世界を一つの妖怪がさまよっている。「世界恐慌」という「恐ろしい妖怪」である。平成金融恐慌突入をピタリ的中させた鬼才エコノミストが大胆予測。
ーシルヴィアの悪夢は現実のものとなった。将来を約束していた恋人が溺死したのだ。そのときからだった。否定しようのない霊能力が発揮されはじめたのは…(「頭痛と悪夢」)。-’98年度MWA賞短編部門候補作「ダヴィデを探して」を含むスカダーもの3編のほか、軽妙なタッチで読者を楽しませてくれる泥棒ローデンバーものなど13編を収録。作品の幅の広さと、変化に富むシリーズものに冴えをみせるブロックの、上質なオリジナル短編集。
モノ作りでは世界的な地位を築き、多くの外貨を稼ぎ、経済大国になった日本。しかし、それを護るべき日本の金融機関が護送船団方式に安住している間に世界経済は驚くべき変貌を遂げている。世界の金融界のデファクト・スタンダードを作り上げた革命児たちの思想と方法に迫り、来る21世紀の世界経済を予見する迫真のヒューマン・ドキュメント。
この本は、数年前著者が入社一年目にして出会った、ある会社の倒産劇を中心に、倒産という現代のスペクタクル・ドラマをご紹介するものです。著者は入社一年目という無責任かつ無知な立場からか、この一大事の連続にただただ目を見張るばかり。正直、好奇心と笑いが先に立って、悲しんだりする暇はありませんでした。倒産が他人事でなくなった今、苦境を笑って乗り切るパワーが必要です。この本がその糸口になれば幸いです。
かすかに聞こえる悲鳴、しのび寄る足音、背後に感じる悪意の気配…戦慄があなたを襲う。
業界トップの座を脅かされ続けてきたキリンビール。しかし佐藤安弘社長の英断のもと、発泡酒「淡麗〈生〉」で大攻勢!名門企業復活を綿密な取材で描く巨大ドキュメント。
人身売買ブローカーから逃てきたタイ人女性トウイを、ふとした縁で、ホストクラブのトップホストの有光は自分の部屋にかくまってやる。しかし、彼女は何者かに拉致され、二ヵ月後、死体となって発見された。一方、所沢市内の大学へ通う女子大生が、突然、消息を絶った。そしてもう一人の女性が矢踪した。殺害事件の捜査に乗り出した棟居刑事は-。
帰省する途中、大学生の醍醐と夢摘は車中に脱走した子供が紛れ込んでいるのを発見した。行きがかり上、送ることになった二人が辿りついたのは醜悪至極な幽霊病院。惨劇の記憶を封印した脱出不可能な館で首切り死体が次々現れ、惨劇はやむ気配すらない。奇怪でおぞましい真相、唯一無二の奇妙な味わいを堪能あれ。
コンピュータの2000年問題とは、西暦2000年1月1日に、コンピュータがいっせいに暴走を始めるという話ではない。それはすでに始まっているし、1月1日を過ぎた後も当分危機は去らないだろう。しばしSFやパニック小説の世界を離れて足もとを見つめよう。いま、ビジネス社会の現場で何が起きているのか。-日夜、2000年対応修正の気の遠くなる作業に携わるソフトウェア技術者が、この奇妙な人災の、あるがままの姿を報告する。
アメリカ現代史を公共事業、水利権、官僚組織と政治、経済破綻の物語として描いた傑作ノンフィクション。10年以上の調査をもとに、アメリカの公共事業の100年におよんだ構造的問題を描き、全米でセンセーショナルな反響をまきおこした調査リポート。
神秘的な美しさと愛くるしさでフランスを熱狂させた、エジプトからの「生きたワイロ」。フランス革命とナポレオン帝政を経て、束の間の平和に浮かれるパリに送られたキリンと、それをとりまく人々の物語。
暮れから江戸に、屋敷の者を眠らせて押し込み、現金を盗んだ上に婦女子を犯す、賊のいたち小僧が跋扈した。一方両国広小路で大評判をよんでいた人気立女形瀬川菊之丞の「そっくり」が出逢茶屋で殺される。捜査が難航する中、奇妙な訴えが出された。南町奉行同心・祖式弦一郎の推理と剣技が冴える人気捕物帳シリーズ第四弾。
金融、雇用、環境、情報革命、社会福祉など、イラストで読み解く日本経済の展望と課題。初心者にも読みやすい用語解説付き。
佐々本三姉妹、最強の三女・珠美に一目惚れ、ストーカーになってしまった大学生が自殺した。逆恨みする母親から復讐を宣言された三姉妹のまわりで殺人事件が連続発生!!ゆがんだ母親の愛情が、三姉妹を恐怖にたたきこむ。頼りになるのは次女・夕里子の恋人、国友刑事だけだが、彼にも魔の手が迫っていた。
鏡花、乱歩、十蘭、朝山蜻一、中井英夫、ラヴクラフト、R・E・ハワード、ロバート・エイクマ、I・カルヴィーノ、M・シュオブほか、90以上の作品とその作者について、倉阪鬼一郎が何を感じ考えたか?過去20年にわたる怪奇小説家の読書遍歴がこの本でわかる。
宇宙空間に浮かぶ唯一の有人宇宙基地・ミール宇宙ステーションと、米ロ共同ミッションの恐るべき内実のすべて。恒常的な機器類の停止、有毒ガスの漏出、衝突事故による生命の危機、クルーたちの間に広がってゆく修復不能な軋轢、そして両国の政治的・官僚的な策略の数々を、多くは初公開の資料を交えて、大胆に描ききった傑作。
満身創痍の天上のタイタニック号、最大の危機と、奇跡的生還!-有人宇宙飛行史上、もっとも危険な米ロ共同ミール・ミッションの恐るべき実態と、両国から見放され、最悪の事故からの自力の脱出を企てるクルーたちの絶望的な孤独と奮闘を描いて、本国で話題騒然のノンフィクション大作、ついに完全翻訳。