種々の原因により不登校に陥って苦しんでいる子どもたちと、学校、家庭、相談・医療機関との連携を通して臨床家として粘り強くかかわった5例のケースを収録。
茶華道における「道」が一般カウンセリングにあるとすれば、学校カウンセリングは格闘の「技」が求められます。学校という組織および学校教育という構図の枠内で進められる作業であり、したがって、さまざまな職種の人が関わる複雑な人間模様となることが多くなります。本書では、スクールカウンセラー、養護教諭、臨床心理を学んで生徒カウンセリングを行っている教員、精神科医と、職種にして4種の職種により構成しました。
(少年たちの)ショッキングな事件は、特異ではあるが、決して一般の子どもたちと無縁な世界の出来事ではない。子供たちに今、何が起きているのか、どうすれば「生きる力」を育むことができるのか。何がそれを阻んでいるのか。取材班は、時代がもっともよく反映される「事件」の現場に入り、その「理由(わけ)」を探ることから、取材をスタートさせた。
かつて精神疾患は、一般の人々にとって身近なものではなかった。けれども現在では、うつ病、拒食症、統合失調症などの精神疾患の名前はすっかり一般的になり、知人がうつ病で休職したなど、精神疾患を身近に体験している人も多い。
薬物療法が開発され、以前に比べて社会生活と治療を両立させやすくなったこともあり、今後は精神疾患を抱える人とともに生きていくためには、どうすればよいか考えるという、新しい課題に取り組む必要がある。
このような流れの中で、精神疾患は、精神科の医療機関で働く職種だけでなく、さまざまな対人援助職が接するものとなっている。産業医、保健師、教育関係者、スポーツ指導者、そして精神疾患をもつ方が子どもを預ける保育園や幼稚園の保育者などにも、精神医学の基礎知識が必要になっていると言えるだろう。
これらの対人援助職は、精神疾患を「治す」立場ではないが、精神疾患を早期に発見したり不調を察する機会の多い第一線にある職種である。身体の疾患と同じく、精神疾患についても早期発見、早期の治療開始が経過によい影響を与えることは知られており、正しい知識をもった援助者が早めに声をかけ、治療の初動部分がスムーズに開始できることは非常に重要である。さらに初動の部分だけでなく、すでに治療中の人をどのように支え、対応するかも重要な課題である。
精神医学の教科書はすでに数多く出版されているが、精神病理学の用語は難しく、医師であっても精神科医以外にはなじみにくい。やさしく解説した本もあるが、言葉のレベルでやさしく書かれていても、当事者がその症状をどのように体験しているかについては想像しにくい。
本書では「その疾患の当事者がどのような体験をしているか」について、少しでも想像できるよう、事例などを設け、検討することで、精神疾患を身に迫る形で理解できるよう試みた。
さらに、さまざまな職種の人や学生が参加する精神医学講座でのディスカッションという形をとることで、精神疾患に対して、多職種の立場から、立体的に理解できることを目指した。職種によって視点が違うのは当然であり、さまざまな視点があるのは、望ましいことである。
日常的な言葉を使っての多職種による紙上討論を通し、読者はさまざまな視点を取り入れつつ、自分だったらどうするかを考えながら、精神疾患についてイメージを膨らませ、精神疾患についての理解を深め、対応を学ぶことができる。入門者に優しい1冊である。
心身の成長の途上で、自らが背負い切れない心の重荷ー孤独、不安、焦燥、そして怒り…。コントロールできない衝動に親と子が破壊されてしまわないために。子どもの心の「枠になる」ことの大切さ。
壊れそうな自分を外界から守る工夫としてのひきこもり。傷つきやすく「対話する関係」をもちにくい彼らの孤独を受けとめるためには、いったい何が必要なのだろうか。ひきこもりの実情や、適切な周囲の対応について実際の治療場面をふまえ解説。
家裁調査官36年間の体験から、非行少年と親たちの心の奥底を理解し、処方箋を提起する。育てながら育てられるという著者の目線は、子育てや人間関係を考えるうえでも貴重なヒントとなる。
身近な人や社会と相容れない思春期の心のモヤモヤを表出したテキストに、オリジナリティー豊かで清々しいハーモニーが絡み合う。
中学生大家さん、修学旅行で何が起こる!?
普段めったに旅行をしないチエちゃん。
あこがれの地、京都を大満喫中!
一方、男女同じ班での行動が増え、あらぬ噂も立ち込めたり!?
少しずつ夏の気配を感じるなか、アパートや学校で過ごす一日一日が輝きを増す第14巻。