからず」
哲学と、再び子どもになること
本書の展開
第1部 子ども性と教育
第一章 教育とコミュニケーション
人間のコミュニケーション
教育というコミュニケーション
生態学的情報理論
教育と情報、コミュニケーション
第二章 子どもとはいかなる存在か
子どもの特性
プラトン的子ども観
子どもの二つの神的特徴
子どもにおける可能性と潜在性
子どもを生き直すための教育
第三章 遊戯と存在
遊びの定義
不確実性の楽しみ
パイディア(Paideia)とルードゥス(Ludus)
二重性と大人の遊び、子どもの遊び
デュシャンと子どもの世界
ゲームを作ること、ゲームをなすこと
ゲーム・チェンジャーとしての子ども
変身する身体
第四章 終わりなき生ーー多型的反復のリズムとしての子どもの時間
カイロスとクロノス
ヘルメスとヘスティア
アイオーンの時間ーー終わりなき世のめでたさよ
待つことーー潜在性、旅、歓待
待つことと教育
第五章 真理と対話
真理と問い
問いとは何か、私たちは何を問うのか
再び、「なぜ」と「何」という問いについてーー宇宙的再現
私たちはどうすれば無知であり続けられるか
リズムに現れるアイオーン
第2部 子ども性と教育の社会
第六章 科学、技術、民主主義
知識を所有すること
テクノロジーと現代社会
テクノロジーの民主化
現代の技術論によるテクノロジー批判
テクノロジーと社会の関係
科学と民主主義
民主主義と真理の共同体
科学と哲学、児童期への回帰
第七章 教育の平等とは何か
平等と健康
障害の社会モデル
機会均等と平等の基準
平等概念の放棄
ケイパビリティ・アプローチからインクルージョンへ
対話とインクルージョン、子どもの意見表明権
第八章 教育的タクトーー対話と沈黙の時間
カイロス的瞬間としての対話
タクト
教育的タクト
余白とリズム
身体的リズムとしての対話
対話における沈黙
場面緘黙とリズム
沈黙と幽霊
タクトは独自なものを成長させる
第九章 あるべき道徳教育
子ども性と対話
手続きによる道徳教育
対話による問題解決と平和教育
テスト・オプションによる道徳教育
道徳的変容の判断基準
あとがき
文 献
事項索引
人名索引
マインドフルネスを臨床の場で実践する研究者による、自己と他者との関係に向き合う心のあり方をめぐる対話。心の成長とブッダの悟りの検討、看取る者と死に逝く者の心の洞察、マインドフルネスの問題点と今後の継承などを、瞑想と催眠の実践を交えて語り合う。
今、ダイバーシティ(多様性)が企業、社会において重要なキーワードになっている。多様な人々が共に生きるインクルーシブ社会を実現するために必要な教育、それがインクルーシブ教育である。ただ、日本では、インクルーシブ教育=障害児教育という捉え方をされがちである。しかし、多様性といったとき、障害者だけではない。子どもたちが、社会に共生する他者や他の文化を受け入れながら、人間らしく生きるという尊厳をもった人間性を、経験の中で英知と共に獲得していくことが、インクルーシブ教育の最終的な到達目標となる。多様な人々を包み込む、これからの教育の進むべき方向性を考える。
【主な内容】
第1章 インクルージョンとは?
第2章 インクルージョンの四つの局面とインクルーシブ教育
第3章 これからのインクルーシブ教育の方向性と課題
認知障害をもつ自閉症の子どもにとっては、学習しやすい環境設定、生活しやすい環境設定を考えることは、主体的に学習したり、主体的に生活したり、見通しをもって活動したりする上で欠かせません。本書では、構造化の正しい理解を解説するとともにどのような学習場面、生活場面で、どのような構造化をすれば、自閉症の子どもが、意欲的、主体的に活動し、生活の質を高めることができるのかを5つの領域に分けて、実際に効果の上がった事例を集めてまとめています。学校教育で重要視されている指導内容の大半を取り上げています。
「前置詞toと不定詞toの関係は何か」「疑問詞と関係詞はどう関係しているのか」「現在完了形のhaveの役割は何か」等々、英文法への素朴な問いに真正面から取り組んだ意欲作。have,be,to,make,what,which,willなど基本語彙の本質的な意味(コア)を説明原理とし、各々の語彙が関係する文法構文を統一的に解明する。新しい教育英文法の可能性を具体的に示す本書は、英語学習者と英語教師の必携の書である。
「社会教育の基本かつ喫緊のテーマ」である「連携」という発想や実態について、
連携が求められる各主体や領域に即した基本的な事柄を整理するとともに、
各主体や領域を通底する考え方や論点を提示し、社会教育の固有性とは何かを考えようとするものである。
学校教育とは異なる社会教育の意義、社会福祉や地域振興といった近接領域とのかかわりで見出される社会教育の意義、
行政・市民・企業という各セクターが担う社会教育の特性、
