「移動の時代」といわれる21世紀、グローバル化、デジタル化の中で移動する人とことばの関係は多様性・流動性を深めている。従来の人文社会科学のパラダイムでは捉えきれなくなった、ポストモダンを生きる人々の「モビリティ」とことばの現実を把握するにはどのような視点や方法論が求められるのか。この課題に取り組んできた10人の研究者が集結。
執筆者:新井保裕、岩崎典子、生越直樹、フロリアン・クルマス(三宅和子訳)、佐藤美奈子、サウクエン・ファン、古川敏明、三宅和子、山下里香、吉田真悟
身近な比喩と類義表現を例に使って認知言語学が学べるわかりやすい入門書。
英日翻訳の基礎となる技術を身につけながら、言語と文化について理解を深めることができる翻訳入門書。首を傾げたくなるような翻訳からの脱却を目指す。学生からのQ&Aも積極的に取り入れた。翻訳家によるコラム・実践練習問題付。
■本書の3つの特徴(本書まえがきより、一部変更)
第1に、翻訳の意味と機能に集中していること。これまでの翻訳の教科書は、高校や大学受験の続きで、文法的な項目をどう訳すかを検討したものがほとんどでした。本書は、英語と日本語それぞれの発想を捉え、首をかしげるような日本語訳を、日本語らしい自然な訳に置きかえる技術を提供します。
第2に、学生からのQ&A を取り入れ、わかりやすい説明を加えたこと。対話形式の質問と回答によって、高度な疑問も平易な語り口でわかりやすく頭に入ってきます。
第3 に、翻訳を実際に行う、実践的な練習帳であること。各章で学んだことは、練習、演習、課題の3 つのステップで確かめるように構成されています。
第1章 翻訳者になるために
第2章 優れた翻訳とは
South America holds rich rewards for intrepid travelers.
第3章 代名詞
I told him that!
第4章 数量詞
Some Chinese like sushi.
第5章 比較級と最上級
We need to have a deeper understanding of the issue.
第6章 無生物主語 I
Yesterday’s hurricane killed 20 people.
第7章 無生物主語 II
The new technology enabled videoconferencing.
第8章 名詞句
The introduction of the new technology increased the output.
第9章 順行訳
The rocket will be traveling for six months before it reaches Mars.
第10章 話法
I asked Linda if she could come to the party.
第11章 レトリック
This relationship is foundering.
第12章 イディオム
Danny slept like a log.
第13章 肯定表現と否定表現
Stay seated on the toilet to activate the cleansing water.
第14章 「は」「が」構文
Annie has no worries.
第15 章 まとめ 翻訳の深さ
4人の言語学者が日本語の基礎語を採り上げ、徹底的に検討を重ね、辞書には書いてないことばの意味を追求する。
20世紀言語科学の礎となった比較言語学に、今また大きな関心が寄せられている。最新の知見をもりこんで生き生きと描きだす比較言語学の新世界。
アイビーリーグ×フォーチュン500企業×世界75ヵ国出身者への指導成果をまとめた。英語コミュニケーションを成功させる戦略的思考フレームワークとシンプル技術。
国境を越えた移動の急増とインターネットとモバイル技術の普及により、日本語学習のあり方が大きく変化した。学習者の役に立つには、日本語教師にはどのような専門知識が必要か。本書では言語と学習についての従来の常識を問い直し、グローバルな視点から新たに教師教育を考え直す。
