1999年に認可された低用量経口避妊薬(ピル)をはじめ、銅付加型子宮内避妊用具(IUD)や女性用コンドームなど、新しい避妊法が近年つぎつぎに導入。従来からある方法とあわせて、避妊法の全てを解説する。
いまさら「小さいころからの倫理教育や道徳教育が大事」なんていったって、なんの“たし”にもなりません。誰だって好きな人ができたらHしたい、「この人!」とはっきりわかるまで、いろいろな相手とつき合ってみたい、と思うのは当然でしょ?中絶した子や、おなかを切られた子は「自業自得」なんて意地悪なことを、医者や教師にも思ってほしくない。性交渉をすることが悪いことだなんて教えてほしくないーそれが、この本を出そうと著者が思った理由です。でも、予定外の妊娠や、エイズなどの性感染症からは身を守りたい。それが当然の権利だし、それを提供するのが、厚生省や文部省、政府の責任です。ほんとうは、学校でもっと必要な知識や正しい情報を教えるべきだし、保健室などでピルやコンドームをただで提供し、求められたらSTDの検査をするべきです。それで性がますます乱れるなんてことはありません。北欧やオランダなどでは、かえって10代の性行動の開始年齢が上がりました。正しい情報をもてば、自分のからだを大切にし、慎重に行動できるということを示しています。
プロテオリシスが生体機能を制御する。プロテアーゼによるタンパク質分解は、単にその死を意味するのではない。新たな機能や活性の発現、すなわち、その生をも司っている細胞周期、アポトーシス、シグナル伝達、細胞内物質輸送などタンパク質分解のすべてをまとめた待望のレビュー集。
細菌感染症の診断は臓器別には比較的可能だが、起炎菌はなかなか同定できないことがあるので本書では現在の臨床の場に合った分け方を行った。O-157の集団発生時にみられたごとく、感染症の対策は院内感染対策上はもちろん、国家危機管理上でも大変重要であることを鑑み、細菌感染症を引き金とする免疫反応の異常と防御対策の項目を加えた。
病理学はいま、大きく変貌しつつある。生命科学の驚異的な進歩に伴う新しい研究方法の導入と、それによる疾病の病因・病態論の修正、ならびに臨床医学としての病理学の新たな位置付けが加速している。こうした病理学の両極端な分化により、医学生諸君は基礎医学としての病理学の中で、疾病の病因と病態に関する最新にして論理的な知識を習得するとともに、病理解剖や病理組織診断を通じ、臨床医学への関わりを理解することが求められるようになった。この結果本書に収録しなければならない情報量は膨大なものとなった。そのため編者が本書全項にわたって総点検を行い、初版の編集の基本方針を堅持し、さらに新しい学問体系の中で項目が取捨された。そして全項目にわたって学生諸君に必要な最新の情報を取り入れ、第5版とした。また、本改訂より版型をB5版とし、より豊富な内容を見やすく、読みやすく、わかりやすく工夫し、図や表を駆使して簡潔に記述するように努力した。また、この第5版から、各主要項目のあとに、“まとめ”を箇条書で記載した。
本書は、発熱患者を抱えて途方に暮れているインターン、抗菌薬を次から次へと替えても熱が下がらず焦っているレジデント、肺炎の改善がみられず諦めかけている若い医師、無数の感染症治療薬に窒息しかかっている学生との関わりから生まれた。本書には発熱患者を診療する際の基本的なアプローチ、抗菌薬の臨床的な整理・使用方法、研修医が陥りやすい誤りなどを記載してある。どれも筆者が経験した疾患、相談を受けた悩み、よくみかけた誤りなどに基づいている。
本書は、臨床微生物学の一般的な問題に対する便利な参考資料である。基礎微生物学;検体の採取、輸送および処理、臨床上重要な微生物の同定;抗生物質および感受性パターン、感受性テストの方法;テスト結果の判定;および感染症の最近の動向を述べている。
新しい国試に向け、問題を改変。必要知識の習得が短時間で可能。『100%』最新版に完全対応。
まずは、ゼッタイに落とせない必修項目!さらに、最近の出題傾向や今後の出題を検討した、ギュッと濃縮の厳選内容。
本書では、NICUでの治療や看護を要する新生児に対して、少なくともどのような看護が可能かについて、NANDA(北米看護診断学会)の看護診断の考え方を取り入れながら、看護過程を軸に一つの例としてまとめた。すなわち、新生児の身体的な健康問題を中心に、特定の疾患が現に存在するもの(実在型看護診断)、またはその疾患にかかるリスクが高い状態(ハイリスク型看護診断)に焦点を合わせて構成し、問題を看護診断と共同問題に区別することによって、看護婦独自の機能を明確にしていく手がかりとなることを目指した。
子ども、特に、乳幼児の場合は、苦痛を言葉で正確に伝えることができません。世話をなさる方(主に母親や父親)の配慮一つで、病気が良い方向に向かう場合もあり、逆に悪化させることもあります。したがって、父母には、子どもの病気に対する、ある程度の知識が必要です。本書は、主に父母を対象に、病院受診の手助けとして、家庭でできる簡単な処置や心構えを解説しています。
本書は、免疫研究に携わる人々にとっては、複雑でしかも細分化して断片的にしか理解できなくなった免疫現象を系統的に考えるよすがとし、免疫研究の専門外の研究者にとっては生命科学の基本原理探求の一助となるものである。
本書では疾患関連遺伝子の発見が目覚ましい神経変性疾患について、数年毎に新しい発見と神経変性のメカニズム解明につながる意義を解説してきた。神経学は、遺伝子からこころの問題、社会学までの広い領域をカバーする学問によって、はじめて臓器移植、遺伝子治療から介護保険、難病のケアまで広い範囲の医学、福祉の実践に応えることができる。また脳科学の進歩における臨床の役割は、近年従来になく大きなものとなり、認知、判断、行動、情緒などにかかわる高次脳機能の解明は、神経心理学、脳画像の進歩なしには考えられない。そして機能的脳外科における深部脳刺激の効果と、それに関連した各種中枢性運動障害の基底核ニューロン活動の記録は、基底核ー大脳皮質連関の機能とその障害の明解に、従来想像もできなかった知見をもたらしている。本書は、まさに臨床神経の専門家と関連領域の医師および神経科学の専門家にとって貴重な情報源となる一冊である。
本書では、薬物療法がどのように行われているのか、ポピュラーな疾患について解説する。
本書では放射線診断を学ぶものがマスターしなければならない基礎的な知識を取り扱っている。胸部単純撮影、CT、MRIなど臨床的問題を解決するための異なった画像診断手法を総合的にまとめた。各章には多数の表と囲み(Box)があり、疾患の臨床的特徴、病理、画像所見など本文で述べられていることの要約が示されている。
本書の対象は臨床検査技師を目ざす学生のみでなく、より広範囲の医療関係者の役に立つことを願っている。そこで各論においては主要な内科的疾患について、その病気がわれわれの周囲にどのくらいあり、どのようにして起こり、どのようにして診断、治療が進められているかを、できるかぎりやさしく概説している。
性感染症/HIV感染流行のわが国の状況にもかかわらず、“性感染症への無関心と危機感の低さ”は、公衆衛生学上の大問題である。本書では、性感染症/HIV感染の現時点での問題点をまとめ、手軽に、その全貌をつかめるように編集した。