ネットワークやコーディネートといった「連携」の類縁概念から見出される社会教育の特性について考える。
【執筆者】
伊藤真木子、山本芳正、林 剛史、本庄陽子、津田英二、青山鉄兵、大山由美子、鈴木眞理、寺脇 研
第1章 社会教育における連携の意味
1 連携とは何か
2 連携論の文脈
3 「連携」を考える意味
第2章 社会教育行政と一般行政
1 社会教育行政の制度および役割の変遷
2 生涯学習振興行政と社会教育行政
3 社会教育行政と一般行政の連携
4 社会教育行政と一般行政との連携の新たな可能性
第3章 社会教育と学校ー制度的関係
1 学社連携・学社融合論の提起
2 学校教育と社会教育との関係の制度化
3 高等教育機関と社会教育関係機関との連携
4 社会教育と学校教育の連携の展望
第4章 社会教育と教員・親・地域住民
1 学校・家庭・地域の連携が強調される背景
2 学校支援地域本部の取組みと教員の役割
3 地域団体の活動の停滞
4 学校を拠点とした新しい「地域づくり」
5 PTAの歴史と可能性
6 地域社会全体の教育力の再生をめざして
第5章 社会教育と社会福祉
1 近接領域としての社会教育と社会福祉
2 実践に内在する福祉と教育
3 地域社会にある学習課題とコミュニティワーク
第6章 社会教育と市民活動
1 「市民活動」をとらえる視点
2 学習活動としての「市民活動」
3 「市民活動」に内在する学習
4 学習支援を担う「市民活動」
5 「市民活動」に注目する意味
第7章 社会教育と企業活動
1 職業生活における学習の意味
2 社会教育におけるキャリア教育・職業教育の位置づけ
3 企業内教育と企業の社会貢献活動
4 社会教育の視点からみる教育文化産業と指定管理者制度
5 学習社会の実現に向けた連携の可能性
第8章 社会教育におけるコーディネートの意味
1 社会教育におけるコーディネートをとらえる視点
2 社会教育論におけるコーディネートの位置
3 コーディネートをめぐる今後の課題
第9章 社会教育と地域振興
1 地域住民と行政との地域づくり
2 交流人口による地域振興
3 社会教育と生活環境の形成
4 まちづくりとネットワーク
5 未来への継承,発展への寄与
第10章 学校教育と社会教育の制度的・原理的検討ー連携という観点から
1 社会教育の位置
2 連携がめざすもの
3 社会教育と連携
4 学校教育と社会教育との連携
5 人事面での連携の位置側面:派遣社会教育主事制度の功罪
付 論 生涯学習振興と民間との連携
1 寺脇研氏(元 文部省)に聞く
2 生涯学習施策の始まりのころ:寺脇氏のインタビューをどう読むか
東京を中心とした首都圏の話しことばは、首都圏方言と呼ばれ、多くのドラマ、漫画などの作品で用いられるほか、日本語の会話教育でも取り入れられることがある。本書では、主に漫画作品を対象として、ラ行音の撥音化(わからない→わかんない)等、首都圏方言の表現のゆれがどのように使い分けられているかに関する観察を行った。日本語学習者の表現の幅を広げる支援を行うための基礎研究となることを目指す。
国境を越える人の移動は増加の一途をたどり、日本もその例外ではない。本書は、多文化社会における多様性や、人権問題などの課題を事例を通して紹介し、現代社会に求められる人権意識、国内外の多様性、必要な教育について考察を促す契機を提供する。
ヘックマン『幼児教育の経済学』(2015)や
ポール・タフ『私たちは子どもに何ができるのか』(2017)の邦訳で
一気に注目され,学習指導要領(平成29年3月告示)をはじめ,
わが国の教育政策に多大な影響を与えた概念,
「非認知能力」とは一体何であったのか?
非認知能力とは何か。「人間力」「やりぬく力」など漠然とした言葉に拠らず,心理学の知見から明快に論じる。誠実性,グリット,好奇心,自己制御,楽観性,レジリエンス,マインドフルネスなど関連する15の心理特性を取りあげ,教育や保育の現場でそれらを育む可能性を展望。非認知能力を広く深く知ることができる一冊。
白梅学園大学名誉教授 無藤 隆氏 推薦!
「非認知能力」とは何か。心理学で実証された15種類の心理特性から,
1非認知能力は教育可能である,
2その教育は望ましい成果(学力や健康・幸福・社会的活動)につながる。
本書から多くを学ぶことができた。
広く教育・保育の関係者に勧めたい。
【主な目次】
序章 非認知能力とはなにか
1章 誠実性
2章 グリット
3章 自己制御・自己コントロール
4章 好奇心
5章 批判的思考
6章 楽観性
7章 時間的展望
8章 情動知能
9章 感情調整
10章 共感性
11章 自尊感情
12章 セルフ・コンパッション
13章 マインドフルネス
14章 レジリエンス
15章 エゴ・レジリエンス
終章 非認知能力と教育について
ふたたび“退学ゼロ・学校ぎらいゼロ”作戦に挑戦。校則NO!自律YES!生従、夫人とともにきずく体当り“人間教育”。