執筆者:青木直子、バーデルスキー・マシュー、リー・ウェイ(翻訳:井上エイミー)、百濟正和、義永美央子、西口光一、マーリー・ギャロルド、 宇塚万里子、難波康治、ケリー・カーティス(翻訳:冨田キアナ)、宮原万寿子、八木真奈美、入江恵、中山亜紀子、柴原千佳、クラムシュ・クレア、川嶋恵子、中井好男、脇坂真彩子、欧麗賢、濱川祐紀代、瀬尾悠希子、末吉朋美
時間は抽象なので、私たちが時間を認識するとき、なにかに「見立て」るしかない。この「見立て」つまりメタファーを分析することで、“時間”を具体的に意識化することができる。近代において最も強固な「見立て」は“時は金なり”のメタファー。コーパスや、具体的なテキスト(「吾輩は猫である」「モモ」等)を探り、私たちが縛られているさまざまな時間のメタファーを明らかにした上で、新しい時間概念(「時間は命」)を模索したい。
この書籍は大学の授業で使用することを前提に作られた教科書です。
そのため書籍内に掲載されている練習問題の解答や、日本語訳等のご用意は一切ございません。
その点をご了承いただいた上でご購入下さいますようお願い致します。
明治時代に坪内逍遥が国語文化の面から朗読の意義と必要性を説いてから100年。近年、国語教育の現場をはじめとして、ビジネスや医療といった実用の世界でも、朗読教育の重要性は増している。本書は、美しい朗読のための理論、技術、実践方法を、余すところなく伝えている。長い間入手困難だった朗読学の名著が復活。
一章 朗読の意義
一 朗読の狭義
二 朗読の広義
二章 言語の抽象化作用
一 意義の抽象化
二 音声の抽象化
三 文字の抽象化
三章 言語の具体化作用
一 意義の具体化
二 音声の具体化
三 文字の具体化
四章 言語中枢の機能
一 生理機能
二 心理機能
五章 音声化作用
一 考えること
二 話すこと
三 読むこと
六章 音声形態
一 音節
二 アクセント節
三 文章法
四 卓立法
七章 朗読材料
一 修辞相
二 言語相
八章 音声化の様式
一 話し手の条件による様式
二 メロディーによる様式
九章 朗読教育
一 わかるの理論
二 きこえの理論
十章 朗読技術
一 音声効果
二 音声美学
どんな構文も、私たちの「ものの見方」を反映している。所有格構文、分詞構文、have構文を取り上げて、使用上適格/不適格となる境界を緻密に検討。表現と結びついた人間の事態把握の構造に迫る。
本書は「上」と「下」の2巻からなり、全部で100の論文なり本がレビューされているが、その9割が、2000年以降に刊行された海外の論文や本が対象となっている。そして残りの1割が、日本語で書かれた論考や古典を対象としたものになっている。本書の「上」と「下」を隅から隅まで読めば、理論言語学の最先端の動向を十二分に伺い知ることができるであろう。そして、レポートや論文ネタをいくつも見つけることができるであろう。
較べてみよう8言語8文化。目指せ、次世代対応国際人!すぐに使える「便利な一言100の表現」8言語(仏、独、英、西、伊、中、韓、日)をCD収録。
フェルディナン・ド・ソシュールは、晩年、ジュネーヴ大学で「一般言語学」の講義を三回行った。第一回講義は1907年。講義に出席した生徒の一人、リードランジェが記録したノートを訳出。主に通時的言語を扱い、言語の変化の要因として、音声変化・交替・類推的創造・膠着・民間語源説を、数々の例をあげながら、説明している。
言語を書き表す体系としての文字について、その役割、表音文字と表意・表語文字、表音の種類、歴史、文字使用の心理、文字の社会言語学などを総合的に扱った文字の言語学の入門書。インターネットによって文字によるコミュニケーションが飛躍的に増えていることもあり、文字の実際的な重要性は増し、文字とそれによる書き言葉は、言語の本質に影響を与えるものと考えられるようになってきた。本書はこうした観点から、アジアの主要言語に通じた著者ならではの豊富な事例を挙げながら、現代の文字論をわかりやすく俯瞰する。
本書では、印欧語で書かれた代表的な文献テキストを対象にして、比較言語学的なテキストの読み方とはどのようなものかを具体的に示す。なおはじめの5章では、比較言語学の基本的な考え方と方法論に関して、簡単な解説を与えている。