『秘密結社途中下車の会』-毎日のように通勤電車の中で便意をもよおしていた英彦は、ひょんな事から同じように悩む人々が集う会に入会することになった。やがてその会は思わぬ様相を見せ始める…。『悪夢のカルテ』-開業医を営む達昌に、ある日悪夢を見ないようにして欲しいと訴える美女がやってきた。悪夢の原因探しの果てに、彼を待ち受けていたのは意外な事実だった。大都会の中で誰しもが感じているストレスと、心の病いをテーマに、非日常へと続く扉を開けてしまった二人の男の物語。
ミラは妖怪新聞の記者。妖怪をつかまえて記事にするため、放課後は記者の仕事と修行にはげむ日々。ある日、ミラの教室に異変が!日本各地で人々を恐怖におとしいれている妖怪があらわれたのだ。暗闇のなか、巨人やゾンビに追いかけられたみんなはパニックに…。ミラは、春雷、小夜子たちと力を合わせて強大な妖怪に立ち向かう!
ゴシック風の豪奢な洋館のサロンで開かれる賀宴の出席者は、十人の客とサロンの女主人、そして令嬢柚香。そこで語られるのは、現実と非現実をあざなう奇譚の数々。ことばの錬金術師として当代随一の著者が、鮮やかな言語魔術と精緻な構想を駆使、幻想の宇宙体を作る連作とらんぷ譚2。泉鏡花文学賞受賞作。
藤原正彦夫人が綴る家族のエッセイ集。
リャドラ・リメイヌヒたち「十二の腕」による襲撃を辛うじて退けたサツキは、ニファーリアとお互いの想いを確かめあったり、タシアナさんから衝撃的な提案を受けたりと、慌ただしい日常を送っていた。だが、そちらにかまけてばかりもいられない。神聖タイハン王国から正式に「国交決闘」の申し入れがあったのだ。凄腕の魔法騎士ティシアによる猛攻に、一敗地に塗れるサツキ。しかも、その戦いの裏では、またも暗殺者リャドラによる卑劣な策略が蠢いていた!失意のサツキに追い打ちをかけるように、事態はさらなる激変を見せる。はたしてサツキたちの運命は。
民主党政権は政治を堕落させ、国家を壊滅の危機に陥れてしまった。なぜこんなことになったのか。「危機管理能力の欠如を示した菅政権」「“小沢はぶれない政治家”は完全な幻想である」「政策集に影響力を行使していたのは旧社会党スタッフ」「鳩山首相は反捕鯨国の首相に、『私はクジラ肉は嫌いです』と媚を売っていた」…政権交代前から警鐘を鳴らし続けてきた著者が明かす、愚かすぎる政権の酷すぎる内幕。
核戦争後の地球、人間とミュータントの世代交代をテーマにした「訪問者」、パラノイアの狂気を描く「スパイはだれだ」、中国との戦争に敗れ、奇妙な宗教が支配するようになったアメリカを描く「輪廻の車」など、初期作品から晩年の作品まで、日本未紹介の短編を10編収録。アメリカSF界の鬼才、P.K.ディックが創り出した悪夢的イメージを集約した、傑作オリジナル短編集。
この物語の舞台は、メキシコとの国境に近いアメリカ南西部の荒野です。カリフォルニアでも金鉱が発見され、ゴールドラッシュでわき返る150年ほど前のことです。父親をなくした少年トムは、ポール伯父と二人で金さがしの旅に出ます。旅に出て一年近くがたちますが、金はほとんど見つかりません。ある日二人は、インディアンの青年に出会います。この不思議な笑顔のインディアンとの出会いが、二人の運命を大きく変え、悪夢の旅へとさそいます。金への底なしの欲望にとりつかれ、凶暴になる伯父。信頼していた伯父の変貌にとまどい、恐怖にたえながら、けんめいに説得しようとするトム。いきづまるような心理的ドラマが、トムの純真な目で克明にえがかれます。やがてトムは、ある決心をします。それは苦悩に満ちた選択をせまるものでした。「もしあなたがトムだったら、どんな行動をとったでしょうか?」-ピウミーニはわたしたちに、そんな重い問いかけをしているように思いました。小学五年生以上。
海上の訓練校・ルティアナ号で、女神“ミスティア”として5人の騎士“ミタス”と共に船を指揮するエダ。船の修理のため立ち寄った火山岩の島で敵兵に遭遇したエダは、敵国に連れ去られてしまう。死を覚悟するが、敵国の少年王・カルツェは彼女を周囲から隠し巫女殿で過ごすよう指示をしていてー。一方、ライハルトたちはエダを救出するためカルアシャに向かうのだが…。海を駆け歴史を変える乙女の物語、第7弾。
「すごく忙しいの。会社を出るのは毎晩7時過ぎよ」ステファニーが疲れた顔でこぼした。同僚のジェシーは、ちらりと意味ありげに彼女を見て言った。「いつも社長が送っていくんですってね」ステファニーはどきっとし、必死に心の乱れを隠そうとした。ジェシーが笑って言葉を継いだ。「ロマンチックね、社長が秘書に恋をするなんて」「いやだ、勝手な想像されちゃ困るわ」「でも普通は、残業したからってだれも送ってくれないわよ」ステファニーは黙った。あの事件のせいで、社長との間柄は…。
それは、夏のある昼下がりのことだった。メレディスはプリーリの木陰で、葉ずれの音に身をまかせるように、静寂の中にまどろんでいた。ふと人の気配がして、目を開ける間もなく影が顔にかかり、そして…やさしく唇が奪われた。ああ、やっとこの人は私のもとに帰ってきた。幸せに酔いながらメレディスは、慎み深く、やがて熱い情熱に翻弄されて彼の口づけにこたえた。「マイケル、あなたなのね?」彼女はささやいて目を開いた。じっと見つめるブロンドの男性は…マイケルではなかった。